カンパ ヌーボ グランスポルト 鉄3アーム ― 2022/02/20
パーツとの出会いによって、そのパーツのための自転車をオーダーしてしまう、という話を聞くことがある。
私にとっては、「カンパ ヌーボ グランスポルト」の鉄3アームクランクが、それにあたる。
写真:カンパ ヌーボ グランスポルト 鉄3アームクランク

写真:鉄3アーム外箱
といっても、新たにフレームをオーダーするのは憚られるので、1980年代の終わりに最初にアイズバイシクルでフルオーダーした「TOEI ロードレーサー」を改造することにした。
買い戻した際に、福岡で「プラットホーム」を営む野田氏がアイズバイシクルの店長時代に組んでくれた自転車で、ブレーキの感触をはじめとてもいい感じなので、バラすのは残念であるが、ヌーボグランスポルトを組むのに親和性が高い126mmロードエンドということで、決定。
断捨離をする気は、無い。その前に、これまで買い溜めて屋根裏収納庫にあるパーツを使うのが先。定年になったらそれらのパーツを使おうと思っていたが、勤務先の定年が延びてしまって、満了まで働くかは考えるとして、まずはストックパーツをちゃんと活用して悔いなき人生?を歩みたいと思った次第。
この3アーム鉄クランクは、就職してまだ間もない1980年代の後半に、大阪のトモダサイクルで入手した。まだ自転車についてほとんど何も知らない私であったが、一目惚れというか、迷うことなく入手した。どう使うのかということは全然考えずに。美しいと思ったから。
クランクが鉄、しかもムクだと思うので、ずっしりと重い。ギヤ版はアルミで歯数は50×42。左クランクだけを測ってみると、315g。

ちなみに、カンパ スーパーレコードの左クランクのみは185g。鉄3アーム左クランクは130g、1.7倍重い。ギヤと左右クランクセットで計測すると、鉄3アームは890gでスーパーレコードは580g、重量差は310gで153%。鉄3アームはアルミのスーパーレコードの1.5倍の重さだと判った。

写真:カンパ スーパーレコードの外箱。今でも色褪せず、美しい。
写真:計測したカンパ スーパーレコード クランク 50×42
ちなみに、2022年モデルのスーパーレコードクランクセットはカタログデータで618g、コーラスだと728g、ケンタウル875g。なんだ、ケンタウルとあまり変わらないじゃないかと一瞬思ったが、今のクランクセットはBB部分も一体化されているので、流石に比較にはならないレベル。軽量化を狙う自転車でなく、3アームをインストールするのが目的の自転車なので、気にすることはないのだが、一応知っておきたかった。
ちなみにカンパニョーロのヌーボ・グランスポルトは、「カンパニョーロが丸ごとわかる本」枻出版社2002、によると「ヌーボレコードと同じディメンションを持つ1970年代初期の普及版」パーツ。
ディレイラーをみても、オールアルミではなく、部分的に鉄が使われている。
写真:カンパ ヌーボグランスポルト後ディレイラー。文字が凸。
※(追記)ヌーボグランスポルト2型(1983年頃製造)の可能性が高い
※(追記)ヌーボグランスポルト2型(1983年頃製造)の可能性が高い
写真:カンパ ヌーボグランスポルトwレバー。文字が凸で、締め付けるネジが手で回すようになっていて面白い。
写真:カンパ ヌーボグランスポルト前ディレイラー。レバーを引くと、まっすぐに棒が伸びてディレイラーを動かすのがお茶目。
※(追記)ヌーボグランスポルトかと思っていましたが、「Derailleurs of the World Campagnolo」CAMBIO工房2012を参照するのに、”ヴァレンチノ2型”である可能性が高い。更なる普及品ではあるが、まあ良い。
オールカンパ、しかも時代も揃えられたらいいのだが、そこまでのストックが無い。コンセプトとしては屋根裏収納庫の在庫品を使う、ということでもあり、ブレーキは吉貝ロイヤルグランコンペ、カンパのコピー商品のようなものか、を使う予定。
写真:ロイヤルグランコンペ
肝心の自転車は、スペースの関係で鳥取の家に置かせてもらっているので、京都にある自転車のどれかと交換しないいけない。うーん。
コメント
_ もりやす ― 2022/02/20 20:55
_ 管理人 ― 2022/02/20 21:20
ありがとうございます。サンプレックスみたいにギヤも鉄ならピカピカになるのでしょうが、肉厚を薄くすると踏み心地に影響するでしょうから、やはりカンパとしての矜持かもしれませんね。
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流石にギア歯は軽合なんですね。
他のパーツも興味津々です。