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関東平野ライド〜喧騒無縁、鬼怒川と利根川の合流地点など2024/03/23

 宇都宮での法事の後、斯界の大先達にお願いして、関東平野のライドを組んでいただきました。主として常総市のエリアです。
 地元を知悉されているだけあって、喧騒とは無縁な、小技の効いた、歴史を感じさせる味わい深いコースでした。誠にありがとうございました。

 前日に守谷に入り、ビジネスホテルに宿泊。集合場所までお仲間がクルマで迎えに来られ、大変恐縮しました。その方の自転車を拝見して、びっくり。手間をかけたヒストリックな1台。只者ではありません。

写真:その方の自転車。
写真:ステムに鎮座するネコ

スタートして、鬼怒川の堤防を走ります。鬼怒川といえば有吉佐和子の小説『鬼怒川』で名を馳せたかもしれませんが、その伏流水を用いた宇都宮酒造の「四季桜」など、栃木の清流としての存在も思い起こされます。遙か正面には、雪雲が滞留しているのが見えました。山で雪を落として関東平野は快晴。

写真:鬼怒川に沿って走る

振り返ると遠くに富士山が見える箇所や、コーヒーミルのコレクションが並んでいる、美味なコーヒー店にも案内してもらいました。

快晴の下、水海道の板野家住宅へと小径を繋いで走りました。坂野家住宅は”水海道風土博物館”になっており、見学ができます。まずは、広大な敷地の板塀で自転車を撮影。

写真:先達のTOEI

写真:HIROSEのランドナー
写真:HIROSEの変速機など

写真:水海道の「坂野家住宅」国指定重要文化財

京都周辺には茅葺き民家が相対的に多く残っていますが、これだけの規模のものは知りません。古くから開発された地域では、領地が細分化されて複雑な所有関係であったりして、突出した規模の豪農が存続し難かったのかもしれません。この坂野家は新田開発で豪農としての基礎を固めたとのこと。

写真:坂野家住宅の屋根
写真:坂野家住宅の内部。

欄間や建具の造作も見事でした。

写真:坂野家住宅の門で記念撮影

坂野家住宅を出て、長閑な道を走って昼食場所へ。
写真:ダートの道が残っていました。

昼食の後、「弘経寺(くきょうじ)」へ。

写真:弘経寺の巨木
写真:弘経寺にて
写真:弘経寺の彫り物

鬼怒川が利根川に合流する「剣先」に向かいます。

写真:鬼怒川沿いを快走 (撮影は同行のFさん)

途中で、平地林が残っているところを通りました。平地林は近畿地方に住む者には、とても珍しく感じます。周囲の開発が進む前は、パターソンの絵画のような世界だったのかもしれません。

写真:平地林

しいたけの原木を作っていたけど、福島の原発事故で被害を受けたとのことです。

写真:平地林の中を走る

しばらく走ると、洪水時の遊水池となる広大な農地が現れました。

写真:広大な農地

関東平野ならではのビッグスケールを体感してからは、再び鬼怒川沿いに剣先を目指します。

写真:剣先へ

剣先には模型飛行機用の飛行場がありました。自転車を置き、徒歩で剣先の先端へ。

写真:剣先。左が鬼怒川で右が利根川。

鬼怒川や利根川を源流近くまで遡る自転車ツーリングをしてみたいと思いました。

帰路、メンバーのFさんのご自宅で小休止。
自転車工作部屋には、工夫された本格的な金属加工機械もありました。
購入した部品をチョイスするだけでなく、加工や修理や改良を自分でこなして自分の自転車を作り上げるという、クリエイティブな楽しみ方をされています。機材に関する理解のレベルが違います。今日はそんな方ばかり。




こんな感じで、貴重な体験でした。ありがとうございました。

□走行日:2024年3月3日(日)
□使用自転車:グランボア650Bランドナー(oyakata10号)
□走行エリア:守谷市、常総市の主として鬼怒川沿い
□走行km:46km

☆同行頂いた方のブログを教えてもらいました。このエリアを丁寧に走られており、地域の魅力が伝わります。https://the4thcat.exblog.jp/i13/

丹波の秋 黒豆買いに2023/10/19

丹波の秋。収穫の秋。丹波松茸はなかなか手に入らないが、黒豆は現地に行けば可能。
居酒屋によくある冷凍枝豆とは全くの別物。真に美味しい。10月の数週間だけしか出荷されない。
近接する京都市内でも、スーパーマーケット等には出回らないと思う。

昨年末に会社の選択定年を選んだ元同僚の最終出勤日、たまたま私も出勤していて、「これからはこういうことで・・」と名刺を頂いた。

そこには「丹波篠山産 黒豆生産者」とあった。数年前、裸一貫黒豆生産の弟子入りを果たし、今では現地に拠点も構えて本格的に栽培されているとのこと。

秋晴れの一日、その方のところへ黒豆を分けてもらいに出かけた。
久々にお会いしたその方は、会社員の頃よりも断然爽やかなよい顔になっていた(失礼!)。

農は偉大なり。

丹波黒豆を分けてもらいに
写真:黒豆生産者になった元同僚

・走行日:2023年10月18日(水)
・自転車:グランボア55号ランドナー
・走行距離:111km
・峠:老ノ坂(219m)、天引峠(324m)、原山峠(348m)、六丁峠(181m)
・行程:自宅(京都市右京区)9:00〜9:48老ノ坂〜10:47養玄寺〜11:38天引薬師堂〜12:00天引峠〜12:19安口13:25〜13:28福住駅跡〜14:01原山峠〜14:29園部国道9号交差点〜15:05三俣川〜15:36請田神社〜15:55保津峡林道ピーク〜16:16六丁峠〜16:29広沢池周回観光道路交差〜16:42I’s Bicycle16:52〜17:02自宅

 平日の国道9号老ノ坂を走るのは、実は初めて。やはり交通量が多かった。王子から旧道に入る。旧道沿いの亀岡の街は、趣がある。国道沿いのチェーン店や量販店が林立するバイパス的景観を亀岡だと思っていたら大間違い。
 
 湯の花温泉のところから国道372(デカンショ街道)へ。バイパス化されている372号ではなく、旧道を繋いで走る。実に良い旧道が残っているのに、自転車でも新道を走る人が多い。旅情を求めるのではなく、トレーニングとしての走りなのだろうか。

丹波の秋
写真:丹波の秋・亀岡郊外にて

刈り取った稲を乾かしている民家に出会う。ヤギが長閑に草を食んでいた。
ヤギ
写真:長閑に暮らしていると思われるヤギ

毎年、この道を走るときには養玄寺で一服する。

養玄寺
写真:養玄寺

クボタの農業用車両があった

クボタの農業用ビーグル
写真:クボタの農業用ビーグル

旧道沿いには造り酒屋があったりする。

平田酒造場 琉璃の誉
写真:平田酒造場「琉璃誉」

司馬遼太郎が「街道をゆく」で絶賛していた天引(あまびき)の集落。薬師堂がある。

天引の薬師堂
写真:天引の薬師堂

天引峠はトンネルではなく、旧道(半分廃道のよう)を走った。亀岡側からの登りは、思ったより長かったが、篠山への下りは、あっという間。

天引峠 旧道
写真:天引峠

目指す福住地区は、伝統的建造物群保存地区になっている。看板は上が南になっている。京都や亀岡方面は左。

福住 伝統的建造物群保存地区 説明
写真:伝統的建造物群保存地区の説明板(丹波篠山市福住)

福住の街並み

福住

福住
写真2点:福住の街並み

安口(はだかす=集落名)にある、元同僚の家に到着。黒豆を分けて頂く。
昼ごはんもご馳走になってしまい、かたじけない。
会社勤めの時よりも、ずいぶん良い顔になっていらっしゃった。

安口を「はだかす」と何故読むのかは、丹波新聞の記事にはこうある。

丹波黒豆

黒豆の「さや取り機」も導入されている。

黒豆さや取り機
写真:黒豆さや取り機

リアルにお忙しい中おじゃましてしまい、辞する。
近くに国鉄篠山線(廃線)の終着駅であった福住駅跡があるので、見に行く。

国鉄篠山線 福住駅跡

篠山線福住駅跡 説明版

写真:福住駅跡

帰路は天引峠ではなく原山峠を通ってみた。なんと、峠のピークから園部側は未舗装路だった。部分的ではなく、麓のムラに出るまでずっと。なかなか面白い。

原山峠
写真:原山峠

原山峠からの道

原山峠道
写真:原山峠道

峠を下って園部に出て、亀岡盆地の北端の道を走る

亀岡盆地の道
写真:亀岡盆地の道

保津峡沿いに、いつもの六丁峠を通って、奥嵯峨へ。
保津峡は水量が減少していた。
保津峡沿いの道
写真:保津峡沿いに走る

保津峡に合流する清滝川
写真:清滝川。保津川との合流地点付近。

いつものように広沢池の周りを走り、I’s Bicycleに立ち寄って帰宅した。

広沢池
写真:広沢池。正面に愛宕山。


I’s Bicycle
写真:I’s Bicycle

*走行ログ

   おしまい

ケルビム今野真一さんのコラム「自転車、真実の探究」2023/09/27

先日、いつもの峠でのStrava算定タイムにおいて、クロモリオールドイタリアンレーサー(クランクはカンパの鉄ムク3アーム50×42で後ろは5速13〜23)の記録が自分史上2位だったことに驚いた、ということを書きました。

軽い自転車が良いのか?ということを常々思っており、そんな中で、ケルビムの今野さんが自転車雑誌「サイクルスポーツ」のweb版に書かれている、「軽さは正義か?」というコラムに出会いました。

もう2年近く前にアップされているので読まれた方も少なくないことでしょう。コメントできる立場にありませんが、私の実感とも相違しません。

コラムを読んで思ったのは、私のオールドイタリアンレーサーのフレームは「柔らかい」ので高いギヤ比でも踏むことができたのかもしれないということ。硬いカーボンフレームにまさか鉄ムク3アームのカンパで大きなギアを付ける人はいないだろうが、それだととても乗れたものではなかったのかもしれない。最近のレーサーの後ろギアが巨大になっているのは、楽をするためでなくて、カーボンフレームが硬いので、それへの対応ということも、なるほどなるほど・・・。

サイクルスポーツも大したものだと思いました。専門メディアの存在意義を感じました。

webメディアなので、いつリンク先が削除されるかわかりませんが、あまりにも面白くてためになるコラムなので、この場で連載のリンクを貼らせてもらいます。














ロードバイクとランドナーの登坂区間タイム実績比較2023/08/01


神明峠 グランボアランドナー
写真:登坂のタイム比較をした神明峠。2023/7/31撮影。グランボア10号ランドナー

私の場合、ロードバイクで走ってもランドナーで走っても、登坂の区間タイムの差は車種の違いに規定されるものではないということが判った。ロードバイクで走ったほうがランドナーよりも速いと思っていたのだが、そうとは言い切れないことが。

※タイムはキャットアイのサイクルメーターでオートストップモードで測定。ルート上で信号待にかかる頻度は少ないが、オートストップなので同条件とみなす。

毎回、自分にとって気持ち良いちょっと頑張るツーリングペースで走っているのだが、そのような過去データをStravaにアップしての考察。もちろん、計測実験のために走ってきたわけではないし、科学的な検証に耐えうるものではないが、今回の結果だけをみても驚いている次第。

ヤン・ハイネ著「オールロードバイク・レボリューション」山と渓谷社2022年で述べられている内容と齟齬がない印象をもった。

自転車は軽ければ良く走るわけではないということも。一定のレベル以上の材料と工作精度で作られているという前提において。

以下、今回このようなことを考察した経緯を述べる。

今年の夏は酷暑で、京都ではもう1週間以上、日陰の百葉箱で計測する最高気温が35度以上の日々が続いている。39度なんていう日もあった。

そんなわけで家から近い涼しいコースしか走れず、保津峡から愛宕山の山麓を回って周山街道という、いつもの「宕陰」コースばかり走っている。
自転車をその日の気分に合わせて選んで走るのだが、パナソニックのチタンで2日連続走ったところ、コース上にある神明峠の通過タイムと、いつも写真を撮る「河原家住宅」の到着タイムが2日とも同じだった。(いつも河原家住宅までは自宅から休憩等なし)
河原家住宅
写真:河原家住宅。2023/7/30撮影。自転車はPanasonicチタン。

全部同じペースで走っているわけではないのだろうが、ポイントとなる2箇所が一緒なのは不思議だ。メーターを見て、ペースを調整したのではない。
 
同じ自転車で2日連続同じタイムというのなら、それが現在の自分のペース。タイムトライアル的に走っているわけではなく(そんな走りはできない)、自分にとって気持ち良いペースで走っているだけなのだが。
それならば、自転車の種類を変えて、ランドナーで走ったらどういう結果になるだろうと興味がわいた。

次の日は愛宕山の千日詣があって午前中早めに帰宅したいので、ランドナーでは神明峠往復で走ってみた。

すると、なんと不思議なことに、自宅から神明峠までのタイムが56分で、昨日一昨日のパナチタンと同じであった。秒単位でもほぼ同じ。

ランドナーに贔屓して、昨日よりも速く走ろうとしたのではない。但し、軽いギアを多用して楽することは慎み、ロードバイクと同じような負荷がかかるように心がけた。タイムを調整して走ったのでは意味がないので、メーターは、六丁峠と水尾で見ただけで、神明峠の登りでは見ないようにした。

なんとなく、ランドナーはロードバイクより遅いと思っていたのだが、意外な結果となった。
正直、信じられなかった。

この3日間だけで結論付けるのは納得感がないので、過去データでも比較してみようと思った。
方法としては、これまで神明峠を通過した走行ログを「Strava」(web上に走行ログをアップして走行記録や他人とのタイム比較ができるアプリ)にアップ。
走行ログはこれまでもスマホの「スーパー地形」アプリで毎回gpx形式でとっている。

神明峠を通過するコース上に、Stravaで設定されている比較考察可能な区間は3つあった。
区間名「神明峠」7.76km、比高384m、平均斜度4.9%。同じ区間名だが「神明峠」5.43km、比高303m、平均斜度5.5%、「府道50号線climb」1.43km、比高162m、平均斜度11.3%。

2020年5月から2023年7月までの31件を時系列的にまとめたのが下の表。

 表1:2020年5月から23年7月までの31件の神明峠走行実績

全ての走行データがStravaの計測区間にアウトプットされた「府道50号線climb」で所要時間の短い順にソートしてみた。
 
 表2:「府道50号線climbでソートした表

タイム順にソートしたところ、車種は混在している。

もちろん、走行時期が異なるので、身体能力や体調や気候条件も違っており、同じ土俵で比較するには無理があるが、ロードバイクで走ればいつでも速かったわけではないことは明確。

なんとなくタイムの速い「第一集団」にロードバイクでの記録が集まり、遅れた「第二集団」がランドナーでの記録かとイメージしていたが、集団は形成されず、混在している。

ロードバイクで走る時は、走る意欲があって体調の良い時、ランドナーで走る時は淡々と速く走ろうとは思わず走ることが多いので、上の表以上に、ロードバイクとランドナーの差は少ないのかもしれない。

過去実績ではこのようでしたという印象論に過ぎない話ではあるが、自分の中ではその結果に驚いている。

追記

2023年9月1日にグランボア イタリアンレーサーで走ったところ、カーボンロードバイクのタイムと変わりなかった。

グランボア イタリアンロード
写真:グランボア イタリアンロードレーサー

鉄ムクのカンパ3アームクランク50x42 13〜23の5速。もちろん、クロモリ。
ホイールはアルミのグランボアリムの手組み。
カーボンロードのホイールは、デュラエース。重量差は歴然。

カンパ鉄3アームチェーンホイール
写真:カンパ鉄3アーム チェーンホイール

こんな自転車は趣味のもので走らないと思う人がいるかもしれないが、神明峠まで55分、河原家住宅まで1時間13分で、カーボンロードと変わらなかった。

Stravaにデータを入れたところ、「神明峠」区間で、私の中でベスト2位だった。これも、ある意味、予想しなかった結果。

但し42x23では六丁峠の最後の直線登りがダンシングでもギリギリ。もっと長かったら足をついてしまうかもしれない。

桜島-弘前 桜ライド 輪行パッキング2023/03/26


フロントサイド枠輪行
写真:輪行袋に詰めた状態

グランボア650Bランドナー サイド枠 デモンタ
写真:輪行袋に詰める前

出発を明後日に控え、輪行パッキングを済ませた。
自転車はデモンタブルなので、ロードレーサーやフォーク抜き輪行の方式とは異なる。

そもそもデモンタブルの自転車をオーダーしたのは、まだ40歳代だったが、定年になったらキャンピング装備で日本縦断などをしたくて、サイド枠を付けた輪行をするのにデモンタブルが好都合だと思ったから。
実は、今回いろいろやってみたところ、デモンタブルでなくて普通のフォーク抜き輪行で必要にして十分だと判ったのだが、まあ、それはそれで良し。

今回、当初は、ナニワ銀輪堂の「リンカー」を用いることにしていた。
なぜかというと、リンカーだと輪行袋がコンパクトで軽く済むのと、フロントサイドバッグ枠を片方だけ外せばよいから。輪行は往路の鹿児島中央駅までと、復路の弘前から京都までだけの予定なので、走行中は輪行袋は積んでいるだけで、軽量コンパクトさを優先。

で、リンカーでやってみたところ、よく考えられた方式でたいへんよろしいのだが、前輪後輪両方のクイック軸をリンカーで固定すると、当然のことながら、分割した前後のフレームは可動する。動かないように、古チューブで縛ったりしたのだが、なかなかその塩梅に一工夫必要。

それと、実はフロントサイドバッグと大型サドルバッグをいつものフロントバッグに加えると、容量に結構余裕がある。サドルバッグはキャラダイスのネルソンロングフラップという製品で、荷物の量によって2段階のベルトがあるのだが、短いほうで十分足りている。当初、嵩張ると思っていたグランボアのデモンタ用輪行袋でも、余裕で入ってしまう。いざとなれば、サドルバッグの上にストラップで輪行袋を積むこともできる。

軽量化にしても、輪行袋の重さよりも、多すぎるであろう衣類を精査して家に送り返せばよい、と考えた次第。

グランボアのデモンタ輪行袋に入れるには、サイド枠を両方外さないといけない。
でも、ルネルス式の3点ねじ止めなので、10mmスパナ一つで簡単に外せる、クイックレリーズ部分をさわるよりも、簡便。

というわけで、グランボア式にした次第。
外したサイド枠は、Amazonで買い物をした時の封筒を再利用して包み、輪行袋の隙間に入れた。

「桜島-弘前 桜ライド(仮称)」荷造り完了2023/03/23

会社を選択定年しての「鹿児島-弘前 桜ライド(仮称)」、3月28日に出発予定。
荷物をつくり、先刻、サイドバッグをスタート地点、桜島のホテルに宅急便で送った。

さすがに、前サイドバッグ2つとフロントバッグとサドルバッグを抱えて輪行するのは厳しいと思った次第。

荷物を詰めての姿はこんな感じ。

グランボア650Bデモンタブル

グランボア650Bデモンタブル

◇ 使用するバッグと荷造りしての重量
・フロント  犬印フロントバッグ(大) 7.5kg
・フロントサイド  オルトリーブ クラシック 左3.8kg、右3.8kg
・サドルバッグ  キャラダイス ネルソンロングフラップ 5.2kg
    合計 20.3kg
 別途、財布等貴重品と昼食(パンなど)、折畳傘をデイパックで背負う予定。
・サドルバッグサポーターは キャラダイス バッグマンQRエクスペンド・・・メーカーカタログによると荷重10kgまで

・自転車重量(サイド枠、サドルバックサポーター、ボトル付) 13.6kg
  ※計測は、体重計を使って、自転車を持った状態とそうでない時との差で求めるのが簡単。デジタル吊り下げ秤は、計測する度に数値が大きく違うし(私の持っているのだけかもしれないが)、バネばかりを使うのも力が要る。

荷物が20kg程というのは、登山の場合だとテント泊で数日間の場合と同じ。
そう考えると、たいしたことない。身体で背負うわけではないし。

ブレーキはマハックタンデム。私の体重に20kg加えたぐらいの人は、普通に存在するだろうし、これまでのテスト走行でも問題はなかった。ディスクブレーキの必要性は感じない。

◇装備品(アドバイス等もあり、適宜更改)
1)フロントバッグ
・雨具(セパレート上下:モンベルゴア)、雨用シューズカバー(モンベル)、雨用手袋(モンベルの沢登り用ネオプレイン素材)
・工具類(パンク修理用除く)
・予備ネジナット類、結束バンド
・カメラ(ニコンZ5+24-70mmF4、リコーGR3)
・カメラ予備電池
・ウインドブレーカー(パールイズミ)
・ウインドブレーカーベスト(パールイズミ)
・ワイヤー錠
・空気入れ予備
・iPad mini(”スーパー地形”アプリで全ルート他の地形図をダウンロード済み。地図帳として使う)
・スマートフォン 2つ(通常使用とGPSログ計測用)
・手帳とノート、筆記具
・文庫本
・宿に着いてから荷物を入れる軽量ペラペラ手提げ袋(フロントバッグを自転車から外すのは手間なので)
・日焼け止め
・タオル 1
・日本手拭い 1
・Buff  1
・非常食のウイダーとカロリーメイト
・予備ライト(キャットアイXC400)

2)フロントサイドバッグ=衣類
[ライド用] 
・長袖ジャージ(ラファ Men's Long Sleeve Core Jersey) 2
・長袖インナー(モンベルとファイントラック) 2
・半袖ジャージ(ルイゾンボベ) 2
・アームウォーマー(パールイズミ)2
・コールドアームカバー(パールイズミ)1
・ライド用長ズボン(ラファ Men's Trail Lightweight Pants) 2
・ライド用ズボン用インナー(ラファ トレイルライナー)2
・レーサーパンツ(ラファ メンズコアビブショーツ)2
・レッグウォーマー(パールイズミ)2
・靴下 2
・手袋 2

[ライド時以外用]
・ウール長袖Tシャツ 2
・ウール半袖Tシャツ 2
・ジオライン シェイプトランクス(モンベル) 2
・長タイツインナー(ファイントラック) 2
・ウルトラストレッチアクティブジョガーパンツ(ユニクロ)1
・メンズ・テルボンヌ・ジョガーズ(パタゴニア)1
・ダウンベスト(パタゴニア)1

[どちらでも]
・シェル=フロウラップフーディー (ファイントラック)1

3)サドルバッグ
・輪行袋(グランボア デモンタ用)
・デモンタ輪行用工具セット
・パンク修理一式=タイヤレバー2、チューブ4、パークツールタイヤブート3、パッチ、軍手、空気入れ
・チェーンオイル
・充電器2、ケーブル(Micro USB Type-B、USB Type-C、Lightning)各2 
・洗面歯磨き一式、爪切り
・薬(目薬、ロキソニン、陀羅尼助、オロナイン、バンドエイド、湿布ほか)
・洗濯用品一式(旅行用洗濯袋スクラバ、洗剤アクロンスマートケアを小容器に入れ替えたものとアタックゼロワンパック10gX4、洗濯干しロープ)
・トゥーストラップ 3

荷出ししてしまったので修正は効かないが、服は若干多すぎたかも。
ライド用長ズボンがあるのなら、レーサーパンツ+レッグウォーマーで走ることはなさそうだが、レッグウォーマー単体の重さはたいしたことないので入れてしまったりとか。

小さな積み重ねで総重量が成り立つので、荷物を厳選するのが登山の基本。重いと行動も遅くなる。

自転車の場合はいざとなれば途中で代替品を購入できるのに、つい、ザックに余裕があると荷物を増やしてしまう。いよいよ不要なら自宅に荷物を送り返せるというのも自転車の気楽なところであるが。

桜を愛でながら桜島から弘前城へ(計画)2023/03/09

 この度、鹿児島・桜島をスタートして、桜を愛でながら「桜まつり」開催中の弘前城をゴールにロングツーリングに出ることにした。30歳代の頃からやりたいと思っていたこと。

3月末のスタートなので、いわゆる桜前線が過ぎて散ってしまっているところもあるだろうが、ソメイヨシノばかりではないし、散った桜をしみじみ感じながら走るのも、退職者にはふさわしいと思ったりする。そう、会社の選択定年制度に応募して3月末で退職。

コースはこんな感じ。
 ※ 桜島ー弘前 桜  自転車旅 ルート計画図(クリックして拡大)

長旅で、毎日旅館のご飯だと飽きるかもしれないので、テント泊も取り入れようと当初は考えたが、今の日本では自由にテントを張れない。

還暦を過ぎた人間が、ゲリラ的にテントを張ったり野宿したりしたりするのは傍目にも見苦しくて周囲からの理解不能。かなりまずい状況になることが容易に想像される。若い人なら、「がんばれよ!」と温かい目でみられることがあるかもしれないが、オヤジがそんなことをしていると、気味悪がられて不審者扱いされるだけだ。

というわけで、途中で体調を崩さない前提で、宿は全て予約した。
ビジネスホテルでなく、地元に古くからあって地元の食材を出してくれるような旅館や民宿に泊まりたい。建物が渋ければ、更によい。

それと、その昔は、自転車で日本縦断=根性&金銭節約旅行 的なイメージが世の中にあって、今も残存しているのかもしれないが、そういうのは私には無理。自分探し的なノリで旅をする感覚は全くないし、単に長年の趣味である自転車で各地の景観に触れながら長期の旅をしたいだけ。

何かテーマ性は欲しいので、桜にあやかった。一桁や二桁国道はやむを得ない場合を除いて走らず、旧道や脇道、マイナールートを走り繋ぐ。
従って道路地図ではなく国土地理院の国土基本図でルートを作成し、本番でも使用。

肝心の自転車については、早くから必要以上に準備を重ねていたのであるが、この1台に決定。

グランボア650Bデモンタブル

グランボア650Bデモンタブルランドナー

グランボア650x42B デモンタブル。

前サイドバッグ仕様。サイドバッグ枠は、現在福岡で「旅の自転車店プラットホーム」を開業しているダイスケ店長(当時、アイズバイシクルの)が、後付けで作ってくれたもの。

2008年1月の納車。天草や中国山地など、これまでも一緒に旅をしてきた。見た目と輪行担ぎには軽くないが、走ると軽い自転車のひとつ。

今回の予定走行キロは2500kmほど。競技者や精力的なサイクリストなら半年もかからずに達成する距離だろう。絶対的な距離はそんなに気にするものではないと思うが、連日の走行になるし、大事をとって下記のように整備してもらった。
・前後輪ともスポーク張り替え(DT)
・チェーン交換(シマノ)
・スプロケット交換(サンツアーα13-26、6速)
・タイヤ交換(グランボア エートル)

自転車以外の準備では歯のメンテナンスと、格安simの容量増大(=宿泊先のwifiは通信品質が担保され難い)など。


バッグを装着しての旅の姿はこんな感じを予定。
まだ寒いこともあるだろうし、ウエアはある程度持参して余裕の旅としたいので、サイドバッグを用意。スポーツ走行的にするなら、もっと軽量化も可能だが。

”日本縦断!”的なノリではなく、「どちらまで?」と聞かれたら「ちょっとそこまで」といった感じで大層にならずサクッとスマートに走りたい。サイドバッグがあるけれど。

追って、旅の記録を順次アップする予定。

庚申塔など石像物・丹波の夜久野2023/03/06

自転車で走っていると石像物に出会うことが多い。自動車と違ってすぐに止まれるので、拝んだり写真に撮ったりしやすい。

石像物の多いエリアは景観も私好みであることが多い。

丹波の夜久野も、その一つ。JR山陰線上夜久野駅からのワンデイツーリングの記録。

夜久野町田谷
写真:夜久野町田谷

但東町河本
写真:但東町河本

但東町久畑
写真:但東町久畑

但東町久谷
写真:但東町久谷


◇走行日:2021年2月14日(日)
◇使用自転車:TOEI650Aランドナー
◇行程:JR上夜久野駅9:25〜10:23天谷峠〜10:51但東町出合市場〜13:08神懸峠〜13:49坂浦トンネルの上旧道〜14:23喜多〜15:14上川口駅〜15:59下夜久野〜16:30(旧道の峠)〜16:52上夜久野駅

◇峠:天谷峠(351m)、神懸峠(396m)

※ 走行gpsログの軌跡



吉備から因伯の旧道、造り酒屋2023/02/16

還暦の年、京都の自宅から出生地の鳥取市へワンデイツーリングを帰省を兼ねて実行した。
その時と同じコースを走って帰省するのでは、比較して定量的な走りになってしまいそうなので、別ルートを考えた。今度は泊まりがけでのんびりと。

鳥取県の米子から倉吉までの海岸沿いを、実はこれまで走ったことがない。地形図をみると、国道を外した旧道でなかなかよさそうな道が続いている。岡山から米子へは吉備高原をメインに走るプランとした。

走りやすそうな道を選ぶと旧道であったりして、そこでは造り酒屋との出会いもある。清酒を宅配便で土産にし、蔵元の方と話す機会を得ることで旅が豊かになる。

吉備津駅
写真:JR吉備線、吉備津駅まで輪行

フォーク抜き輪行
写真:今回はオーソドックスなフォーク抜き輪行

地蔵院
写真:備中高松、地蔵院。旧松山往来沿い。

湯本屋旅館:吉備中央町
写真:吉備中央町、湯本屋旅館の部屋

芳烈酒造:有漢
写真:「芳烈」 芳烈酒造 有漢

多和山峠
写真:多和山峠

大正の鶴 落酒造場
写真:「大正の鶴」落酒造場 呰部

後醍醐天皇御腰掛岩の山陰道
写真:後醍醐天皇御腰掛岩のところの山陰道にて 御来屋

伯陽長 江原酒造
写真:「伯陽長」江原酒造 八橋

「美人長」西本酒造場
写真:「美人長」西本酒造場 青谷

魚見台
写真:魚見台:鳥取市街に近づく。砂丘まで見渡せる。

◇走行日:2022年5月21日(土)〜23日(月)2泊3日

◇使用自転車:グランボア650Bランドナーoyakata

◇行程:5/21(土):京都6:55=(のぞみ75号)=7:55岡山8:11=8:26吉備津駅9:25〜10:10備中高松城跡10:23〜11:24西塔坂峠〜12:45豪渓〜13:21岨谷上〜14:05妙本寺〜15:16 吉備中央町竹荘 鷺巣温泉 湯本屋旅館 (泊)
5/22(日):宿8:00〜9:05有漢〜9:40多和山峠〜10:00北房町〜10:29呰部〜10:50きよとうカフェ11:30〜12:28阿口小学校〜12:52岩井畝の大桜〜14:00傍示峠〜14:08刑部〜14:39大佐ダム〜15:46伯備国境〜17:51ホテルαワン米子(泊)
5/23(月):宿8:35〜9:35皆生温泉〜10:30大山口駅〜11:06御来屋〜12:49赤崎駅〜13:13八橋〜14:05天神橋〜14:40泊〜15:03青谷駅〜15:31魚見台〜16:05水尻池〜16:30鳥取大学前〜16:47鳥取市内

◇峠:西塔坂峠(164m)、多和山峠(339m)、傍示峠(ぼうじがたわ389m)
◇宿:鷺の巣温泉 湯本屋旅館(吉備中央町竹荘)、ホテルαワン米子

※ 走行ログ

2023ハンドメイドバイシクル展、グランボア650Bランドナー2023/02/15

2023 年1月21日(土)〜22日(日)東京・北の丸 科学技術館で「2023ハンドメイドバイシクル展」が開催されました。
 サイクルグランボアのブースに、私がオーダーした自転車が出展されることになったので、東京まで遠征してきました。

科学技術館
写真:会場の「科学技術館」。江戸城の北の丸にある。

2023ハンドメイドバイシクル展グランボア
写真:グランボアの展示コーナー(一部) 3台展示のなかのひとつ

グランボア650Bランドナー
写真:「SDGsなランドナー」というのが私の

 屋根裏収納庫で熟成させてきたパーツを使った新旧ミックスなランドナー。
 オールドパーツを使うオーダーの王道は、時代考証的なまとまりにあるのでしょう。
 一方、新しいパーツが好きな人は最新のコンポーネントで固めがちなので、案外と私のような新旧ミックス嗜好の人は少ないのかもしれません。

なぜエスディージーズなのかなど、詳しくはグーグルフォトで

帰りは皇居の外周を歩いて東京駅へ。関東平野の冬はカラッとして気持ち良い。ランニングをしている人が多いのも、むべなるかな。

皇居端
写真:皇居の堀

グランボア650Bランドナー
写真:展示されたグランボア650Bランドナー

☆ 詳しくはグーグルフォトで

<追記>
 ヤン・ハイネ「オールロード・バイク・レボリューション」山と渓谷社2022 に「現代の規格vs古典規格」という章があり、興味深く読みました。
 p241「(自転車パーツの)新しい標準規格はカーボンモノコックフレーム向けに設計されているので、カーボンバイクにこそ意味がある規格であり、古い標準規格は、スチールバイクに適合されて意味を持つものだった。昔のビルダーや部品メーカーの自転車作りの知識が誤っていたわけではなく、フレームや部品の素材が異なれば、それらに要求される寸法も異なる」とある。
 最近のあらゆるパーツが太くなっているのは、カーボンフレームの形状が太く太くなっているので、意匠的にそれに似合うようにした結果かと思っていたが、なるほど、全て因果が巡っているということ。
 カーボンしか知らないような人からすると、例えばスチールフレームのフォークは細くて頼りなくレーシーでなく見えるのかもしれないが、とんでもない誤解、最近のものではない旧パーツも同様に見られている場合があるのかもしれないが、そんなことはない。鉄とカーボンそれぞれの素材特性から最適解を求めた結果として形状が異なるだけ。
 今回、エンドは126mmの旧規格でオーダーした。これは懐古趣味ではなく、輪行に便利な縦型ディレイラーの性能を最大限引き出したかったから。バイシクルクラブの今野さん連載コラムの表現を借りるなら「最近の細くてゴムのようなチェーン」ではなく6〜7速規格のしっかりした駆動系を使いたかった。ツーリング用途としては最新の多段化部品よりもベターな選択だと思う。