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米山悟「冒険登山のすすめ」ちくまプリマー新書20162016/11/30


冒険登山のすすめ

「なるべく天然の山を天然の方法で登りたい」

「人で混雑する人気ルートや紅葉シーズンの百名山のような山は、ここでいう山ではありません」「人で混んでいる山はもはや山ではなく、公園のようなものです」

「自由を感じるための山登りは、人とほとんど会わないルートや、道のないルートです。それは特殊な場所の話かと思うかもしれませんが、それは違います。そういうところはたくさんあり、山域の面積のほとんどを占めています。多くの人は、有名な山のそのうちいくつかのルートしか目に入らないだけなのです」

米山悟「冒険登山のすすめ」ちくまプリマー新書264 筑摩書房2016より

久々に感動する山の本に出会った。最近刊行された山の本では、宮城公博「外道クライマー」集英社インターナショナル2016 が面白かったが、この本は、真面目に面白いし、共感できる。

地下足袋や冬山イグルー山行のすすめには、ちょっと実力的に、私などお呼びではない感じで引いてしまったが、全体として、実践に裏打ちされた知性が伝わってきて、秀逸な本だと思った。

「筑摩プリマー新書」というのは高校生向きのシリーズ本のようであるが、55歳のオヤジが読んでも、とってもためになる。もっとも、肝心の高校生が読んでどう思うかは、謎だ。

「高校生向け」の本というのは、名著が多いのか、自転車の分野でも、今でも折に触れて読み返しているのが 五十嵐高「サイクルスポーツ攻略法」岩波ジュニア新書137 岩波書店1988。

この本は、「単なる情報本ではなく、乗り方・買い方・オーダーのしかたから、走る自転車の力学までこれ一冊でわかってしまう。ただしこれは、単なる情報本ではないぞ。自転車ブームを見直し、未来の都市と交通のことも考える、自転車乗りのバイブルだ」と裏表紙に内容要約文が書かれている。

自転車本の相当数に目を通して四半世紀以上過ごしている私にとっても、「自転車本の古典」のひとつとしてスペシャルな名著だと断言したい。

INDEX2016/11/29

A:自転車
【A-1】自転車ツーリング
三江線全線コンプリート(2016/9):TOEI700Cランドナー
今庄から高倉峠、冠山峠、越前大野、温見峠、樽見鉄道(2016/8):TOEI650Aランドナー
福山から倉吉へ。宮本常一「山の道」の町を訪ねて(2016/7):グランボア650Bデモンタ
2016GW津軽・龍飛崎へ(2016/5):グランボア700Cデモンタ
北上山地、自転車ツーリング(2015/11):TOEI700Cランドナー
とびしま海道・小大下島・しまなみ海道(2015/10):グランボア700Cデモンタ
関東平野ポタリング<宇都宮市郊外)(2015/9):BSモールトン
鳥取市河原町から三徳山経由鹿野町(2015/8):TREKマドン5.2
日原駅<島根県>から相撲ヶ原、錦町<岩国市>(2015/6):グランボア700Cデモンタ
亀山から安楽越、旧東海道を草津へ(2015/6):HONJOレーサー
伊勢神宮五十鈴川上流剣峠(2015/5):TOEI650Aランドナー
紀州 丸山の千枚田 自転車ツーリング(2015/4):HONJOレーサー
丹後半島 自転車ツーリング(2015/4):TREKマドン5.2
佐治谷 辰巳峠 自転車ツーリング(2015/3):TOEI650Aランドナー
佐田岬 自転車ツーリング(2014/11):グランボア700Cデモンタ
米子から奥出雲・亀嵩 自転車ツーリング(2014/11):グランボア650Bデモンタ
秋山郷から松之山温泉、高田(2014/8):TOEI700Cランドナー
映画「白い船」舞台を訪ねて島根半島自転車ツーリング(2014/4):グランボア700Cデモンタ
能登半島 自転車ツーリング(2013/11):グランボア700Cデモンタ
四万十川 沈下橋 自転車ツーリング(2013/5):グランボア700Cデモンタ
北条町駅から智頭町、香住へ(2012/11):グランボア700Cデモンタ
総社から出雲横田、吹屋小学校自転車ツーリング(2011/11):グランボア700cデモンタ
片上鉄道廃線・中国山地ツーリング(2011/5):TOEI700Cランドナー
青崩峠しらびそ峠、秘境駅「金野」(2008/7):TOEI650Aランドナー
天草:寝台特急「なは」&島原鉄道で輪行(2008/2):グランボア650Bデモンタ
江の川&三江線、温泉津、石見銀山(2007/11):TOEI700Cランドナー
対馬ツーリング(2006/3):TOEI700Cランドナー(旧)

【A-2】近郊サイクリング
京都市右京区京北エルバ工房でスパゲティ、丹波エリアを走る楽しみ(2016/7)
右京区越畑、栗尾峠いつもの練習コース(2015/5)
佐々里峠周回、急がず停まらず(2015/4)

【A-3】峠
猫峠(2016/8)
狭間峠、芹生峠、持越峠、御経坂(2015/5)
辰巳峠(2015/3)

【A-4】MTB
里山ライド2(2016/6)
This is Mountain Biking! 江若国境天増川林道、大御影山、近江坂(2016/5
里山ライド(2016/3)

【A-5】レース・練習会
びわいち(琵琶湖一周) (2015/10)
アワイチ(淡路島一周) (2015/9)
ロードレースの思いで:シマノ鈴鹿と丸岡(2015/8)
練習会で伊賀上野へ(2015/4)

【A-6】所有(した)自転車
TOEIランドナー、700Cと650A
コメンサルMETA HT AM Cr-Mo(Limited)2015モデル
SCOTT SCALE720 2015モデル
スペシャライズドM5 2002モデルMTBスペシャライズドM5
スペシャライズド ロックホッパー2001年モデル
MIYATA BP2 フルサスMTB
BSネオコットMTB 1997年モデル 基準価格37万円
TREK970SHX MTB 1996年モデル 完成車価格13万円台
キャノンデールMTB
HONJOフルオーダーMTB
レイシス フルオーダーMTB
MTBアラヤ マディフォックスMTF26-CRM-G

【A-7】自転車機材や用品など
恐るべし耐久力!キャットアイのライトとソニーの電池(2016/11)
ランドナーとロードレーサーの走行比較の一例 (2016/10)
ボスフリーの不調を回復、油を差すだけ(2016/10)
カーボンとクロモリの乗り味の違いと、自転車の命名についての一考察(2016/10)
キャラダイス バーレイ サドルバック(2016/10)
今はピザ&スパゲティの「エルバ」でオーナー萩原さんにご挨拶:ロードレーサーのフォークの造形のこと(2016/9):CASATIゴールドライン
旅する自転車ランドナーへの誤解。本当に気持ち良い(2016/9)
TREKエモンダとドマーネ(2016/9)
ヤマネの輪行袋:京都のスポーツサイクル「ヤマネ」さんのこと(2016/8)
パールイズミ レーパンの寿命(2016/7)
久々にチューブラタイヤを買う(SOYO製モンテアミアータ)(2016/7)
サイクルキャリアのこと-車載用スーリー(2016/1)
SRAMグリップシフトに改造、コメンサル(2015/12)
重くても魅力的コメンサルCOMMENCAL META HT AM Cr-Mo(Limited)(2015/11)
スペシャライズドM5・MTBをフロントシングルXTR・XT11速に(2015/11)
TOEI650Aに日東キャンピー3(2015/3)
TREK Madon5.2他 自転車の重量(2015/2)
TREK Emonda SL6 納車 (2015/2)

【A-8】その他自転車の話
有名自転車タレント ビンセント・フラナガン氏と松尾大社で出会う(2016/5)
自転車屋さんのこと(2016/1)
久々に山道をMTBで走って思ったこと(2015/9)
登山の自転車への影響(2015/6)
トレーニングとツーリング、地図の固定方法(2015/4)
自転車やザックの重さの測り方(2015/2)


B:山

恐るべし耐久力!キャットアイのライトとソニーの電池2016/11/20

「キャットアイ」という大阪の会社がある。自転車乗りなら、サイクルコンピューター(スピードメーター)やリフレクター、ライトを製造している会社として知っている人も多いと思う。道路の反射板とかそっちのほうが会社としてはメインの業務かもしれないが。

ネコの多頭飼いみたいに、多数の自転車と一緒に暮らしている私は、メーターとライトはキャットアイ製品に統一するようにしている。キャットアイの場合、ブラケットがほぼ統一されているので、使い回すのに便利だからだ。

それに、長く自転車生活を続けていると、キャットアイ製品の品質が高いのではないかと、自然に思えてきて、あえて他社製品を買う必然性を感じられなくなるからである。別に、比較テストをしたり、意識しているわけではないが。

そんな感じで過ごしている日々、本日、屋根裏収納庫に置いたままにしている妻のランドナーを掃除してみようと思い立った。

彼女は結婚して数年は自転車に乗っていたが、出産前から遠ざかり、その後はランニングやマラニック、ロゲイニングを楽しんでいるので、四半世紀以上、輪行袋に入れたままの状態になっている。

我が家の屋根裏収納庫というのは、夏は推定、摂氏60度以上になるであろうし、物質の保存には過酷な空間である。

中に入っていた自転車はどうなっていたのか!?

タイヤ、これはユッチンソン(仏)。今はハッチンソンと言っているようですが、は無残に風化してボロボロ。

輪行袋の中には、当時は、何でもない部品だった、アラヤ20Aリムとか、ウイナープロのボスフリー(13-24、6速)、ゼファールソリブロックのフレームポンプ、サンプレックスのリアディレイラー、ストロングライト99のクランク&チェーンホイール、セディスポのチェーン、など、いまではちょっとしたお宝を発掘した気分。それらの品は外見上、特に劣化もなく、気分が高揚した。

で、ハンドルを見ると、まったく記憶してなかったが、キャットアイのライトが付いていた。きっと電池の液漏れでボロボロだろう、と思いながら、念のためスイッチを入れたら点灯した。

これにはほんと、びっくり!
過酷な夏を何度もくぐり抜け、まったく放たらかしにされて自然放電とか諸々あるだろうに、四半世紀以上のブランクを経ても点灯するなんて。

ちなみに電池はSONYのアルカリ単2×2。電池の使用期限をみると92-02 とあったので、1992年02月であろう。期限を過ぎて24年。恐るべし、当時の日本製品。いや-、久々に驚愕しました。

キャットアイ CATEYEの自転車用ライト
写真:これが、キャットアイの恐るべき耐久力をもつライト

ランドナーとロードレーサーの走行比較の一例2016/10/19

ランドナーとロードレーサーとを、同じ人間が同じように乗ったら、どれくらい速度が違うのか?

「同じ人間が同じように乗る」ことを担保してきっちり実験・分析するのは大変な労力がかかり、そこまではなかなかできないので、実験ではなく過去の走行ログから単なる一例として、考察してみた。

<方法>
1)スマホアプリ「山旅ロガ-」で計測した走行ログを使用。計測区間の距離等は「ルートラボ」を使用。途中で写真を撮ったり工事規制のために停止することが無い区間というのは案外少なく、同じようにノンストップで通過している区間を抽出するのに苦労した。厳密にはランドナーの場合、トンネル通過時に停止してダイナモを操作しているが、そのことは捨象。
2)計測日が異なるので風力による影響等、同一ではない。
3)乗車する人間(私)のコンディションも同じとはいえないが、いつものサイクリングペース(ことさら急いだりゆっくりではなく、その自転車で気持ちいいペース)で走行している。タイムトライアル的な走りでの比較ではない。
4)計測区間は周山街道(国道162号線)の京北町弓削川の橋(弓削の集落の南端。バイパスが分岐する地点)から弓削の集落内旧道を走り、バイパスと合流して深見峠(トンネル)までの6.8km、平均斜度+2.5%の緩い上り区間と、深見峠(トンネル)から美山町安掛(赤橋)までの下り区間。下り区間は6.0km、平均斜度-3.7%。トータルで12.8km。
5)比較した自転車はTOEI650Aランドナー、グランボア泥除付レーサー、TREKエモンダ2015年モデル。

<比較した自転車のスペック等と計測結果>
下記表をご覧ください(全ての表がクリックで拡大)



<考察>
①峠への上り下りを合わせた区間トータルで、グランボア泥除付レーサーの所要時間を100とすると、エモンダ106.3%,ランドナー115.1%(表2)。平均速度は泥除付レーサー28.0km/h、エモンダ26.3km/h、ランドナー24.3km/h(表1)。

②上り区間では、泥除付レーサーを100とすると、エモンダが105.9%、ランドナーが112.2%(表3)。平均速度は泥除付レーサー21.2km/h、エモンダ20.0km/h、ランドナー18.9km/h。

③泥除付レーサーが上りきったトンネルに到着した時点で、各車20km/hで走行しているとすると、エモンダは405m後方、ランドナーは783m後方にいることになる。

③下り区間では泥除付レーサーを100とすると、エモンダが107.4%、ランドナーが122.1%(表4)。平均速度は泥除付レーサー44.2km/h、エモンダ41.1km/h、ランドナー36.2km/h。

上りよりも下りでランドナーとレーサーの差がついた。これは、ランドナーの走行時には向かい風が強かったというのも影響しているが、ギア比の問題が大きいと考えられる。ケイデンス100の場合、ランドナーは最大が46×15で38.6km/h、泥除付レーサーは50×13で48.4km、エモンダは50×12で52.4km/h。ランドナーは下りでペダルが空回りになり、高速走行ができないのと、気持ち的にもレーサーのように回さないので、比較すると遅くなったのだと思う。エモンダは泥除付レーサーよりギヤ比が高いのだが、泥除付レーサーよりも遅くなっているのは、これまでの経験で軽量な自転車よりもある程度重たい自転車の方が下りでのスピードのノリが良いことと関係があるのかもしれない。脚力的にもエモンダの最大ギア比を有効に使うだけのパワーが無く、ギヤ比を活かしきれてないのだと思う。

⑤今回の比較ではクロモリの泥除付レーサーが最新カーボンのエモンダよりも速かったが、このことをもって素材を語る際の一般化は、もちろん、できない。エモンダで走行したのは泥除付レーサーの1年半前。先シーズンも今シーズンも、走力にそんなに変化はないと自分では思っている。年齢は54歳から55歳になっているが。仮に今シーズンの走力が上がっていたために、泥除付レーサーが速かったのだとしても、泥除付レーサー(クロモリWレバー仕様)とエモンダの差はその程度のもの。逆にいえば、ちょっと練習すれば最新カーボンよりもクロモリで速く走れることになる。

⑥レーサーはランドナーよりも断然速いかと思っていたが、その差は思っていたよりも小さかった。レーサーで走ると速いと思うのは、レーサーに乗るチーム練習会だとメンバーに引っ張ってもらえて気合いが入っているのが大きいだろう。写真撮影等のため停車することが少なく基本、ひたすら走っているだけだし。チーム練習会だと峠が数個の山道を午前中だけで110kmくらい走行するのが普通だが、ランドナーでツーリングすると110kmは1日かかる。感覚的にはランドナーの性能はレーサーのスピードの2/3位かと思っていたが(楽しさは全然別。ランドナーが”走らない”という感覚は全く無い)、脚力のある人のランドナーなら、普通のレーサーよりも十分速く走れる可能性が高いことがわかった。もっとも、ランドナーにまたがると、スピードを上げることよりも、自然とゆったり気持ち良く走ることになってしまうことが多い。

<まとめ>
峠道の登りと下りを含めた区間で考察したところ、登りよりも下りの方がスピード差が大きかった。ランドナー走行時は向かい風で、その影響もあると推測されるが、ギヤ比の差が大きいと考えられる。ランドナーにも14や13のスプロケットを入れていれば、その差は縮まったと思う。走行性能そのものでいえば、ランドナーとレーサーとの間に、思ったよりも差はなかった。

写真:グランボア泥除付レーサー 走行ログ計測日に撮影


写真:TREK エモンダ 走行ログ計測日に撮影

写真:TOEI650Aランドナー 走行ログ計測日に撮影

ボスフリーの不調を回復。油を差すだけ。2016/10/10


TOEI650Aランドナー
写真:TOEI650Aランドナー 1987年納車。最新の改造は2016年。

本日、TOEI650Aランドナーに乗っていたところ、下りでペダルを止めて慣性走行になると、後輪から若干の異音が生じ、チェーンがチェーンステーに接触するというかクランクの回転を停めていいるのにチェーンが暴れる現象が生じました。ペダルを回すと問題は解決するので、ペダリングを続けて、昼食予定地まで走りました。

フリーかハブの不調だと思って、アイズバイシクルに電話しましたら、若きD店長(20歳代)が応対され、「それはフリーの油ぎれの可能性が高い。車輪を外してフリーを回しながら隙間に注油するといい。フリーの爪まで壊れていることもあるので、その場合でしたら治らないけど」との返答を頂きました。

京都の美山町(今は南丹市)という自転車に理解のあるエリアだったので、昼食を頂いたお店にはゲージ付フロアポンプとか様々な用意があり、お店の人に「CRC(呉化学工業の一般的なスプレーオイル)をお願いできませんでしょうか」と頼みましたら、「よくあることです」と快く貸して(使った分はお返しできませんが)くれました。

で、若きD店長のおっしゃる通り、CRCを吹き付けましたら、無事、治りました。その後80kmほど走り(今日の全行程は150km)ましたが、まったく問題ありません。帰りにアイズバイシクルに寄り、D店長に御礼と「いったん不調になったフリーでも油を差しただけで大丈夫なのか、応急処置的なものなのか」と尋ねたところ、「大丈夫」とのこと。

フリーは(伊)レジナというメーカーのエキストラです。ボスフリーです。恥ずかしながら四半世紀以上自転車に乗っていながら、ボスフリーに注油の必要があることを知りませんでした。

家に帰って、ウチには主な自転車関連本は揃えているつもり(この5年間は弱いですが)なので、メンテ本を海外の翻訳本も含めて(概して海外の本の方が真剣度が高い、というかまともなものしか翻訳されないのかも)見ましたが、そのことを記述している本は、ほとんどありませんでした。そもそも、最近出版された本でボスフリーのメンテに紙数を割くというのがあり得ないのは判ります。本を出版する際の原価に紙代は大きいと思うので、真っ先に削られるのは経済合理性からいっても仕方ないです。

ほとんどありませんでした、と書いたのは、さすが、新田真志「自転車メンテナンス・ブック」アテネ書房1987 にはちゃんと書いてありました。「ボスフリーは1ヶ月に1回、注油するように」と。走行キロ数については記されてないので、乗らなくても油分が飛んだりしてその頻度なのかどうかは謎ですが、ともかく、ボスフリーに注油の必要ありと。

多分、普通の店というか、バイトちゃんが対応するような店なら当然のこととして、「お客さん、こんな古い部品でしたら、もう駄目ですよ。寿命ですよ」と冷ややかなコメントで終わっていることでしょう。

数年前から、ランドナーが一定のブームらしかったそうですが、ネット情報とオークションでパーツを集めて、それらしく造ったりしても長続きしないだろう、後のメンテを考えても、やはり信頼できる店にお願いするのが一番だと、改めて思いました。D店長も、コンサル料をとったりしませんし。パソコン関係の有料サポートみたいに。

カーボンとクロモリの乗り味の違いと、自転車の命名についての一考察2016/10/08


グランボア スポルティフ
写真:グランボア 泥除付レーサー
   サンツアーシュパーブプロほぼフルセット 2008年納車

CASATI ゴールドライン
写真:CASATIゴールドライン  1990年購入

TREK ドマーネ2016モデル
写真:TREK ドマーネ 2016モデル

 今日は、ちょっと昼ご飯に”猪ラーメン”へと向かい、まっすぐ周山街道(R162)を走るとすぐなので、いつもの保津峡から水尾経由、長野を回って行きました。約50km。

このところクロモリの自転車に集中的に乗っているので、今回は最新のカーボンモデル。トレックのドマーネです。

先週、グランボアの泥除付レーサー(チューブはカイセイ022、ナガサワのクラウン)に乗って、スッと踏むとススーと走る感触に自分の自転車ながら感動しました。その前は、写真(中)のCASATIで、自転車が身体の動きにリニアに反応する、スパッとした走りを楽しみました。今日はカーボンの乗り心地、乗り味について感じるべく、神経の大部分を集中してTREKドマーネで走りました。

そこで思ったのは、「クロモリは人間(の入力)との対話があるけれど、カーボンとは希薄」ということです。カーボンはひたすら前進することに集中していて、ムダなことはしませんよ~といった感じ。

クロモリは、スッと脚を入れれば、自転車もそれに瞬時に反応してくれます。調子のいいとき、ガンと踏めばドーンと進んで、疲れると、自転車もなんだか進むのをいやがるみたいな感じ。

カーボンだと、人間はモーターになった感触で、自転車はモーターの回転を推進力に忠実に変換しているけど、フレームの存在感が希薄です。空気中に浮遊しているみたいで、存在を感じるのはモーターとしての自分とホイールとサドルとハンドルだけ。

クロモリがマニュアルミッションの車で人馬一体の楽しみ方とするなら、カーボンはオートマ(しかもステップATではなくてCVT)車で、とにかく楽に速ければいい、みたいなものかもしれないと、思ったりもしました。

クロモリはフレームの存在というのをすごく感じます。それだけ重いということかもしれないけど。

定量的な比較はしていませんので、まったく定性的な、まあどうでもいいような個人的感想ですが、クロモリは自転車との対話があるから、旅にはぴったりだと思いました。なんか、「こいつと一緒に走っている」という気持ちが生じ、自転車が仲間のように思えるのです。

となると、自分が乗っている自転車に名前を付けたくなる気持ちになるのも、不思議ではありません。1970年代とか80年代は、けっこうそういうノリがあったのではないでしょうか。

今のカーボンロードバイクに名前を付けて呼んでいる人は、多くはないと思いますが・・・。

ウチが自転車に名前を付けるカルチャーだったとすると、最初の数台はいいのですが、そのうち、
◇家人:「おとうさん、いいかげんにしてくださいよ」
◆私:「う~ん、じゃあ今度の自転車の名前は ”トメ”にするよ」
そして、またしばらくして
◆私:「すまん、また1台生まれてしまった。名前は”トメ吉”にするから」
◆私:「あーっ、ごめん。また1台出来てしまった。名前は”トメ子”だからな」

てな、繰り返しになって、ウチの自転車の名前は、トメ、トメ子、トメ代、トメ吉、トメ夫、などなど、いつもこの子でおしまいです、という決意のようなものをつけないといけなくなります。※ご親族やご先祖にそのようなお名前の方がいらっしゃいましたら失礼をお許しください。どの子がどの名前だったか、覚えられなくなる可能性が高いので、私は自転車に名前を付けていません。

キャラダイス バーレイ サドルバック2016/10/06

キャラダイスのバーレイというサドルバックを入手した。「クラシックサドルラック」という純正のラックと一緒に。

TOEI650Aランドナーのフロントキャリアを外し、ライトツーリングモデルに改造したので、英国風というわけではないが、サドルバックを積極的に使ってみようと思った次第。

装着するにはサドルループが必要。ブルックスのチームプロだと後付けのループになるので、なんというかもうひとつ。TOEI650AはブルックスのB17でサドルループが最初から付いているので、装着はバッチリ。というかブルックスのループ付きサドル用に開発された製品かもしれない。どちらも英国のメーカーだし。

仏のジルベルトゥのサドルのループにも問題なく付く。

TOEI650Aに装着して実走したが、ガタつきや異音も発生せず、使い良い。

専用のアタッチメントをシートポストやサドルに固定装着しなくてもいいので、複数の自転車で使い回すのにも良い。サドルはブルックスのB17か、ブルックスプロフェッショナルならチタンベースのループが付いているのにするのがベターだが。

キャラダイス バーレイ
写真:キャラダイス バーレイ

キャラダイス バーレイ
写真:TOEI650Aランドナーにキャラダイス バーレイを装着

キャラダイス バーレイ
写真:キャラダイス バーレイとリクセンカウルのフロントバック

三江線 全駅コンプリート(ランドナーで)2016/10/01

JR三江線<広島県三次(みよし)-島根県江津(ごうつ)間>が廃止されることになりました。廃止予定日は2018年4月1日。

2007年に江の川と三江線沿いを走り、かねてより、もう一度訪ねたいと思っていましたが、廃線の動きの報道に接し、今度は、全35駅を訪問することにしました。

1日の運行本数は少ないのですが、駅は綺麗に掃除され、花の手入れもきちんとされていて、三江線は、本当に地域の人に愛され大切にされている存在なのだと感じました。

三江線の維持にどれくらいのお金が必要なのか知りませんが、鉄道が無くなることで地域の衰退に拍車が掛かることにもなりかねません。地域の誇りを保ち、それこそ「国富を守る」ためにも、鉄道が存続できるようにオルタナティブな道がとれないのでしょうか。災害が生じても道路は税金で治しますが、鉄道は基本的には事業者負担。国土を守る費用として、原発関連に使われる費用とは比べものにならない小さな金額で、鉄道を生かして地域振興をはかることはできないものなのでしょうか。狭義での経済合理性の枠内で考える限り、赤字ローカル線の廃止は「やむを得ない」ことになりがちですから、パラダイムの変革で活路を見いだせないものでしょうか。

ルートは、基本的に下りで交通量も少なく、実に走りやすくて気持ちの良い道です。写真を撮りながらなので止まることも多く、走行距離はメーター読みで140km、ツーリングとして1日に走る距離としては長いのですが、楽ちんでした。

江津駅前のビジネスホテルに泊まり、翌朝は三江線に乗車しました。窓の外、自分が走ってきた道を眺めながら。

【使用自転車】 TOEI700Cランドナー
【行程】
2016年9月9日(金) 京都市内五条葛野大路GS21:10=(中国道)=24:40七塚原SA(車中泊)
9月10日(土)七塚原SA6:15=6:35三次駅近くの駐車場(車デポ)7:12~7:15三次駅~8:16長谷駅~9:40作木口駅~10:04口羽駅~10:40宇都井駅11:05~12:07潮駅~12:55沢谷駅~13:09浜原駅~14:47石見川本駅~16:04川戸駅~17:06江津本町駅~17:18江津駅~ビジネスホテル(泊)
9月11日(日) ホテル~江津駅6:00=(三江線423D)=9:21三次駅=デポ地10:00=(中国道)=16:00京都(自宅)

三江線 粟屋駅
三江線粟屋駅:綺麗に花が生けてある。この後、他のたくさんの駅でも一緒だった。

江の川と三江線
三江線と江の川に沿って走る

三江線 潮駅
潮駅

三江線 江津本町駅

三江線コンプリート

京都・学区の運動会2016/09/25

私は京都人ではないので、京都に住まいを得て、最初に「学区運動会」に参加したときにはびっくりしました。その気合いの入りように。

今回も、「持てる力の全てを此所に」とプリントしてある揃いのTシャツを着て参加されている町内とか、応援団長のような方がエールを交わしている町内もありました。町内旗というのか独自の豪華な旗を町内のテントに掲げるとか。

全国的にみて、珍しいのか、それとも、あ-、そうそう、ウチのところもそんな感じ、とか前はこんな感じだったけど、今はお年寄りばかりになって出来なくなりました、とか地域の運動会ということについての民俗学的な興味があります。地域的差異とか特徴を地図に落としたら何か発見があるのかも、とか思ってしまいます。研究対象になり得るとしても、開催時期が集中しているので、個人の研究では難しいでしょうけど。

今年はくじびきで町内会長に当たったので、1日中、フルに同席しました。もちろん、準備と後片付けも含めて。
本日、ウチの町内の京都市右京区の嵯峨野学区の運動会が行われたので、その報告をします。

まず、事前に各戸に大会プログラムが配られます。ビジネスとして考えた場合、各戸に配布するには相当なコストがかかるので、新聞折り込みにしようか、とか新聞をとってない家にはどうしよう、などと考えないといけませんが、町内会の行事なので、町内の「組長」が無償で配布するシステムが出来上がっており、支障ありません。

町内運動会プログラム嵯峨野学区
※雨で順延になり9/25開催になりました

引っ越してきた頃、このプログラムをみて、どこにコンテンツがあるのか、わかりませんでした。
嵯峨野学区運動会プログラム
※クリックすると大きくなります。プログラムの中頁。

全部、広告じゃないですか。どこに種目の順番とか参加に必要な情報が掲載されているのでしょう?
と思ってよくよく見ると、新聞でいうとノンブル、頁の一番上のところの、ほとんど広告カットの帯のように見えるところに、プログラム情報があります。

これには、びっくりしました。なるほど、どこかの頁にまとめたら、他の頁は見られなくなる可能性が高いし、そうかといって多くの頁に関心を向けるだけのコンテンツを準備するのは大変。開き直ったというか、実に合理的、最初に考えた人は偉いと思いました。広告効果を期待されているとも思えませんが、広告主ニーズというか面子と利用者の利便性とをうまく合致させています。まあ、無料ですし、許されるのでしょう。もしも、有料発行物だとすると、ちと苦しいでしょう。

嵯峨野学区運動会
小学校の運動会とは別に、「学区民体育祭」として開催されます。

嵯峨野学区運動会入場行進
ちゃんと入場行進もあり、国旗と「体振旗(嵯峨野学区体育振興会)」というのもあり、オリンピックみたいに先頭を進んだ後、ポールに掲揚されます。

その後、開会式があり、来賓挨拶もあります。職業上、宴席の席次とか挨拶の順番とかいろいろ気をつかうことも多かったので、さてさて学区運動会ではどうなっているのだろう?と思って興味深く見ていると、最初の挨拶は、嵯峨野小学校の校長先生でした。休日出勤ご苦労様です。次は、嵯峨野小学校から進学する蜂ヶ岡中学校の校長先生。日曜毎に中学校の通学範囲の学区運動会の挨拶に回られているかと拝察するのに、ご苦労様です。

議員先生とかも多いのかな、と思っていたらお一人だけ。てっきり国政与党の先生かと思っていたら、後で聞くと、共産党の先生ということで、ある意味京都らしいと思いました。議員先生は紹介されるだけで、言葉はなかったのですが、あちこちに頭を下げていらっしゃる姿が印象的でした。

嵯峨野学区運動会
注目していただきたいのは、写真の影の部分。グラウンドの競技スペースに沿って、ピシッと妻入りで学区の各町内のテントが張られています。影は屋根の投影です。今では何とも思いませんし、私自身狭小住宅に住んでいるので何の違和感もありませんが、ピシっとテントを隙間無く立てている景観に、最初は驚きました。テントは「木村テント」に統一されているようで、いわば京町家のテント版とでもいいますか、どの町内も基本的には同じテントなので、地割り等にも手間がかからないと思います。

敷地に余裕があれば、町内毎に好きなテントで好きなように張れるのかもしれませんが、そんな余裕はありません。

太宰治の「津軽」の最後のほうに、育ての女中の「たけ」さんを訪ねて太宰が小泊(集落名)に行ったところ、ちょうど小学校の運動会で、たけさんはテントのようなもの(どうも津軽では各人でパーソナルなテントを張る余裕があるみたい)で運動会を観戦しており、そこで感動的な再会があるのですが、太宰が嵯峨野学区出身なら、ちょっと難しいでしょう。

運動会の花形は、リレーで、「小学生リレー」「男子800m」「(男女)混合700m」とあります。私も30歳代の頃、男子リレーに出走したことがありますが、当時、自転車競技を割とまじめにやっていたのですが、運動会の後、筋肉痛がひどく、阪急梅田から会社まで数日タクシーで通ったことを思い出しました。

老若男女、学区民の注目を浴びて走るのはプレッシャーです。おっさんになれば、「まあそんなこと」という図々しさが身につきますが、児童生徒の出走者にしてみると、シビアです。高校3年の運動会で「もう、こんなプレッシャーからは開放される」というしみじみした喜びをかみしめていた私ですが、運動会独特の音楽と周囲の雰囲気で、自分が出走しなくても見ているだけで緊張してしまいます。
嵯峨野学区運動会リレースタート
写真:リレースタート
写真:混合リレー 最初は10代が走る
写真:混合リレー お母さん(たぶん)も走る

リレーで優勝した町内は、京都市全体で行われる運動会(体育祭)に後日、参加することになります。

運動会の種目には「得点競技」とそうでない競技とあり、得点競技の集計で順位付けされます。

写真:2016嵯峨野学区運動会 順位表

私は、得点競技でない「ラブラブパンツ競争」というのに出走しました。年齢問わずなので、私は55歳になりましたが、同時出走ではたぶん一番若い感じでした。余裕かなっと思っていたのですが隣の方が、出走前に並んでいる時に、入念なストレッチを始めて、アスリートというか只者ではない感じがしました。これは真剣に挑まなくてはと思って、リレーと同じ気持ちでスタートし、全力で走って1位になったのですが、後で町内の方に「ラブラブパンツ競争であんなのを見させてもうたんは初めてや~」といわれ、やはり京都での所作には気をつけないといけないと反省しました。

らぶらぶパンツ競争 商品
写真:ラブラブパンツ競争の賞品

そんなこんなで、無事、学区運動会は終わりました。次に組長が回ってくるのは10年後くらいでしょうから、その時はどうなっているのでしょうか。ちなみに、ウチの町内は、あっさりしているので、学区運動会に参加するのは組長と体振さんから頼まれて出走する関係者くらいです。それでも町内会としては組の数が15あるので、テントは盛況感にあふれています。学区運動会を楽しみにしていて多くの人が参加する、というのでしたら、会場に溢れてしまいますし、ちょうどいい塩梅かも。

今はピザ&スパゲティの「エルバ」でオーナ萩原さんにご挨拶:ロードレーサーのフォークの造形のこと2016/09/24


CASATI
写真:久々に連れ出したCASATIゴールドライン:チューブラ。カンパ スーレコフルセット

ちょっとお昼ご飯を食べに、周山の先、「エルバ工房」にピザを食べに行った。午後には町内会運動会の準備があるし。

「エルバ」のオーナー萩原さんは、以前はフレームビルダーと同時に京都の高体連(自転車競技)などで尽力された方であるが、輪界を去って、今は京北に移住され、ピザとスパゲティの店&鉄デザイナー兼製作者(鉄の家具や薪ストーブ)をされている。

フレームビルダー時代のエルバさんとは、接点がなかったのだが、ここにきて、以前、アイズバイシクルで修行されていたOさん(その後東叡社,今は相模で独立)の学生時代の同級生が若女将としてやっていらっしゃるということを聞き、かなり無理筋ではあるがご縁があるのと、なにより美味しい店なので、ちょっと昼ご飯を食べに行くのによい店として楽しみなスポットである。

ピザを食べ終え、お会計を済まして店を出ようとしたところ、近くのテーブルにいらっしゃた萩原さんが、同席の人に「きれいなCASATIがあるから見ましょう」と言葉をかけられ、店の外のCASATIのところに一緒に行ってご挨拶した次第。

エルバオーナーの萩原さんは、いわば刀鍛冶が刀剣を見つめるような感じで、CASATIを一瞥され、言葉を発せられた。
「このフォークはきれいにつくってある。ウーゴ・デローザが造っていたデローザと同じように、フォークのRラインの延長線上に(ずれること無くハブを固定する)エンドがある。最近のデローザはそうではなく、おじきしている(ハブを固定するエンドがRの延長線上よりも下)」などなど。自転車から離れて20年経ったが、今でも関西の有名なビルダーさんが訪ねてきてくれるとのこと。

エルバに時々おじゃましながら、オーナーの萩原さんは今はどうされているのか、気になっていたがお会いできてよかった。よい自転車は出会いも与えてくれる。

「こけるなよ。高こ-つくぞ」という言葉に送られて、店を後にした。

【本日の行程】 自宅9:10~六丁峠~保津峡~水尾~越畑~赤石~熊田~R162合流~11:30エルバ(昼食)12:30~狭間峠~13:54花脊峠~14:45右京区御室アイズバイシクル  走行キロ:メーターを付けてないのでわからないが、ルートラボにアップしている区間で86Km。

エルバのピザ
写真:エルバ店内 ピザ

エルバにて
写真:エルバにて。小生のCASATIを眺めるエルバのオーナー萩原さん(中央)