京都北山・祖父谷峠をゆく(MTB) ― 2024/11/19
京都北山・祖父谷峠の語源は、小野素風(惟喬親王に侍)の素風からきていると道中の石碑にあったが、京都に都が移る前から若狭から丹波を経て京へと結ぶ古くからの峠とされている。雲ヶ畑と京北町井戸を結ぶ峠で、若狭から御所への最短ルート上にある。
周山から山国への道路には、下の写真の通り「祖父谷峠通行不能」の標識がかつては存在していた。府道として計画されていたのだろうが、ずっと山道のまま残されている。
今春、たまたまロードレーサーで走っていたら、ちょうどその標識を撤去する現場に出会った。
写真:2024年4月まで存在した標識
写真:ちょうど撤去現場に遭遇した(2024年4月)
ハイキングでは何度か祖父谷峠を通過しているが、雲ヶ畑から井戸まで峠をコンプリートしたことはないのでMTBでゆくことにした。
京都市内、賀茂川沿いに上がると、雲ヶ畑に着く。御所の上流にあることから、水を汚さないようにと先祖代々生きてきた人たちが暮らす地区。
以前、賀茂川にダム計画が生じ、広範な市民の反対で計画は中止になったが、ダム建設予定地(雲ヶ畑の下流)付近の土地利用が乱れ、残土や産廃の埋め立て地が出現、菊の御紋ステッカーを貼ったダンプやトラックが行き来するようになった。
北陸新幹線のトンネル工事計画といい、日本国の美を破壊するのが、「保守」側に属するとされる人たちというのが解せない。
雲ヶ畑の惟喬神社。惟喬親王を偲ぶ地は北山にも広範に存在する。神社だけでなく、惟喬親王から杜若(かきつばた)を育てるように仰せつかって、杜若を名乗り地名にもなっている場所とか。
写真:雲ヶ畑の惟喬神社
雲ヶ畑からの林道を進み、ゲートから先はダート。
しばらく走ると林道から別れてシングルトラックになり、祖父谷峠を目指す。
写真:祖父谷峠へ。桟敷ヶ岳との分岐。
若干、押しと担ぎになるが、たいしたことなく祖父谷峠に到着
写真:祖父谷峠
峠を少し降ると、首を切られたお地蔵さんがあった。寛政八年。明治政府による廃仏毀釈の犠牲かもしれない。
京北町井戸へと降る。
写真:祖父谷峠、井戸へ。
林道に出て、やれやれ。
写真:林道に出た
普段見たこともない大型特殊車両に出会った。
写真:日吉町森林組合の作業車
走ってきたシングルトラックも府道61号ということか。
写真:井戸に降りてからの標識
なるべく旧道や集落の中の道を走る。
写真:可愛らしい茅葺きの納屋
上桂川の沈下橋を渡って、土手を走る。
写真:上桂川の沈下橋
時代祭の先頭を飾る山国隊改め維新勤王山国隊の山国神社。丹波国山国郷の山国隊は因幡国鳥取藩に付属し、官軍に属し戊辰戦争に出兵した農兵隊。
写真:山国神社
上桂川沿いにはダートの道が続いていた。
写真:上桂川沿い
周山街道に出て、いつものように栗尾峠の旧道(トンネルができたので自転車と歩行者用道路になっている)を走り、川端康成「古都」の舞台である中川を通過。
写真:中川、北山杉の碑。
写真:中川の集落
写真:中川の「北山銘木協同組合」の建物
高雄からは御経坂の旧道を久しぶりに走った。
写真:御経坂の旧道
御経坂を下って長刀坂へ。
写真:長刀坂
長刀坂を下ると、広沢池に出る。夕暮れの愛宕山を眺めて、家路へ。
写真:広沢池
◎走行日:2024年11月6日
◎使用自転車:コメンサルMTB
◎峠:祖父谷峠、栗尾峠、笠峠(トンネル)、御経坂峠
◎行程:自宅9:15~9:48北大路大宮~10:11柊野~10:40雲ヶ畑~11:20雲ヶ畑(洛雲荘前)~12:27祖父谷峠~13:33井戸~14:16周山~14:40栗尾峠~15:15中川~15:40御経坂峠~16:02広沢池~16:20自宅
鈴鹿霊仙山麓の廃村、武奈・男鬼・保月(2018/6) ― 2018/07/29
鈴鹿山系の霊仙山の麓には、「なんでこんなところにムラが?」と思えるような集落が散らばっており、山登りの際や地形図を眺める度に、気になっていた。
地形図に載っている村々は、既に廃村というか無人集落になっていることは、web検索等で知ったが、集落名に何とも味がある。
「保月(ほうげつ)」「男鬼(おおり)」、どんなムラでどんな人が住んでいたのだろう。というわけで、自転車で出かけてみた。
図:霊仙山の周囲に散らばる今では廃村になったムラなど(クリックで拡大)
※昭和8年発行 地形図「彦根東部」スタンフォード大学ライブラリより
今回走ったルート ルートラボ参照
【走行日】2018年6月17日(日)
【使用自転車】SCOTT MTB
【峠】摺鉢峠184m、杉坂峠604m
【行程】近江鉄道フジテック前駅9:10~9:30摺針峠~番場(林道入口)9:46~10:29林道三叉路(ピーク)~11:05大杉竜王神社~11:18武奈町11:45~12:15男鬼(おおり)12:39~12:48落合~山女(あけび)13:14~(権現谷林道)~13:50三叉分岐~14:10保月~15:00杉坂峠~15:17栗栖~15:33仏生寺町~15:39鳥居本~16:03フジテック前駅
写真:フジテック前駅を出発
写真:武奈町(無人集落)
写真:武奈町では、ご出身の方々が集落の手入れに来られていた
写真:男鬼町
写真:保月
写真:保月にある照西寺
写真:保月の照西寺には花が生けてあった。無人集落ではあるが、お手入れする方がいらっしゃる証左。
写真:杉 集落。広場になっている。家が数軒、山沿いに残っているが。
写真:杉坂峠
写真:山を下り、北国街道鳥居本宿を見学してデポ地に戻った。
※保月の廃村過程については、藤尾潔2015「集落の消滅過程:多賀町保月の事例から」という論文があります。
おしまい
舞鶴成生へ、上瀬から田井へ破線ルート踏査MTB(2018/3) ― 2018/04/15
若狭湾、大浦半島の突端に「成生(なりゅう)」という集落がある。
その存在は、水上勉の小説「金閣炎上」などを通じて知っていたのだが、これまで訪ねたことがなかった。
以前から行ってみたいと思っており、今回、その成生を目的地とした。
半島や岬の海岸沿いには漁業で成立した集落が多く、移動手段の中心が船であった時代が長い。船か徒歩が主たる移動手段で、自動車が走れる道路が開通したのは戦後、その道路にしても、その集落が終点で、ピストンするしかルートがとれなかったところも多い。入江ごとに存在する集落を海岸沿いに結ぶ道路ができるのは、後のこと。
京都府でいうと、丹後半島には海岸沿いに一周道路が開通しているが、舞鶴の大浦半島には未だ無いので、成生は相変わらずドンツキ(行き止まり)のムラである。
しかし、地形図上には破線の小径(幅員1.5m未満)が記載されており、そこが通れるならピストンでなく、上瀬から田井に抜け、成生へ行けることになる。破線の道というのは、地図にはあっても、実際には道が消滅していたりすることも多くあてにならないのだが、少々のことなら突破できるだろうと思い、実行することにした。
東舞鶴駅前の市営駐車場にクルマをデポ。まずは西国三十三所の松尾寺に参拝して、上瀬を目指す。
松尾寺から杉山という集落に出て、そこから汐汲峠へは、普通の道路ではなく、旧道と推察される地形図上では破線の道を選んだ。
途中、山仕事中の人と話し、「上瀬から田井へは、昔、田んぼに行くのに使っていた道があるはず、上瀬の水道施設のところからその旧道に入れる」との情報をいただき、勇気百倍。
上瀬集落遠望。
その存在は、水上勉の小説「金閣炎上」などを通じて知っていたのだが、これまで訪ねたことがなかった。
以前から行ってみたいと思っており、今回、その成生を目的地とした。
半島や岬の海岸沿いには漁業で成立した集落が多く、移動手段の中心が船であった時代が長い。船か徒歩が主たる移動手段で、自動車が走れる道路が開通したのは戦後、その道路にしても、その集落が終点で、ピストンするしかルートがとれなかったところも多い。入江ごとに存在する集落を海岸沿いに結ぶ道路ができるのは、後のこと。
京都府でいうと、丹後半島には海岸沿いに一周道路が開通しているが、舞鶴の大浦半島には未だ無いので、成生は相変わらずドンツキ(行き止まり)のムラである。
しかし、地形図上には破線の小径(幅員1.5m未満)が記載されており、そこが通れるならピストンでなく、上瀬から田井に抜け、成生へ行けることになる。破線の道というのは、地図にはあっても、実際には道が消滅していたりすることも多くあてにならないのだが、少々のことなら突破できるだろうと思い、実行することにした。
東舞鶴駅前の市営駐車場にクルマをデポ。まずは西国三十三所の松尾寺に参拝して、上瀬を目指す。
松尾寺から杉山という集落に出て、そこから汐汲峠へは、普通の道路ではなく、旧道と推察される地形図上では破線の道を選んだ。
途中、山仕事中の人と話し、「上瀬から田井へは、昔、田んぼに行くのに使っていた道があるはず、上瀬の水道施設のところからその旧道に入れる」との情報をいただき、勇気百倍。
上瀬集落遠望。
上瀬の地元の人に「田井まで旧道で行きます」と話したところ、「自転車では無理とちがうか」。「担ぎには慣れていますし山登りもしていますので」と答えてそのまま前進。
上瀬からは高浜原発が湾越しに見える
地図1:大浦半島、成生と田井と上瀬。※クリックして大きくしてみてください。
地図2:上瀬から田井へ:MTB担ぎルートのGPS軌跡
上の「地図2」、[A地点]の水道施設から入る、しっかりした地道があったので進む。地形図ではその手前から尾根に直登する破線路があり、当初はそちらを考えていたのだが、実際の斜面を目の当たりにすると、とてもMTBを担いで登る気になれず、地形図にはない、地道を選んだ。
上の「地図2」、[A地点]の水道施設から入る、しっかりした地道があったので進む。地形図ではその手前から尾根に直登する破線路があり、当初はそちらを考えていたのだが、実際の斜面を目の当たりにすると、とてもMTBを担いで登る気になれず、地形図にはない、地道を選んだ。
道はしっかりしており、こんな感じで続いていたら、田井までも楽勝だという期待が高まった。
ところがどっこい、はっきりした道は、潰廃耕地跡で途切れ、そのまま踏み跡(動物のかも)らしきところを辿ると、沢沿いになったので、これは違うと判断し、引き返す。
MTBを担いで斜面を登ることにする。[地図B地点]

しばらく担ぐと尾根に出た。尾根には、はっきりした道?があった。このまま田井に抜けられるかも、と期待。[地図C地点]
上の写真の右手、道のように感じられるところは、しばらく続いたが、沢を渡るところ[地図D地点]で途切れて、かすかな踏みやすいラインをたどってトラバースすることにした。
ところが、どんどん悪くなっていき、単なる山の斜面になってしまった。
進退窮まり、引き返そうかと思ったが、またトラバースして戻るのも嫌な感じだし、ちょっとは平坦な場所をみつけて、そこまで担ぎ上げ、小休止して落ち着くことにする。正面に馬立島が見えた。[地図E地点]。
行き詰まったときには尾根に上がるというセオリーどおり、担ぎ上げた。尾根上はいい感じの通行しやすい地形になっていた。道かと思えるくらい。[地図F地点]
上記写真の進行方向にそのまま進んで尾根を下ると、林道にぶつかるはずだが、ふと左手下を見ると、潰廃耕地跡のような空間がひろがり、そこに降りる明確なシングルトラックがあったので、そちらを選ぶ。耕地跡ということであれば、人里に出る道があるはず。
潰廃耕地跡[地図G地点]
助かった!と安堵。ほとんど潰れてしまっている道路をたどり、やっと林道に出た[地図H地点]
田井の集落の立派なお寺「海臨時」に参拝。
田井を出て、成生までは割とすぐに着いた。写真は成生集落。
成生にある「西徳寺」
成生にて
目的を達成した充実感はあるけれど、もうこのルートをとることはないだろうと思いながら、東舞鶴のデポ地に戻った。
今回の走行ルート
詳しくはルートラボで
【走行日】2018年3月4日
【使用自転車】SCOTT MTB
【峠】塩汲峠
【行程】東舞鶴市営駐車場8:40~8:50東舞鶴高校~8:59安岡~9:13松尾寺駅~9:47松尾寺10:05~10:30江戸時代の道標~10:53山中~11:00塩汲峠~11:23日引~11:45上瀬~11:53水道施設~13:23潰廃耕地上の尾根~13:30潰廃耕地~13:41林道合流~14:02海臨寺~14:21成生~14:41~15:19空山林道分岐峠~15:43大汲トンネル~16:00デポ地
【走行日】2018年3月4日
【使用自転車】SCOTT MTB
【峠】塩汲峠
【行程】東舞鶴市営駐車場8:40~8:50東舞鶴高校~8:59安岡~9:13松尾寺駅~9:47松尾寺10:05~10:30江戸時代の道標~10:53山中~11:00塩汲峠~11:23日引~11:45上瀬~11:53水道施設~13:23潰廃耕地上の尾根~13:30潰廃耕地~13:41林道合流~14:02海臨寺~14:21成生~14:41~15:19空山林道分岐峠~15:43大汲トンネル~16:00デポ地
但丹国境 粟鹿山MTB-理想の雪中ライド(2016/12) ― 2017/02/20
2016年12月18日、但馬と丹波の国境、粟鹿山(あわがやま)をMTBで走ったのですが、理想的ともいえる雪中ライドが楽しめました。
快晴で、平地では雪の存在など全く想像できなかったのですが、林道を詰めた山頂付近には走行に支障のない新雪!シーズン初の雪中走行を楽しむことができたのです。
粟鹿山(あわがやま)というのは北近畿道を八鹿から春日方面へ東に向かって走ると、正面に大きくドカンと見える山です。頂上に電波塔が見えるので、林道で登って、下りはシングルトラックで走れる美味しい山ではないかと、かねてから当たりをつけていたのですが、山サイ研のKさんと一緒に行けることになって実行できました。いろいろと、ありがとうございました。
【行程】
2016年12月18日(日) 青垣道の駅9:10~9:26稲土川分岐~9:47神社~11:13粟鹿山林道終点頂上11:56~(シングルトラック)~13:27青垣町小稗~(落とし物捜索で引き返す)~13:59青垣町小稗~14:28青垣道の駅
快晴で、平地では雪の存在など全く想像できなかったのですが、林道を詰めた山頂付近には走行に支障のない新雪!シーズン初の雪中走行を楽しむことができたのです。
粟鹿山(あわがやま)というのは北近畿道を八鹿から春日方面へ東に向かって走ると、正面に大きくドカンと見える山です。頂上に電波塔が見えるので、林道で登って、下りはシングルトラックで走れる美味しい山ではないかと、かねてから当たりをつけていたのですが、山サイ研のKさんと一緒に行けることになって実行できました。いろいろと、ありがとうございました。
【行程】
2016年12月18日(日) 青垣道の駅9:10~9:26稲土川分岐~9:47神社~11:13粟鹿山林道終点頂上11:56~(シングルトラック)~13:27青垣町小稗~(落とし物捜索で引き返す)~13:59青垣町小稗~14:28青垣道の駅

写真:林道を登っていくと、雪が出現
写真:丹波方面(東)の山並み
写真:粟鹿山頂上付近:同行の山サイ研Kさん
写真:粟鹿山山頂付近より但馬(西)方向。北近畿道がみえる。
写真:シングルトラックへ入るKさん
写真:走行には丁度よい感じの雪
写真:ルートを間違え、担いで戻る。今まで知らなかった担ぎ方を教えてもらった。
写真:下ったムラには、渋い酒屋さんがあった
おしまい
暗峠、矢田丘陵、十三峠でMTB三昧(2017/2) ― 2017/02/19
今年は雪が多く、京都の北の方に自転車で行くのは躊躇。南の方でどこかいいところはないかと考えて、生駒山地を越えて大阪から奈良に抜ける「暗峠」(くらがりとうげ)に行くことにしました。
「暗峠」は国道308号線ですが、急傾斜で幅員も狭いため「酷道」と呼ばれ、一部のマニアには有名なところのようです。
「国道」という言葉のイメージとのギャップが面白いということになっているようですが、3桁国道なら別に珍しくもないかも、と私は思ったりします。でも、本当にすごい道かもしれない、よし、実際行ってみるか、ということで実行しました。
大阪側から登りましたが、下から約30分で登れ、別に足を着く必要もなく、意外と短い印象でした。峠が近くなると傾斜が緩くなります。急傾斜の基準は、私の場合、京都鷹峯・然林坊の坂ですが、そこよりは緩いです。然林坊は国道では無く、距離もすごく短いので比較するには適切ではないのですが。
暗峠は「日本100峠」にも選ばれ、伊勢参りに使われた由緒ある峠です。歴史ある渋い峠にはランドナーが似合うのですが、今回はMTB(スコット・クロカン用。ギアは前38×24に後11~36)にしました。暗峠だけならランドナーですが、その後でMTBのフィールドとして有名な「矢田丘陵」を抜けて法隆寺まで行くことにしたからです。矢田丘陵はランドナーでも走れる道も多かったですが、やはりMTBのほうが楽しめます。
ロードレーサーにしなかったのは、ロードレーサーだとタイムが気になって、タイムトライアル的な走りをしないといけない気持ちになると大変だから。タイムトライアルどころか、途中で休まずに登るには、最近のギヤ比の低いレーサーなら大丈夫でしょうが、一昔前のローギアが39×23、ちょっと新しくても39×25、だと、かなり苦しいかもしれません。39×23で走る自信はないかも。もっとも距離が短いし、路面は比較的良好なので、ダンシングを多用すれば大丈夫かもしれません。
暗峠の茶店でぜんざいを頂き、ダウンヒルにかかりました。暗峠の奈良側は、ちょっと急かなと感じるくらいの普通の峠道です。
竜田川を渡って、再び小さな峠道、同じ国道308号線、を登っていくと、矢田丘陵への入口のシングルトラックが現れました。
矢田丘陵から法隆寺へのシングル/ダブルトラックが、これまた素晴らしく、法隆寺の西側にドンピシャリで出ました。法隆寺をゆっくり見学し、帰りは十三峠(じゅうさんとうげ)で生駒山地を越えました。
十三峠の奈良側からの登りは、最初の団地からの登りで暗峠以上の斜度のいやらしい坂がありましたが(マイナーショートカットルートのため)、その後は、普通の峠道でした。
峠には、汚いスプレー落書きがあり、荒れた感じでした。大阪側に出ると、目の前に大阪の市街地がどかん、と広がっていました。なるほど、この景色、夜景を見るために様々な人間が夜に車を連ねて来るからかもしれないと想像しました。
峠からのダウンヒルが気持ち良く、下り基調でデポ地に到着するという理想的なルートでした。スタート/ゴール地点にした瓢箪山駅付近は、第二京阪道を通れば京都市内から1時間半ほどなので、案外近いのです。東大阪市、とかいうと、なんとなく行きにくいイメージがあったけれど。バイパスから一筋入ると渋い町並みもあり、なかなか味わい深いエリアでした。
【使用自転車】SCOTT スケール720 MTB
【峠】 暗峠(くらがりとうげ:453m)、十三峠(じゅうさんとうげ:438m)
【行程】2017/2/19(日)京都・自宅7:10=第二京阪道=瓢箪山コインパーキング8:35~8:53近鉄平岡駅~8:57国道308号に合流(東豊浦町・近鉄額田駅から南東)~9:30暗峠(茶屋でぜんざい)9:58~10:19近鉄南生駒駅(竜田川)~矢田丘陵シングルトラック入口(生駒市と大和郡山市の境)~10:59まほろば展望所~矢田山11:08~11:13矢田峠~11:45松尾山~11:58松尾寺~12:16法隆寺古事の森入口~12:35法隆寺(拝観と昼食)14:25~14:40竜田川(龍田)~14:49近鉄竜田川駅前~15:00若葉台~15:35十三峠15:48~16:02大阪経済法科大学入口~16:20瓢箪山コインパーキング=17:38京都・自宅
「暗峠」は国道308号線ですが、急傾斜で幅員も狭いため「酷道」と呼ばれ、一部のマニアには有名なところのようです。
「国道」という言葉のイメージとのギャップが面白いということになっているようですが、3桁国道なら別に珍しくもないかも、と私は思ったりします。でも、本当にすごい道かもしれない、よし、実際行ってみるか、ということで実行しました。
大阪側から登りましたが、下から約30分で登れ、別に足を着く必要もなく、意外と短い印象でした。峠が近くなると傾斜が緩くなります。急傾斜の基準は、私の場合、京都鷹峯・然林坊の坂ですが、そこよりは緩いです。然林坊は国道では無く、距離もすごく短いので比較するには適切ではないのですが。
暗峠は「日本100峠」にも選ばれ、伊勢参りに使われた由緒ある峠です。歴史ある渋い峠にはランドナーが似合うのですが、今回はMTB(スコット・クロカン用。ギアは前38×24に後11~36)にしました。暗峠だけならランドナーですが、その後でMTBのフィールドとして有名な「矢田丘陵」を抜けて法隆寺まで行くことにしたからです。矢田丘陵はランドナーでも走れる道も多かったですが、やはりMTBのほうが楽しめます。
ロードレーサーにしなかったのは、ロードレーサーだとタイムが気になって、タイムトライアル的な走りをしないといけない気持ちになると大変だから。タイムトライアルどころか、途中で休まずに登るには、最近のギヤ比の低いレーサーなら大丈夫でしょうが、一昔前のローギアが39×23、ちょっと新しくても39×25、だと、かなり苦しいかもしれません。39×23で走る自信はないかも。もっとも距離が短いし、路面は比較的良好なので、ダンシングを多用すれば大丈夫かもしれません。
暗峠の茶店でぜんざいを頂き、ダウンヒルにかかりました。暗峠の奈良側は、ちょっと急かなと感じるくらいの普通の峠道です。
竜田川を渡って、再び小さな峠道、同じ国道308号線、を登っていくと、矢田丘陵への入口のシングルトラックが現れました。
矢田丘陵から法隆寺へのシングル/ダブルトラックが、これまた素晴らしく、法隆寺の西側にドンピシャリで出ました。法隆寺をゆっくり見学し、帰りは十三峠(じゅうさんとうげ)で生駒山地を越えました。
十三峠の奈良側からの登りは、最初の団地からの登りで暗峠以上の斜度のいやらしい坂がありましたが(マイナーショートカットルートのため)、その後は、普通の峠道でした。
峠には、汚いスプレー落書きがあり、荒れた感じでした。大阪側に出ると、目の前に大阪の市街地がどかん、と広がっていました。なるほど、この景色、夜景を見るために様々な人間が夜に車を連ねて来るからかもしれないと想像しました。
峠からのダウンヒルが気持ち良く、下り基調でデポ地に到着するという理想的なルートでした。スタート/ゴール地点にした瓢箪山駅付近は、第二京阪道を通れば京都市内から1時間半ほどなので、案外近いのです。東大阪市、とかいうと、なんとなく行きにくいイメージがあったけれど。バイパスから一筋入ると渋い町並みもあり、なかなか味わい深いエリアでした。
【使用自転車】SCOTT スケール720 MTB
【峠】 暗峠(くらがりとうげ:453m)、十三峠(じゅうさんとうげ:438m)
【行程】2017/2/19(日)京都・自宅7:10=第二京阪道=瓢箪山コインパーキング8:35~8:53近鉄平岡駅~8:57国道308号に合流(東豊浦町・近鉄額田駅から南東)~9:30暗峠(茶屋でぜんざい)9:58~10:19近鉄南生駒駅(竜田川)~矢田丘陵シングルトラック入口(生駒市と大和郡山市の境)~10:59まほろば展望所~矢田山11:08~11:13矢田峠~11:45松尾山~11:58松尾寺~12:16法隆寺古事の森入口~12:35法隆寺(拝観と昼食)14:25~14:40竜田川(龍田)~14:49近鉄竜田川駅前~15:00若葉台~15:35十三峠15:48~16:02大阪経済法科大学入口~16:20瓢箪山コインパーキング=17:38京都・自宅

写真:暗峠(大阪側を向いて) ※足を着かずに登ることをミッションにしたので、峠途中の写真は無し
写真:暗峠(奈良側を向いて) 右にある茶店でぜんざいを頂いた。
写真:暗峠。国道の標識看板も。
写真:矢田丘陵に向かう国道308号線上より。正面が生駒山で、左側鞍部が暗峠。
写真:矢田丘陵の「矢田山」
写真:「矢田峠」
写真:矢田丘陵、ごきげんな道
写真:矢田丘陵の「松尾山」315m 三角点
写真:矢田丘陵にある「松尾寺」
写真:松尾寺の石仏
写真:法隆寺に向かうシングル/ダブル トラック
写真:法隆寺の横にドンピシャリで出た
写真:法隆寺内
写真:法隆寺付近。正面に古墳。奈良盆地には普通に古墳が町中に存在している。
写真:十三峠へ向かう道から振り返る
写真:十三峠(大阪側に抜けて、奈良側を振り返る)
写真:十三峠 旧道。一歩入ると、感じの良い道が残っていた。
写真:十三峠の展望パーキングにて。大阪市街が一望。
写真:スタート/ゴール地点にさせてもらった瓢箪山。昭和の雰囲気の商店街が素敵だ。
おしまい
おしまい
MTB里山ライド/山サイにビンディングペダルは必要か? ― 2017/02/18
MTB里山ライド/山岳サイクリングにビンディング(バインディング)ペダルは必要か?
という問いかけに対して、私の答えは「特に必要ない。フラットペダルの方が用途に合っている」。
ビンディングペダルのほうがペダリングの効率が良くて速く楽に走れる、というのが一般的な常識だろう。
しかし、ビンディングペダルについて、過度な期待は持たないほうがいい。速い人は、ビンディングでもフラットペダルでも速いし、遅い人はビンディングでもフラットペダルでも遅いというのが冷酷な事実。ビンディングペダルに魔法のような力は無い。ペダリングが上手な人なら、フラットペダルでも綺麗に回せる。
ビンディングが有利なのは、例えば大滝の100kmレースのような、林道をガンガン走る、といったケース。高ケイデンスでペダルを回し続けられる場合には、確かに、ビンディングがあると有利。里山MTBライドの場合、私はそこまで回さないので、特に必要を感じない。
ビンディングがあると楽なのは、なにも「引き足」でペダルを回す力がWになって増えるというのではなく、踏み込まない方の片方の脚を持ち上げやすいということだと思う。
人間の脚というのは身体の部位の中でも重たいもので、踏み込む反対の側の脚がなにもせず、ペダルにドカーンと座っているような状態だったとすると、踏み込む側の脚は、自転車を推進させる力+反対の脚を持ち上げるための両方に力を費やすことになる。
踏み込まない方のペダルに重たい分銅とかブロックを置いたとしたら、ペダリングがとても重くなるであろうことは容易に想像がつく。何もしない反対の脚は、重りのようなもの。
もちろん、無意識的に反対の脚も、踏み込む脚に協力しようとする能力が人間には備わっており、その能力の向上こそペダリングスキルの向上だと思う。フラットペダルであっても、踏み込む反対の脚を持ち上げるというか、もも上げ走りのような感覚でペダリングをすると、あら不思議、上げようとしているのにペダルは足裏に吸い付いた感覚になり、決して、ペダルから脚が上空に向かって離れるということにはならない。
ビンディングがあると、そういう動きがやりやすいということ。
それよりも、MTB里山ライドにおけるフラットペダル有利の最大の理由は、「靴」にある。
ビンディングだと、ペダルが外れなかったら、いざという時に危ないのではないか、フラットペダルだとすぐに足が着くので、山道では有利、といわれたりするが、私の場合はそういうことはあまり感じずに今日まできている。以前は、ずっとビンディングペダルで山道を走っていたが、ペダルが外れにくくて困ったという記憶は、無い。
私が一番重視するのは、押しや担ぎの時の靴のグリップ。ビンディングペダルだと、靴にクリートが必要。足の肉球のところ、一番グリップが必要なところの延長線上の靴裏に、硬い金属のクリートが存在する。
金属クリートが靴裏にあると、濡れた岩盤や丸太の通過や、微妙なトラバース、ザレた斜面の通過など、シビアな箇所での靴グリップの性能が著しく低下する。押し歩きの際、クリートがあると、靴のクッション性が犠牲になり、歩行フィーリングが良くない。膝にも悪そうだ。
歩きや押しや担ぎ時の靴底フィーリングとシビアな場所の通過を重視すると、靴底にクリートは不要、従ってビンディングペダルは使わない。フラットペダルのほうが、すぐに足が地面に着くというメリットも享受しているが。
という問いかけに対して、私の答えは「特に必要ない。フラットペダルの方が用途に合っている」。
ビンディングペダルのほうがペダリングの効率が良くて速く楽に走れる、というのが一般的な常識だろう。
しかし、ビンディングペダルについて、過度な期待は持たないほうがいい。速い人は、ビンディングでもフラットペダルでも速いし、遅い人はビンディングでもフラットペダルでも遅いというのが冷酷な事実。ビンディングペダルに魔法のような力は無い。ペダリングが上手な人なら、フラットペダルでも綺麗に回せる。
ビンディングが有利なのは、例えば大滝の100kmレースのような、林道をガンガン走る、といったケース。高ケイデンスでペダルを回し続けられる場合には、確かに、ビンディングがあると有利。里山MTBライドの場合、私はそこまで回さないので、特に必要を感じない。
ビンディングがあると楽なのは、なにも「引き足」でペダルを回す力がWになって増えるというのではなく、踏み込まない方の片方の脚を持ち上げやすいということだと思う。
人間の脚というのは身体の部位の中でも重たいもので、踏み込む反対の側の脚がなにもせず、ペダルにドカーンと座っているような状態だったとすると、踏み込む側の脚は、自転車を推進させる力+反対の脚を持ち上げるための両方に力を費やすことになる。
踏み込まない方のペダルに重たい分銅とかブロックを置いたとしたら、ペダリングがとても重くなるであろうことは容易に想像がつく。何もしない反対の脚は、重りのようなもの。
もちろん、無意識的に反対の脚も、踏み込む脚に協力しようとする能力が人間には備わっており、その能力の向上こそペダリングスキルの向上だと思う。フラットペダルであっても、踏み込む反対の脚を持ち上げるというか、もも上げ走りのような感覚でペダリングをすると、あら不思議、上げようとしているのにペダルは足裏に吸い付いた感覚になり、決して、ペダルから脚が上空に向かって離れるということにはならない。
ビンディングがあると、そういう動きがやりやすいということ。
それよりも、MTB里山ライドにおけるフラットペダル有利の最大の理由は、「靴」にある。
ビンディングだと、ペダルが外れなかったら、いざという時に危ないのではないか、フラットペダルだとすぐに足が着くので、山道では有利、といわれたりするが、私の場合はそういうことはあまり感じずに今日まできている。以前は、ずっとビンディングペダルで山道を走っていたが、ペダルが外れにくくて困ったという記憶は、無い。
私が一番重視するのは、押しや担ぎの時の靴のグリップ。ビンディングペダルだと、靴にクリートが必要。足の肉球のところ、一番グリップが必要なところの延長線上の靴裏に、硬い金属のクリートが存在する。
金属クリートが靴裏にあると、濡れた岩盤や丸太の通過や、微妙なトラバース、ザレた斜面の通過など、シビアな箇所での靴グリップの性能が著しく低下する。押し歩きの際、クリートがあると、靴のクッション性が犠牲になり、歩行フィーリングが良くない。膝にも悪そうだ。
歩きや押しや担ぎ時の靴底フィーリングとシビアな場所の通過を重視すると、靴底にクリートは不要、従ってビンディングペダルは使わない。フラットペダルのほうが、すぐに足が地面に着くというメリットも享受しているが。
写真:ビンディングじゃないフラットペダル
TREK970 MTBをドロップハンドルに改造 ― 2017/01/28
写真:TREK970 ドロップハンドルに改造
MTB、1996年モデルのTREK970SHXを、2016年12月、ドロップハンドルに改造した。
SHXはサスペンションフォーク付きのモデル名。リジットフォークのTREK970というのもあったので、購入当時、リジッドにしておけば良かったと今なら思える。でも当時は、効いているのか効いていないのかよくわからないエラストマー式のフロントサスペンションというのも、いざという時に効くのなら、普段はサスの存在を感じさせずに推進力ロスが無くて良いかもしれないと思っていた。
MTB、1996年モデルのTREK970SHXを、2016年12月、ドロップハンドルに改造した。
SHXはサスペンションフォーク付きのモデル名。リジットフォークのTREK970というのもあったので、購入当時、リジッドにしておけば良かったと今なら思える。でも当時は、効いているのか効いていないのかよくわからないエラストマー式のフロントサスペンションというのも、いざという時に効くのなら、普段はサスの存在を感じさせずに推進力ロスが無くて良いかもしれないと思っていた。
15年以上、妻の実家に保管させてもらっていたのだが、数年前に引き取った際、フロントサス内のエラストマーがドロドロに溶けていて、リジッドに交換したのだが、再度、フォークも交換してドロップハンドルにした。
フォークを交換したのは、色の問題で、黄色にしていたのだが、クロームにしたく、塗り直すよりも新品のクロームを購入したほうが安いため。もちろん、クロモリ。
Vブレーキではなく、カンチブレーキ最終年度のモデルのため、変速関係での改造の苦労は無かった。8速なので、ロード用のデュアルコントロールレバーと互換性がある。但し、2016年現在では3×8速の手元変速レバーは普及品の「クラリス」しかなかったが、結果、特に不満はなく、十分な性能だと思う。
フォークを交換したのは、色の問題で、黄色にしていたのだが、クロームにしたく、塗り直すよりも新品のクロームを購入したほうが安いため。もちろん、クロモリ。
Vブレーキではなく、カンチブレーキ最終年度のモデルのため、変速関係での改造の苦労は無かった。8速なので、ロード用のデュアルコントロールレバーと互換性がある。但し、2016年現在では3×8速の手元変速レバーは普及品の「クラリス」しかなかったが、結果、特に不満はなく、十分な性能だと思う。
写真:シマノ クラリスの3×8速用 デュアルコントロールレバー
米国トゥルーテンパー製のクロモリフレームには、細身のパーツが似合い、当時のシマノXTのクランクやディレイラーを交換する気持ちも必要性もなかったので、そのまま。カンチブレーキはXTRなので、今となってはお宝感も発生。
米国トゥルーテンパー製のクロモリフレームには、細身のパーツが似合い、当時のシマノXTのクランクやディレイラーを交換する気持ちも必要性もなかったので、そのまま。カンチブレーキはXTRなので、今となってはお宝感も発生。
写真:米国トゥルーテンパー製クロモリチューブ
写真:シマノXTのスリムな後変速機
写真:シマノXTRのカンチブレーキ
この機会にVブレーキに改造しようと一瞬思ったりもしたが、ディスクブレーキ時代の今更、性能を重視するよりは、MTBカンチのフィーリングを楽しむ方がこの自転車を保有する意義があると考えた。それと、なにより、TREKオリジナルのシートクランプ一体式のブレーキケーブルアウター受けがシンプルで面白いので、残したいと思った。
この機会にVブレーキに改造しようと一瞬思ったりもしたが、ディスクブレーキ時代の今更、性能を重視するよりは、MTBカンチのフィーリングを楽しむ方がこの自転車を保有する意義があると考えた。それと、なにより、TREKオリジナルのシートクランプ一体式のブレーキケーブルアウター受けがシンプルで面白いので、残したいと思った。
ハンドルは、ドロップが浅くてリーチも短い、ディズナの製品にした。
メーカーのホームページから引用すると
<ディズナのクロスシリーズは、ピュアなオンロードではなく、オフロードでのシクロクロスレースやシクロクロス遊び、少しラフなスタイルのオンロードをイメージしており、特にフラットロードからドロップに移行するライダーなどを重視しながら製品開発に取り組んで行きます。
バンディーハンドル ¥5,985(本体¥ 5,700)
●ポリッシュBK・ポリッシュSL ※ポリッシュ加工はトップ部分のみ
●6061 T-6 ダブルバテッド
●トップ部分385mm/エンド部分470mm(C-C)
●298g●ドロップ:100mm・リーチ:60mm
●ドロップエンド付近約120mm区間ハンドル径:22.2mm
●クランプ径:31.8mm
超コンパクトのセミドロップスタイルのハンドル。ドロップハンドルでありながらプロムナード的にも使用でき、またアーバンスタイルやオフロードに於いても扱いやすい設計の新たなカテゴリーを印象付かせるハンドル。エンド付近の径をフラットハンドルと同じ22.2mmとしフラット系ブレーキレバーを装着可能。勿論通常のドロップ用ブレーキブラケット取付け部分は23.8mmに設定しており、多目的なドロップハンドルとしても魅力的。ハンドルを裏返してディズナのWレバー用マウントなどを使用しフラット用ブレーキレバーでアップスタイルなプロムナードにも変身する。60mmのリーチと100mmの超コンパクトなドロップとしての機能性能は勿論、他には無い存在である。>
とのことで、MTBにはいい感じである。
写真:ディズナのMTB用ドロップハンドル
で、そもそも何のためのドロップハンドル改造かというと、最新スケルトン+ストロークの大きいサスペンション+27.5インチ+油圧ディスクのMTBを2015年に導入してからというもの、今更ながらであるが、旧式のMTBでシングルトラックに入る機会が無くなってしまったからだ。
かといってクロモリフルリジットのMTBも好きである。山仕様でなく、他に活用できる道があれば存在意義を見いだせるわけで、「輪行用、急勾配ツーリング、1泊まで」という極めて限定的な用途に思いが至った。イメージ的には四国の祖谷の集落を巡って、若干のシングルトラックの押し担ぎも含まれるようなツーリング。
最新のディスクMTBだと、大柄すぎて輪行する気持ちになれない。26インチ細身のカンチMTBだと気楽に輪行できる。
舗装路がメインの用途なので、タイヤもスリックにした。中途半端にオフロード性能を求めるよりは、走りのしなやかさを求めた。本当はグランボアのエートル(650×42B)の26HEバージョンがあればいいのだが、そうすると650Bデモンタランドナーと同じになってしまうので、ミシュランのスリックで良しとしよう。
旅にはランドナーが一番だが、時にはドロップMTBも。
もっとも、フラットハンドルのままのMTBでもワンデイから1泊のツーリングなら何の問題もないのだが、マニアの性として、単なる古いMTBだと思われる自転車に乗ってツーリングしたくないというこだわりが、こういう行為をせしめているのである。
まだ、本番で使っていないので、結果がどうなるかは、後日報告したい。
で、そもそも何のためのドロップハンドル改造かというと、最新スケルトン+ストロークの大きいサスペンション+27.5インチ+油圧ディスクのMTBを2015年に導入してからというもの、今更ながらであるが、旧式のMTBでシングルトラックに入る機会が無くなってしまったからだ。
かといってクロモリフルリジットのMTBも好きである。山仕様でなく、他に活用できる道があれば存在意義を見いだせるわけで、「輪行用、急勾配ツーリング、1泊まで」という極めて限定的な用途に思いが至った。イメージ的には四国の祖谷の集落を巡って、若干のシングルトラックの押し担ぎも含まれるようなツーリング。
最新のディスクMTBだと、大柄すぎて輪行する気持ちになれない。26インチ細身のカンチMTBだと気楽に輪行できる。
舗装路がメインの用途なので、タイヤもスリックにした。中途半端にオフロード性能を求めるよりは、走りのしなやかさを求めた。本当はグランボアのエートル(650×42B)の26HEバージョンがあればいいのだが、そうすると650Bデモンタランドナーと同じになってしまうので、ミシュランのスリックで良しとしよう。
旅にはランドナーが一番だが、時にはドロップMTBも。
もっとも、フラットハンドルのままのMTBでもワンデイから1泊のツーリングなら何の問題もないのだが、マニアの性として、単なる古いMTBだと思われる自転車に乗ってツーリングしたくないというこだわりが、こういう行為をせしめているのである。
まだ、本番で使っていないので、結果がどうなるかは、後日報告したい。
京都北山・里山ライド3-年末の洛外 ― 2016/12/30
年末の大掃除も一応済ませ、12月30日の午後、年越し買い物お使いのついでに、2時間ほど里山ライドをしてきました。京都は山が近いので、日常生活の中で容易にシングルトラックにアクセスでき、本当にありがたいことです。
自宅から40分ほどで、シングルトラックの小さなピークを越えて、こんなところにきています。
シングルトラックを走っていると、京都タワーが正面に見えました。
今度は比叡山。”仰げば比叡 千古の翠♪”
洛西が一望できる、清々しい空間に出ました。
もうひとつの小さな山のピークに立ち寄りました。ピストンでしたら、登りも下りも乗車できるルートがあります。
今日は、地形図に記載されている小径を確認しようと、そのつもりで走っていましたが、藪になってしまいました。わずかな踏み跡はあるけど。まあよくあることです。
しかし、しばらく山の斜面を半ば強引に降りていると、左手に道のようなものを発見。立派な道がありました。押し上げて、どこにつながっているのか確認して、また下りました。
下ると、先日開拓した(といっても道はもともとあるので、私にとってということ)トラバース道に出ました。
山の中から出て、母校に立ち寄ってみました(東門)。さっきまで、山の中にいたのが信じられない。学生の時には知らなかった、日常のすぐ近くにMTB三昧のエリアが広がっているとは!。12月30日なので、誰も歩いていません。卒業して30数年後、MTBでここに来るなんて、当時は想像すらしていませんでした。ありがたいことです。
すぐ近くに、映画の上映会を自宅で開催されるところがありました。
学生の時の先輩や同級生の下宿跡を懐かしく思いながら通過していると、嵐電の駅に出ました。
本来の目的である、お使いに頼まれているお正月の飾りを買いました。
ペッタン、ペッタン音がする方向をみると、お餅屋さんがお餅をついていました。お餅を買うのもお使いの主目的のひとつですが、このお店ではないので通過。
いつもの通り道ですが、妙心寺の中を通って帰ります。
家の近くの、いつもお願いしているお餅屋さんで正月のお餅を分けていただいて、帰りました。正月飾りとお餅のお使いにしては道草をしていますが、2時間くらいなので、まあ、いいでしょう。おしまい。
MTBにフルサスは必要か? ― 2016/12/27
結論からいえば、「MTBにフルサスが必要か?」という設問への私の回答は、「別に必要ではないが、あると断然面白い」といったところ。詳しくは、下記をご覧ください。
写真:フルサスMTB:コメンサル
META Trail Limited
2016モデル
2016年5月にコメンサルのフルサスMTB ”META Trail Limited”を 所有ラインナップに加えた。
MTBには、前サスペンションが登場する前の、今で言うフルリジッドの時代から乗っており、フルリジットのMTBでダウンヒルレースに出たりしたこともあるので(同じ日に、ヒルクライムレースで峠を登って、そのまま下りがダウンヒルレースになるという、牧歌的な時代であった)、サスペンションなんかなくても自転車は楽しめる!といった思いが根本にあった。それゆえ、フルサスペンションについては好意的ではない自転車生活を送ってきた。
モーターバイクみたいな自転車には乗りたくない(学生時代は250cc自動二輪に乗っていたが・・)、なんというか、シンプルさこそ自転車の魅力で、バネ、サスペンションみたいなものは余分で美しくないという意識があった。乗り手自身の「美」は捨象して。
しかし、2015年にコメンサルのトレイル用前サス150mmクロモリハードテイルMTBを購入して、これまでの認識を変えざるを得なくなった。MTBといえば軽量クロカンMTBだと思ってこれまで過ごしてきたのだが、どちらが山道を乗って楽しいかというシンプルな問いかけの前に、これまでの自分の考えを改めたのだ。
競技でタイムや順位を競うわけでもなく、ただ、乗って愉しむ里山ファンライド用に使うのなら、サスペンションのストロークの長いトレイルモデルが、断然楽しい。
そう思ってくると、これまでまったく欲しいと思わなかったフルサスモデルに興味がわいた次第。
で、実際フルサスMTBに乗ってどうなのか。
心配していた舗装路の登りは、少なくとも苦痛ではない。それまでは、フルサスでの舗装路登りはだるーい感じだと想像していたが杞憂であった。「走らない・・。ハードテイルで来ればよかった」と思うことはなく、ストレスは無い。しかし、速いかというとそうではなく、やはり遅いのだと思う。ロードバイクと比べるのはナンセンスだが、自分がロードに乗っていたらおそらく絶対抜かれることがないであろうと思われる乗り方の人にあっさり抜かれるのは、悔しい。
ペダルを踏むとスっと前には出てペダリングに気持ち悪さは無いが、そもそもギヤ比が軽いので、スピードの乗りが悪いということ。ロードバイクだと時には重いギヤを踏む気分になることもあるが、私のフルサスMTBの場合、何故かしら重たいギヤを踏む気持ちにならない。そういう設計になっているのであろうか。不思議だ。重たいギヤだとぎっこんばったんなって前後のサスがムダに作動しがちということから、軽いギアでクルクルとペダルを回して走るように仕向けているのかもしれない。軽めのギヤで回転を上げて走るのはスポーツ走行の基本なので、悪いことでは全然ないが。
他の人と一緒に走る時は、フルサスで行くのは躊躇する。シングルトラックや下りでフルサスが有利というか楽しくても、アプローチの舗装路登りで人より遅れるのはなるべく避けたいし、登りでヘロいのに、下りはフルサスで有利、というのは、なんとなく美学に反するからだ。
登り全般にフルサスが弱いのではなく、ダブルトラックやシングルトラックで路面が荒れているところでは、フルサスのほうが断然強い。これまで、押しだと思っていたところも、フルサスだと後輪のトラクションが効いて足を付かずに登れたりする。
山で遊ぶおもちゃとして考えた場合、フルサスは最高!
でも、MTBを1台だけ持つのだとすると、前サスのみの(ハードテイル)トレイルモデルかと思う。オールマイティさでは、やはりハードテイルにアドバンテージ。
「MTBにフルサスが必要か?」という設問への、私の回答は「別に必要ではないが、あると断然面白い」といったところ。
2016年5月にコメンサルのフルサスMTB ”META Trail Limited”を 所有ラインナップに加えた。
MTBには、前サスペンションが登場する前の、今で言うフルリジッドの時代から乗っており、フルリジットのMTBでダウンヒルレースに出たりしたこともあるので(同じ日に、ヒルクライムレースで峠を登って、そのまま下りがダウンヒルレースになるという、牧歌的な時代であった)、サスペンションなんかなくても自転車は楽しめる!といった思いが根本にあった。それゆえ、フルサスペンションについては好意的ではない自転車生活を送ってきた。
モーターバイクみたいな自転車には乗りたくない(学生時代は250cc自動二輪に乗っていたが・・)、なんというか、シンプルさこそ自転車の魅力で、バネ、サスペンションみたいなものは余分で美しくないという意識があった。乗り手自身の「美」は捨象して。
しかし、2015年にコメンサルのトレイル用前サス150mmクロモリハードテイルMTBを購入して、これまでの認識を変えざるを得なくなった。MTBといえば軽量クロカンMTBだと思ってこれまで過ごしてきたのだが、どちらが山道を乗って楽しいかというシンプルな問いかけの前に、これまでの自分の考えを改めたのだ。
競技でタイムや順位を競うわけでもなく、ただ、乗って愉しむ里山ファンライド用に使うのなら、サスペンションのストロークの長いトレイルモデルが、断然楽しい。
そう思ってくると、これまでまったく欲しいと思わなかったフルサスモデルに興味がわいた次第。
で、実際フルサスMTBに乗ってどうなのか。
心配していた舗装路の登りは、少なくとも苦痛ではない。それまでは、フルサスでの舗装路登りはだるーい感じだと想像していたが杞憂であった。「走らない・・。ハードテイルで来ればよかった」と思うことはなく、ストレスは無い。しかし、速いかというとそうではなく、やはり遅いのだと思う。ロードバイクと比べるのはナンセンスだが、自分がロードに乗っていたらおそらく絶対抜かれることがないであろうと思われる乗り方の人にあっさり抜かれるのは、悔しい。
ペダルを踏むとスっと前には出てペダリングに気持ち悪さは無いが、そもそもギヤ比が軽いので、スピードの乗りが悪いということ。ロードバイクだと時には重いギヤを踏む気分になることもあるが、私のフルサスMTBの場合、何故かしら重たいギヤを踏む気持ちにならない。そういう設計になっているのであろうか。不思議だ。重たいギヤだとぎっこんばったんなって前後のサスがムダに作動しがちということから、軽いギアでクルクルとペダルを回して走るように仕向けているのかもしれない。軽めのギヤで回転を上げて走るのはスポーツ走行の基本なので、悪いことでは全然ないが。
他の人と一緒に走る時は、フルサスで行くのは躊躇する。シングルトラックや下りでフルサスが有利というか楽しくても、アプローチの舗装路登りで人より遅れるのはなるべく避けたいし、登りでヘロいのに、下りはフルサスで有利、というのは、なんとなく美学に反するからだ。
登り全般にフルサスが弱いのではなく、ダブルトラックやシングルトラックで路面が荒れているところでは、フルサスのほうが断然強い。これまで、押しだと思っていたところも、フルサスだと後輪のトラクションが効いて足を付かずに登れたりする。
山で遊ぶおもちゃとして考えた場合、フルサスは最高!
でも、MTBを1台だけ持つのだとすると、前サスのみの(ハードテイル)トレイルモデルかと思う。オールマイティさでは、やはりハードテイルにアドバンテージ。
「MTBにフルサスが必要か?」という設問への、私の回答は「別に必要ではないが、あると断然面白い」といったところ。
追伸
2018年12月、フルサスMTB買い替えました。
MTBの楽な担ぎ方 ― 2016/12/19
先日、山サイ研(山岳サイクリング研究会)に所属する方と2人で走りに行き、MTBの担ぎ方のレクチャーを受け、目からウロコ、の発見であった。
山サイ研というのは、自転車の担ぎを厭わない方がメンバーの相当数を占める団体で、その証左というか、自転車用ウエアのプリントには、乗車している姿ではなく、担ぎのバリエーションのみ記されていたりする。
山サイ研というのは、自転車の担ぎを厭わない方がメンバーの相当数を占める団体で、その証左というか、自転車用ウエアのプリントには、乗車している姿ではなく、担ぎのバリエーションのみ記されていたりする。
写真:山サイ研のコアなメンバーの自転車ジャージ
人が何かを担ぐ時、重量だけでなく、担ぎ方やバランスといった要素も負担感には大きく影響する。
身体にフィットしたザックを用いれば、登山で20kgを背負って10時間行動は普通だが、MTBの担ぎだと、重量は12~14kg位であっても、15分の担ぎが辛かったりする。50歳代半ばの営業事務系サラリーマンで日々の仕事で身体の鍛錬が得られない小生の事例ではあるが。
1980年代というかバブル期以前の山岳部女子高生は、30kg以上のキスリングを背負って縦走していたと身近に聞いているし、書物からの知識ではあるが、昔の炭焼きの方は60kgの炭俵を背負って山道を歩くのが日常であったらしい。身体への負担感は「慣れ」によって、軽減されるのではあろうが、楽な方法があるのなら、そうしたい。
自転車の担ぎでメジャーなのは、シクロクロス競技でのシケイン通過の担ぎであろう。
私もかつて、シクロクロス競技に出走していたので、前三角に肩を入れてフロントフォークを右腕で掴んで担ぐ方法等には慣れていた。
しかし、シクロクロスはスピード競技なので、部分的な障害物を通過するための担ぎ方であり、長時間、じわじわと急傾斜を自転車を担いで登るための担ぎ方ではない。
「山サイ研担ぎ」という方法があることは知っていたが、それは、前三角に頭をつっこみ、自転車の重量を肩全体で分散させる担ぎだと思っていた。その方法だと咄嗟の時に自転車を放り出せないので、バランスを崩した時に危険だと感じ、私は多用しなかった。
(※山サイ研担ぎ”は何種類もあるのだが、私がその担ぎ方しか知らなかっただけであった)
前フリが長くなったが、今回、山サイ研の担ぎ師匠から学んだ方法は、
①左フロントフォークを左手で掴む
②左シートステイを右手で掴む
③そのまま身体の前側からMTBを持ち上げて、頭を入れてMTBのダウンチューブを肩にのせて担ぐ。クランクが頭の右横にくる。
④左右バランスを整え、MTBが天秤棒のように感じられるようにする。
この方法だと、肩にはMTBの重量が垂直方向にかかるだけ。ザックの肩紐等もあり、身体への圧迫も少ない。両手を離しても、MTBは肩とザックの上で安定し、そのまま山の斜面を登れる。ザックの無い空身ではバランスを崩しやすいかもしれないが、山サイツーリングの場合は、ザック前提なので問題ない。
もちろん、立木等にひっかからないだけの一定のスペースが必要だが、この方法が可能な場合だと、担ぎがそれほど苦痛ではなくなる。腕の筋肉を使わず、MTBを肩に載せているだけなのだ。
私もかつて、シクロクロス競技に出走していたので、前三角に肩を入れてフロントフォークを右腕で掴んで担ぐ方法等には慣れていた。
しかし、シクロクロスはスピード競技なので、部分的な障害物を通過するための担ぎ方であり、長時間、じわじわと急傾斜を自転車を担いで登るための担ぎ方ではない。
「山サイ研担ぎ」という方法があることは知っていたが、それは、前三角に頭をつっこみ、自転車の重量を肩全体で分散させる担ぎだと思っていた。その方法だと咄嗟の時に自転車を放り出せないので、バランスを崩した時に危険だと感じ、私は多用しなかった。
(※山サイ研担ぎ”は何種類もあるのだが、私がその担ぎ方しか知らなかっただけであった)
前フリが長くなったが、今回、山サイ研の担ぎ師匠から学んだ方法は、
①左フロントフォークを左手で掴む
②左シートステイを右手で掴む
③そのまま身体の前側からMTBを持ち上げて、頭を入れてMTBのダウンチューブを肩にのせて担ぐ。クランクが頭の右横にくる。
④左右バランスを整え、MTBが天秤棒のように感じられるようにする。
この方法だと、肩にはMTBの重量が垂直方向にかかるだけ。ザックの肩紐等もあり、身体への圧迫も少ない。両手を離しても、MTBは肩とザックの上で安定し、そのまま山の斜面を登れる。ザックの無い空身ではバランスを崩しやすいかもしれないが、山サイツーリングの場合は、ザック前提なので問題ない。
もちろん、立木等にひっかからないだけの一定のスペースが必要だが、この方法が可能な場合だと、担ぎがそれほど苦痛ではなくなる。腕の筋肉を使わず、MTBを肩に載せているだけなのだ。
担ぎ師匠の事例。これまでこの方法を試されてない方は、是非参考にどうぞ。
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