越前海岸 午房ヶ平(2020/9) ― 2020/10/27
越前海岸から200mも急斜面を上がったところに、へばりついているかのような集落があることを、地形図アプリを眺めていて気づいた。
その集落の名前は午房ヶ平(ごぼうがだいら)。
地図:「午房ヶ平」 クリックしてご覧ください。
午房ヶ平を探訪してみたく、武生まで輪行して、ワンデイツーリングで出かけてみた。
JR北陸本線武生駅で自転車を組み立て、西に向かって走る。
熊谷(くまたに)集落を過ぎて、緩い坂道を登って、熊谷トンネルを抜けると、目の前に越前の海が広がった。
写真:越前町熊谷
写真:熊谷トンネル
写真:越前の海がドカンと広がった
急傾斜のつづら折りを下って、越前海岸を南下した。
写真:越前町白浜
干飯(かれい)崎のある「米ノ」という集落から午房ヶ平への道が上がっている。
写真:午房ヶ平への分岐から少し登ったところ
急坂が続く。ガードレールが無い区間も多く、斜面はコンクリートで固められたりしていたりして、下りに使うには、恐ろしい道だ。クルマでも転落したら、途中で木に引っかかって止まることもなく、まず助からないだろう。自転車でも、コケた勢いで崖を落ちたらアウト。
写真:午房ヶ平への道。越前の海の眺めは良い。
午房ヶ平は、意外と普通の感じだった。コミュニティバスも走っている。
帰宅後、調べたところ、江戸時代(正保郷帳)には田方・畠方とも15石とある。
田んぼの跡は、山沿いの谷の植林地となっている場所だと推測される。
牛蒡の産地であることからこの地名になったとのこと。大正期から養蚕が盛んで、その収益で建てた家が多いのかもしれない。
写真:午房ヶ平
集落からは海が大きく広がるが、海で生計をたてるムラではない。
写真:午房ヶ平
地形図をみると、更に登ったところに「杉山」という集落があるので、そこにも行ってみた。
写真:南越前町「杉山」
杉山は、平地も広く、普通の農村という感じだった。越前海岸側から登ってくるムラではなく、武生のある広い盆地側からの一番奥のムラというのが正解だ。わざわざ急崖の海岸沿いから登ると、こんな場所にムラがある、という気持ちになるが、反対側から来れば、特に驚くことはない。
地元出身の60歳代とみえる男性がいらっしゃたので、尋ねてみた。
このムラは生業として目立ったものがあるわけではなく、かつては何でもして生計をたてた。冬は京都や兵庫に酒造りの出稼ぎに行く人が多かった。高校へは武生までバイクで通ったが冬は親戚の家に下宿した、とのこと。
武生へは、川沿いの道を下り、新しく整備されたバイパスのトンネルを通ったので、予想したよりあっけなく着いた。
写真:武生の街。かつては、このような商店建築が続いていたのだろうか。
写真:武生市街
○走行日:2020年9月27日(日)
○使用自転車:Panasonicシクロクロス
○走行キロ:61km
○峠:---
○行程:9/27 京都7:29=(サンダーバード3号)=8:42武生
武生駅9:00~総社大神9:15~大虫神社9:44~9:57安養寺トンネル~9:59熊谷トンネル~11:29道の駅越前(昼食)12:16~12:46米ノ~13:21午房ヶ平~13:54杉山~15:02武生駅 武生15:31=(普通)=16:02敦賀16:23=(新快速)=17:57京都
走行ログ(クリックで拡大)
※このエリアに関する論文のリンク
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