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スノーシューかワカン(輪カンジキ)か?2017/01/16


ワカンとスノーシュー
写真:左はワカンの定番「エキスパート オブ ジャパン」。右はスノーシューの定番「MSRライトニングアッセント」。

雪山装備で、ワカンかスノーシューか、迷う人は多いかもしれない。

私の所属する山岳会でも新入会員の方などで、しばしば、そういう話を聞く。

私の中での結論は出ている。ストックで済む山行や場所なら、スノーシュー。ピッケルを使わないといけない山行ならワカンもあり。

ワカンは「手段」で、スノーシューは「目的」になり得る。
ワカンを使って楽しいと思ったことはないが、スノーシューだと、雪上行動の自由を得た感覚が得られ、そのために雪山に行こうという気持ちになる。

商業ツアーで、例えば北八ヶ岳のペンションに泊まって、スノーシューハイク+暖かい珈琲+スウィーツ、なんていう企画は成り立つだろうが、スノーシューの代わりにワカンというのはあり得ないというか、聞いたこともない。ワカンを装着すると、それは雪景色を楽しむスノーツアーではなく、鍛錬道場になってしまう。

これまでに、同じところにスノーシューとワカンを持ち込んで比較考察した私の体験からである。

ワカンはツボ足とニアリー。スノーシューはスキー(私はゲレンデスキーしかやっていないのでテレマークとか山スキーとの比較はできない)とツボ足との間か。

ワカンはスノーシューと比べると軽量なので、ワカンを検討する人の多くは、その重量差を問題にしているようである。確かに、ザックに付けて背負う時には、ワカンの軽量メリットを感じられるかもしれないが、足に装着して雪中を歩く時には、スノーシューの性能メリットはワカンとの重量差デメリットを相殺して余りある。

ワカンでラッセルするのはスノーシューの2倍(当社比)の体力が必要。スノーシューとワカンの混成で山行すると、そのことを実感できる。ワカンの人に、スノーシューの人の2倍位の体力があれば同じペースで進めるが。もちろん、雪質による違いはあり、新雪ほどスノーシュー有利で、雪が締まってくるとワカンとスノーシューとの差は縮まるが、残雪期でもスノーシューで不便に思ったことはない。

私が思うのに、冬山のストイックな長期間に渡る山行で、それこそ30kgオーバーの荷物を背負わざるを得ず、そういったシチュエーションで軽量化をシビアに考える、というのであれば、スノーシューとワカンの重量差は問題になるが、日帰りや数日の山行で、その重量差を問題にするような体力なら、そもそも積雪期に山に入らないほうがいいと思う。

また、ワカンに雪上での「浮遊感」を期待するのは無理がある。「ツボ足とどこが違うの?」「無いよりマシか」という程度に考えておいたほうがいい。

ピッケルを使う、例えば積雪期に穂高の稜線に行く、というのであれば、ワカン。スノーシュー歩行を楽しむ、なんていうことを目的にしているのではなく、アイゼンと併用できるワカンの独壇場。硬派なイメージの山岳会に所属したことのある人からは、「皆、ワカンでしたよ。スノーシューの話なんて聞きませんでした」という話であったが、雪山の対象と目的が違うということ。登攀メインでアイゼン&ピッケルにはワカン、ストックで歩けるスノーハイクには、スノーシュー。

急斜面でもストックの範囲内であれば、MSRのライトニングアッセントのようなスノーシューなら全然問題無いと思う。

滋賀県野坂山地2017年1月
写真:新雪でラッセル。(2017/1/14 滋賀県野坂山地)

INDEX2017/01/14

A:自転車
【A-1】自転車ツーリング
三江線全駅コンプリート(2016/9):TOEI700Cランドナー
今庄から高倉峠、冠山峠、越前大野、温見峠、樽見鉄道(2016/8):TOEI650Aランドナー
福山から倉吉へ。宮本常一「山の道」の町を訪ねて(2016/7):グランボア650Bデモンタ
2016GW津軽・龍飛崎へ(2016/5):グランボア700Cデモンタ
北上山地、自転車ツーリング(2015/11):TOEI700Cランドナー
とびしま海道・小大下島・しまなみ海道(2015/10):グランボア700Cデモンタ
関東平野ポタリング<宇都宮市郊外)(2015/9):BSモールトン
鳥取市河原町から三徳山経由鹿野町(2015/8):TREKマドン5.2
日原駅<島根県>から相撲ヶ原、錦町<岩国市>(2015/6):グランボア700Cデモンタ
亀山から安楽越、旧東海道を草津へ(2015/6):HONJOレーサー
伊勢神宮五十鈴川上流剣峠(2015/5):TOEI650Aランドナー
紀州 丸山の千枚田 自転車ツーリング(2015/4):HONJOレーサー
丹後半島 自転車ツーリング(2015/4):TREKマドン5.2
佐治谷 辰巳峠 自転車ツーリング(2015/3):TOEI650Aランドナー
佐田岬 自転車ツーリング(2014/11):グランボア700Cデモンタ
米子から奥出雲・亀嵩 自転車ツーリング(2014/11):グランボア650Bデモンタ
秋山郷から松之山温泉、高田(2014/8):TOEI700Cランドナー
映画「白い船」舞台を訪ねて島根半島自転車ツーリング(2014/4):グランボア700Cデモンタ
能登半島 自転車ツーリング(2013/11):グランボア700Cデモンタ
四万十川 沈下橋 自転車ツーリング(2013/5):グランボア700Cデモンタ
北条町駅から智頭町、香住へ(2012/11):グランボア700Cデモンタ
総社から出雲横田、吹屋小学校自転車ツーリング(2011/11):グランボア700cデモンタ
片上鉄道廃線・中国山地ツーリング(2011/5):TOEI700Cランドナー
青崩峠しらびそ峠、秘境駅「金野」(2008/7):TOEI650Aランドナー
天草:寝台特急「なは」&島原鉄道で輪行(2008/2):グランボア650Bデモンタ
江の川&三江線、温泉津、石見銀山(2007/11):TOEI700Cランドナー
対馬ツーリング(2006/3):TOEI700Cランドナー(旧)

【A-2】近郊サイクリング
京都市右京区京北エルバ工房でスパゲティ、丹波エリアを走る楽しみ(2016/7)
右京区越畑、栗尾峠いつもの練習コース(2015/5)
佐々里峠周回、急がず停まらず(2015/4)

【A-3】峠
猫峠(2016/8)
狭間峠、芹生峠、持越峠、御経坂(2015/5)
辰巳峠(2015/3)

【A-4】MTB
京都北山・里山ライド3-年末の洛外(2016/12)
MTBにフルサスは必要か?(2016/12)
MTBの楽な担ぎ方(2016/12)
京都北山・里山ライド2(2016/6)
This is Mountain Biking! 江若国境天増川林道、大御影山、近江坂(2016/5
京都北山・里山ライド(2016/3)

【A-5】レース・練習会
びわいち(琵琶湖一周) (2015/10)
アワイチ(淡路島一周) (2015/9)
ロードレースの思いで:シマノ鈴鹿と丸岡(2015/8)
練習会で伊賀上野へ(2015/4)

【A-6】所有(した)自転車
TOEIランドナー、700Cと650A
コメンサルMETA HT AM Cr-Mo(Limited)2015モデル
SCOTT SCALE720 2015モデル
スペシャライズドM5 2002モデルMTBスペシャライズドM5
スペシャライズド ロックホッパー2001年モデル
MIYATA BP2 フルサスMTB
BSネオコットMTB 1997年モデル 基準価格37万円
TREK970SHX MTB 1996年モデル 完成車価格13万円台
キャノンデールMTB
HONJOフルオーダーMTB
レイシス フルオーダーMTB
MTBアラヤ マディフォックスMTF26-CRM-G

【A-7】自転車機材や用品など
恐るべし耐久力!キャットアイのライトとソニーの電池(2016/11)
ランドナーとロードレーサーの走行比較の一例 (2016/10)
ボスフリーの不調を回復、油を差すだけ(2016/10)
カーボンとクロモリの乗り味の違いと、自転車の命名についての一考察(2016/10)
キャラダイス バーレイ サドルバック(2016/10)
今はピザ&スパゲティの「エルバ」でオーナー萩原さんにご挨拶:ロードレーサーのフォークの造形のこと(2016/9):CASATIゴールドライン
旅する自転車ランドナーへの誤解。本当に気持ち良い(2016/9)
TREKエモンダとドマーネ(2016/9)
ヤマネの輪行袋:京都のスポーツサイクル「ヤマネ」さんのこと(2016/8)
パールイズミ レーパンの寿命(2016/7)
久々にチューブラタイヤを買う(SOYO製モンテアミアータ)(2016/7)
サイクルキャリアのこと-車載用スーリー(2016/1)
SRAMグリップシフトに改造、コメンサル(2015/12)
重くても魅力的コメンサルCOMMENCAL META HT AM Cr-Mo(Limited)(2015/11)
スペシャライズドM5・MTBをフロントシングルXTR・XT11速に(2015/11)
TOEI650Aに日東キャンピー3(2015/3)
TREK Madon5.2他 自転車の重量(2015/2)
TREK Emonda SL6 納車 (2015/2)

【A-8】その他自転車の話
有名自転車タレント ビンセント・フラナガン氏と松尾大社で出会う(2016/5)
自転車屋さんのこと(2016/1)
久々に山道をMTBで走って思ったこと(2015/9)
登山の自転車への影響(2015/6)
トレーニングとツーリング、地図の固定方法(2015/4)
自転車やザックの重さの測り方(2015/2)


B:山

京都北山・里山ライド3-年末の洛外2016/12/30

年末の大掃除も一応済ませ、12月30日の午後、年越し買い物お使いのついでに、2時間ほど里山ライドをしてきました。京都は山が近いので、日常生活の中で容易にシングルトラックにアクセスでき、本当にありがたいことです。

京都北山シングルトラック
自宅から40分ほどで、シングルトラックの小さなピークを越えて、こんなところにきています。

京都タワーが正面に
シングルトラックを走っていると、京都タワーが正面に見えました。

今度は比叡山。”仰げば比叡 千古の翠♪”


コメンサル META Trail Limited 2016モデル
洛西が一望できる、清々しい空間に出ました。

もうひとつの小さな山のピークに立ち寄りました。ピストンでしたら、登りも下りも乗車できるルートがあります。

今日は、地形図に記載されている小径を確認しようと、そのつもりで走っていましたが、藪になってしまいました。わずかな踏み跡はあるけど。まあよくあることです。

しかし、しばらく山の斜面を半ば強引に降りていると、左手に道のようなものを発見。立派な道がありました。押し上げて、どこにつながっているのか確認して、また下りました。

下ると、先日開拓した(といっても道はもともとあるので、私にとってということ)トラバース道に出ました。

山の中から出て、母校に立ち寄ってみました(東門)。さっきまで、山の中にいたのが信じられない。学生の時には知らなかった、日常のすぐ近くにMTB三昧のエリアが広がっているとは!。12月30日なので、誰も歩いていません。卒業して30数年後、MTBでここに来るなんて、当時は想像すらしていませんでした。ありがたいことです。

すぐ近くに、映画の上映会を自宅で開催されるところがありました。

嵐電
学生の時の先輩や同級生の下宿跡を懐かしく思いながら通過していると、嵐電の駅に出ました。

本来の目的である、お使いに頼まれているお正月の飾りを買いました。

ペッタン、ペッタン音がする方向をみると、お餅屋さんがお餅をついていました。お餅を買うのもお使いの主目的のひとつですが、このお店ではないので通過。

妙心寺
いつもの通り道ですが、妙心寺の中を通って帰ります。

家の近くの、いつもお願いしているお餅屋さんで正月のお餅を分けていただいて、帰りました。正月飾りとお餅のお使いにしては道草をしていますが、2時間くらいなので、まあ、いいでしょう。おしまい。

MTBにフルサスは必要か?2016/12/27

結論からいえば、「MTBにフルサスが必要か?」という設問への私の回答は、「別に必要ではないが、あると断然面白い」といったところ。詳しくは、下記をご覧ください。

コメンサルMETA TRAILLimited2016モデル

コメンサルMETA TRAILLimited2016モデル
写真:フルサスMTB:コメンサル META Trail Limited 2016モデル

2016年5月にコメンサルのフルサスMTB ”META Trail Limited”を 所有ラインナップに加えた。

MTBには、前サスペンションが登場する前の、今で言うフルリジッドの時代から乗っており、フルリジットのMTBでダウンヒルレースに出たりしたこともあるので(同じ日に、ヒルクライムレースで峠を登って、そのまま下りがダウンヒルレースになるという、牧歌的な時代であった)、サスペンションなんかなくても自転車は楽しめる!といった思いが根本にあった。それゆえ、フルサスペンションについては好意的ではない自転車生活を送ってきた。

モーターバイクみたいな自転車には乗りたくない(学生時代は250cc自動二輪に乗っていたが・・)、なんというか、シンプルさこそ自転車の魅力で、バネ、サスペンションみたいなものは余分で美しくないという意識があった。乗り手自身の「美」は捨象して。

しかし、2015年にコメンサルのトレイル用前サス150mmクロモリハードテイルMTBを購入して、これまでの認識を変えざるを得なくなった。MTBといえば軽量クロカンMTBだと思ってこれまで過ごしてきたのだが、どちらが山道を乗って楽しいかというシンプルな問いかけの前に、これまでの自分の考えを改めたのだ。

競技でタイムや順位を競うわけでもなく、ただ、乗って愉しむ里山ファンライド用に使うのなら、サスペンションのストロークの長いトレイルモデルが、断然楽しい。

そう思ってくると、これまでまったく欲しいと思わなかったフルサスモデルに興味がわいた次第。

で、実際フルサスMTBに乗ってどうなのか。
心配していた舗装路の登りは、少なくとも苦痛ではない。それまでは、フルサスでの舗装路登りはだるーい感じだと想像していたが杞憂であった。「走らない・・。ハードテイルで来ればよかった」と思うことはなく、ストレスは無い。しかし、速いかというとそうではなく、やはり遅いのだと思う。ロードバイクと比べるのはナンセンスだが、自分がロードに乗っていたらおそらく絶対抜かれることがないであろうと思われる乗り方の人にあっさり抜かれるのは、悔しい。

ペダルを踏むとスっと前には出てペダリングに気持ち悪さは無いが、そもそもギヤ比が軽いので、スピードの乗りが悪いということ。ロードバイクだと時には重いギヤを踏む気分になることもあるが、私のフルサスMTBの場合、何故かしら重たいギヤを踏む気持ちにならない。そういう設計になっているのであろうか。不思議だ。重たいギヤだとぎっこんばったんなって前後のサスがムダに作動しがちということから、軽いギアでクルクルとペダルを回して走るように仕向けているのかもしれない。軽めのギヤで回転を上げて走るのはスポーツ走行の基本なので、悪いことでは全然ないが。

他の人と一緒に走る時は、フルサスで行くのは躊躇する。シングルトラックや下りでフルサスが有利というか楽しくても、アプローチの舗装路登りで人より遅れるのはなるべく避けたいし、登りでヘロいのに、下りはフルサスで有利、というのは、なんとなく美学に反するからだ。

登り全般にフルサスが弱いのではなく、ダブルトラックやシングルトラックで路面が荒れているところでは、フルサスのほうが断然強い。これまで、押しだと思っていたところも、フルサスだと後輪のトラクションが効いて足を付かずに登れたりする。

山で遊ぶおもちゃとして考えた場合、フルサスは最高!

でも、MTBを1台だけ持つのだとすると、前サスのみの(ハードテイル)トレイルモデルかと思う。オールマイティさでは、やはりハードテイルにアドバンテージ。

「MTBにフルサスが必要か?」という設問への、私の回答は「別に必要ではないが、あると断然面白い」といったところ。

MTBの楽な担ぎ方2016/12/19

先日、山サイ研(山岳サイクリング研究会)に所属する方と2人で走りに行き、MTBの担ぎ方のレクチャーを受け、目からウロコ、の発見であった。

山サイ研というのは、自転車の担ぎを厭わない方がメンバーの相当数を占める団体で、その証左というか、自転車用ウエアのプリントには、乗車している姿ではなく、担ぎのバリエーションのみ記されていたりする。
山サイ研MTB担ぎ
写真:山サイ研のコアなメンバーの自転車ジャージ

人が何かを担ぐ時、重量だけでなく、担ぎ方やバランスといった要素も負担感には大きく影響する。
身体にフィットしたザックを用いれば、登山で20kgを背負って10時間行動は普通だが、MTBの担ぎだと、重量は12~14kg位であっても、15分の担ぎが辛かったりする。50歳代半ばの営業事務系サラリーマンで日々の仕事で身体の鍛錬が得られない小生の事例ではあるが。

1980年代というかバブル期以前の山岳部女子高生は、30kg以上のキスリングを背負って縦走していたと身近に聞いているし、書物からの知識ではあるが、昔の炭焼きの方は60kgの炭俵を背負って山道を歩くのが日常であったらしい。身体への負担感は「慣れ」によって、軽減されるのではあろうが、楽な方法があるのなら、そうしたい。

自転車の担ぎでメジャーなのは、シクロクロス競技でのシケイン通過の担ぎであろう。
私もかつて、シクロクロス競技に出走していたので、前三角に肩を入れてフロントフォークを右腕で掴んで担ぐ方法等には慣れていた。

しかし、シクロクロスはスピード競技なので、部分的な障害物を通過するための担ぎ方であり、長時間、じわじわと急傾斜を自転車を担いで登るための担ぎ方ではない。

「山サイ研担ぎ」という方法があることは知っていたが、それは、前三角に頭をつっこみ、自転車の重量を肩全体で分散させる担ぎだと思っていた。その方法だと咄嗟の時に自転車を放り出せないので、バランスを崩した時に危険だと感じ、私は多用しなかった。
(※山サイ研担ぎ”は何種類もあるのだが、私がその担ぎ方しか知らなかっただけであった)

前フリが長くなったが、今回、山サイ研の担ぎ師匠から学んだ方法は、
①左フロントフォークを左手で掴む
②左シートステイを右手で掴む
③そのまま身体の前側からMTBを持ち上げて、頭を入れてMTBのダウンチューブを肩にのせて担ぐ。クランクが頭の右横にくる。
④左右バランスを整え、MTBが天秤棒のように感じられるようにする。

この方法だと、肩にはMTBの重量が垂直方向にかかるだけ。ザックの肩紐等もあり、身体への圧迫も少ない。両手を離しても、MTBは肩とザックの上で安定し、そのまま山の斜面を登れる。ザックの無い空身ではバランスを崩しやすいかもしれないが、山サイツーリングの場合は、ザック前提なので問題ない。

もちろん、立木等にひっかからないだけの一定のスペースが必要だが、この方法が可能な場合だと、担ぎがそれほど苦痛ではなくなる。腕の筋肉を使わず、MTBを肩に載せているだけなのだ。

MTB担ぎの例

担ぎ師匠の事例。これまでこの方法を試されてない方は、是非参考にどうぞ。

米山悟「冒険登山のすすめ」ちくまプリマー新書20162016/11/30


冒険登山のすすめ

「なるべく天然の山を天然の方法で登りたい」

「人で混雑する人気ルートや紅葉シーズンの百名山のような山は、ここでいう山ではありません」「人で混んでいる山はもはや山ではなく、公園のようなものです」

「自由を感じるための山登りは、人とほとんど会わないルートや、道のないルートです。それは特殊な場所の話かと思うかもしれませんが、それは違います。そういうところはたくさんあり、山域の面積のほとんどを占めています。多くの人は、有名な山のそのうちいくつかのルートしか目に入らないだけなのです」

米山悟「冒険登山のすすめ」ちくまプリマー新書264 筑摩書房2016より

久々に感動する山の本に出会った。最近刊行された山の本では、宮城公博「外道クライマー」集英社インターナショナル2016 が面白かったが、この本は、真面目に面白いし、共感できる。

地下足袋や冬山イグルー山行のすすめには、ちょっと実力的に、私などお呼びではない感じで引いてしまったが、全体として、実践に裏打ちされた知性が伝わってきて、秀逸な本だと思った。

「筑摩プリマー新書」というのは高校生向きのシリーズ本のようであるが、55歳のオヤジが読んでも、とってもためになる。もっとも、肝心の高校生が読んでどう思うかは、謎だ。

「高校生向け」の本というのは、名著が多いのか、自転車の分野でも、今でも折に触れて読み返しているのが 五十嵐高「サイクルスポーツ攻略法」岩波ジュニア新書137 岩波書店1988。

この本は、「単なる情報本ではなく、乗り方・買い方・オーダーのしかたから、走る自転車の力学までこれ一冊でわかってしまう。ただしこれは、単なる情報本ではないぞ。自転車ブームを見直し、未来の都市と交通のことも考える、自転車乗りのバイブルだ」と裏表紙に内容要約文が書かれている。

自転車本の相当数に目を通して四半世紀以上過ごしている私にとっても、「自転車本の古典」のひとつとしてスペシャルな名著だと断言したい。

恐るべし耐久力!キャットアイのライトとソニーの電池2016/11/20

「キャットアイ」という大阪の会社がある。自転車乗りなら、サイクルコンピューター(スピードメーター)やリフレクター、ライトを製造している会社として知っている人も多いと思う。道路の反射板とかそっちのほうが会社としてはメインの業務かもしれないが。

ネコの多頭飼いみたいに、多数の自転車と一緒に暮らしている私は、メーターとライトはキャットアイ製品に統一するようにしている。キャットアイの場合、ブラケットがほぼ統一されているので、使い回すのに便利だからだ。

それに、長く自転車生活を続けていると、キャットアイ製品の品質が高いのではないかと、自然に思えてきて、あえて他社製品を買う必然性を感じられなくなるからである。別に、比較テストをしたり、意識しているわけではないが。

そんな感じで過ごしている日々、本日、屋根裏収納庫に置いたままにしている妻のランドナーを掃除してみようと思い立った。

彼女は結婚して数年は自転車に乗っていたが、出産前から遠ざかり、その後はランニングやマラニック、ロゲイニングを楽しんでいるので、四半世紀以上、輪行袋に入れたままの状態になっている。

我が家の屋根裏収納庫というのは、夏は推定、摂氏60度以上になるであろうし、物質の保存には過酷な空間である。

中に入っていた自転車はどうなっていたのか!?

タイヤ、これはユッチンソン(仏)。今はハッチンソンと言っているようですが、は無残に風化してボロボロ。

輪行袋の中には、当時は、何でもない部品だった、アラヤ20Aリムとか、ウイナープロのボスフリー(13-24、6速)、ゼファールソリブロックのフレームポンプ、サンプレックスのリアディレイラー、ストロングライト99のクランク&チェーンホイール、セディスポのチェーン、など、いまではちょっとしたお宝を発掘した気分。それらの品は外見上、特に劣化もなく、気分が高揚した。

で、ハンドルを見ると、まったく記憶してなかったが、キャットアイのライトが付いていた。きっと電池の液漏れでボロボロだろう、と思いながら、念のためスイッチを入れたら点灯した。

これにはほんと、びっくり!
過酷な夏を何度もくぐり抜け、まったく放たらかしにされて自然放電とか諸々あるだろうに、四半世紀以上のブランクを経ても点灯するなんて。

ちなみに電池はSONYのアルカリ単2×2。電池の使用期限をみると92-02 とあったので、1992年02月であろう。期限を過ぎて24年。恐るべし、当時の日本製品。いや-、久々に驚愕しました。

キャットアイ CATEYEの自転車用ライト
写真:これが、キャットアイの恐るべき耐久力をもつライト

ランドナーとロードレーサーの走行比較の一例2016/10/19

ランドナーとロードレーサーとを、同じ人間が同じように乗ったら、どれくらい速度が違うのか?

「同じ人間が同じように乗る」ことを担保してきっちり実験・分析するのは大変な労力がかかり、そこまではなかなかできないので、実験ではなく過去の走行ログから単なる一例として、考察してみた。

<方法>
1)スマホアプリ「山旅ロガ-」で計測した走行ログを使用。計測区間の距離等は「ルートラボ」を使用。途中で写真を撮ったり工事規制のために停止することが無い区間というのは案外少なく、同じようにノンストップで通過している区間を抽出するのに苦労した。厳密にはランドナーの場合、トンネル通過時に停止してダイナモを操作しているが、そのことは捨象。
2)計測日が異なるので風力による影響等、同一ではない。
3)乗車する人間(私)のコンディションも同じとはいえないが、いつものサイクリングペース(ことさら急いだりゆっくりではなく、その自転車で気持ちいいペース)で走行している。タイムトライアル的な走りでの比較ではない。
4)計測区間は周山街道(国道162号線)の京北町弓削川の橋(弓削の集落の南端。バイパスが分岐する地点)から弓削の集落内旧道を走り、バイパスと合流して深見峠(トンネル)までの6.8km、平均斜度+2.5%の緩い上り区間と、深見峠(トンネル)から美山町安掛(赤橋)までの下り区間。下り区間は6.0km、平均斜度-3.7%。トータルで12.8km。
5)比較した自転車はTOEI650Aランドナー、グランボア泥除付レーサー、TREKエモンダ2015年モデル。

<比較した自転車のスペック等と計測結果>
下記表をご覧ください(全ての表がクリックで拡大)



<考察>
①峠への上り下りを合わせた区間トータルで、グランボア泥除付レーサーの所要時間を100とすると、エモンダ106.3%,ランドナー115.1%(表2)。平均速度は泥除付レーサー28.0km/h、エモンダ26.3km/h、ランドナー24.3km/h(表1)。

②上り区間では、泥除付レーサーを100とすると、エモンダが105.9%、ランドナーが112.2%(表3)。平均速度は泥除付レーサー21.2km/h、エモンダ20.0km/h、ランドナー18.9km/h。

③泥除付レーサーが上りきったトンネルに到着した時点で、各車20km/hで走行しているとすると、エモンダは405m後方、ランドナーは783m後方にいることになる。

③下り区間では泥除付レーサーを100とすると、エモンダが107.4%、ランドナーが122.1%(表4)。平均速度は泥除付レーサー44.2km/h、エモンダ41.1km/h、ランドナー36.2km/h。

上りよりも下りでランドナーとレーサーの差がついた。これは、ランドナーの走行時には向かい風が強かったというのも影響しているが、ギア比の問題が大きいと考えられる。ケイデンス100の場合、ランドナーは最大が46×15で38.6km/h、泥除付レーサーは50×13で48.4km、エモンダは50×12で52.4km/h。ランドナーは下りでペダルが空回りになり、高速走行ができないのと、気持ち的にもレーサーのように回さないので、比較すると遅くなったのだと思う。エモンダは泥除付レーサーよりギヤ比が高いのだが、泥除付レーサーよりも遅くなっているのは、これまでの経験で軽量な自転車よりもある程度重たい自転車の方が下りでのスピードのノリが良いことと関係があるのかもしれない。脚力的にもエモンダの最大ギア比を有効に使うだけのパワーが無く、ギヤ比を活かしきれてないのだと思う。

⑤今回の比較ではクロモリの泥除付レーサーが最新カーボンのエモンダよりも速かったが、このことをもって素材を語る際の一般化は、もちろん、できない。エモンダで走行したのは泥除付レーサーの1年半前。先シーズンも今シーズンも、走力にそんなに変化はないと自分では思っている。年齢は54歳から55歳になっているが。仮に今シーズンの走力が上がっていたために、泥除付レーサーが速かったのだとしても、泥除付レーサー(クロモリWレバー仕様)とエモンダの差はその程度のもの。逆にいえば、ちょっと練習すれば最新カーボンよりもクロモリで速く走れることになる。

⑥レーサーはランドナーよりも断然速いかと思っていたが、その差は思っていたよりも小さかった。レーサーで走ると速いと思うのは、レーサーに乗るチーム練習会だとメンバーに引っ張ってもらえて気合いが入っているのが大きいだろう。写真撮影等のため停車することが少なく基本、ひたすら走っているだけだし。チーム練習会だと峠が数個の山道を午前中だけで110kmくらい走行するのが普通だが、ランドナーでツーリングすると110kmは1日かかる。感覚的にはランドナーの性能はレーサーのスピードの2/3位かと思っていたが(楽しさは全然別。ランドナーが”走らない”という感覚は全く無い)、脚力のある人のランドナーなら、普通のレーサーよりも十分速く走れる可能性が高いことがわかった。もっとも、ランドナーにまたがると、スピードを上げることよりも、自然とゆったり気持ち良く走ることになってしまうことが多い。

<まとめ>
峠道の登りと下りを含めた区間で考察したところ、登りよりも下りの方がスピード差が大きかった。ランドナー走行時は向かい風で、その影響もあると推測されるが、ギヤ比の差が大きいと考えられる。ランドナーにも14や13のスプロケットを入れていれば、その差は縮まったと思う。走行性能そのものでいえば、ランドナーとレーサーとの間に、思ったよりも差はなかった。

写真:グランボア泥除付レーサー 走行ログ計測日に撮影


写真:TREK エモンダ 走行ログ計測日に撮影

写真:TOEI650Aランドナー 走行ログ計測日に撮影

ボスフリーの不調を回復。油を差すだけ。2016/10/10


TOEI650Aランドナー
写真:TOEI650Aランドナー 1987年納車。最新の改造は2016年。

本日、TOEI650Aランドナーに乗っていたところ、下りでペダルを止めて慣性走行になると、後輪から若干の異音が生じ、チェーンがチェーンステーに接触するというかクランクの回転を停めていいるのにチェーンが暴れる現象が生じました。ペダルを回すと問題は解決するので、ペダリングを続けて、昼食予定地まで走りました。

フリーかハブの不調だと思って、アイズバイシクルに電話しましたら、若きD店長(20歳代)が応対され、「それはフリーの油ぎれの可能性が高い。車輪を外してフリーを回しながら隙間に注油するといい。フリーの爪まで壊れていることもあるので、その場合でしたら治らないけど」との返答を頂きました。

京都の美山町(今は南丹市)という自転車に理解のあるエリアだったので、昼食を頂いたお店にはゲージ付フロアポンプとか様々な用意があり、お店の人に「CRC(呉化学工業の一般的なスプレーオイル)をお願いできませんでしょうか」と頼みましたら、「よくあることです」と快く貸して(使った分はお返しできませんが)くれました。

で、若きD店長のおっしゃる通り、CRCを吹き付けましたら、無事、治りました。その後80kmほど走り(今日の全行程は150km)ましたが、まったく問題ありません。帰りにアイズバイシクルに寄り、D店長に御礼と「いったん不調になったフリーでも油を差しただけで大丈夫なのか、応急処置的なものなのか」と尋ねたところ、「大丈夫」とのこと。

フリーは(伊)レジナというメーカーのエキストラです。ボスフリーです。恥ずかしながら四半世紀以上自転車に乗っていながら、ボスフリーに注油の必要があることを知りませんでした。

家に帰って、ウチには主な自転車関連本は揃えているつもり(この5年間は弱いですが)なので、メンテ本を海外の翻訳本も含めて(概して海外の本の方が真剣度が高い、というかまともなものしか翻訳されないのかも)見ましたが、そのことを記述している本は、ほとんどありませんでした。そもそも、最近出版された本でボスフリーのメンテに紙数を割くというのがあり得ないのは判ります。本を出版する際の原価に紙代は大きいと思うので、真っ先に削られるのは経済合理性からいっても仕方ないです。

ほとんどありませんでした、と書いたのは、さすが、新田真志「自転車メンテナンス・ブック」アテネ書房1987 にはちゃんと書いてありました。「ボスフリーは1ヶ月に1回、注油するように」と。走行キロ数については記されてないので、乗らなくても油分が飛んだりしてその頻度なのかどうかは謎ですが、ともかく、ボスフリーに注油の必要ありと。

多分、普通の店というか、バイトちゃんが対応するような店なら当然のこととして、「お客さん、こんな古い部品でしたら、もう駄目ですよ。寿命ですよ」と冷ややかなコメントで終わっていることでしょう。

数年前から、ランドナーが一定のブームらしかったそうですが、ネット情報とオークションでパーツを集めて、それらしく造ったりしても長続きしないだろう、後のメンテを考えても、やはり信頼できる店にお願いするのが一番だと、改めて思いました。D店長も、コンサル料をとったりしませんし。パソコン関係の有料サポートみたいに。

カーボンとクロモリの乗り味の違いと、自転車の命名についての一考察2016/10/08


グランボア スポルティフ
写真:グランボア 泥除付レーサー
   サンツアーシュパーブプロほぼフルセット 2008年納車

CASATI ゴールドライン
写真:CASATIゴールドライン  1990年購入

TREK ドマーネ2016モデル
写真:TREK ドマーネ 2016モデル

 今日は、ちょっと昼ご飯に”猪ラーメン”へと向かい、まっすぐ周山街道(R162)を走るとすぐなので、いつもの保津峡から水尾経由、長野を回って行きました。約50km。

このところクロモリの自転車に集中的に乗っているので、今回は最新のカーボンモデル。トレックのドマーネです。

先週、グランボアの泥除付レーサー(チューブはカイセイ022、ナガサワのクラウン)に乗って、スッと踏むとススーと走る感触に自分の自転車ながら感動しました。その前は、写真(中)のCASATIで、自転車が身体の動きにリニアに反応する、スパッとした走りを楽しみました。今日はカーボンの乗り心地、乗り味について感じるべく、神経の大部分を集中してTREKドマーネで走りました。

そこで思ったのは、「クロモリは人間(の入力)との対話があるけれど、カーボンとは希薄」ということです。カーボンはひたすら前進することに集中していて、ムダなことはしませんよ~といった感じ。

クロモリは、スッと脚を入れれば、自転車もそれに瞬時に反応してくれます。調子のいいとき、ガンと踏めばドーンと進んで、疲れると、自転車もなんだか進むのをいやがるみたいな感じ。

カーボンだと、人間はモーターになった感触で、自転車はモーターの回転を推進力に忠実に変換しているけど、フレームの存在感が希薄です。空気中に浮遊しているみたいで、存在を感じるのはモーターとしての自分とホイールとサドルとハンドルだけ。

クロモリがマニュアルミッションの車で人馬一体の楽しみ方とするなら、カーボンはオートマ(しかもステップATではなくてCVT)車で、とにかく楽に速ければいい、みたいなものかもしれないと、思ったりもしました。

クロモリはフレームの存在というのをすごく感じます。それだけ重いということかもしれないけど。

定量的な比較はしていませんので、まったく定性的な、まあどうでもいいような個人的感想ですが、クロモリは自転車との対話があるから、旅にはぴったりだと思いました。なんか、「こいつと一緒に走っている」という気持ちが生じ、自転車が仲間のように思えるのです。

となると、自分が乗っている自転車に名前を付けたくなる気持ちになるのも、不思議ではありません。1970年代とか80年代は、けっこうそういうノリがあったのではないでしょうか。

今のカーボンロードバイクに名前を付けて呼んでいる人は、多くはないと思いますが・・・。

ウチが自転車に名前を付けるカルチャーだったとすると、最初の数台はいいのですが、そのうち、
◇家人:「おとうさん、いいかげんにしてくださいよ」
◆私:「う~ん、じゃあ今度の自転車の名前は ”トメ”にするよ」
そして、またしばらくして
◆私:「すまん、また1台生まれてしまった。名前は”トメ吉”にするから」
◆私:「あーっ、ごめん。また1台出来てしまった。名前は”トメ子”だからな」

てな、繰り返しになって、ウチの自転車の名前は、トメ、トメ子、トメ代、トメ吉、トメ夫、などなど、いつもこの子でおしまいです、という決意のようなものをつけないといけなくなります。※ご親族やご先祖にそのようなお名前の方がいらっしゃいましたら失礼をお許しください。どの子がどの名前だったか、覚えられなくなる可能性が高いので、私は自転車に名前を付けていません。