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「ある限界集落の記録 昭和二十年代の奥山に生きて」新見市上熊谷指野へ2023/12/09

 自転車でルーラルなエリアを旅するのが好きです。人の手が加わって先人の労働の集積で形成された景観に感じ入ります。
 そこにどんな人が住んでいて、何をして暮らしているのか、かつてどんな暮らしだったのかを知りたくて、関係する本を購入することもしばしばあります。

 そんな日々を過ごす中で、朝日新聞の1面書籍広告に小谷裕幸「ある限界集落の記録 昭和二十年代の奥山に生きて」富山房インターナショナル2023 を見つけ、早速買い求めました。
ある限界集落の記録

 帯のコピーには「消えゆくふるさとへの思い 岡山県中国山地、山あいの小さな集落ーー戦中・戦後、家族が辿った人生と、高度経済成長期以前の生活を、ドイツ文学者が鎮魂の書として綴った貴重な記録」とあります。

 農山漁村をフィールドにした生活歳時記的なエッセーや聞き書き、ルポルタージュや民俗学的記録や論考はこれまでも様々な形で刊行されていますが、リアルにそこで暮らしていた方が学業や就職で巣立った後に、育った集落や人々について他者にわかりやすい形で、主体的具体的に記した本というのに、これまで私は出会ったことがありませんでした。

 筆者は鹿児島大学教授を勤め、ドイツ文学が専門。専門外のテーマだからか、学術書や大学のテキストのようにはなっておらず、自由な立場で伸び伸びと自分の育った集落や人々について書かれています。かといって自分史のようになってしまってはおらず、テーマを外れることなく抑制の効いた構成だと思いました。

 そんな感想をもち、これはぜひ、書かれたフィールドを訪問したいと思い、現地へと向かいました。岡山県新見市(にいみし)上熊谷(かみくまだに)指野(さすの)へ。

*走行日:2023年12月6日(水)
*自転車:グランボア55号ランドナー
*行程:京都自宅6:10=(名神ー中国道)=大佐スマートIC=9:35JR姫新線岩山駅(車デポ)9:50〜11:00指野〜11:40草野〜12:30平吹〜12:45東山〜13:00本誓寺入口〜13:22養鶏場〜13:37大下〜13:55東前寺14:10〜14:45小坂部ダム〜15:25新見市役所横〜16:00岩山駅=(中国道)=17:15津山・あけぼの旅館(泊)
*走行距離:52km
*宿泊:あけぼの旅館(津山市)

岩山駅
写真:JR姫新線岩山駅。1929年に建築され当時の姿を多く残しているとのこと

岩山駅改札
写真:岩山駅改札

岩山駅
写真:岩山駅プラットホーム

岩山
写真:岩山の駅前通り ガソリンスタンド

岩山駅前通り
写真:岩山の駅前通り

岩山駅前メーンストリート
写真:指野へと向かう道

蔵
写真:土壁で窓の大きな蔵があった

岩山駅前で出会った方に、この本のことを話したところ、筆者の同級生の人をよく知っていて「(その人に)電話してあげようか」とおっしゃってくださったが、「お忙しいでしょうし、そこまでは、ありがとうございます」と返答したが、指野への坂道を走っていたところ自動車が止まり(先ほどの方から電話があった)、「自転車ではこの先の坂道はとても登れないだろうから車に乗せてあげる」とその同級生の方。

筆者について、「とても苦労して新見高校から大阪大学に進学し、ドイツ留学もしたが、いまでも帰省したときにはウチに必ず立ち寄ってくれる」と。
何度も車に乗るようにすすめられたが「自転車に乗るのが好きで、坂道も大丈夫ですから」と言って固辞した。
筆者の同級生の方
写真:筆者の同級生の方

指野への道
写真:指野への道

指野道路記念碑
写真:指野道路記念碑

 「指野道路記念碑」があった。指野に電気がついたのは昭和21年(1946年)、道路が通じたのは昭和35年(1960年)。道路はそこそこ傾斜があるが、グランボア55号の28X28ギアで、問題なく走れた。

指野道路記念碑
写真:指野道路記念碑

集落の入り口に石仏が鎮座されていた。
指野の石仏
写真:指野の石仏

指野の集落景観
新見市上熊谷指野

指野
写真:新見市上熊谷指野
指野からみえる山々
写真:指野から望む山々

地形図をみると、指野よりも更に標高の高いところに「草野」という集落があるので行ってみることにした。

草野への道
写真:草野への道
草野への道
写真:草野への道

草野
写真:「草野」耕地の潰廃が進んでいる

もしかして廃村になっていて通い耕作になってしまっているかもしれないと心配したが、郵便配達のバイクと出会い、杞憂であった。近代国家である日本では、全国どんなところにでも人が居住している限り郵便制度を利用できる。

草野
写真:草野、郵便配達。

草野
写真:草野:郵便配達が向かったお家

筆者が盆には訪ねた「東前寺」が山を越えた小坂部川の斜面にあるので、そこにも行ってみることにした。
地形図で実線の道路は、未舗装で落ち葉に埋もれていた。かつて使われた歩きの道とは違って後年にできた道であろうが。

東前寺への道
写真:東前寺への道

途中に平吹という集落がある
平吹
写真:平吹
平吹から下る道には自動車のタイヤ跡は見当たらず、日常的に行き来はないのかもしれない

平吹からの道
写真:平吹からの道

東前寺
写真:東前寺
東前寺
写真:東前寺
東前寺
写真:東前寺
東前寺
写真:東前寺
東前寺
写真:東前寺の石像物

東前寺から新見市街への小坂部川ダム美穀湖(みよしこ)沿いの道が、法面崩壊で通行止めになっていたが、通過。通行する車がないからか道路が落ち葉で深く覆われていて、落ち葉に隠れた岩片や石でタイヤのサイドを切らないように緊張しながら走った。
ダム横で、人の気配が全くなく、とても心細かった。

小坂部川ダム沿いの道
写真:小坂部川ダム沿いの落ち葉に埋もれた道

小坂部川ダム
写真:小坂部川ダム
小坂部川ダムからは、断崖絶壁のワインディングロードを走って新見市街へ出、岩山駅に戻った。
小坂部川ダムからの道
写真:小坂部川ダムからの帰路

翌日の行動を勘案し、宿は津山市の「あけぼの旅館」。津山市内で一番古い旅館とのこと。料理も美味しく、誠に良い宿であった。

津山 あけぼの旅館
写真:あけぼの旅館(津山市)

あけぼの旅館
写真:あけぼの旅館の部屋


 走行ログ 走行距離52km(Trail Noteソフトで制作)

おしまい

丹波の秋 黒豆買いに2023/10/19

丹波の秋。収穫の秋。丹波松茸はなかなか手に入らないが、黒豆は現地に行けば可能。
居酒屋によくある冷凍枝豆とは全くの別物。真に美味しい。10月の数週間だけしか出荷されない。
近接する京都市内でも、スーパーマーケット等には出回らないと思う。

昨年末に会社の選択定年を選んだ元同僚の最終出勤日、たまたま私も出勤していて、「これからはこういうことで・・」と名刺を頂いた。

そこには「丹波篠山産 黒豆生産者」とあった。数年前、裸一貫黒豆生産の弟子入りを果たし、今では現地に拠点も構えて本格的に栽培されているとのこと。

秋晴れの一日、その方のところへ黒豆を分けてもらいに出かけた。
久々にお会いしたその方は、会社員の頃よりも断然爽やかなよい顔になっていた(失礼!)。

農は偉大なり。

丹波黒豆を分けてもらいに
写真:黒豆生産者になった元同僚

・走行日:2023年10月18日(水)
・自転車:グランボア55号ランドナー
・走行距離:111km
・峠:老ノ坂(219m)、天引峠(324m)、原山峠(348m)、六丁峠(181m)
・行程:自宅(京都市右京区)9:00〜9:48老ノ坂〜10:47養玄寺〜11:38天引薬師堂〜12:00天引峠〜12:19安口13:25〜13:28福住駅跡〜14:01原山峠〜14:29園部国道9号交差点〜15:05三俣川〜15:36請田神社〜15:55保津峡林道ピーク〜16:16六丁峠〜16:29広沢池周回観光道路交差〜16:42I’s Bicycle16:52〜17:02自宅

 平日の国道9号老ノ坂を走るのは、実は初めて。やはり交通量が多かった。王子から旧道に入る。旧道沿いの亀岡の街は、趣がある。国道沿いのチェーン店や量販店が林立するバイパス的景観を亀岡だと思っていたら大間違い。
 
 湯の花温泉のところから国道372(デカンショ街道)へ。バイパス化されている372号ではなく、旧道を繋いで走る。実に良い旧道が残っているのに、自転車でも新道を走る人が多い。旅情を求めるのではなく、トレーニングとしての走りなのだろうか。

丹波の秋
写真:丹波の秋・亀岡郊外にて

刈り取った稲を乾かしている民家に出会う。ヤギが長閑に草を食んでいた。
ヤギ
写真:長閑に暮らしていると思われるヤギ

毎年、この道を走るときには養玄寺で一服する。

養玄寺
写真:養玄寺

クボタの農業用車両があった

クボタの農業用ビーグル
写真:クボタの農業用ビーグル

旧道沿いには造り酒屋があったりする。

平田酒造場 琉璃の誉
写真:平田酒造場「琉璃誉」

司馬遼太郎が「街道をゆく」で絶賛していた天引(あまびき)の集落。薬師堂がある。

天引の薬師堂
写真:天引の薬師堂

天引峠はトンネルではなく、旧道(半分廃道のよう)を走った。亀岡側からの登りは、思ったより長かったが、篠山への下りは、あっという間。

天引峠 旧道
写真:天引峠

目指す福住地区は、伝統的建造物群保存地区になっている。看板は上が南になっている。京都や亀岡方面は左。

福住 伝統的建造物群保存地区 説明
写真:伝統的建造物群保存地区の説明板(丹波篠山市福住)

福住の街並み

福住

福住
写真2点:福住の街並み

安口(はだかす=集落名)にある、元同僚の家に到着。黒豆を分けて頂く。
昼ごはんもご馳走になってしまい、かたじけない。
会社勤めの時よりも、ずいぶん良い顔になっていらっしゃった。

安口を「はだかす」と何故読むのかは、丹波新聞の記事にはこうある。

丹波黒豆

黒豆の「さや取り機」も導入されている。

黒豆さや取り機
写真:黒豆さや取り機

リアルにお忙しい中おじゃましてしまい、辞する。
近くに国鉄篠山線(廃線)の終着駅であった福住駅跡があるので、見に行く。

国鉄篠山線 福住駅跡

篠山線福住駅跡 説明版

写真:福住駅跡

帰路は天引峠ではなく原山峠を通ってみた。なんと、峠のピークから園部側は未舗装路だった。部分的ではなく、麓のムラに出るまでずっと。なかなか面白い。

原山峠
写真:原山峠

原山峠からの道

原山峠道
写真:原山峠道

峠を下って園部に出て、亀岡盆地の北端の道を走る

亀岡盆地の道
写真:亀岡盆地の道

保津峡沿いに、いつもの六丁峠を通って、奥嵯峨へ。
保津峡は水量が減少していた。
保津峡沿いの道
写真:保津峡沿いに走る

保津峡に合流する清滝川
写真:清滝川。保津川との合流地点付近。

いつものように広沢池の周りを走り、I’s Bicycleに立ち寄って帰宅した。

広沢池
写真:広沢池。正面に愛宕山。


I’s Bicycle
写真:I’s Bicycle

*走行ログ

   おしまい

サンツアー1992年カタログ_SUNTOUR 1992CATALOG2023/10/10

自転車部屋の押入れを整理していて、1992年のサンツアーカタログを発掘。
今は亡きサンツアー、興味ある方は下記リンクより。

サンツアー1992年カタログ


ケルビム今野真一さんのコラム「自転車、真実の探究」2023/09/27

先日、いつもの峠でのStrava算定タイムにおいて、クロモリオールドイタリアンレーサー(クランクはカンパの鉄ムク3アーム50×42で後ろは5速13〜23)の記録が自分史上2位だったことに驚いた、ということを書きました。

軽い自転車が良いのか?ということを常々思っており、そんな中で、ケルビムの今野さんが自転車雑誌「サイクルスポーツ」のweb版に書かれている、「軽さは正義か?」というコラムに出会いました。

もう2年近く前にアップされているので読まれた方も少なくないことでしょう。コメントできる立場にありませんが、私の実感とも相違しません。

コラムを読んで思ったのは、私のオールドイタリアンレーサーのフレームは「柔らかい」ので高いギヤ比でも踏むことができたのかもしれないということ。硬いカーボンフレームにまさか鉄ムク3アームのカンパで大きなギアを付ける人はいないだろうが、それだととても乗れたものではなかったのかもしれない。最近のレーサーの後ろギアが巨大になっているのは、楽をするためでなくて、カーボンフレームが硬いので、それへの対応ということも、なるほどなるほど・・・。

サイクルスポーツも大したものだと思いました。専門メディアの存在意義を感じました。

webメディアなので、いつリンク先が削除されるかわかりませんが、あまりにも面白くてためになるコラムなので、この場で連載のリンクを貼らせてもらいます。














2023年 第38回 乗鞍ヒルクライム リザルト分析2023/09/04

16年ぶりに乗鞍ヒルクライムに出走した。全長20.5km、標高差1260mを登る、自転車タイムトライアルレース。
2023乗鞍ヒルクライム

1990年29歳の時に初参加し、6年連続出走したが、子育てもあって暫し中断、2001年2002年に復活したが、東京転勤で中断、2005年と2007年に再復活したが、その頃は登山に注力していたり、東京から戻ってから変わった所属チームでは乗鞍にチーム参戦していないこともあって、16年もご無沙汰した次第。

で結果は1時間44分15秒。一般男子61〜70歳クラスで完走406人中141位、順位比34.7%。同クラス1位は1:09:37なので、タイム差34:38、タイム比149.7%だった。トップの1.5倍かかっている。総完走者数3158名中では1853位、総合順位比58.7%。男女すべての完走者中、半分より1割ほど下といったところ。

これまでの自己最高記録は第7回1992年31歳のときの1:16:45、クラストップとのタイム差12:01、タイム比118.6%。

今回のタイムは自己最高記録の136%。私の知っているヒルクライムの得意な人の自己最高記録は1時間07分程。60歳代半ばになっても1時間19分程なので、往時の118%。私は、やはり2倍くらい衰えている。

年齢による衰えよりも練習量の減少(ツーリングだけで競技用の練習はやっていない)が大きいだろうと思っている。チーム練習に参加していた頃は、同クラスのトップとのタイム比が130%以内に収まっていたので。

乗鞍ヒルクライム 過去成績
表:2023乗鞍ヒルクライム過去成績(クリックして拡大)

ちなみに妻は1990年の第5回に1:44:08、1991年の第6回に1:38:44で完走しているので、当時の彼女よりも、現在の私は遅い。しかも当時は今よりもコースが1.5km、標高差120m大きかったのだ。

もしもチャンピオンクラスに出走していたとしたら、私のタイム(1:44:15)では完走146人中144位。後ろの人はメカトラブルか何かと推察されるので、実質的にドンケツであろう。まあ、当然。

2023乗鞍ヒルクライム 下山
写真:下山の途中で

多くの人は年齢による衰えが気になるようである。個人差が大きいのでなんともいえないが、今回の大会でクラス別(チャンピオン以外は年齢別になっている)に考察してみた。
2023乗鞍 クラス別タイム
表:2023乗鞍ヒルクライム クラス別考察(クリックして拡大)

各クラスのトップを比較すると
1)チャンピオン(全年齢)0:55:16
2)一般男子C(31~40歳)0:58:56
3)一般男子B(21~30歳)1:00:03
4)一般男子D(41~45歳)1:00:05
5)一般男子E(46~50歳)1:01:09
6)一般男子A(16~20歳)1:01:46
7)一般男子F(51~60歳)1:04:16
8)一般女子(全年齢) 1:05:35
9)一般男子G(61~70歳)1:09:37
10)一般男子H(71歳以上)1:20:03

上記の結果から考察するのに
・45歳までは年齢関係なく互角。
・40歳代後半になると、僅かに差がつくが20歳以下の少年には負けない。
・60歳まではちょっと落ちるが女子よりは速い。
・61歳以上になると、かなり落ちる。定年を迎えて練習量を増やした人もいると思うが。女子よりも相当遅い。
・71歳以上になると、更に遅くなる。今回もかつてロードレースですごい成績を残し続けていた人が、今の私と同じ位のタイムになっていた。病気をされたとか、別の要因があるかもしれないが。
・とはいえ、今回の私のタイムは71歳以上のトップの人の3割も遅い。

久々にレース参戦した6月の「岩木山ヒルクライム(15km、標高差940m)」では、トップの178%のタイムでゴールした。
乗鞍のトップを1時間として同率178%の1時間46分を想定タイムとしたので、まあ妥当なところ、これが今の実力。中間地点通過は45分だったので、「行けるかも」と一瞬思ったが、やはり後半にタレた。

感覚的には岩木山のレースの方が断然苦しかった。スカイラインのゲートまでの傾斜が緩いところの距離がそこそこあり、平均傾斜では乗鞍よりも緩いデータとなるが、リアル山登り部分はきつかった。

乗鞍は71歳になってから、また出走したい。

2023乗鞍ヒルクライム 下山
写真:下山は寒いのでレインウエアを着用

ロードバイクとランドナーの登坂区間タイム実績比較2023/08/01


神明峠 グランボアランドナー
写真:登坂のタイム比較をした神明峠。2023/7/31撮影。グランボア10号ランドナー

私の場合、ロードバイクで走ってもランドナーで走っても、登坂の区間タイムの差は車種の違いに規定されるものではないということが判った。ロードバイクで走ったほうがランドナーよりも速いと思っていたのだが、そうとは言い切れないことが。

※タイムはキャットアイのサイクルメーターでオートストップモードで測定。ルート上で信号待にかかる頻度は少ないが、オートストップなので同条件とみなす。

毎回、自分にとって気持ち良いちょっと頑張るツーリングペースで走っているのだが、そのような過去データをStravaにアップしての考察。もちろん、計測実験のために走ってきたわけではないし、科学的な検証に耐えうるものではないが、今回の結果だけをみても驚いている次第。

ヤン・ハイネ著「オールロードバイク・レボリューション」山と渓谷社2022年で述べられている内容と齟齬がない印象をもった。

自転車は軽ければ良く走るわけではないということも。一定のレベル以上の材料と工作精度で作られているという前提において。

以下、今回このようなことを考察した経緯を述べる。

今年の夏は酷暑で、京都ではもう1週間以上、日陰の百葉箱で計測する最高気温が35度以上の日々が続いている。39度なんていう日もあった。

そんなわけで家から近い涼しいコースしか走れず、保津峡から愛宕山の山麓を回って周山街道という、いつもの「宕陰」コースばかり走っている。
自転車をその日の気分に合わせて選んで走るのだが、パナソニックのチタンで2日連続走ったところ、コース上にある神明峠の通過タイムと、いつも写真を撮る「河原家住宅」の到着タイムが2日とも同じだった。(いつも河原家住宅までは自宅から休憩等なし)
河原家住宅
写真:河原家住宅。2023/7/30撮影。自転車はPanasonicチタン。

全部同じペースで走っているわけではないのだろうが、ポイントとなる2箇所が一緒なのは不思議だ。メーターを見て、ペースを調整したのではない。
 
同じ自転車で2日連続同じタイムというのなら、それが現在の自分のペース。タイムトライアル的に走っているわけではなく(そんな走りはできない)、自分にとって気持ち良いペースで走っているだけなのだが。
それならば、自転車の種類を変えて、ランドナーで走ったらどういう結果になるだろうと興味がわいた。

次の日は愛宕山の千日詣があって午前中早めに帰宅したいので、ランドナーでは神明峠往復で走ってみた。

すると、なんと不思議なことに、自宅から神明峠までのタイムが56分で、昨日一昨日のパナチタンと同じであった。秒単位でもほぼ同じ。

ランドナーに贔屓して、昨日よりも速く走ろうとしたのではない。但し、軽いギアを多用して楽することは慎み、ロードバイクと同じような負荷がかかるように心がけた。タイムを調整して走ったのでは意味がないので、メーターは、六丁峠と水尾で見ただけで、神明峠の登りでは見ないようにした。

なんとなく、ランドナーはロードバイクより遅いと思っていたのだが、意外な結果となった。
正直、信じられなかった。

この3日間だけで結論付けるのは納得感がないので、過去データでも比較してみようと思った。
方法としては、これまで神明峠を通過した走行ログを「Strava」(web上に走行ログをアップして走行記録や他人とのタイム比較ができるアプリ)にアップ。
走行ログはこれまでもスマホの「スーパー地形」アプリで毎回gpx形式でとっている。

神明峠を通過するコース上に、Stravaで設定されている比較考察可能な区間は3つあった。
区間名「神明峠」7.76km、比高384m、平均斜度4.9%。同じ区間名だが「神明峠」5.43km、比高303m、平均斜度5.5%、「府道50号線climb」1.43km、比高162m、平均斜度11.3%。

2020年5月から2023年7月までの31件を時系列的にまとめたのが下の表。

 表1:2020年5月から23年7月までの31件の神明峠走行実績

全ての走行データがStravaの計測区間にアウトプットされた「府道50号線climb」で所要時間の短い順にソートしてみた。
 
 表2:「府道50号線climbでソートした表

タイム順にソートしたところ、車種は混在している。

もちろん、走行時期が異なるので、身体能力や体調や気候条件も違っており、同じ土俵で比較するには無理があるが、ロードバイクで走ればいつでも速かったわけではないことは明確。

なんとなくタイムの速い「第一集団」にロードバイクでの記録が集まり、遅れた「第二集団」がランドナーでの記録かとイメージしていたが、集団は形成されず、混在している。

ロードバイクで走る時は、走る意欲があって体調の良い時、ランドナーで走る時は淡々と速く走ろうとは思わず走ることが多いので、上の表以上に、ロードバイクとランドナーの差は少ないのかもしれない。

過去実績ではこのようでしたという印象論に過ぎない話ではあるが、自分の中ではその結果に驚いている。

追記

2023年9月1日にグランボア イタリアンレーサーで走ったところ、カーボンロードバイクのタイムと変わりなかった。

グランボア イタリアンロード
写真:グランボア イタリアンロードレーサー

鉄ムクのカンパ3アームクランク50x42 13〜23の5速。もちろん、クロモリ。
ホイールはアルミのグランボアリムの手組み。
カーボンロードのホイールは、デュラエース。重量差は歴然。

カンパ鉄3アームチェーンホイール
写真:カンパ鉄3アーム チェーンホイール

こんな自転車は趣味のもので走らないと思う人がいるかもしれないが、神明峠まで55分、河原家住宅まで1時間13分で、カーボンロードと変わらなかった。

Stravaにデータを入れたところ、「神明峠」区間で、私の中でベスト2位だった。これも、ある意味、予想しなかった結果。

但し42x23では六丁峠の最後の直線登りがダンシングでもギリギリ。もっと長かったら足をついてしまうかもしれない。

シトロエンC5X試乗とWレバー2023/07/19


シトロエンC5X

シトロエンC5X
写真:シトロエンC5X

シトロエンのフラッグシップモデルC5Xの1DAYオーナーキャンペーンというのに当たって、周山街道(R162)小浜から鯖街道(R367)朽木谷の周回ルートを走ってました。何度も何度も走っている道なので、試乗にはぴったり。

で、どうだったかというと、私がシトロエンに求める何かと、現在の自動車マーケティングに基づくであろうクルマ造りが、完全に齟齬をきたしているということを痛感しました。

1600CCでも走行性能には全く不満がなく、他にネガもなく、静かに走るよくできた車なのだと思いました。200KM弱走っただけなので当然かもしれませんが、運転疲れはありません。シートの出来が良く、運転しながらちょっと腰を動かして体勢を変えたりすることは1度もありませんでした。

でも、購入したいとは思いませんでした。メーター類が全部液晶で、トランスミッション等の操作も、電気仕掛けのスイッチみたいなのに馴染めない。機械感がない。

ガソリン車だけどエンジンの存在が感じられないのも残念。

高校時代の友人がハイドロのC5に乗っていて、運転させてもらった際、道をゆく大型客船のような独特の走行感にとても感動しました。

今日乗ったシトロエンは、普通に良いクルマという感じか。
トヨタ車みたいになってしまうのなら、わざわざシトロエンを選ぶ必要はありません。

電動化と自動化にフォーカスしている現在のクルマ造りと、私の嗜好とは完全に齟齬をきたしているということが明確になって、有意義な1日でした。

自転車の変速もダウンチューブシフター(wレバー)、しかもフリクションが好きで、自動車もマニュアルミッションに乗りたいと思っているような人間なので。

と書いたところで、家にある自転車のWレバーを紹介してみます。

カンパ Wレバー
写真:グランボアOYAKATA55号ランドナーのWレバー(カンパ)

エネシクロ11速用wレバー
写真:Panasonicシクロクロス車のWレバー(エネシクロ11速用)

グランコンペWレバー
写真:グランボアOYAKATA10号ランドナーのWレバー(グランコンペ)

ダイアコンペWレバー
写真:グランボア700CデモンタブルのWレバー(ダイアコンペ)



デュラエース7700系Wレバー
写真:PanasonicロードのWレバー(デュラエース7700系)

カンパ Wレバー
写真:グランボア イタリアンレーサーのWレバー(カンパ)

サンプレックスWレバー
写真:TOEI700CランドナーのWレバー(サンプレックス)

グランボアスポルティフwレバー

写真:グランボアスポルティフのWレバー(サンツアーシュパーブプロ)

CASATIのwレバー
写真:CASATIのWレバー(カンパ)

ユーレーWレバー
写真:グランボア650BデモンタブルのWレバー(ユーレー)

HONJOのwレバー
写真:HONJOロードレーサーのWレバー(デュラエース7400系)

弘南鉄道大鰐温泉駅から弘前ポタリング2023/06/27

弘前という街には、なんと私鉄の弘南鉄道の路線が2本もあり、それぞれ起点の駅が違う。

大鰐温泉への大鰐線の弘前市内の起点駅は「中央弘前」駅。
黒石へは江南線で「弘前」駅が起点。
ヨーロッパの街のようである。欧州の駅名方式にするなら「中央弘前」駅は「大鰐温泉」駅、江南鉄道の「弘前」駅は「黒石」駅であってもよいのだが、日本では混乱が生じるだけだろうから、現状のままでよろしい。

今回、大鰐線のサイクルトレイン(自転車を予約なしでそのまま電車に載せられる)で大鰐温泉駅まで行き、帰りは岩木山を眺めながらポタリングで弘前市街に戻った。

弘南鉄道中央弘前駅
写真:弘南鉄道中央弘前駅


弘南鉄道大鰐線車内

弘南鉄道大鰐線
写真:弘南鉄道大鰐線車内

弘南鉄道大鰐温泉駅
写真:弘南鉄道大鰐温泉駅

青森県の住宅には、妙に2階が大きいバランスのものがそこそこある。
大工さんの流儀があるのだろうか?
大鰐温泉駅付近の住宅
写真:大鰐温泉駅付近の住宅

以前、津軽半島を走った時に出会った建物がまさしく上半身が大きい感じ。ねぷたを連想させるかも。
津軽半島の民家
写真:津軽半島の住宅(2016年ツーリング時に撮影)
津軽半島の旅館
写真:津軽半島の旅館建築(2016年ツーリング時に撮影)

大鰐温泉から弘前への旧道を走る。岩木山が目に飛び込んできた。
前日、百沢コースから登山を試み、敗退した雪渓もはっきりとわかる。
岩木山
写真:岩木山
岩木山
写真:水田と岩木山

りんご畑の中、小さな社があった。

茅葺の民家はほとんど残っていないが、立派なものに出会えた。
津軽平野の民家

りんご畑と民家。

昼食は弘前市内に戻って、石場旅館の敷地内のバーのマダムに勧められたうなぎ屋さんで。久々に美味しい鰻重を食べることができた。
弘前・うな新

弘前城の側、旧武家屋敷地区からも岩木山が望める。
岩木山
写真:弘前城下、旧武家屋敷地区からの岩木山

司馬遼太郎「街道をゆく41 北のまほろば」に登場する石場屋酒店で買い物をして帰る。
週刊朝日最終号にも登場。「北のまほろば」の最後に紹介されている出稼ぎに出発するお父さんへの詩を書いた小学生の女の子は、地元のディーラーで働き、お父さんは今もりんごを栽培しているとのこと。

石場屋酒店

石場屋酒店
写真:石場屋酒店

おしまい。

チャレンジヒルクライム岩木山2023に出走2023/06/26

2023年6月18日(日)青森県の岩木山スカイラインで開催された表記大会に出走した。
以下、大会名については岩木山ヒルクライムレースと記述。

2023チャレンジヒルクライム岩木山
写真:岩木山8合目ゴール地点駐車場にて

3月末に鹿児島の桜島を出発して弘前をゴールとするグランドツーリングを実施した際、津軽平野から望む岩木山の姿に惚れ惚れしたからだ。

岩木山ヒルクライムレース
写真:出走地点。後ろに見えるのが岩木山。

岩木山スカイラインは自動車専用道路となっており、1年に1回、この大会の日だけ自転車走行可能。そんなわけで、レースをしたいというよりは、岩木山スカイラインを自転車で走りたいという動機のほうが断然大きい。

◇全行程
・2023/6/16(金)晴 京都(自宅)8:52=R161=敦賀IC=北陸道=16:50新潟中央JCT=信越道=安田IC=17:30咲花温泉・碧水荘(泊) 568km走行 移動時間(休憩含む)8時間37分

・2023/6/17(土)晴 碧水荘9:06=日本海東北自動車道・R7・秋田道=15:56小坂JCT=東北自動車道=大鰐弘前IC=17:22嶽温泉・小島旅館(泊)478km走行 移動時間 (休憩含む)8時間15分

・2023/6/18(日)晴 岩木山ヒルクライムレース出走(15kmクラス) 
 終了後 百沢温泉 温泉旅館中野(泊)

・2023/6/19(月)晴 岩木山登山(百沢コース 雪渓途中で断念し、未登頂)
 弘前・石場旅館(泊)

・2023/6/20(火)晴 弘南鉄道大鰐線のサイクルトレイン制度を利用して、大鰐駅まで。大鰐駅からポタリングで弘前市内へ戻り観光など。弘前・石場旅館(泊)

・2023/6/21(水)晴 石場旅館8:40=大鰐弘前IC=東北道・秋田道・R7・日本海東北自動車道=16:55長岡JCT=関越道=小千谷IC=17:41小千谷ふるさとの丘YH(泊)
527km 移動時間(休憩含む)9時間00分

・2023/6/22(木)曇 小千谷ふるさとの丘YH8:55=小千谷IC=長岡JCT=北陸道=14:43敦賀IC=R161=16:50自宅 507km走行 移動時間(休憩含む)7時間54分

◇岩木山ヒルクライムレース結果
・出走クラス ロード15km男子(高校生を除く全年齢)申し込み人数203
 ちなみにロード10km男子(高校生を除く全年齢)申し込み人数195、シニア10km男子(60歳以上)申し込み人数25名 も選択肢にあったが、わざわざ青森まで行って短い距離を走ることはないし、シニアの中で順位を競う気持ちもないので、15kmクラスに出走。

・結果
ロード15km男子(スタート標高310m、フィニッシュ標高1250m、標高差940m、全長15km、最大斜度11.8%、平均斜度6.2%)
エントリー 203人
完走 180名 DNF 22名 DNS 1名
順位 138位(完走者中77%、DNF含68%)
タイム 1時間17分39秒2 トップは43分38秒 トップとの差34分1秒、178%。

ということであった。ヒルクライムレースは2007年の乗鞍に出て以来なので16年ぶりとはいえ、なんだかなあという気持ち。これが正直な実力で、自意識が高いだけかもしれないが。ツーリングとはいえ今シーズンは2000km以上走っているので走り込みが足りないわけではない。やはり、レースにはレース用の追い込んだトレーニングをしないといけないのだろう。

年齢のせいにはしたくないが、60歳以上のエントリーを数えてみると13名。私は13人中6番目のタイム。その中でトップは青森63歳の方で55分、全体順位は41位。

◇乗鞍に向けて
今年は乗鞍ヒルクライムレースにもエントリーした。
岩木山のトップタイムの178%という結果を乗鞍にも当てはめてみる。
乗鞍のトップを1時間とすると、178%の私は1時間46分となる。乗鞍は全長20.5km 標高差1,260m、平均斜度を計算すると6.1%。
乗鞍は日本最大級のヒルクライムレースなのでカテゴリーも多く、チャンピオンクラスを除く一般男子でも年齢別に8区分、私は61〜70歳クラスに出走。ちなみに71歳以上というのが最高年齢クラス。

ちなみに61〜70歳クラスの2022年大会のトップは1時間8分。チャンピオンクラスのトップは55分。

乗鞍の目標タイムは1時間45分、2時間は超えないということにしたい。
以前、毎年参戦していた頃の最高タイムは1時間16分だが、このタイムが維持できていれば61歳〜クラスでは、2022年大会ではなんと4位(完走304人中)になる。
うーん、やはり年齢というものがあるのだと、感じた。

◇乗鞍へのトレーニング
特に意識しない。自転車はツーリング。
但し、岩木山を走って思ったのは、軽いギアを付けるとそれに甘んじてしまうということ。

かつて乗鞍では39x23で走っていた。というか当時の機材はホビーレーサーでもそれが普通だったと思う。
今回の岩木山は34x27。軽いギア比で回転を上げて走るのが正しいのだろうが、私の場合軽くしても、楽してケイデンスはそのまま、スピードが落ちるだけ、という気がする。

いつも走っているコースでも、例えばグランボア オールドイタリアンレーサー(もちろんクロモリでカンパの旧パーツ)42x23 で走ったりすると、カーボンのロードレーサー34x27 よりも上り坂のタイムが良かったりすることもあった。

というわけで、乗鞍は25までのスプロケットに交換して出走しようと思う。27までのスプロケットにも25はあるので、最後の1枚を使わなければいいだけと思われるかもしれないが、私の場合、楽な道に流れるので、あれば使ってしまうのである。

写真:岩木山スカイライン入口。レース終了後に撮影。

岩木山
写真:岩木山。スカイラインが遠望できる。

1ヶ月間の長距離ライドで走力はアップしたのか?2023/06/01


パナソニック ロードレーサー
写真:パナソニック クロモリレーサー 2023.5.27撮影 山国の上桂川にて

3/28から4/30まで34泊で桜島から弘前まで2000km弱のツーリングをしたのだが(既報)そのことで自転車の走力に影響が出たのか自分としても興味のあるところだ。

ツーリングの走りではあるが、ある意味LSD(Long Slow Distance)トレーニング的な効果が結果的に付加されたかもしれない。

ホビーレースに参戦していた頃でも4月までに2000km走ったことはない。冬はMTB中心でレーサーには3月頃からしか乗らなかったし。

で、帰宅後の5月、自転車に乗ったのは6回。ランドナーに4回とレーサー2回。

いつも走っている宕陰のコースをツーリング帰宅後に走ってみれば、身体的パフォーマンスの変化があるのかないのか判定する助けになるのだが、土砂崩れのため通行止めになっている。

そこで周山ー花背という京都のロード乗りにはメジャーなコースを久々に走ってみた。自転車はパナソニックのクロモリロード。

とても気持ちよく、スイスイというか、ペダルへの入力がそのまま、あるいはそれ以上に推進力になる感じで走ることができた。そのことがロングライドの成果なのか、パナのクロモリフレームのお陰なのか、判別は難しい。自転車は軽ければよく走るわけではなく、以前、ツーリング用途でも軽いのが正義ではないかと思い、TREKのカーボンのをレーサーのエモンダとは別に入手したが、特に感動はなくて少々重くてもクロモリので走ったほうが断然幸福度が高いので、売り払ったことを思いだした。結果、クロモリので走って満足ならば、それ以上何を求めるのか、と思うのだが、自分で確かめたい癖があるのか、カーボンのも購入したりするが、手放す。カーボンフレームはペダルの入力が空中にスカスカ吸収されている感じ。踏んだ感じは重くはないのだが。フレームとの対話が得られ難く、人間がモーターになることを求められているように思えてしまう。私の場合。

体力的な部分で言うと、定量的な比較方法を欠いており、きわめて定性的な、というか単なる自分自身の感覚でいうと、少しはパフォーマンスが上がっているような気がする程度。上り坂への感覚、坂がきついと感じる閾値が上がっているような気もするが、真相は謎。

検証してみたい思いもあって、今年、十数年ぶりに乗鞍のヒルクライムレースに出走することにした。シーズン初めにツーリングとはいえ距離を走ったことで、年齢的な変化はともかく、どれくらいのタイムで走れるのか興味がある。
コースがもしかしたら若干変わっているかもしれないが、以前出走していた頃の最高タイムは1時間16分。最後に出たのは2007年でこの時は1時間38分位だったと思う。
さて、今年はどうなることやら。

ちなみに今回のロングツーリングの結果としての身体的変化は、体重が1kgほど減って、1ヶ月経過した現在も変わっていない。リバウンドは今のところない。ズボンが少しゆるくなって背中の贅肉が落ちたような気がしないでもないが、出発前にちゃんと計測して定量的な比較ができるようにすることを怠っていたので、真相はわからない。