Google

WWW を検索
このサイト(自転車と山の日々)内を検索

WINDCOG(ウインドコグ)小径折り畳み自転車のこと2024/09/15

折り畳み自転車で目にしがちなのは、ホームセンターや通販で売られているような粗悪品が錆だらけで放置されていたり、そんな元々走らなくてしかも整備されてないものをギコギコ苦しそうに無理やり漕いでいる姿。

時々、輪行ツーリングする人にも出会うが、ランドナーを愛用している私は、つい「もっとツーリングに適した自転車があるのに」と思ってしまう。こんな私の方が世間的には少数派で、ランドナーの輪行を知る機会もなく、知っても敷き居が高いように思い、相談や購入できるショップも近くになく、折り畳み車を選択する人が多いのだと推測する。

折り畳み車とは、似ているようで別だが、「ミニベロ」と称される小径車というジャンルがあり、こちらのほうは、自転車趣味の人が1台は持つのがたしなみのように思われていた時代があったかもしれない。例をあげると、有名フレームビルダーが手がける小径車など。

私も、ランドナー、スポルティーフ、レーサー、MTBとそれぞれ楽しむ中で、小径車が欲しくなり、BSモールトンを20年以上前に購入した。

あと、この方たちが小径車、折り畳み車の本流であってほしいが、折り畳み小径車のメカニズム的なものや制限がある中でのパフォーマンス最大化を探求して、小径車を究めようとする人たち。

そういうスピリットを感じたのが、今回とりあげる「WINDCOG」。
折り畳み小径車について尋常になく探求している人が作り上げた逸品だと、直感的に思った。
ツーリングを念頭につくられ、泥よけが標準装備というのが素晴らしい。前後キャリアも専用品が日東の制作で存在しているなど、レベルの高さが推測される。

こういう製品は、あるうちに購入しておかないと、採算的に最初のロットが終了したら再生産はないかもしれないという心配もあって、購入することにした。
ちょうど、会社員時代にある意味縁のある「ナニワ銀輪堂」が扱い店だということもあるし。

想定用途としては、例えば京都から阪神間の美術館を巡るとか、走行時間以外をそこそこ費やすミニトリップ。一日に何回も輪行する場合とか。もちろん、気楽なワンデイ輪行ツーリングも。

いくら苦でないといってもランドナーで輪行して駅前で組み立てると、もっと長距離、峠の向こうまで走りたくなってしまうのは目にみえている。走行時間以外が長いと、フラストレーションがたまりそう。

と前振りが長くなってしまったが、とにもかくにもウインドコグという折り畳み小径車を購入し、いつものルートを走ってみたので、そのインプレッション。

コースは京都の保津峡から愛宕山の裏を走る山間の道で、途中に急勾配の峠がある。
その峠での上り下りで、これまでも多くの自転車を評価してきた。ロードレーサーからMTBまで。もちろん、ランドナーも。

ウインドコグについては、一言、何の不満もありません、ということ。
とても良心的な価格で販売されているので、パーツはこれまで私が使ったことのないようなメーカーのものばかり。

ブレーキがテクトロというメーカーで、ダイアコンペ製品に交換したかったが、購入時にその旨を頼んだところ、メーカー在庫を切らしている、とのことでそのまま使っている。

クランクも聞いたことのないメーカーのもので、どうかなあ、と思ったがシルバーパーツというのが今や絶滅危惧種になっていて、デフォルト製品のデザインも決して悪くないので、そのまま使っている。デフォルトのサドルも快適。

変速関係も、デフォルトで全く問題ないので変更する気持ちはない。ギア比も、いつもの急勾配の峠を登るのにも適切(最大ローが42x28、20インチ)で、全く問題ない。
ペダルだけは、三ケ島製品に替えた。

パーツの選定もよく考えられていて、「失礼しました、ほんと良く考えられていますね」というのが感想。専用輪行袋もよく考えられていて、感服した。

ライディングポジションも、ばっちり(私の身長は175cm)。

というわけで、散々自転車三昧してきたけれど、このウインドコグの場合、完成車状態で全く問題なく、気持ちよく走れる。

唯一、手を入れたいのは、やはりブレーキ。実用上テクトロのデフォルト製品で問題ないが、感触という点では、感動がない。
私にとってカンパ・コーラスのブレーキフィーリングが大好きで(ブレーキ単体で決まるものではなくフレーム・ホイール・タイヤ等とのマリアージュではあるが)、峠の下りでコーラスのブレーキを使用する度に、この感触のためにもう一度坂を登りたいと思ったりするが、そこまで求めることはなくても、もう少しジワっと効く感じ、入力に対するリニア感が欲しい。ブレーキシューだけでも替えてみたい。

WINDCOG
 写真:いつもの場所で。WINDCOG。

WINDCOG
 写真:ウインドコグ。この位置のボトルケージで、舗装路走行中にロングサイズのボトルが落ちてしまった。通常サイズなら問題ないか。

WINDCOG
 写真:ウインドコグのドライブトレインと折り畳み機構

ウインドコグ
 写真:ウインドコグのリアエンド廻り

(追記)
フロントハブのところの凸部(磁石付)とリヤハブのところの凹というか穴とを合わせて折り畳んだ後、組み立てるときになって、その2つがなかなか外れない事象が生じた場合には、アーレンキーで後ろハブのアクスルをちょっとだけ回すと結合部の角度が変わり、スムーズに折り畳み、外しができます。
「外れやすい」というクレームがあったからか輪行袋にはそれ対応用の小さい部品が付いていましたが、私は使っていません。かえって面倒ですし、私は古チューブ(細いラッテクスチューブが最高ですが、ブチルチューブでもOK)でハンドルと折り畳み状態の前と後ろを結んで、かっちりズレないようにしています。チューブで結ぶなどほんの10秒位のものですから)

”四国一周サイクリング”にエントリーして東半分(後編)2024/09/11


・Day3:11月3日(金)観音寺〜志度 95km
 *走行ログ(クリックして拡大)

観音寺のホテルを出て、加嶺峠、宅間を経て”四国一周サイクリング”のスタンプポイントのひとつである「ふれあいパークみの」道の駅へ。
地元のライオンズクラブが韓国のライオンズクラブと姉妹クラブになった記念碑があり、その縁でかどうかは知らないが、韓国ナンバーの大きなキャンピングカーが止まっていた。

気持ちの良いダウンヒルを経て、海に出るとなにやら海の中に神社があった。
津嶋神社
津嶋神社という。この鳥居のあるところは遥拝所。
津嶋神社
本殿は海の中にあり、年に2日だけ渡れるそう。普段は遥拝所から拝む。橋の床板は外してある。
津嶋神社
すぐ近くにJR予讃線「津島ノ宮駅」がある。1年に2日だけ、8月の大祭の日に列車が停車するという駅。普通列車が通過するので不思議に思い、地元の人に聞いたところ、そのことが判った。
JR津島ノ宮駅

旧道を走り続ける

五色台の海沿いを走る。

高松市内を通過。東西に長い街並み。こんなことでもなければ走り抜けることはなかっただろう。起点や終点になることはあっても。

本日の宿泊地、志度の「たいや旅館」に到着。平賀源内の出生地で、なかなか渋い町。
たいや旅館

・Day4:11月4日(土)志度〜阿南 101km
 *走行ログ(クリックして拡大)

宿を出てすぐ、四国霊場八十六番札所補陀洛山志度寺に参った。
志度寺

海沿いに与治山の北側を走った。

与治山からの小さなダウンヒルを経て安戸池。

池と海が一体になったような安戸池。ラグーンで、小さな小さなサロマ湖のようなものか。

引田の町へ入る。かつて醤油と酒造で財を成した商家の建物が、自治体の所有になり修復公開されていたのでじっくり見学。「讃州井筒屋敷」。
船のような屋根裏

旧 引田郵便局が、喫茶軽食のお店として使われていた。天井が高く、石貼りの内装で残響効果が出るからか、小さなスピーカーから流れるバッハの無伴奏チェロ組曲が、重々しく響いていた。

今回のコースは主として海沿いの平野部を走るので、唯一の峠らしい峠は、讃岐と阿波の国境の大坂峠のみ。国境の山を、国道11号線は海岸沿いに迂回し、JR高徳線と高松自動車道はトンネルで抜けている。

大坂峠は昔からの道で、地形の弱点をついたカーブを重ねて標高を稼ぐことから、誠に優しい勾配で、自転車でとても気持ちよく走れる。最近のバイパス道路にありがちな、えげつない直線勾配とは正反対。

感動しながら走っていると、後ろから自転車の気配。
なんと、クロモリのシングルスピード車に乗った若者。
徳島ー松山往復をワンデイでこなしたり、”エベレスティング”と銘打って、エベレストと同じ標高を、徳島の眉山を何十回も走ることで達成するトレーニングをしたりとか、なかなかの走り屋さん。

自分のペースで気にせず抜かしていってもらうように話したが、絶妙のペースで徳島市街まで引っ張ってくれた。お陰で、私のは42Bのランドナーで荷物も多いが、自分でも驚くようなハイペースで徳島平野を通過できた。ありがたや。

下の写真の「道の駅いたの」以外で唯一信号待ち以外で止まったのは、吉野川に架かる四国三郎大橋。吉野川、なんともビッグスケールなので写真を撮らせてもらった。

お陰で、予定よりも早く、阿南市のビジネスホテルに着いた。

・Day5:11月5日(日)阿南市〜室戸岬 115km
 *走行ログ(クリックして拡大)

天気予報は午後から雨。距離も長いし、早めに出発。

室戸岬へは、高校2年の夏休み、友だちと2人で自転車で来た。ユースホステル泊で。自転車は通学用ロードマン(友だちはBSダイヤモンド キャンピング)、装備は今思い起こすとものすごく貧弱だったが、当時はそんなことを気にすることもなかった。旧道や脇道を走る、といった感覚もなく、ひたすら国道を走ったが、なんとも思わなかった。四国の東半分を走ったが、一番印象に残ったのは、やはり室戸岬。初めて見る太平洋がずっと左手に広がり、だんだんと岬へと近づいていく高揚感。

宿を出発して、ひたすら室戸岬を目指す。基本的には国道55号線を走った。

日和佐を通過し、牟岐を過ぎると海沿い。下の写真は那佐湾。

このあたりはサーファーが多かった。

野根の町が北から下って最後の町という印象。野根の先、佐喜浜までの間は、山が海に迫る隘路。室戸岬への道のハイライト。
旧道の野根橋で
旧道の野根川橋で、パンの昼食。国道の野根大橋にはお遍路さんが2人歩いていた。

遠く、室戸岬方面が見える。
海が、ドドーンと広がっている。

室戸岬に到着

今日の宿は「岬観光ホテル」。建物は登録有形文化財。写真に写る後ろ姿は、アメリカから来た歩き遍路さんだった。

宿に荷物を置いて、岬の探索。
室戸は漁業の町で、これまで何度も漁船の遭難が発生した。遭難の度にお地蔵さんが安置され、船名と遭難した日時や場所、遭難者名などが掘り込まれている。
なんともいえぬ気持ちになり、六字名号を唱える。

四国霊場第二十四番札所最御崎寺へと登る。お寺より少し低いところに室戸岬灯台があった。

最御崎寺。遍路ツアーのフランス人団体と出会った。雨が降ってきた。

翌日は激しい雨。予定を変更して輪行で帰宅した。写真は土佐くろしお鉄道の終着/始発駅である奈半利駅。

室戸岬から高知、そして高知から足摺岬、松山へは、改めて走りに来て、四国一周を成就したい。

”四国一周サイクリング”にエントリーして東半分(前編)2024/09/10

四国一周サイクリング”とは愛媛県の観光スポーツ文化部が推進しているプロジェクトです。
せっかくなので、登録してみたのが、コロナ前のこと。
コロナの大波にも負けず、ちゃんとプロジェクトが続いているのは喜ばしいことです。

四国には何度かツーリングで訪れており(足摺岬祖谷とびしま海道しまなみ海道四万十川沈下橋)ほんと良いところだと常々思っていることもあり、2023年の秋、四国一周サイクリングにエントリー実走しました(東半分)。

四国一周を35時間切りでこなす凄い(日本のロングライド第一人者ですから)走り方もありますが、のんびりと観光しながら。なるべく国道を外して旧道や脇道を地形図アプリ(スーパー地形)を活用して走りました。

◎日程:2023年10月31日(火)〜11月6日(月)6泊7日
(自転車走行は11/1〜11/5の4泊5日)
・[移動日]10月31日(火)晴れ:
京都7:13=7:40新大阪7:56=(のぞみ273号)=8:41岡山9:05=(マリンシティ15号)=9:58高松10:13=(南風リレー号)=11:25観音寺11:40 =15:13松山、松山駅〜道後温泉、オールドイングランド道後山の手ホテル(泊)
・Day1:11月1日(水)晴れ
 松山(道後温泉)8:30〜三津浜〜(しまなみ海道)〜馬島〜大島椋名(ピストン)〜(しまなみ海道)〜16:30今治、今治プラザホテル(泊)、96km走行
・Day2:11月2日(木)晴れ
 今治8:30 〜西条〜17:30観音寺、観音寺グランドホテル(泊)、111km走行
・Day3:11月3日(金)晴れ
 観音寺8:30〜高松〜16:25志度、たいや旅館(泊)、95km走行
 [峠]加嶺峠
・Day4:11月4日(土)晴れ
 志度7:50〜大坂峠〜徳島〜15:45阿南市、ルートイン阿南(泊)、101km走行
 [峠]小方峠、大坂峠
・Day5:11月5日(日)晴れ後雨
 阿南市7:20〜14:50室戸岬、岬観光ホテル(泊)、115km走行
・[移動日] 11月6日(月)雨
 室戸岬=奈半利(輪行)=京都

◎使用自転車:グランボア650×42B Oyakata55号ランドナー

 道後温泉のホテルにて、”四国一周サイクリング”公式ジャージ

◆Day1:11月1日(水)
 *走行ログ(クリックして拡大)

ホテルを出て、まずは愛媛県庁、四国一周モニュメントに表敬訪問

松山の外港、三津浜へ。
三津浜へ
三津浜駅

祖父が戦前、「愛媛県女子師範学校」の教員だったことがあり、三津浜は母の出生地でもある。祖父は晩年になっても当時の教え子に招かれて松山を訪問していた。写真は女子師範学校跡。

三津浜は漁師町でもある
三津浜
三津浜

小林一茶も利用したという「三津の渡し」(松山市高浜2号線の一部80m)で三津浜から対岸に渡った。
三津の渡し
三津の渡し

大西町というところの旧道を走っていたところ、天水瓶が屋根の上にある家があった。大庄屋の家で本陣にもなり、後年役場としても使われたと説明板にあった。
天水瓶のある家


松山から今治までだと距離が短く時間が余るので、しまなみ海道にちょっとだけ寄っていくことにした。
しまなみ海道

しまなみ海道を全部走る時間があるわけでもないので、途中の「馬島」に降りてみた。
橋から島に降りるエレベーターを出ると、橋梁工事の慰霊碑があった。六字名号を唱えた。
馬島の慰霊碑

馬島。島民居住エリアには外来者は入り込まないようにとの看板。
橋から島を見下ろすのとは、正反対のアングル。
馬島
馬島

馬島の先端の「ウズ鼻灯台」まで行ってみた。
神社に隣接しており、そこでは音楽アーティストを名乗る若者が、「音楽活動へのインスピレーションを得るためにここに来た」と言って佇んでいた。
ウズ鼻灯台
ウズ鼻灯台

大島まで行って引き返し、今治へ。大島からみた本四架橋、しまなみ海道。

今治市内、今治プラザホテルに泊。フロントロビーに自転車ラックが用意されている。
今治プラザホテル

晩ご飯を食べに出た。道路には巨大なスクリューがライトアップされていた。造船の街、今治。
今治

◆Day2:11月2日(木)
 *走行ログ(クリックして拡大)

快晴の下、今治城の外周を経て、旧道を繋いで今日は観音寺まで。写真は今治城。
今治城

菅原道真が太宰府に配流される途中、嵐に逢って漂着。この地の漁民が助けた場所に建立された「綱敷天満宮」に立ち寄る。
大灯籠には「伊万里仲間」とあり、当時の物流の大動脈である瀬戸内航路の安全を願う思いとその財力が伝わる。
綱敷天満宮
綱敷天満宮

菅原道真公の衣を干したとされる岩
衣干岩

指定された道の駅でスタンプを集めるのがミッションなので、指定箇所には全て寄るようにした。写真は「今治湯ノ浦温泉」道の駅。

Googleマップに「西条のベネチア」とあったので、どんなところか行ってみた。
西条市難波、これがベネチアか!? 確かに水路が走っているが、、。
西条のベニス

ベネチアからそのまま走った堤防沿いからは、石鎚に連なる山々がよく見えた。

西条市、県立西条高校の隣にある「愛媛県民芸館」を見学。やはり西条という地にはこういうものを設立できる文化力があったのだろう。
西条市の愛媛民芸館
愛媛民芸館にて。

写真のような「旧街道」が残っており、今治から観音寺まで、国道を走る区間はほんの僅かで済んだ。讃岐街道。
今回の一周プロジェクトがなければ、四国の瀬戸内側の都市間を自転車で走ることはなかったと思う。やはり、実際に現地に入らないとわからないことは多い。

観音寺グランドホテルに宿泊。11月いっぱいで営業を終了するとフロントの人から聞いたが、経営企業が変わり、営業が続いたようだ。
観音寺グランドホテル



エロイカJAPAN2024「踊り子」144kmに参加2024/08/29

”エロイカ”という自転車イベントに初めて参加してきました。”エロイカ”とは、もちろんベートーヴェンの第3番交響曲の愛称と同じで”英雄”という意味です。

イタリア発祥の自転車イベントで、「参加者自身の努力において、困難を乗り越えること」がエロイカ精神とされており、参加者はその精神の尊重が求められています。詳しくはエロイカJAPANのサイトで。

レギュレーションでは、1987年までに開発された機構を使用すること(ビンディングペダルやディスクブレーキは不可)などが定められています。ウェアもウールを着用している人がほとんどで、クラシカルなスタイルで走ることが望ましい感じ。
なぜなら、「サイクリングやスポーツの新しい未来を創造するために過去から学ぼうとする活動」だからです。

2024年JAPANの大会は伊豆半島で開催され、コースは
・サムライ 183km
・踊り子 144km
・FUJI80 79km
・FUJI30 28km
の4つで、私は”踊り子”144kmに出走しました。

自転車は、イタリア車の「CASATI Gold Line」をチョイス。1990年に購入したモデル。当時としては珍しいワイヤーフル内蔵のエアロデザインです。カンパ スーパーレコードフルセットなので、レギュレーションにも合致しています。サイクルコンピューターは外して大会に臨みました。

CASATI
CASATI
 写真:CASATIゴールドライン
エアロタイプのシフトレバー
 写真:エアロデザインのwレバー

 写真:カンパスーパーレコード 52×41

 写真:カンパスーパーレコード。スプロケットは13.14.16.18.21.24 の6速。24でも問題なく使えた。

 写真:リムはフィルのシリウス。チューブラ。

この自転車でレースや大会に出たことはなく、おまけに最大ローギアが41×24で、伊豆半島の急坂を登れるのかと心配していましたが、実際走ってみると、何の問題もなく、ダンシングは多用しましたがスルスルと気持ちよく登坂できました。イタ車は、不思議と良く走ります。踏むとスッと前に出て重たいギアを踏めるけど疲れが溜まりにくいとでもいうか。今回のCASATIが将にその通り。私が経験しているのは他にデローザ ネオプリマートと、制作所不祥のクラシックレーサーだけですが。

そんなこんなで当日の朝を迎え、2024年5月12日(日)午前6時、「韮山文化センター」をスタート。

韮山文化センター
 写真:韮山文化センターのスタート/ゴール 地点

タイムや着順を競ってはいけないルールなので、普通のチーム練習的なスピードでスタートしたのですが、すぐに先頭になってしまいました。他の人の自転車を見ながら走りたいのですが、後ろがなぜか来ません。

しばらく走っていると1人追いついてこられたので、先頭は私が引き、湯ケ島までずっと2人で走りました。浄蓮の滝のところで後ろから1人いかにも脚力のある走りで追いついてこられたので、私は後ろに回りましたがそのスピードに着いていけず、一人旅になりました。

「天城越え」の天城山隧道(旧道)のところはダートでしたが、路面は良好で勾配も優しく、気持ちよく走れました。

天城隧道
 写真:天城山隧道

天城隧道
 写真:天城山隧道

大会なのに、前後に誰もおらず、個人ツーリングと同じ感じで松崎に到着しました(9:53)。
エイドステーションでは先着の2人が弁当を食べておられ、私も。

係りの人が、隣の「長八美術館」には参加者は無料で入れるとおっしゃるので、当イベントにせっかく協賛されているのに誰も行かないのでは今後の協賛にも差し障るのではないかと思い、私は1人で美術館を見学することにしました。左官の技である「鏝絵」の名人、長八さんの作品が主たる展示です。

伊豆長八美術館
 写真:伊豆長八美術館

鏝絵
 写真:こて絵の富士山

長八美術館を出発(10:28)し、仁科川を渡り(10:35)、仁科川沿いに峠を目指します。松崎からも一人旅で、道はだんだんと伊豆半島の脊梁へと登っていきます。
ダンシングも多用しながら気持ちよく走りました。午前中のダウンヒル、伊豆のループ橋のところはスピードが出るのですが、CASATIは誠に安定して何の不安もない走りだったことを思い出し、登りも下りも幸せな気分。

伊豆半島の稜線、仁科峠に到着(12:27)。

仁科峠
 写真:仁科峠

ヒルクライムもこれで終わりかと思っていたら、一旦少し下ってから、稜線上を風早峠、吉奈峠、戸田峠へとつなぐ西伊豆スカイラインのアップダウンのほうがきつかったです。
地形の弱点をついて造られた古くからの道ではなく、自動車用にムリムリ作った道だからでしょう。

戸田峠からは急傾斜のダウンヒル。らららサンビーチのエイドには別コースの人たちが多数佇んでおり、参加されている自転車を鑑賞できました。

 写真:カンパCレコード デルタブレーキ仕様のカーボンのコッピ

 写真:大きな後歯を使えるように改造されたカンパ ヌーヴォレコード

らららサンビーチからは平地を流して走りました。

 写真:海沿いを快走

富士山は雲に隠れて見えませんでした。

 写真:富士山は裾野の一部だけ

ゴールすると、順位を競うイベントではありませんが、3番目に入ったということで、ステージに上がってインタビューを受けることになり、司会者の方から自転車を褒めてもらったりしました。

 写真:ゴール会場にて

エロイカJAPAN2024の参加記念品


前泊した旅館のクラシックカーも会場の駐車場で見かけました。お手伝いに来られていたのでしょうか。

 写真:クラシックカー

会場を後にし、かつては勤務先の健保組合の保養所、今は一般利用もできる熱海の施設に泊まって、帰りました。

 写真:熱海の元保養所

◎走行日:2024年5月12日(日)
◎催事名:エロイカJAPAN2024
◎使用自転車:CASATI Gold Line

◎行程:韮山文化センター6:00〜6:30修善寺〜7:00湯ケ島〜7:51天城山隧道〜8:18河津ループ橋〜8:42峰山トンネル〜9:33婆娑羅隧道〜9:53松崎(長八美術館)10:28〜10:35仁科川〜12:27仁科峠〜13:28戸田峠〜13:59らららサンビーチ14:12〜14:38口野橋〜14:52韮山文化センター

◎走行距離:145km
◎峠:天城山隧道(707m)、仁科峠(892m)、風早峠(780m)、南無妙峠(669m)、吉奈峠(668m)、船原峠(594m)、戸田峠(733m)
 走行ログ(クリックして拡大)

山サイ研集中ラン 上野村・中ノ沢林道(2024/4)2024/08/28

”山サイ研”とは「山岳サイクリング研究会」の略称で、自転車を担いで山道を数時間歩いたりすることも平気な人たちの集まり。本拠地は東京なので、私は東京に転勤した今から20年程前に入れてもらいました。

その集中ランに参加してきました。
コースは、群馬県上野村、御巣鷹山の北面、「中ノ沢林道」という日航機事故のときには関係車両が走り回ったであろう林道。普段はゲートが閉じられていますが、ちゃんと通行許可をもらっての実施です。

羽田から伊丹に向かう日航機123便が墜落したのは1985年の8月12日、私が就職した年で、翌朝、会社の独身寮に届けられた朝刊で知った衝撃は大きかったです。当日は休みで出かけていてTVを見ることもなかったので。

日本航空の大阪支社は当時、私の勤務先のビルに入居しており、テレビで「日本航空大阪支社から」という時には、いつも職場のビルが映っていました。

いうまでもなく大事故なわけで、現場へは、大阪からも社有車やハイヤーで現場に向かうなど緊迫していたのでしょうが、営業職場の1年生である私には関与できることはなく、新聞やテレビで知る情報以上のことは何もありませんでした。

そんなことを思い出しながらも、山サイ研の人たちのホームグラウンドである西上州を走りたいというのが主たる動機で参加してきました。

◎行程
・2024/4/5(金)京都市内自宅19:45=(中央道)=23:55諏訪湖SA車中泊
・4/6(土)諏訪湖SA=9:00佐久穂町「篠屋旅館」(車デポ)9:15〜10:00小海駅〜11:05白岩〜12:10ぶどう峠12:25〜13:12上野村三岐(木森れ陽 宿泊施設・しおじの湯)・浜平〜13:45川の駅「上野」14:10〜14:25「木森れ陽」泊.。 走行距離:54km
・4/7(日)「木森れ陽」8:22〜8:47中ノ沢林道ゲート〜10:20中ノ沢本谷〜11:05御巣鷹山トンネル〜12:00本谷分校跡地〜12:15上野ダム12:25〜12:32「しおじの湯」13:08〜13:15R299〜13:25黒川〜15:08十石峠15:16〜16:06海瀬駅〜16:27佐久穂町「篠屋旅館」泊。走行距離:78km
・4/8(月)篠屋旅館=京都

◎使用自転車:グランボア650Bランドナー55号
◎峠:ぶどう峠(1502m)、十石峠(1352m)

 *走行ログ(クリックして拡大)「Trail Note」ソフトで作成 
  ログはiPhoneアプリ「スーパー地形」で計測

[4月6日(土)晴れ]
 集中ランが終わった後に宿泊する長野県佐久穂町「篠屋旅館」に車をデポさせてもらい、スタート。
篠屋旅館
 写真:長野県佐久穂町「篠屋旅館」

旅館を出てすぐ、天神橋で千曲川を渡り、国道の対岸、右岸を走ってJR小海駅へ。
途中、秩父困民党の鎮魂碑があり、手を合わせて六字名号を唱えました。

秩父困民党の碑
秩父困民党散華の地
 写真:「秩父困民党散華之地」

小海駅から相木川沿いに、ぶどう峠を目指します。「白岩」という集落が峠にかかる手前にあり、バイパスを外して集落内を走ってみました。

白岩
白岩
 写真:ぶどう峠の手前、「白岩」集落

ぶどう峠へは明るい道で気持ちよく走れました。

ぶどう峠へ
 写真:ぶどう峠への道

ちょうど昼頃にぶどう峠に着きました。

ぶどう峠
ぶどう峠
 写真:ぶどう峠

県境を越えて群馬県に入ると、東斜面になるので午後からの陽が当たらず、暗く寒くて地形的にも急坂になり、緊張感を持って下りました。残雪もありました。

ぶどう峠(群馬側)
 写真:ぶどう峠(群馬側)

明日走る、中ノ沢林道との出会いまで下りました。
中ノ沢林道出会い
 写真:左の道が中ノ沢林道

きれいな沢沿いに走ります。
 写真:上野村三岐への道

 写真:中ノ沢 集落

「しおじの湯」に着きました。宿の「木森れ陽」は、すぐ近くにあります。
しおじの湯

サイクリストに愛された「浜平鉱泉奥多野館」跡や「川の駅上野」まで行ってみました。すぐ近くです。

浜平
写真:浜平

浜平鉱泉奥多野館跡
写真:浜平鉱泉奥多野館(跡)

[4月7日(日)晴れ]

宿舎には、山岳サイクリングの強者らしい、様々な自転車が並びます。

一世を風靡した「イエティ アルティメイト」のフロントカンティ台座を使ってフロントキャリアをインストール、前だけディスク台座新調。
イエティ アルティメイト
 写真:イエティ アルティメイト改

今回の集中ランでお世話になった自転車ツーリング専門店「オオマエジムショ」のパスハンター。フォークの曲がりが、まさしくパスハン。
アプレ パスハンター
 写真:「アプレ」パスハンター

などなど。他にも興味深い自転車が多数。

宿を出て、中ノ沢林道入り口で集合。
 写真:山サイ研中ノ沢林道入り口にて

中ノ沢林道を走ります。

中ノ沢林道
中ノ沢林道
中ノ沢林道
 写真:中ノ沢林道

私は、この後十石峠を越えて長野県佐久穂町の「篠屋旅館」まで戻らないといけないので、一人先に行かせてもらいました。

日航機事故の遺族の参拝にも有益な「御巣鷹山トンネル」を過ぎると林道のピークも近いです。トンネルは一般には通行できず、今回も入り口を横目に通過するだけです。

御巣鷹山トンネル
 写真:御巣鷹山トンネル

ピークを過ぎるとダイナミックなダウンヒル。

中ノ沢林道
 写真:中ノ沢林道の下り

上野ダムに出ます。

上野ダム
 写真:上野ダム

スタート地点の「しおじの湯」に戻り、昼食。
しおじの湯
写真:しおじの湯

トンカツ定食が美味しかったです。

 写真:しおじの湯のトンカツ定食

国道462号まで下って、十石峠を目指してひたすら登ります。
途中、景色の良いところで1回休みました。

 写真:十石峠へ
十石峠に着き、展望台にも上りました。国道に出てから峠まで2時間弱でした。

十石峠(1352m)
十石峠
 写真:十石峠

スルスルと安定した42Bタイヤの感触を楽しみながらのダウンヒルです。

 写真:道祖神と
 写真:長野県側。里に下る。

小海線八千穂駅のところの造り酒屋、黒澤酒造前で一休み。宿は、すぐ先です。

黒澤酒造
黒澤酒造
 写真:黒澤酒造
予定通りの時間に「篠屋旅館」到着。上品な和風旅館で、お風呂も広く、なかなか良かったです。 おしまい。

篠屋旅館
 写真:篠屋旅館の部屋

 *走行ログ(クリックして拡大)

INDEX2024/08/22

A:自転車
【A-1】自転車ツーリング
松本から保福寺峠(2017/7):ビアンキ シクロクロス
自転車で帰省:京都-鳥取(2017/6):TREKエモンダ
角島大橋・油谷、長門の半島を巡る(2017/5):グランボア700Cデモンタ
三原から浜田、旧庁舎巡りをしながら中国山地を縦断(2012/7):グランボア650Bデモンタ
丹波丹後の峠巡り~上夜久野から加悦、宮津、福知山(2015/4):グランボア700Cデモンタ
「秘境」祖谷から剣山、穴吹川ツーリング(2016/10):グランボア650Bデモンタ
三江線全駅コンプリート(2016/9):TOEI700Cランドナー
今庄から高倉峠、冠山峠、越前大野、温見峠、樽見鉄道(2016/8):TOEI650Aランドナー
福山から倉吉へ。宮本常一「山の道」の町を訪ねて(2016/7):グランボア650Bデモンタ
2016GW津軽・龍飛崎へ(2016/5):グランボア700Cデモンタ
北上山地、自転車ツーリング(2015/11):TOEI700Cランドナー
とびしま海道・小大下島・しまなみ海道(2015/10):グランボア700Cデモンタ
関東平野ポタリング<宇都宮市郊外)(2015/9):BSモールトン
鳥取市河原町から三徳山経由鹿野町(2015/8):TREKマドン5.2
日原駅<島根県>から相撲ヶ原、錦町<岩国市>(2015/6):グランボア700Cデモンタ
亀山から安楽越、旧東海道を草津へ(2015/6):HONJOレーサー
伊勢神宮五十鈴川上流剣峠(2015/5):TOEI650Aランドナー
紀州 丸山の千枚田 自転車ツーリング(2015/4):HONJOレーサー
丹後半島 自転車ツーリング(2015/4):TREKマドン5.2
佐治谷 辰巳峠 自転車ツーリング(2015/3):TOEI650Aランドナー
佐田岬 自転車ツーリング(2014/11):グランボア700Cデモンタ
米子から奥出雲・亀嵩 自転車ツーリング(2014/11):グランボア650Bデモンタ
秋山郷から松之山温泉、高田(2014/8):TOEI700Cランドナー
映画「白い船」舞台を訪ねて島根半島自転車ツーリング(2014/4):グランボア700Cデモンタ
能登半島 自転車ツーリング(2013/11):グランボア700Cデモンタ
四万十川 沈下橋 自転車ツーリング(2013/5):グランボア700Cデモンタ
北条町駅から智頭町、香住へ(2012/11):グランボア700Cデモンタ
総社から出雲横田、吹屋小学校自転車ツーリング(2011/11):グランボア700cデモンタ
片上鉄道廃線・中国山地ツーリング(2011/5):TOEI700Cランドナー
青崩峠しらびそ峠、秘境駅「金野」(2008/7):TOEI650Aランドナー
天草:寝台特急「なは」&島原鉄道で輪行(2008/2):グランボア650Bデモンタ
江の川&三江線、温泉津、石見銀山(2007/11):TOEI700Cランドナー
対馬ツーリング(2006/3):TOEI700Cランドナー(旧)

【A-2】近郊サイクリング
びわいち(琵琶湖一周) (2015/10)
アワイチ(淡路島一周) (2015/9)
ロードレースの思いで:シマノ鈴鹿と丸岡(2015/8)
練習会で伊賀上野へ(2015/4)

【A-6】所有(した)自転車
眼福・・ラリーグランボア・・金色サンジェなど(2018/3)
グランボア「シュエット」センタ-プルブレーキ(2017/8)
綿Tシャツで自転車に乗る!(2017/8)
キャラダイス バーレイ サドルバック最高!(2017/8)
・TOEI650AランドナーにキャットアイVOLT300アダプター(2017/8)
恐るべし耐久力!キャットアイのライトとソニーの電池(2016/11)
ランドナーとロードレーサーの走行比較の一例 (2016/10)
ボスフリーの不調を回復、油を差すだけ(2016/10)
カーボンとクロモリの乗り味の違いと、自転車の命名についての一考察(2016/10)
キャラダイス バーレイ サドルバック(2016/10)
今はピザ&スパゲティの「エルバ」でオーナー萩原さんにご挨拶:ロードレーサーのフォークの造形のこと(2016/9):CASATIゴールドライン
旅する自転車ランドナーへの誤解。本当に気持ち良い(2016/9)
TREKエモンダとドマーネ(2016/9)
ヤマネの輪行袋:京都のスポーツサイクル「ヤマネ」さんのこと(2016/8)
パールイズミ レーパンの寿命(2016/7)
久々にチューブラタイヤを買う(SOYO製モンテアミアータ)(2016/7)
サイクルキャリアのこと-車載用スーリー(2016/1)
SRAMグリップシフトに改造、コメンサル(2015/12)
重くても魅力的コメンサルCOMMENCAL META HT AM Cr-Mo(Limited)(2015/11)
スペシャライズドM5・MTBをフロントシングルXTR・XT11速に(2015/11)
TOEI650Aに日東キャンピー3(2015/3)
TREK Madon5.2他 自転車の重量(2015/2)
TREK Emonda SL6 納車 (2015/2)

【A-8】その他自転車の話
【B-1】山行
C:自動車

D:その他

メルセデスベンツS204(Cクラス204系ワゴン)20万キロ12年維持費2024/08/12

 
メルセデス・ベンツC180ワゴン S204(w204系)

  写真:20万キロ達成 岩手県野田村にて

メルセデスベンツのクルマに乗りたかったわけではなく、というか自分が乗るクルマのブランドとしては、全く親和性がない、ある意味嫌な感じのクルマだと思っていたので、まさか自分が乗ることになるとは、想像もしていなかったのですが、

試乗したところ誠に運転しやすく、購入。購入してからは、何よりも長距離走が楽(先日、気仙沼→京都 約900kmをワンデイで走りましたが、特段どうということはなく、まあ普通に疲れたくらい)だと実感し、他のクルマに買い替える気持ちはありません。
クルマの運転に苦手意識が強かった妻が、このクルマにしてからは運転しやすいと言って一人で運転できるようになったのも、ありがたいことです。

そんなわけで、遊びと帰省にしか使っていない、通勤とか買い物等のチョイ乗りには使ってないクルマなのですが、12年弱で20万キロ走りました。

もっと長距離のオーナーは沢山いらっしゃるでしょうから、まだまだ子どもとまで言わなくても中年くらいのものでしょうが、購入時からガソリン代等の記録を付けているので、そういうことをSNSでアップするのは、はしたないことだとは思いますが、掲載します。

web上には「外国車は5年過ぎると故障がすごい」とか、まあ、いろんなことが書かれています。でも、実際の使用者のファクトの記録はあまり見ません。

もちろん、下記の記述も、事実とは言っても単なる一事例に過ぎず、それを演繹的に一般化することはできません。

私は民俗学とか歴史書に載らない常民の記録的なことに興味があるので、現代の常民の自動車保有コスト記録として書いてみました。

◎購入日:2012/10/28
◎20万キロ到達:2024/7/8、北海道ツーリングの帰路、岩手県九戸郡野田村にて

◎20万キロ到達後(200,150km)に給油するまでのガソリン消費量:14,251.06ℓ、総金額=2,169,959円、平均単価=152円/ℓ、平均燃費=14.0km/ℓ

◎車検費用合計(3年目、5年目、7年目、9年目、11年目):1,236,713円

◎1年点検合計(毎回受けているわけではありません):328,150円

◎不定期修理代合計:303,001円(2024年5月ハイマウントストップランプ交換等で17万円が高額修理、他は2023年6月サーモスタットハウジング交換98,373円、2020年10月スピードセンサー交換32,780円など:走行不能など重篤な故障は無い)

◎オイル交換(車検時分は回数には含むが金額には含まず):18回 ¥174,672円、平均10,561km毎に交換

以上、計4,212,495円、12年間で均すと毎年351,041円。

これに、タイヤ交換代(スタッドレス2回、ノーマル2回)、税金、任意保険料
が加わりますが、それらは車種に関係なく発生するものなので、捨象しました。
Cクラスの一番廉価モデルなのでタイヤが16インチ、大径タイヤと比べるとタイヤ代は安くついています。

地方在住の方の多くのように、ご主人の普通車、奥様の軽自動車、軽トラ、の3台持ちの場合の自動車維持費のほうが、よほど大きいのではないかと推察します。

ひとつの事例として、失礼しました。

 追記
  20万キロ表彰バッジを付けてもらいました

20万キロ表彰

利尻島一周サイクリング2024/08/08

利尻山登山の翌朝、自転車で利尻島を一周しました。
昨日登った山を360度、いろんな角度から眺められて誠に感慨深かったです。

※深田久弥の「日本百名山」には「利尻岳」、国土地理院の地図では「利尻山」と記されています。私は百名山ハンターではないのですが深田久弥に敬意を示して登山の場合は「利尻岳」、サイクリングの記録には「利尻山」と書きました。

◎走行日:2024年7月3日 5:17〜9:29 4時間11分
◎走行距離:62km(サイクルコンピュータ)
◎使用自転車:グランボアER700Cランドナー
◎行程:ゆ〜にキャンプ場5:17〜(自転車専用道路)〜6:38沓形・利尻町運動公園(終点)〜7:12仙法志御崎公園7:27〜7:55鬼脇〜8:02石崎灯台〜8:46野塚(自転車専用道路入口)〜9:14富士見大橋〜9:26ゆ〜にキャンプ場〜鴛泊港12:05=(フェリー)=13:45稚内港

※ 走行ログ

 幕営している「ゆ〜にキャンプ場」の至近距離に自転車専用道路の入り口があり、そこから沓形方向へ入ると、すぐに利尻山がドカンと現れました。
利尻島自転車専用道路
写真:自転車専用道路から眺める利尻山

自転車専用道路は自動車の走る道路よりも山側にあるため、背景に人工物等が少ない利尻山を観ることができます。

利尻山
写真:自転車専用道路からの利尻山

海沿いにも出ます。

写真:本泊漁港

自転車専用道は、きれいに整備されています。

写真:利尻山を正面にみて、自転車専用道を快走

沓形の街中は通らず、山側の若干標高が高いところに自転車専用道はあります。
運動公園に出て、自転車専用道路は終了します。

写真:自転車専用道路の沓形側の終了地点

雰囲気の良い商店がありました。

写真:利尻町長浜「さとう商店」

上磯からバイパス的な「利尻ファンタスティックロード」を離れて、集落の中を走る旧道に入り、仙法志公園で一休み。

仙法志御崎公園
写真:仙法志御崎公園。利尻島の南岸にあたる。

仙法志
写真:仙法志御崎公園より。カモメが岩の頂点から睥睨していた

仙法志埼灯台
写真:仙法志埼灯台

丸い形の島で、真ん中に利尻山があるので、いろんな角度から利尻山を眺められます。

利尻山
写真:南浜(利尻島の南南東)から見た利尻山

利尻山
写真:鬼脇(利尻島の南東)から眺める利尻山

石崎灯台に寄ってみました。塔高32mもあります。

石崎灯台
写真:石崎灯台入り口

石崎灯台
写真:石崎灯台

旭浜(利尻島の東岸)のあたりまでくると利尻山の形も穏やかになります。

利尻山
写真:旭浜から望む利尻山

野塚(利尻島の北側)からは山側に自転車専用道が現れ、一般道から離れました。
途中、大きな橋が架けれています。自転車専用道のために、たいしたものです。

写真:自転車専用道路の橋

自転車専用道から鴛泊(おしどまり)の町が、きれいに見えました。

鴛泊
写真:鴛泊を望む

自転車専用道の小さなピークを越えて、ダウンヒルでしばらく走ると、あっという間に「ゆ〜にキャンプ場」至近距離の、利尻山登山口へと向かう道路に出ました。

写真:利尻山登山口への道に出た。前方の看板がキャンプ場入り口。

テントを撤収し、フェリー乗り場へと向かいます。

ゆ〜にキャンプ場
写真:ゆ〜にキャンプ場

フェリー乗り場に着くと、まだ時間があるので、正面に見える「ペシ岬」に登ることにしました。

鴛泊港、ペシ岬
写真:鴛泊港フェリー乗り場の正面に見える「ペシ岬」

写真:ペシ岬入り口

ペシ岬へと登る道からは、鴛泊の町が一望できます。

鴛泊
写真:鴛泊

ペシ岬
写真:ペシ岬

港から見えたペシ岬灯台です。

ペシ岬灯台
写真:ペシ岬灯台

鴛泊港を見下ろし、正面に利尻山。

鴛泊港と利尻山
写真:鴛泊港と利尻山

鴛泊フェリーターミナルに戻り、建物内のレストランに行ってみると、団体客の予約のため一般客は入れず、向かいの食堂で「海藻ラーメン」を食べました。

ちなみに「生ウニ丼」は海が荒れて利尻島全体でこの日は供給がないとのことですが、値付は1万円でした。インバウンド観光客もいるとはいえ、それでも買う人がいる、需給バランスで値段が決まるとはこのことであり、こんな時代になっているのだと思いました。

海藻ラーメン
写真:海藻ラーメン、1400円。

鴛泊港に停泊中の稚内行きフェリー「アマポーラ宗谷」。オペラで歌われるような響きです。

写真:「アマポーラ宗谷」4,265トン。

写真:フェリー船内

無事、出港。山腹に見える橋は、走ってきた自転車専用道。クルマのパイパスではありません。

写真:利尻山と山腹の自転車専用道の橋

さようなら、ありがとう、利尻島!

写真:利尻島を後に

太田山神社ー日本で一番危険な神社か?2024/07/29

太田(山)神社には、吉永小百合主演、堺雅人出演の「北の桜守」(2017年)という映画を観て以来、是非行きたいと思っていました。

web上に「日本で一番危険な神社」と書かれているのが散見され、実際どんな感じなのか確かめたかったというのもあります。

標高350m付近に神社(本殿)があり、海岸からほぼ直登です。階段は急で踏み面も狭く歩きやすいとはいえません。
スタートしてちょうど30分で本殿前の広場まで登り、そこからは鎖場。緊張します。

お詣りして下山、全部で1時間15分の行程でした。

当日は、自転車ツーリングの途中、江差の宿を出発して、太田神社に到着。
太田山神社
写真:太田(山)神社

太田神社の説明を読んで、鳥居からの急な階段を上がります。
太田神社説明板
写真:太田神社の説明板

太田山神社
写真:太田神社と太田山神社と、両方の表記が混在

太田神社の階段
写真:階段を上ったところ

階段を上ってからは、登山道のようになっています。

太田神社へ
写真:太田神社への道

途中に、祠がありました。

太田山神社
写真:途中にある祠

橋状のところを渡ると、鎖場、本殿直下に出ます。

太田山神社
写真:鎖場広場 手前

スタートして30分で、本殿直下の鎖場広場に出ました。

太田山神社
写真:鎖場

鎖(鉄輪)を登ったところに本殿があります。10mから落下しても100mから落下しても打ち所が悪ければ結果は同じなので、緊張するセクションです。

鎖の輪っかに足を乗せて登るのですが、そうするのは最初の2つ3つで、ハングしている取り付きを過ぎれば、斜面の岩に、容易に足を乗せることができます。

鉄輪に足を置くとブラブラして不安定ですが、手で鉄輪を持って、足は地面(斜面の岩)に置くと、身体は安定してスムーズに登れます。

最後の乗っこしのところで、緊張感はありますが、無事、本殿に到着。

太田山神社
写真:最後の乗越しのところ。背後には海が広がる。

太田山神社
写真:本殿に登りきったところ

太田山神社
写真:太田山神社

お参りしていると、登山装備の2人組みの方が登ってきました。
その人たちは、下りは持参したロープでビレイしていました。ハーネスを付けて。

その日泊まった地元の宿の方に聞くと、太田神社で落下して怪我したという話は聞いたことがないとのこと。落ちて救急車を呼ぼうにも、どれだけ時間がかかるかわかりませんし、担ぎで要救護者を下ろすのも簡単ではない場所なので、事故対応を心配していましたが、これまでは大丈夫だったようです。

最初から急登で、鎖場も取り付きがハングしているので、登らない判断をする人も多く、事故がなく済んでいるのかもしれません。

本殿から海が広がる絶景は一見の価値がありますが、万人には勧められません。

登山道にはブヨがいたようで、蚊には気をつけていましたが、ブヨにやられて、その後1週間ばかり痒みが続きました。

「日本で一番危険な」神社かどうかは、あまねく神社を巡っているわけでもなく、わかりません。私の限られた経験では、石鎚山よりは緊張感がありました。

◎走行日 2024年6月21日
◎自転車 グランボアER700Cランドナー

 *走行ログ(自転車+歩き)

利尻岳登山2024/07/19

北海道自転車ツーリングの締めに、利尻岳に登ってきました。鴛泊(おしどまり)コースです。
わざわざ行くのに、天気が良くないと残念過ぎるので、天気予報をみながら道内で日程調整して、無事、青空の下、登頂できました。

利尻岳登頂:2024年7月2日(火)

7/1(雨のち晴)・・・稚内フェリー乗り場近くの市営無料駐車場にクルマをデポ。
自転車テント泊装備でフェリーにて利尻島、鴛泊へ。

利尻島へのフェリー
写真:利尻島へ。グランボアER700cランドナー。フロントサイドバッグ仕様。

雨が小降りになるまでフェリーターミナルで待機。利尻岳登山には携帯トイレが必要とのことで、フェリー売店にて2つ購入しました。単価500円。結局は1回も使いませんでしたが。
携帯トイレ
写真:携帯トイレ

小雨になってから鴛泊のセイコーマートで食糧やビールを購入し、「ゆ〜に 利尻島ファミリーキャンプ場」へ。

テン場に着いた頃には雨は上がりました。テン場には午後2時から7時まで屋台が出て、そこでビールやアテ、弁当等を売っている(しかも美味しかった)ので、セイコーマートで買う必要はありませんでした。歩いてすぐのところに町営の温泉施設もあり、そこの自販機でビールや飲料も買えます。セイコーマートからテン場へは、自転車ではたいした距離ではないので、雨が降ってなければテント設営後に買い出しに行っても、大丈夫。

利尻島 ゆーにキャンプ場
写真:利尻島「ゆ〜にキャンプ場」

7月2日(火)晴れ 利尻岳登山
行程:「ゆ〜に」キャンプ場4:56〜(自転車)〜5:15利尻北麓野営場(登山口)5:23〜5:31甘露泉水〜6:24第1見晴台〜7:16長官山7:23〜7:33避難小屋〜7:57九合目〜8:33山頂8:53〜9:52長官山〜10:47第1見晴台〜11:48登山口
 *休憩を含む登山行動時間6時間25分
 登りに3時間10分、山頂で20分過ごし、下山に2時間55分、かかりました。

利尻岳gpsログ
 写真:利尻岳GPSログ(スーパー地形アプリで計測)

前日が強風で、利尻島への航空機が欠航したため団体客がおらず、渋滞もなく、特に急いだわけではありませんが、サクサク登れ、想定していたよりも早く山頂に着きました。

下のキャンプ場(ゆ〜に)から登山口までも、普段自転車に乗っている人なら、傾斜について特筆すべきことはありません。普通に走れます。グランボア700cランドナーで踏めばスッと気持ちよく進んで登山口に着きました。

利尻岳登山口
写真:利尻岳登山口

スタートしてすぐに「甘露泉水」があります。水筒に水を満たしました。美味しい水です。最近はちゃんとアルミの水筒を復活させ、ペットボトルになるべく頼らないようにしています。
甘露泉水
写真:甘露泉水

まずは、長官山まで樹林帯を歩きます。
長官山まで
写真:長官山へ

長官山に着くと、正面に利尻岳がドカンと見え、テンションが上がります。
利尻岳 長官山より
写真:利尻岳、長官山より

携帯トイレ用トイレ
写真:携帯トイレ用のトイレ

登山道は整備されていて、道迷いの心配はなく、歩きやすい傾斜です。最後の9合目あたりから若干急になりますが、特に危険な箇所はありません。但し、当日は天気が良く風も弱かったためそう思えたのかもしれません。北海道は風が強いので、気象条件によっては、また違った印象になると思います。

利尻岳山頂
写真:利尻岳山頂

利尻岳山頂からの奥尻島
写真:利尻岳山頂からの礼文島

写真:利尻岳山頂から稚内方向

利尻岳山頂
写真:通行禁止の南峰

利尻岳山頂より沓形方向
写真:利尻岳山頂より沓形方向

利尻島鴛泊を望む
写真:フェリーの着いた鴛泊(おしどまり)を望む

山頂でのんびり眺望を楽しみ、下山しました。下りの方が感覚的には長く感じましたが(実際はやはり登りの方が時間はかかっています)、昼前には下山し、ゆっくり温泉に入って、午後はビールを飲んでテントでまったりと過ごしました。

翌日は朝のうちに自転車で利尻島を1周し、前日に登った利尻岳をしみじみと眺めました。写真をたくさん撮ってのんびり走って4時間ほどでした。
テン場に戻り、昼のフェリーで稚内のデポ地に戻りました。