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ケルビム今野真一さんのコラム「自転車、真実の探究」2023/09/27

先日、いつもの峠でのStrava算定タイムにおいて、クロモリオールドイタリアンレーサー(クランクはカンパの鉄ムク3アーム50×42で後ろは5速13〜23)の記録が自分史上2位だったことに驚いた、ということを書きました。

軽い自転車が良いのか?ということを常々思っており、そんな中で、ケルビムの今野さんが自転車雑誌「サイクルスポーツ」のweb版に書かれている、「軽さは正義か?」というコラムに出会いました。

もう2年近く前にアップされているので読まれた方も少なくないことでしょう。コメントできる立場にありませんが、私の実感とも相違しません。

コラムを読んで思ったのは、私のオールドイタリアンレーサーのフレームは「柔らかい」ので高いギヤ比でも踏むことができたのかもしれないということ。硬いカーボンフレームにまさか鉄ムク3アームのカンパで大きなギアを付ける人はいないだろうが、それだととても乗れたものではなかったのかもしれない。最近のレーサーの後ろギアが巨大になっているのは、楽をするためでなくて、カーボンフレームが硬いので、それへの対応ということも、なるほどなるほど・・・。

サイクルスポーツも大したものだと思いました。専門メディアの存在意義を感じました。

webメディアなので、いつリンク先が削除されるかわかりませんが、あまりにも面白くてためになるコラムなので、この場で連載のリンクを貼らせてもらいます。














ロードバイクとランドナーの登坂区間タイム実績比較2023/08/01


神明峠 グランボアランドナー
写真:登坂のタイム比較をした神明峠。2023/7/31撮影。グランボア10号ランドナー

私の場合、ロードバイクで走ってもランドナーで走っても、登坂の区間タイムの差は車種の違いに規定されるものではないということが判った。ロードバイクで走ったほうがランドナーよりも速いと思っていたのだが、そうとは言い切れないことが。

※タイムはキャットアイのサイクルメーターでオートストップモードで測定。ルート上で信号待にかかる頻度は少ないが、オートストップなので同条件とみなす。

毎回、自分にとって気持ち良いちょっと頑張るツーリングペースで走っているのだが、そのような過去データをStravaにアップしての考察。もちろん、計測実験のために走ってきたわけではないし、科学的な検証に耐えうるものではないが、今回の結果だけをみても驚いている次第。

ヤン・ハイネ著「オールロードバイク・レボリューション」山と渓谷社2022年で述べられている内容と齟齬がない印象をもった。

自転車は軽ければ良く走るわけではないということも。一定のレベル以上の材料と工作精度で作られているという前提において。

以下、今回このようなことを考察した経緯を述べる。

今年の夏は酷暑で、京都ではもう1週間以上、日陰の百葉箱で計測する最高気温が35度以上の日々が続いている。39度なんていう日もあった。

そんなわけで家から近い涼しいコースしか走れず、保津峡から愛宕山の山麓を回って周山街道という、いつもの「宕陰」コースばかり走っている。
自転車をその日の気分に合わせて選んで走るのだが、パナソニックのチタンで2日連続走ったところ、コース上にある神明峠の通過タイムと、いつも写真を撮る「河原家住宅」の到着タイムが2日とも同じだった。(いつも河原家住宅までは自宅から休憩等なし)
河原家住宅
写真:河原家住宅。2023/7/30撮影。自転車はPanasonicチタン。

全部同じペースで走っているわけではないのだろうが、ポイントとなる2箇所が一緒なのは不思議だ。メーターを見て、ペースを調整したのではない。
 
同じ自転車で2日連続同じタイムというのなら、それが現在の自分のペース。タイムトライアル的に走っているわけではなく(そんな走りはできない)、自分にとって気持ち良いペースで走っているだけなのだが。
それならば、自転車の種類を変えて、ランドナーで走ったらどういう結果になるだろうと興味がわいた。

次の日は愛宕山の千日詣があって午前中早めに帰宅したいので、ランドナーでは神明峠往復で走ってみた。

すると、なんと不思議なことに、自宅から神明峠までのタイムが56分で、昨日一昨日のパナチタンと同じであった。秒単位でもほぼ同じ。

ランドナーに贔屓して、昨日よりも速く走ろうとしたのではない。但し、軽いギアを多用して楽することは慎み、ロードバイクと同じような負荷がかかるように心がけた。タイムを調整して走ったのでは意味がないので、メーターは、六丁峠と水尾で見ただけで、神明峠の登りでは見ないようにした。

なんとなく、ランドナーはロードバイクより遅いと思っていたのだが、意外な結果となった。
正直、信じられなかった。

この3日間だけで結論付けるのは納得感がないので、過去データでも比較してみようと思った。
方法としては、これまで神明峠を通過した走行ログを「Strava」(web上に走行ログをアップして走行記録や他人とのタイム比較ができるアプリ)にアップ。
走行ログはこれまでもスマホの「スーパー地形」アプリで毎回gpx形式でとっている。

神明峠を通過するコース上に、Stravaで設定されている比較考察可能な区間は3つあった。
区間名「神明峠」7.76km、比高384m、平均斜度4.9%。同じ区間名だが「神明峠」5.43km、比高303m、平均斜度5.5%、「府道50号線climb」1.43km、比高162m、平均斜度11.3%。

2020年5月から2023年7月までの31件を時系列的にまとめたのが下の表。

 表1:2020年5月から23年7月までの31件の神明峠走行実績

全ての走行データがStravaの計測区間にアウトプットされた「府道50号線climb」で所要時間の短い順にソートしてみた。
 
 表2:「府道50号線climbでソートした表

タイム順にソートしたところ、車種は混在している。

もちろん、走行時期が異なるので、身体能力や体調や気候条件も違っており、同じ土俵で比較するには無理があるが、ロードバイクで走ればいつでも速かったわけではないことは明確。

なんとなくタイムの速い「第一集団」にロードバイクでの記録が集まり、遅れた「第二集団」がランドナーでの記録かとイメージしていたが、集団は形成されず、混在している。

ロードバイクで走る時は、走る意欲があって体調の良い時、ランドナーで走る時は淡々と速く走ろうとは思わず走ることが多いので、上の表以上に、ロードバイクとランドナーの差は少ないのかもしれない。

過去実績ではこのようでしたという印象論に過ぎない話ではあるが、自分の中ではその結果に驚いている。

追記

2023年9月1日にグランボア イタリアンレーサーで走ったところ、カーボンロードバイクのタイムと変わりなかった。

グランボア イタリアンロード
写真:グランボア イタリアンロードレーサー

鉄ムクのカンパ3アームクランク50x42 13〜23の5速。もちろん、クロモリ。
ホイールはアルミのグランボアリムの手組み。
カーボンロードのホイールは、デュラエース。重量差は歴然。

カンパ鉄3アームチェーンホイール
写真:カンパ鉄3アーム チェーンホイール

こんな自転車は趣味のもので走らないと思う人がいるかもしれないが、神明峠まで55分、河原家住宅まで1時間13分で、カーボンロードと変わらなかった。

Stravaにデータを入れたところ、「神明峠」区間で、私の中でベスト2位だった。これも、ある意味、予想しなかった結果。

但し42x23では六丁峠の最後の直線登りがダンシングでもギリギリ。もっと長かったら足をついてしまうかもしれない。

グランボア イタリアンレーサー2022/05/02

30年以上前、美しいと感じて何に使うのか考えることなく購入したカンパ鉄3アーム チェーンホイールを屋根裏収納庫に寝かせていた(既報)が、そのための自転車がついに完成した。
グランボア イタリアンレーサー
写真:グランボア イタリアンレーサー

還暦になり、そろそろ在庫のパーツも使っていかねば、と思った次第。

カンパ鉄3アーム ヌーボグランスポルト
写真:カンパ鉄3アーム ヌーボグランスポルト 50✕42

当初、TOEIロードレーサーフレームを使うつもりだったが、アイズバイシクルの土屋さんから、ちょうど良いイタリアンフレーム(メーカー不詳)があるのでそれにしたらという提案があり、ありがたく受け入れた。

イタリアンレーサー
写真:手の込んだラグ。ラグの肉抜きまでしてある。

鉄3アームと同じくヌーボグランスポルトのバンド式レバーがあって、Wレバー台座付きのTOEIフレームでどう処理しようかと悩んでいたことが、直付けの一切無いフレームであることから一挙に解決。

カンパ ヌーボグランスポルトwレバー
写真:カンパ ヌーボグランスポルトWレバー

また、最近のロードバイクと呼ばれている商品は、ワイヤーフル内蔵が流行っているようで、中級グレードのものまでそうなっているが、その価値を理解できない私には、2022年の今、素のフレームを得ることがアンチ内蔵の立場から、意気に感じる。

趣味で凝ったフレームを求める人がフル内蔵するのはお好きにどうぞ、という感じだが、通常の使用状況において、フル内蔵にメリットがあるとは、到底思えない。

メンテナンスが大変で、ちょっとしたワイヤー交換ができなくて、困るのではないか。
BBを都度外さないと作業できないのであれば、高価なカーボンフレームのペラペラのがそれで大丈夫なのかと心配になる。

メーカーの売らんがためのような気がして仕方ない。
ワイヤー内蔵で空気抵抗が減って走りが楽になったりタイムアップするというのは、ホビーレーサーレベルでは関係ないと思う。

そんなことをつらつら思っているところに、このイタリアンメーカー不詳フレームは、まったく直付けのない、素のフレームで、今の時代に、こういう中古フレームに出会えたことは僥倖である。時代的には1970年代の品ではないかという話。

カンパ ワイヤー小物
写真:ワイヤー処理

もっとも、直付の火がフレームに入ってないからといって、チューブの性能が最大限に発揮され、特別な感動が得られるかというとそういうことはないと思う。まだちゃんと乗っていないけれど。

ただ、当たり前に付属しているフレーム小物が一切無いので、小物もちゃんと用意できる自転車屋さんでないと、組めない。
普通のお店では、まず無理だし、そもそも相手にしてくれないだろう。

ワイヤーリード
写真:ワイヤー小物

ブレーキはレコードのノーマルサイズだが、それでもブリッジからの距離が足りず、純正のアダプターを介して装着してもらった。

カンパ レコード ノーマルブレーキ

エンド幅は、当然120mmなので、5速。
ヌーボグランスポルトのディレイラーで、気持ちよく変速する。

写真:後ろエンド部分。チェーンはセディカラー。

前ディレイラーが芯棒のようなもので真っ直ぐ出るのがお茶目

カンパ ヌーボグランスポルト前ディレイラー
写真:カンパ バレンチノ 前ディレイラー

ペダルはレコードピスト

カンパレコード ピストペダル
写真:カンパ レコード ピストペダル。ビンダのストラップ。

ブレーキレバーは縦文字カンパ

グランボア イタリアンレーサー
写真:ハンドルまわり。チネリ ジロ・デ・イタリアと1Aステム。サドルはブルックススワローチタン。

パーツの時代とグレード統一性においては、マニアックな方からは、まだまだツッコミがあるだろうが、一応70年代から80年代のカンパで大部分をまとめられて、それなりに仕上がったと思っている。

フレームから小物まで、アイズバイシクルだからこそ組み上げられたイタリアンレーサーだと思う。長らくの御縁に感謝。

CASATI ゴールドライン2021/11/29


CASATI
写真:CASATI ゴールドライン

金色メッキで、ワイヤー内蔵。最近のカーボンロードレーサーは内蔵が流行っているようだが、はるか以前にCASATIはワイヤー内蔵をしていた。

私は、ワイヤー内蔵は整備に不便なので、フレームオーダーする際には、基本、外出しにしているが、これは例外。というか時系列的にはオーダーで自転車をつくることを覚える前に購入している。

1990年のことで、社会人になって5年目。その工作のスペシャリティ感に驚き、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、この自転車よりも高価な自転車は一生買うことはないだろうと確信しながら当時のバブル経済的勢いをかりて、京都の「ヤマネ」で分けていただいた。

いわゆる「床の間自転車」というか、もったいなくてあまり乗らなかったが、「乗るとスゴイんです」という感じで、グイグイ進む。DE ROSAもだが、イタ車のグイグイ感は、どこから生じるのだろうか?
52×41 13~21 のギアだったが、アイズバイシクルで後ろを23までにしてもらった。

41×21でも、佐々里峠を問題なく上り、ギア比が大きくても踏み心地が良く、佐々里峠から花背峠ではなく、山国の谷から周山街道へと遠回りして帰ったこともあった。

この自転車はエアロをモチーフとして作られたショーモデルとのこと。
かつてレースによく一緒に行っていた、デトロイト出身のカーデザイナー、当時は京都の専門学校でカーデザインを教えていた、Hue・R・Wilson氏が、この自転車を見るなり、ボトルゲージを指差して、「オー エアロデザイン」と叫んだので、私は、初めてこの自転車がエアロ指向なのだと気づいた。Wレバーがエアロの為なのかタウンチューブの上に並んでいるのは、使いにくいので、やめてほしかったが。

写真:エアロなボトルゲージ

なんといっても金色メッキなのと、あちこちにCASATIの象嵌がしてあるのが、工芸品的で魅力的なのだが、見かけだけではなく、リアルによく走る自転車である。なんというか、走りがシャキッとして踏むと心地よい。軽量ではないが、走行感はヒラヒラ軽い。

グランボアOYAKATAランドナーを納車した際に書いたが、私の所有(した)自転車の中で、「乗り味選手権」があるとしたら先頭集団なのは間違いない。

写真:ヘッドラグまわり

写真:ヘッドラグまわり


写真:シートピラーとラグまわり


写真:シフトワイヤー(前)内蔵

写真:シフトワイヤー内蔵(後)、カンパ スーパーレコード


写真:カンパ スーパーレコード 52×41

写真:トーストラップにも、CASATI


写真:ブレーキ:スーパーレコード

写真:ハブもスーパーレコード

リムはFIRで、全てイタリア製品で統一されている。

写真:FIRシリウス チューブラリム

CASATI ゴールドライン
写真:CASATI ゴールドライン全体像

写真:CASATI ゴールドライン

失礼しました。

DE ROSA ネオプリマート2021/11/29

DE ROSA ネオプリマート、この自転車でホビーレースに出走していました。最初はレーすに使うつもりなど毛頭なかったのですが、あまりにもよく走るので、レース用にせざるを得なかったのです。

イタリア本国に購入店(アイズバイシクル)を通じてセミオーダーし、ラグにメッキがかかっています。ネオプリマートは定番のモデルで、今に至るまで、様々なバリエーションがあると思います。私のネオプリマートの紹介まで。

DE ROSAネオプリマート
写真:DE ROSAネオプリマート

DE ROSAネオプリマート
写真:DE ROSAネオプリマート

フレームは骨太で従来の国産ロードレーサーとくらべて、ゴツいが、ラグは薄く削り込まれている

写真:ヘッドラグまわり。

チューブはコロンバスのジニアスだが、デローザ用のもの。
トップチューブにシマノ鈴鹿ロードの検車ステッカーがあって、懐かしい。
写真:シートラグまわり

エンドにもDE ROSAの刻印
写真:エンド

レコードフルセットというわけにはいかず、ディレイラーはコーラス
カンパ コーラス
写真:カンパ コーラス リアディレイラー

チェーンホイールにはカンパ レコード。5アームのひとつがクランクにシンクロしている独特の姿に魅せられる。
写真:カンパ レコード52×39

ブレーキはレコード

写真:カンパ レコード

ホイールは、マビック キシリウム エリートを今は装着している。シルバーの完組ホイールというのも、今となっては貴重。
マビック キシリウムエリート
写真:マビック キシリウム エリート

「DE ROSA」は「DE ROSAという乗り物」だと感じる、良い意味で独特の乗り味、グイグイ進み、乗るたびに感動を与えてくれます。
失礼しました。

HONJO ロードレーサー32021/03/19


HONJOロードレーサー3
写真:HONJOロードレーサー3

社会人になってから、ヤマネのランドナーで自転車生活を始めた私だが、近所にあったアイズバイシクルに出入りするようになって、TOEIのロードレーサーをオーダー。

当時はアイズバイシクルも土屋さん先頭に、シマノグリーンピアロードレースに参戦しており、私もレースを開始。

となると、渋いロードレーサーだけでなく、もっとレーサーレーサーしたのを欲しくなり、鳥取の本城さんにフルオーダーして、自転車ロードレースに目覚めた。

最初のHONJOレーサーは、内灘サイクルロードレースのゴール前集団大落車に巻き込まれ、フォークが曲がり、急遽2台めをオーダー。

2台めは1台目よりも、固いフレームを頼んだのだが、脚がついていかない感じがして、3台目を頼んだ。写真のものがその3台目。

コロンバスのジニアス ケイリンというチューブで、軽く仕上がっている。

その後、アイズバイシクルを通じてDE ROSA をセミオーダーしたところ、趣味の自転車というより実戦そのもの向きで、残念ながら(HONJOが素晴らしいと思っているので)DE ROSAをレースに使うようになり、HONJO3は、我が家の屋根裏収納に眠っている。

さすがにこれ以上、家には自転車の置き場がないので、当面そのままだろうが、いずれ、パーツを組み付けて、また乗りたいと思ったりもする今日このごろ。

HONJOロードレーサー3
写真:HONJOロードレーサー3
 ホイールはチューブラ、FIR(伊)のリムを使っている。確か、「シリウス」だったと思う。その前はFIR「アルコー」という超軽量リムを使っていたが、軽ければ良いというわけではないと知った次第。タイヤは、もちろん定番のビットリア コルサCX。当時、1万円位したと思うので、万札を巻いて走って、パンクしたら終わり、ということ。よくやっていたと思う。
HONJO3
写真:HONJOロードレーサー3
 美しく丁寧なラグワーク。

HONJOロードレーサー3
写真:HONJOロードレーサー3

パーツは74系デュラエースを前のフレームから移設しているが、ブレーキはデュアルピポットになっているので、ブレーキだけ買い替えたのかもしれない。

ワールドマスターズゲームズ2021出走予定とPanaチタン2020/02/24


パナソニック チタンロードレーサーFRTC02
写真:パナソニック チタンロードレーサーFRTC02:ホイールはMAVICキシリウムk10

2021年に、「ワールドマスターズゲームズ」という、4年ごとに開催されるシニアを対象とした国際総合競技大会がアジアで初めて、日本の関西を中心に開催される。

なんと、その自転車ロードレース大会が、私の還暦誕生日に郷里の鳥取県で開催されることを知り、運命的な出会いというか、エントリーせざるを得ないと勝手に思った。還暦記念として、これ以上のものはない。

でも、どう考えても、完走は難しい、というかスタートしてすぐ足切りにあうことだろう。小生、競技はほぼ10年のブランクだし、60歳とか70歳台では身近なところでも化け物のように速い人はワラワラ居り、そんな人達が世界中から集まってくるのだろうから。

カテゴリーは30(歳)+から設定としては5歳刻みで、なんと95(歳)+まであり、1周16.5kmのコースを5周(82.5km)から2周(33km)で競う。60~64歳のカテゴリーでも4周66kmもある。2周になるのは80歳以上からだ。

出走料も高く、エントリーには自転車競技連盟の登録が必要なので、アラ還にして初めて登録選手に(誰でもお金を払えば登録できる)。登録料が年間5千円ほどなので、来年も必要で1万円、レースの参加費が1.5万円なので、2.5万円払って、数分走り、なんともいえない気持ちで足切りされ、出走しただけで記念になったと思いながら、そんな気持ちのときに慰めてくれるマービン・ゲイを聴きながら帰路につく、という情景が目に浮かぶ。



というわけで、久々に競技に復帰(そんな大層なものではないのだが)するにあたって、機材をどうしようかと考えたのであった。



ツーリング用の機材はこれ以上ない位、既に充実しているが、競技に使える今風の機材はTREKのカーボンのしかない。それでも十分なのだが、なんというか、「他所行きの服を新調」みたいなノリで、やはりそれ用に準備するか、という気分が高まった。

大事なイベント用というところでいえば、女性の場合だと留め袖の着物を新調するみたいな

感じだが、自転車だと留め袖の着物と違って、使う機会はいくらでもある。



パーツは、これまで買い集めていたカンパ。ふさわしいフレームは何がいいか、思案の日々を送っていたが、パナソニックのチタンに決定した。カーボンは、耐久性もよくわからないし、流行りがある分、陳腐化も早い。



乗り味としては、クロモリが好きなので、かつてオーダーした「honjo」を塗り替えて使おうかと思ったりもしたが、すぐ足切りされるのに「honjo」では、本城さんに失礼である。クロモリで出走して先頭集団を引く、なんてことができれば格好いいのだが、その可能性はゼロに等しい。



還暦以降は自転車は増やさない決意もしているので、陳腐化せず、これまで持って無くて欲しいもの、となると、これはもうチタンしかないのである。



パナソニックといっても、パナの本社ではなく、グループ会社が大阪は柏原の工場でハンドメイドしており、値段も他メーカーと比べて決して高くなく、大メーカーグループ会社として品質管理レベルも高そう。去年開催された「ジャパン バイク テクニーク」

という自転車制作走行コンテストにも、パナは参加しているし、なかなかいい感じ。

クロモリのシクロクロス車を昨年、入手したが、これがまたよく走る。



というわけで、今回、パナソニックのチタンロードレーサーが加わったというわけ。


PANASONIC TITAN FRTC02

写真:パナソニック チタンロードレーサーFRTC02:ホイールはカンパ ゾンダ


PANASONIC TITAN FRTC02

写真:チタンのデカール



パーツはカンパの11速、コーラスとレコードとスーパーレコードのミックス。


カンパ スーパーレコード ブレーキ

写真:カンパ スーパーレコード ブレーキ



今回、一番楽しみだったのは、スーパーレコードのブレーキ。カンパのブレーキはとても効き味が気持ちよいと常々思っており、これまで使っているのはコーラスだったので、スーパーレコードだと、どんなにすごいか、と期待した。世界最高のパーツを私のような者が使えるのは自転車趣味ならでは。自動車だとそうはいかない。



で、どうだったかというと、制動力がコーラスより高い印象だが、ブレーキは制動力が高ければ高いほど良いというものではないと思う。コーラスの方が許容範囲が広い感じがする。

スーパーレコードは、やはり私の走行速度域ではオーバースペックなのかもしれない。


カンパ コーラス エルゴレバー

写真:カンパコーラス エルゴレバー



エルゴレバーも好き。シマノと比べて変速性能がどうのこうのとかいうことは考えたこともない。親指で一気に押してシフトダウン(後ろ)する感触が気持ちいい。


カンパ レコード リアディレイラー

写真:カンパレコード後変速機とスプロケット(コーラス12-29)

11速。


スプロケットはキシリウムにはコーラスの12-29、ゾンダにはスーパーレコードの12-27を奮発した。


カンパ スーパーレコード リアスプロケット

写真:カンパスーパーレコード リアスプロケット12-27

 11速。


スプロケットのコーラスとスーパーレコードの違い、実際走行してみて、など、判るわけがない。スーパーレコードをゾンダに装着したのは、一生に一度は使ってみたかったから、という理由に過ぎない。真剣に競技用とするなら12-25でも余る、というくらいの脚力がないといけないだろうが、還暦に免じて不問にしてほしい。


セライタリア チタン

写真:セライタリアSLRチタン


サドルはセライタリアのチタンレールのもの。私の身体に誠にフィットして文句のつけようがない。



                                 以上

自転車で帰省。京都-鳥取(2018/5)2018/05/30


 写真:自宅を5:20に出発

昨年、京都の自宅から鳥取に自転車で帰省し、なかなか良かったので、今年も実行することにした。日照時間が長くて気温も適当な5月~6月がベスト。

去年と基本的に同じルートとしたが、相違点は下記の通り。
1)篠山から柏原に向かう鐘ヶ坂トンネル手前の「大山川」沿いは全て旧道。雰囲気、走りやすさとも、とても良かった。
2)和田山付近を円山川左岸。去年は右岸の道路を走ったが、けっこうクルマの交通が多く、イマイチだったから。和田山駅を過ぎたあたりから旧道に入ると、実に自転車に快適な道が、大屋橋まで続き、大正解であった。

今回もマイペース走行で、スピードは意識しないようにしたが、カメラ撮影は自粛して停車する時間を減らすようにして、走りを楽しんだ。摂取食物も去年より少なかったが、意識してそうしたわけではない。

【行程】
2018年5月26日(土):自宅5:20(去年5:18)~5:59(5:55)老ノ坂~7:16(7:10)天引トンネル~7:55(7:51)篠山京口橋~8:00(8:00)篠山城址~8:37(8:50)新鐘ヶ坂トンネル~8:47ファミマ柏原下小倉店(コーラ・トイレ)~8:55(9:08)柏原~9:08(9:17)水分(日本一低い分水界)~9:43(パン小休止)(10:19)青垣9:59~10:36(10:57)遠阪峠~10:51(11:15)簗瀬駅~11:02和田山駅~11:26(12:06)養父市場~11:33(12:14)大屋橋~12:27(13:11)大屋市場~14:04(14:45)若杉峠~14:40(15:15)新戸倉トンネル~15:13(15:50)若桜橋~16:32(17:10)東郡家R29~16:58(17:33)鳥取県庁~17:13(17:45)自宅
【走行距離】214km 平均速度20.5km
【峠】老ノ坂219m、天引峠324m、鐘ヶ坂219m、遠阪峠368m、若杉峠729m、戸倉峠731m
【使用自転車】TREKエモンダ
【摂取】パン3個、バナナ2本、コーラ300ml、アクエリアス300ml、水500ml
【ルート】
詳しくは ルートラボで。

篠山城址
 写真:篠山城址 8:00

柏原
写真:柏原の大ケヤキ 8:55

水分(分水界)
写真:水分 9:08

写真:青垣で一休み 9:43-9:59

遠阪峠
写真:遠坂峠 10:36

写真:大屋市場の先のお地蔵さんで小休止

若杉峠
写真:若杉峠 14:04

戸倉峠
写真:戸倉峠 14:40

鳥取城址
写真:鳥取城址=卒業した高校の前 16:58

去年よりも地図を見る回数も減り、30分程時間短縮になりました。
特に身体で痛む箇所もなく、気持ち良く走り終えました。

京都北山 いつもの自転車コース (1)2017/06/04

もう、四半世紀以上、休みの日には自転車で主として京都北山といわれるエリアを走っていますが、乗る度に、幸せを感じます。

誰かが言っていたように「自転車は精神の浄化装置」ですね。

人体の大きな筋肉を動かし続けて、空気をいっぱい吸って、血行もよくなることが影響するのか、ストレスが引いて、頭もスッとします。京都北山の景観と相乗効果。
ある休日の様子をご紹介します。

【使用自転車】TOEIロードレーサー
【峠】六丁峠181m、神明峠400m、栗尾峠410m、御経坂峠215m

川原家住宅
写真:京都市右京区「川原家住宅」

車の多い道は好まないので、一人でホロホロ走るときは、奥嵯峨から六丁峠を越えて、保津峡の奥、というのがお気に入りコースのひとつ。写真の「川原家住宅」の前で停まり、四季折々の姿を眺めます。

らふ工房360
写真:「らふ工房360」

京都の北山には、工芸家やアーティストが移り住んでいるケースも結構あるみたいで、中にはこうして、週末だけのお店を開いていらっしゃる方もいます。

ラフ工房店内
京都北山 らふ工房店内
写真:「らふ工房」店内

写真:おまかせのランチ。メインのおかずは、このあと、出てきました。
京都北山の民家
写真:お店の前にある民家。
写真:小さな峠を越えて走ります。北山らしい風景。

写真:また一つ峠を越えた、谷沿いの集落

写真:下って桂川(の上流)沿いを走ると山陰本線の鉄橋がみえ、ちょうど電車が来ました。
写真:亀岡盆地に入り、いつもは通過するのですが、前から気になっていたお店に入りました。こんなところに喫茶店。

西山夘三さんの絵
写真:ご主人は陶芸家です。歴史上有名な建築家の西山夘三さんの絵が複数かかっていたので、聞いたところ、なんと、息子さんがここの主とのこと。

写真:そこのコーヒー。ベトナム産の「幻のコーヒー」

亀岡の土塀
写真:亀岡盆地に入り、土塀のところで和む

保津小橋
保津小橋
写真:保津小橋を渡る

写真:老ノ坂を越え、京都盆地へ。いつも、西京区のこの民家の前を走る



写真:嵯峨野学区運動会では強豪の、昔からの集落を通る。「農休日 第1第3日曜日」とある「農家組合掲示板」。

愛宕山
写真:愛宕山に挨拶。家も近づき、頭の中は、帰宅後の風呂→ビール。

☆走行:89km

☆使用自転車:TOEIロードレーサー(丹下プレステージラグレス・TA3アーム48×36、ペリシェ2000ハブ、MAVIC MA2リム36本組、日東B105ハンドル、ケーンクリークフーデットレバー、カンパコーラスブレーキ、エネシクロステム、シマノデュラエース77系駆動系、フリーホイールはサンツアーウイナープロ14~24 6速、ブルックス スワローチタン、日東626、タイヤはグランボア23Cプロトタイプ)

TOEIロードレーサー 丹下プレステージラグレス


(おしまい)

TOEI ロードレーサー再び!2017/03/05


TOEIロードレーサー 丹下プレステージラグレス
写真:TOEIロードレーサー 丹下プレステージ ラグレス

 ランドナー→スポルティフ、ときて、自転車趣味を始めてから3番目にロードレーサーをオーダーした。1989年のことである。アイズバイシクルの土屋さんプロデュースでTOEIへ。
 その後、ロードレースに結構な頻度で参戦するようになって、「趣味のロードレーサー」ではなくリアルレーシングマシーンを!ということで、TOEIは手放してHONJOにした。本城さんは、今はアマチュアからのオーダーは受けず、ピスト=プロ専門のブランド「PRESTO」になっている。

 昨年、その最初のロードレーサTOEIと再会し、そこは私設自転車博物館のようなところであったが、頼んで、買い戻した。当時の塗装のままでもよかったが、気分を一新して、塗り替えた。

 今日は、その初乗り。冬はスノーシュー山行やMTBなので・・。
TOEIロードレーサー
写真:初乗りは、いつものコース

 前オーナーも自転車はものすごく沢山持っていらっしゃるので、乗ったのは数回とのことで、ヘタってもない。

 丹下プレステージのラグレス。オーダー時、薄いチューブでラグレスだと造りにくいので東叡社が受けてくれるのか心配したが、綺麗に仕上がってきた。

 フレームチューブの材質だけで、自転車の乗り味をどうこういうことはできない--スケルトンやパーツ、特にタイヤやホイールとのマッチング--が、軽量だが走りは普通というのが、今日の感想。フロントフォークが寝ているからか、乗り味はランドナーに近い。
TOEIロードレーサー 丹下プレステージラグレス
 写真:納車時、アイズバイシクルで計測したもらったところ、8.85kg。TA3アームなど軽量でない旧パーツを使っていることを考えると、上出来。

 デ・ローザ ネオプリマートやCASATIゴールドラインといったイタ車の、跨がった瞬間から「おお!これぞロードレーサー」で、踏むとスッと前に出る感覚とは違う。
 地味に真面目に仕事をこなしているジャパニーズロードレーサーという感じ。

 両手放しでの直進安定性が良く、フレームの芯は出ている感じ。モノはいいのだが、見た目のとおり、大人しい乗り味である。

 MAVIC GL330という軽量チューブラリムと、グランボアのモンテアミアータチューブラタイヤには期待したが、特にしなやかという感じは受けず、乗り心地は案外固い。空気圧は7。服を着て装備込みの体重は65kg弱。

 最近はクリンチャーの性能も向上しているので、四半世紀前のように、チューブラとクリンチャーの性能差は感じられない。クリンチャーでもグランボア エートル(650×42B)のような空気量が多いタイヤのほうが、断然しなやかで走行感は軽く感じる。スピードは別にして。

 ブレーキはカンパのコーラス。黒しか入手できなかったので、ブレーキレバーを何にするか迷った(Wレバー仕様のため)が、ケーンクリークのレバーにして、とても気に入っている。ケーンクリークは、まあ、カンパのパクリ製品のようなものかもしれないが、純正でエルゴ以外のブレーキレバーが廃盤となっている現在、貴重だ。
ケーンクリーク ブレーキレバー
写真:ケーンクリーク ブレーキレバー

 フレームに帰因するのかもしれないが、TOEI+コーラスのブレーキは、TREKドマーネ+アテナ よりも、体感レベルが一桁違うほど、よく効く。コーラスとアテナでそんなに性能差があるとは考え難かったが。
カンパ コーラス ブレーキと
写真:カンパ コーラス ブレーキと

 真面目にきっちり走るロードレーサーだが、なんというか華がないというのが、総合的な印象。
TOEIロードレーサー 丹下プレステージラグレス
写真:TOEIバッチ

TOEIロードレーサー 丹下プレステージラグレス
 写真:ヘッドまわり

TOEIロードレーサー 丹下プレステージラグレス
写真:シートステイ部分

追記(2017/6):ホイールを替えたところ、走りがしっかりしました。

・納車時:カンパレコードハブ+MAVIC GL330リム+モンテアミアータ、実測1075g(前輪)
を下記に変更(以前700cランドナーで使っていたもの)
・ペリシェハブ+MAVIC MA2+グランボア23Cプロトタイプ、実測1270g前輪)

自転車のホイールは軽ければいいというものではないことがあるのは確か。フレームとのマッチングとかいろんな要素があって、何が起因しているのかを判断するのは難しいけれど、今回の場合、重たいクリンチャーホイールにして正解。

ちなみにロードバイクで使ってきたMAVICキシリウム10+ベロフレックスコルサ25は実測1035g前輪でした。