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Wレバー デュラエース7700系をグランコンペに交換2021/05/10

自転車の変速レバーではWレバーが好きだ。
もちろん、シマノデュラエースやカンパレコードの手元変速も使っているが、実用上、Wレバーのフリクションで困ったと感じたことは全くない。

デュアルコントロールレバーが必要だと思ったのは、74系デュラエースのそれが発売されてしばらくの頃。当時、ロードレースに燃えていて、「クラブアングル サイクルロードレース」のシリーズ戦に出走していた。兵庫県の播磨中央公園が会場で、クネクネ緩やかなアップダウンが連続するテクニカルなコースで、こういうレースでは手元変速が必要だと感じ、すぐにデュアルコントロールレバーをインストールした。

私の大好きなコースで、チャンピオンクラスに出走して唯一完走できた思い出深いレース。当日は雨で、プロトンのスピードが上がらず、なんとか周回遅れにならずに済んだというのが正直なところだが、オーストラリアのオリンピック選手になったビンセント・フラナガンさんも走っていた。

レースの集団内で安全に走るには、機材的にも周囲と同じレベルにしておく必要がある。
Wレバーで出走して、ハンドルから手を離して変速しているような選手が今日いるとすると、そんな人には近づきたくない。落車のリスクが高まると思うからだ。プロトンから飛び出して独走できる前提ならば、リスペクトするが。

しかし、ツーリング的に自転車を楽しむには、手元変速は特に必要ないと思う。シンプルで故障のリスクも少なく、修理も輪行も簡単なWレバーは、全く合理的だ。

そんなこんなで、主としてツーリング用自転車ではWレバーを愛用しており、シマノデュラエースの7700系Wレバーがフリクションも使えて、そのデザインと加工品質から、生涯使いたいと思っていた。

ところが、上り坂でペダルにトルクをかけると勝手に後ギアが小さいほうに移動することがWレバー自転車では頻発した。特に、TREK Madone5.2 の場合。

チェーンステーがしなってしまうのかと最初は思ったが、私の脚力ごときでそんなはずはない。後変速機に問題があるのでは、とかエンドが歪んでいるのではとアドバイスしてくれる人もいた。

Wレバー装着のネジが緩むとそうなることもあるのだろうと思い、なんとなく問題を直視することなく日々を過ごしていたのだが、先日、アイズバイシクルの前野店長と話していたところ、店長曰わく「77系Wレバーは、最近のテンションが強い後変速機を使うと特にそういう問題が生じますよ。ダイアコンペのラチェット機能付きWレバーにすると問題が解決します」とのこと。

Wレバーが原因だとは考えたことがなかった。シマノデュラエースのWレバーに、まさかそんな問題が潜んでいた(メーカーからするとそんな組み合わせで使うことまで保証できないので全く迷惑な話しであるが)とは思ってもなかった。

というわけで、自宅にストックしていた「エネシクロWレバー」をTREKに、「グランコンペ」をグランボア650BランドナーOYAKATAにインストールした。

結果、問題は一挙に解決して、めでたしめでたし。前野店長、ありがとうございました。


トレックマドン5.2
写真:ツーリング用に改造しているトレックマドン。フロントシングルにしたのでWレバーではなくシングルレバーというのが正確な表現。

シマノ アルテグラRX
写真:リアディレイラーは、グラベル用のアルテグラRX。テンション強はOFFで使っている。

写真:トレックがスポンサードしてアームストロングがツール7連勝た時代の自転車

トレックのWレバー
写真:アームストロングの好みで、Wレバー装着可のホリゾンタルフレーム。ドーピングで優勝は取り消されてしまったアームストロングだが、そういうところは今でも好きだ。
大ぶりのエネシクロのレバーがカーボンフレームの太さにはマッチする。

シマノ鈴鹿ロードレース25周年
写真:シマノ鈴鹿ロード25周年のとき、この自転車で参戦していた。

デュラエース7700系Wレバー
写真:デュラエース7700系Wレバー。スリムで格好いいのだが。

コメント

_ takaginotamago ― 2021/05/11 06:11

こんにちは。
7700のWレバーだけでなく、ほとんどのシフトレバーは、変速機のテンションやケーブル・ルーティングの摩擦係数などとバランスがとれるよう設計されています。これは、STIやエルゴといった手元変速の時代になっても同じです。
ケーブル・ルーティングにおいてアウター部分の長いフリクション時代のカンパのバーコンあたりで試すと、それがよくわかります。例えば、元のスパイラルのアウターや編線のインナーケーブルが古くなったからといって、最近の摩擦抵抗の小さなものと交換すると、テンションのバネの力とのバランスが崩れレバーが勝手に動いてしまいます。また、バネの強いサンツアーのFDと10S時代のエルゴを組みあわせると、インナーに落すときは速くなりますが、アウターに上げるときには緩慢になり、しかもよっこらしょと力が要ります。
古いカンパのWレバーだと、レバーを固定する際の締付けトルクである程度調整することができますが、やはり自転車の肝は、部品も走行もバランスをうまく取ることでしょうね。

_ 管理人 ― 2021/05/11 11:49

いつもロジカルかつ的確なコメントありがとうございます。
ほんと、奥の深い世界ですね。アナログな楽しみを大切にしたいと思っております。
経済成長が強制されている世の中で仕方ないのかもしれませんが、パーツメーカーも電動変速とかディスクブレーキとか、私のような旅自転車趣味人には余計な開発ばかりで困ったものです。クルマでも電気自動車とか勘弁してほしいというのが個人的な思いで、自分の手足で楽しみたいです。

_ 管理人 ― 2021/05/11 20:22

サンツアーのFDは、なるほどバネが強いのですね、納得。というのは、フロント3枚のTAを使っていた頃、変速性能が良いだろうと思ってカンパレコードやシマノデュラエースのFDをインストールしたことがありましたが、全然駄目でした。秀逸なのが、サンツアースプリント。サクッと変速が決まり、これからはスプリントで行くぞ、と決めて予備も確保しました。
その後、前3枚は辞めて、全て2枚にしましたので、スプリントのポテンシャルを発揮することなく月日が流れておりますが。2枚にしてからは、スプリント以外を使うようになってしまったし。

_ 管理人 ― 2021/05/11 20:31

小生はもうすぐ還暦ですが、しょうらいのスペアパーツに、と思って確保したパーツを、実際にスペアとして使った実例が殆どないことに、反省しております。
少ない数の自転車を乗り潰すように、パーツも酷使して乗る、という方が幸せかもしれない。アイズバイシクルの前野店長は、半端ない距離のブルベを走るワークスライダーですから、杉野のBBをこれまで何本も乗り潰したとのこと。何と素晴らしい自転車生活なのでしょうか。

_ takaginotamago ― 2021/05/12 07:16

おはようさんです。

使いそうもない補修パーツをたくさん買い集めるのはよくある話で、その手のパーツが入ったダンボール箱がうちにも多少あります。
識者によると「スペア病末期」の典型的な症状というそうな(笑)

ところで、シフトレバーの話題と直接関係しませんが、この日曜日にKBC九州朝日放送でオンエアされたプロムナード野田君の番組を録画した動画へのリンクをGoogle アドレス宛に送っておきました。ご覧くださいませ。

■KBC「ストーリー未来に残したいふるさとの風景」2021/05/09 ON AIR

_ 管理人 ― 2021/05/12 21:29

ありがとうございます。野田さんに組み付けてもらったTOEIロード(塗り直し)、とても良いので、パーツを替えられずにいます。

_ takaginotamago ― 2021/05/13 00:39

先ほど、いただいたGメールアドレス宛に、返信メールとして(再)送信しておきました。
もし、今回も届かないようでしたら、お手数ですがここへ書き込んで知らせてください。

_ takaginotamago ― 2021/05/13 04:40

エネシクロのwレバーにはラチェットが付いているとのことで、ひとつ思い出しました。
そういえば、サンツアーのバーコンやWレバーには、ラチェット付きの製品が、インデックス化される前の比較的早い時期からありました。
おそらく、強いバネの力に対応させたためなのでしょう。

_ 管理人 ― 2021/05/14 21:07

なるほど、サンツアーのDNAが吉貝、というかシュパーブもブレーキは吉貝だったのでしょうから、まあ親戚内で伝わっているみたいなものですね。

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