自転車用ライトのこと~ナニワ銀輪堂のライトを装着 ― 2021/05/26
写真:ナニワ銀輪堂のライト
私は基本的には自転車で夜間は走らない。ツーリングに出かけても、宿で風呂→ビール、が欠かせないので、宿の晩ごはんが始まる6時から逆算して、4時半には宿舎に到着したいと考えている。
とはいってもそうならないこともあるわけで、以前、北条鉄道の終点の北条から走り始め、柳田國男の生家を見学したり、山崎の街で祭りに遭遇したので、ゆっくりしたりしたところ、その日の宿である鳥取県智頭町への因美国境(因幡と美作=鳥取と岡山県境)志戸坂峠の手前に着いたのが予定よりも随分と遅くなってしまった。
素直に志戸坂峠=志戸坂トンネルを抜ければ大丈夫だったのだが、志戸坂トンネルというのは、自動車専用道の鳥取自動車道が、志戸坂峠のところだけ一般道になっており、クルマで高速道路感覚で走っているといきなり「この先一般道、歩行者自転車の通行あり」という看板があって、制限速度は70kmから下がるのだが、大半のドライバーは気にせず、一般道の志戸坂トンネルにスピードを緩めることなく突っ込んでいく。
そんなトンネルを自転車で走るのは嫌なので、迂回路として木地山峠と右手峠で智頭町に入ることにした。
ところが、その道は林道のようなもので、途中で日が暮れてしまった。
自転車に装着しているライトはナショナルの「探検ライト」。単2電池3本で豆電球を照らす、昭和の時代の懐中電灯そのもの。スタイルと操作性を気に入っているので、私は旅用自転車には全て装着していた。
それだけでは心許ないので、登山用のブラックダイヤモンド社のヘッドランプも持参しており、LEDのブラックダイヤモンドを主力として林道状態の凸凹道を走っていった。
ところが、なんと、ヘルメットに装着しているので人体の振動吸収作用でそんなにダイレクトに振動が伝わることはないと思うのだが、ブラックダイヤモンドのヘッドランプが、バラバラになって路面に落ちてしまった。
バラバラになる前から林道はガスに覆われてきていて、そうなると、頭に装着したヘッドランプのLEDでは光が拡散して満足に路面を照らさず、意外にも暗いと思っていたナショナルの探検ライトの暖色の光のほうが、白いガスの中ではきちんと光が通り、役立っていたので、ブラックダイヤモンドはバラバラになったまま部品を回収し、探検ランプだけで走った。
とても心細かったが、なんとか走っていると、突然サーチライトで照らされたかのような明かりが差し込んだ。なんでこんなところでと驚いたが、正体は月明かりだった。
満月に近く、ガスが上がると月明かりでライトは必要ないほどの照度が得られるのだ。
木々で月明かりが差し込まないと真っ暗だが、月が得られると、探検ライトよりも明るい。
月明かりに助けられて、なんとか峠を越して鳥取県側に抜けた。自動車からの被視認性のためには月明かりは残念ながら無力なので、探検ライトが今度は命綱。
そんな経験からライトについては、必ず複数で信頼のおけるものを持参するように心がけている。
ちなみに登山用のヘッドライトならペツル社に限る。ブラックダイヤモンドよりも高価だが、命に直結する用具なのでケチってはいけない。
両者のヘッドライトの構造を家でじっくり比較すると、ペツルのは振動でバラバラに決してならないように作られている。ブラックダイヤモンドは安物買いの銭失いであった。
自転車ツーリングならブラックダイヤモンドでいいかと思ったのが間違いだった。
製品の構造でいうと、今は改良されているかもしれないが、モンベルの自転車用水筒もひどかった。水を飲むのに口でひっぱるところがスポンと抜けて水筒の機能を果たさなくなったのだ。
見ると、製造コストを抑えるためか、その部分の部品が2ピースで作られており、そこが抜けたのだ。自転車専門メーカーの製品で、そんな壊れ方をした経験は無い。
自転車用ボトルでも秀逸なのは、やはりカンパニョーロ。
ということもあって、ライトは重要保安部品であり、キャットアイ製品だと間違いないというのが今までの経験則だが、フロントバッグを装着した場合にキャットアイの装着場所が無いことがあり、困っていた。
その解決策としてナニワ銀輪堂のオリジナル製品(ベースはマグライトだが、ちゃんと自転車に最適のものを直輸入して加工、装着パーツの面倒をみているのはナニワ銀輪堂だけ)を使ってみたら、問題なく良かった。
太い強力タイプもあって入手しているのだが、写真の700cデモンタには細身のライトが似合うので、そのタイプにした。
追伸:志戸坂トンネルには片側に自転車もなんとか走行できそうな幅の歩道がそこそこ丈夫そうな鉄柵でセパレートされたので、素直にトンネルを走ったらいいかもしれません。
写真:グランボア700cデモンタに装着
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