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2023 桜島から弘前 桜ライド(3/28-4/30) まとめ2023/05/12

2023/3/28 から4/30まで33泊34日で実施した、表記ライドのまとめ。

ゴールの弘前までは32日間だったが、32日間の大きな旅をしたという感覚ではなく、ワンデイツーリングを32日間続けたというのが、正直な感想。

1ヶ月かけないと本当に行けないところ、たとえばヒマラヤの高峰とか、自転車でどこか外国を走破、ならば、それが1つの旅にまとまるだろうが、例えて言うなら、長編小説を完読したというのではなく、短編小説を毎日1つづつ読み続けたという感じ。

最初の頃の九州は、以前行った国東半島や椎葉村の旅と記憶が近寄ってきてしまっている。

走行ログはスマホの「スーパー地形」アプリで記録。
スマホ2台を持ち、1台を走行時地図確認や写真撮影に使い、もう1台はザックに入れてバッテリー温存。1日行動しても、スマホの電池残量は、行動用で半分ほど、温存用は7割以上を保てた。バッテリー使用量は写真撮影の量による部分が大きい。※写真の多くはデジタルカメラで撮影。スマホ使用は一部。

実走ログ(クリックで拡大):gpxログファイル(11.6MB)


総費用は492,243円也。内訳は下記表をクリック。

日々の行程、走行距離、行動時間、宿泊施設とその料金は

帰宅日を入れて34日走行期間では32日の旅だった。1981km走行。
もちろん、これまでの生涯で最長期の旅だが、全て宿を事前予約した。

当初はテント泊も考えたが、現在の日本ではテン泊できる場所は限られ、その数も少ない。
そしてなにより、走行→風呂→ビールの流れは、私の場合欠かせない。

コロナ禍を経て地方の旅館や民宿の廃業が進んでいる。コース上に宿が複数あって、次善の策がとれるエリアは限られる。
希望するところに泊まれなくて、1日の走行距離が伸びたりするのは、体力的にも対応できなくなる。

というわけで宿を全部予約したので、気ままな旅ではなく、入稿締切納期を毎日気にしてPDCA(Plan Do Check Action)サイクルを回すサラリーマンのような旅になってしまった感はある。

天気には恵まれ、全行程34日中雨は5日、15%であった。四国以降では雨だと輪行した。

身体的には、幸い、特定の筋肉や関節が痛くなるようなことは全くなく、湿布薬等も一切使わなかった。グランボアのランドナーバーの曲線が手のひらにフィットし、振動も抑えられるのか、手首や手のひらの痛みも全く生じなかった。

全身の疲労感は生じるので、毎日遅くとも21時には寝ていた。

自転車は、全期間ノーパンク、何も不具合がなかったが、四国見ノ越から徳島までの雨中ダウンヒルでブレーキシューが想定以上にすり減ったので、ショップからホテルにブレーキシューを送ってもらい、宿で交換した。

ライディングポジションをはじめ、最初から最後まで、自転車が身体にぴったりフィットして、気持ちよく悪天候の中でも安心して漕ぎ続けることができた。
フロントサイドバッグなので荷重の重心が下り、地を這うような安定した走行感覚がたいへん気持ちよかった。フロント荷重はヒルクライムでも不快感が生じない。
荷物が重い分、当然空身の時のように軽快には走れないし、登り坂では速度が落ちるが、不快ではないということ。

スタートしたての九州では普通のツーリング感覚だったが、四国の大きな峠(京柱峠と見ノ越)が雨になり、試練となったがアドレナリンが分泌されたのかさほど疲れを感じることなく一気に走り抜けた。

その疲れが紀伊エリアになって出たのか、また見慣れた近鉄電車が近くを走っていたりすると、家に帰りたくなったりして、心身のテンションが落ちた。

新潟で学生時代の友人と会う約束をしていたので、途中で止めるわけにはいかないという思いで浜名湖を過ぎてからは持ち直し、上山田温泉の湯質がよくて疲れを癒し、高遠休養日で元気になったという感じ。

日本海に出てからは基本的に平地でプレッシャーも少ない。当初ルートに入れていた男鹿半島はやめて、五能線沿いで弘前に向かうことに変更。

ゴールの弘前、伝統的建造物に指定されている石場旅館は、なんとご主人がランドナー乗り。TOEIオーナーで林道にも詳しい。英語とフランス語に堪能。
晩御飯の提供はないが、宿泊者には地元料飲店を紹介して車で送ってくれる。
地元のお店の売り上げも立ち、WIN-WINの関係が築けている。同宿の外国人旅行者と一緒に魚の美味しい店に連れていってもらい、旅のフィナーレを飾った。

弘前城の桜は、お城の公園の中のほうに、里桜が残っていた。到着した翌日の休養日に散策して、それらで伝統的花見をする地元の人たちやたくさんの露天を眺めて、くつろいだ。

このようなことができたのはたいへんありがたいことで、感謝している。

弘前城に到着
写真:弘前城に到着(2023/4/28)

桜島-弘前 桜ライド Day33 弘前 休養日2023/05/12

4/29(土)晴のち曇 自転車走行は終了し、休養日
弘前 石場旅館(泊)

弘前公園の桜は散っているが、里桜の一部は城内の奥深くに残っていた。
桜祭り期間中の土曜日ということもあって、地元の人の花見でそこそこ賑わっていた。
伝統的な花見風景がみられて、うれしい。
屋台もたくさん。
私も、屋台で購入したビールとおでんで、しみじみと花見。

弘前城
写真:花見
弘前公園
写真:子どももうれしそう
弘前公園
写真:弘前公園
弘前城
写真:屋台もたくさん
弘前公園
写真:お化け屋敷も

弘前散歩。まずは、旅館のご主人に紹介してもらった古書店へ
成田書店
写真:成田書店
写真:購入した本

近くにある青森銀行記念館
青森銀行記念館
写真:青森銀行記念館

司馬遼太郎「街道をゆく41 北のまほろば」朝日新聞社1995 のp67〜73に登場する石場家住宅も見学。今は酒屋を営んでおられる。
石場家住宅
写真:石場家住宅内部

石場屋酒店限定純米酒「酔亀」を購入
石場屋酒店限定酔亀
写真:酔亀 純米

弘前教会は、東北で一番古いプロテスタント系の教会。石場旅館はその隣にある。
晩御飯を食べに出た帰りに撮影。
弘前教会
写真:弘前教会


Day34 4/30(日)曇 帰宅日
 弘前9:52=10:31新青森11:22=(はやぶさ20号)=14:32東京15:00=(のぞみ169号)=17:15京都
  おしまい。



 現地を走った後に読むと、理解が深まる

桜島-弘前 桜ライド Day32 弘前へ7 深浦から弘前2023/04/29

4/28(金)晴 82km走行 8:08〜14:43 6h35m
弘前 石場旅館(泊)

旅のフィナーレ、弘前に無事到着。
32日の旅であったが、ワンデイごとの旅を積み重ねた感じ。

例えるなら一つの長編小説を完読したというのではなく、32の短篇小説を毎日読み続けた
感覚。ベートーヴェンのピアノソナタもちょうど32あるので、毎日一つづつ聴いたとでもいうか。

それと、全部の宿泊を予約しておいたこともあって、気楽な旅ではなく、毎日の入稿締切納期を気にしてPDCA(Plan Do Check Action)サイクルを回すサラリーマンのような旅になった気がしないでもない。

スタートした頃の九州での走りは、遠い昔のようで、かつて行った国東半島や椎葉村の旅の記憶と近づいている。

石場旅館はとても良い思い出となったことは記しておく。

ご主人はランドナー乗り。英語とフランス語に堪能。夕食は無いが、地元のお店に案内してくれて、旅館と地元飲食店がwin-winの関係。フランス式でか食事の前にバーで寛ぐこともできる。外国人旅行者ともスマホの翻訳アプリを通じて会話した。

写真:驫木駅手前。弘前へと五能線と海岸沿いをひたすら走る

驫木駅
写真:五能線驫木駅

千畳敷 太宰治碑
写真:千畳敷。太宰治の碑。
千畳敷 大町桂月碑
写真:千畳敷。大町桂月の碑。大町桂月の紀行文は、今となってはかなりクラシック。

岩木山
写真:岩木山。北金ヶ沢漁港より
写真:岩木山。陸奥柳田より。

写真:鯵ヶ沢駅
尾野旅館
写真:鯵ヶ沢駅前尾野旅館。駅前旅館が健在。

岩木山
岩木山:鳴沢川右岸より


写真2点:小屋敷町。今回のルート上、東北で草屋根を見ることは少なかった。

写真:大間越街道沿いに「鬼神神社」があったので参拝。鬼神とは大和の勢力が及ぶ前の豪族のことだろうか。
鬼神神社
写真:鬼神神社。社殿は至ってシンプル

写真:岩木山とりんごの木

写真:大きなお屋敷

弘前城
写真:弘前城のお堀端

写真:石場旅館に到着。長旅の荷物を外す。
写真:旅館の敷地内にあるバー。食事前に。
写真:宿で一緒のルーマニアからのツーリスト
写真:宿から送ってもらって紹介されたお店
写真:連泊した石場旅館の部屋
津軽から江差へ
石場旅館の館内図書にあった


桜島-弘前 桜ライド Day31 弘前へ6 峰浜小手萩から深浦2023/04/29

4/27(木)快晴 67km走行 7:54〜15:33 7h39m
深浦観光ホテル(泊)

昨日の雨がウソのような快晴。
海と五能線に沿った旧道を繋いで走る。

茂裏観音堂や五能線の小入川鉄橋。橋梁の構造は違うが、山陰線の餘部鉄橋の兄弟のような印象。
五重の塔



写真4点:茂浦観音堂




写真4点:小入川鉄橋

写真:いか釣船

チゴキ埼灯台

チゴキ埼灯台
写真2点:チゴキ埼灯台

宿のある深浦は、遠くに見える艫作崎(へなしさき)の向こう側。ずいぶん遠くに感じる。
写真:入良川海岸

森山隧道
写真:大間越街道、森山城址付近

大間越街道(西浜街道)を走る。後方に見えるのは、白神山。
深浦観光ホテル
写真:西浜街道の石柱と白神山

艫作崎灯台
写真:艫作崎灯台 へなしさきとうだい

五能線全通記念碑
写真:五能線全通記念碑



写真:海沿いの走りを堪能

深浦観光ホテル
写真:深浦観光ホテル

写真:深浦観光ホテルの部屋



桜島-弘前 桜ライド Day30 弘前へ5 秋田市から峰浜小手萩2023/04/27

4/26(水)雨 秋田駅〜北能代駅   輪行 走行8km 14:34〜15:07 33分
民宿 十三夜(泊)

雨で五能線北能代駅まで輪行。宿は郊外の農村の民宿。

八郎潟を走るのを楽しみにしていたが、広大な田んぼの中の真っ直ぐの道を雨風に打たれながら走る気はしないので、迷わず輪行。

写真:奥羽本線で秋田から東能代、五能線で北能代へ
北能代駅
写真:北能代駅
北能代駅
写真:北能代駅舎内

駅も本当に小さいが、誰も居ず、遠慮なく自転車組み立てに使わせてもらった。
北能代駅

秋田最北エリアへ。これまで見なかった地吹雪防御の可動壁が道沿いにあるなど、北国感強まる。宿の女将さんから「この壁が無ければ地吹雪のとき、どこが道路でどこが田んぼなのか分からなくなる」と聞く。冬の間は必要最小限の外出しかできないとのこと。
写真: 雪除け壁

民宿 十三夜
写真:民宿 十三夜




桜島-弘前 桜ライド Day29 弘前へ4 酒田から秋田市2023/04/26

4/25(火)晴のちくもり 122km走行 8:06〜17:04 8h58m
Hアルファワン秋田(泊)

ほぼ全行程で鳥海山を眺められた。

鳥海山

鳥海山

鳥海山
写真:鳥海山

途中、カリフォルニアの大学のプロフェッサーで上智大学に外地留学?に来ているサイクリストが、芭蕉の奥の細道所縁の地をたどっていて今日は象潟までとのこと。
私の自転車を見てbeautiful! と小声で叫んでくれた。
oh! 、ダウンチューブシフトレバー、ビンダ(のストラップ)、サンツアー等々。

象潟(きさかた)は、芭蕉の所縁がなければ、今は単なる通過地点になってしまうような場所かも。
象潟会館
写真:象潟公会堂
船つなぎ石
写真:船つなぎ石(象潟)
写真:象潟からの鳥海山

羽州浜街道など、旧街道や旧国道を繋いで秋田市まで走った。

写真:地元ニーズに合致した洋装店

写真:羽州浜街道

写真:宿泊したビジネスホテル

写真:ビジネスホテルなので晩御飯がなく、近くの焼き鳥屋へ



桜島-弘前 桜ライド Day28 弘前へ3 酒田で休養日2023/04/24

4/24(月)くもり 寒い 走行無し
若葉旅館(泊)

宿の近くにある「山居倉庫」を見学。庄内米の倉庫として今も使われている。

山居倉庫

山居倉庫

山居倉庫

倉庫の一つが「庄内米資料館」になっており見学。


かつて人力で倉庫に米を運び込んでいた頃のジオラマ。
米俵は1つ60kg。5つは観光用にかつて実際撮影したことがあるのでそうなっているが、実際には3つ1回に運んだとのこと。180kgになる。そして1日のノルマは1000個!
昔の人は強かった。
60kgの米俵を持ち上げるお試しコーナーがあったが、腰を痛めそうなので、早々に退散。
輪行袋の自転車が重いと言っているようでは話にならない。

次に本間家旧本邸へ。
玄関では、盆栽の松をそのまま大きくしたような「臥龍の松」樹齢400年以上が出迎えてくれた。

臥龍の松


桜島-弘前 桜ライド Day27 弘前へ2 庄内三瀬から酒田2023/04/24

4/23(日)晴 39km走行 8:47〜14:40 5h53m
若葉旅館(泊)

天気は快晴、行程にも余裕。宿を出発して小さな坂を越えたところが由良海岸で、島に橋が架っているのが見えた。
庄内の由良
写真:由良海岸、由良集落と白山島

白山神社
写真:白山島。白山神社があり、そこに参拝するための橋か。
白山神社
写真:白山神社
白山神社
写真:白山島の頂上近くにある本殿の彫り物。268段の階段を上がって到着。
庄内の由良の説明版
写真:由良集落の由来の説明板。出羽三山を開いた貴人が丹後の由良を出発してこの地に辿り着いたことから、由良という地名になった。

海岸沿いの快適な道を走り、荒崎灯台。
荒崎灯台
写真:荒崎灯台

湯野浜温泉手前の海岸。結構波があり、荒涼とした印象。
湯野浜
写真:湯野浜温泉手前の海岸

坂田市街が近づき、最上川左岸にある土門拳記念館を見学
土門拳写真記念館
写真:土門拳記念館

写真:土門拳記念館の中から庭園を望む
写真:土門拳記念館庭園

ゆっくり展覧会を見学して、最上川を渡る。海側からの風除けの透明アクリル板が橋上に設置してあった。
最上川
写真:最上川、出羽大橋から海側を望む
写真:宿の横のコーヒー専門店で遅めの昼食。とてもコーヒーが美味しい店で、感動した。

写真:連泊した若葉旅館



桜島-弘前 桜ライド Day26 弘前へ1 新潟市から庄内三瀬2023/04/24

4/22(土)くもり 寒い 15km走行 12:15〜14:12 1h57m
旅館 坂本屋(泊)

ホテルからタクシーで東新潟駅へ行き、あつみ温泉駅まで輪行。

日本海沿いに走る。
暮坪の立岩
写真:暮坪の舘岩

トンネルでなく、笠取峠で三瀬へ。日本海の怒涛、海鳴り、海近く怖いくらい。
小波渡
写真:笠取峠道から小波渡(こばと)集落を望む
笠取峠へ
写真:笠取峠へ
笠取峠道から国道7号線を望む
写真:笠取峠道から国道7号線を望む
笠取峠道
写真:笠取峠道

峠を降りたら、目の前が宿泊する「坂本屋」旅館。NHKの「新日本風土記・庄内」で地元食材にこだわる料理旅館として一途に生きる姿が紹介され、泊まりたくなった。
この季節は鱒尽くし。藤沢周平ゆかりの宿でもある。朝日新聞社から出版された藤沢周平のムックシリーズにご主人も執筆されている。
坂本屋

坂本屋
写真の掛け軸は、先代の庄内の殿様(酒井家)の直筆



桜島-弘前 桜ライド Day25新潟へ10 寺泊野積から新潟市2023/04/24

4/21(金)くもり 64km走行 8:19〜12:34 4h15m
ホテルオークラ新潟(泊)

宿「まつや」を出発。屋根の形が複雑に感じたが、朝、みるとよく判った。
まつや

寂しい海辺を走る。新潟市に近づいているのだが、なんだかすごく辺境に向かっているみたい。
写真:浦浜海岸

海岸通しで行くのはやめて、間瀬から英彦山の山塊を越えて、新潟平野へ入る。
旧道を探して走ると、造り酒屋や明治天皇御小休所があったりした。

写真:越後鶴亀 造り酒屋
写真:明治天皇竹野町御小休所

交通量の多い道を避けて、新潟平野の広大さを実感する小径をゆく
写真:広い平野

広い平野に広大な旧家があった。中原邸。
中原邸

中原邸
写真:中原邸と説明板

ブラタモリで有名になった「佐潟」。ラムサール条約の潟。
佐潟
写真:佐潟

新潟高校の前を走る。今晩会う後輩が卒業している。グラウンドでは新入生向けの応援練習が展開されていた。私の通っていた高校でも、新入生には応援練習があったことを思い出した。
新潟高校
写真:新潟県立新潟高校

夜に学生時代の同期と同じ下宿だった後輩と飲む約束あり。12時半にホテルに着き、翌日は輪行することにして、それらの準備万端。
新潟在住の彼らの日本酒の造詣がすごくて、料理にあわせて、銘柄と飲み方を一つ一つオーダー。
旅に連れ、千曲川も信濃川になり、新潟の萬代橋脇のホテルに宿泊。

万代橋
写真:ホテルの喫茶室からみた新潟 萬代橋

ホテルオークラ新潟
写真:宿泊したホテルオークラ新潟