乗鞍バックカントリースキー ― 2025/05/08
今シーズン、30年ぶりにスキーを再開しました。阪神大震災の前日に志賀高原でスキーをして以来。
30年ぶりでも数本滑れば、感覚は戻りました。山スキーを新調したのですが、最近のスキーは以前よりも断然曲がりやすくなっていて、扱いが楽です。もちろん、用具が進化しているということは滑り方も新しくなっているわけで、昔の滑り方でなく、今のをマスターする必要があります。もともと大した技量だったわけではなく、基本的な技術も含めて、課題は多いです。
今シーズンは積雪にも恵まれ、都合10回ほどゲレンデで滑った後、今回、初の本格的山スキーで乗鞍へ。山スキーの先達のお誘いです。
乗鞍には、かつて自転車のヒルクライムレースで毎年出走しており、定宿であった「金山ヒュッテ(旅館)」に前泊。懐かしいのと、白濁した硫黄泉が滔々と流れる湯船で幸せを感じました。同宿した京都の家族はスキーや登山じゃないけれど、毎年この宿に連泊して高原ライフを満喫しているとのこと。
金山ヒュッテ
建物の後ろに見えるのが乗鞍岳で、まさに頂上が見えており、そこから滑り降りたことになります。
山スキーというのは、もっとマイナーな存在で人知れず滑るのかと思っていましたら、現地の案内所には登山届付属のルート図までありました。
山スキーマップ
当日は「乗鞍岳春山バス」の運行初日。2025年は4月27日から6月30日まで運行。
除雪状況によりどこまで上がるかは決定され、この日は「位ヶ原山荘」(標高2350m)まで。今年から予約制になりました。
除雪状況によりどこまで上がるかは決定され、この日は「位ヶ原山荘」(標高2350m)まで。今年から予約制になりました。
位ヶ原山荘
なんと大型バス6台を連ね、位ヶ原山荘へ。バスが山荘に到着しても、6台が全部到着するまで車内で待たされます。
登山者とスキーヤーとスノーボーダーとで、こんなに多くの人がいれば渋滞するのではないかと心配しましたが、乗鞍は広いのと、トイレに行く人や到着してから登山届けを書く人などで出発時間が分散されるので、問題ありませんでした。
位ヶ原山荘を出発してしばらくの様子
地形的にも穏やかで、人も適度に多く、天気も良く、安心してスタートしました。
シールを付けての長時間スキー歩行は初めてでしたが、こんなに歩きやすいものなのかと感動しました。もともと、スキーは登行用に使われたものだということに納得。
雪が締まっていて歩きやすいので、スキーヤーとアイゼン登山者とスノーシューのボーダーとで歩行スピードに明らかな差はないと感じました。用具の違いよりも個人的体力差が大きいようです。
頂上が見えた
振り返ると穂高連峰も
コロナ観測施設
頂上への稜線に近づくと、風が強まり雪面もクラストしてきました。最初からクトー(スキーアイゼン)を装着していて正解です。ツボ脚で雪面がデコボコになっているとクトーが効き難く、歩行場所に気を使いました。
北アルプスを望む
頂上手前の肩のところでスキーを外し、最後はスキー靴で登りました。登山靴よりは歩きにくいですが、キックステップを意識して問題なく登行しました。
頂上手前の肩
強風箇所もあり、若干心配しましたが、無事、山頂に到着。
乗鞍剣ケ峰頂上、御岳山が正面に
三角点(3025.7m)
山頂からの北アルプス
山頂で小休止して、下山にかかります。太陽光線で雪が緩んで下りは歩きやすくなっていました。
シールとクトーを外してスキーを再装着。いよいよ滑走です。出たしは緊張しましたが、なんとかコケることなく滑り降りることができました。
最初の斜面の後半
稜線からの斜面を終えると、なだらかな斜面が続きます。
乗鞍大雪渓を滑る
今年は雪が多いのでツアーコースで三本滝まで滑って降りられました。
リフトを使わず、自分の力で登って降りるのはすごく充実していて気分が良いものだと思いました。
感動は労力に比例する。
自転車ツーリングの峠越えに共通する感覚です。
感動は労力に比例する。
自転車ツーリングの峠越えに共通する感覚です。
下に見えるのが三本滝のレストハウスと駐車場
三本滝、駐車場前
三本滝駐車場までは一般車可で、先達のクルマに同乗させてもらいました。
観光センター駐車場までの途中、乗用車同士が衝突していました。物損事故で済んでいましたが自走不可の様子。右カーブでショートカットして対向車とぶつかったのでしょう。どんな道でもキープレフトが大切ですね。そもそもキープレフトできないようなスピードでカーブに突っ込んではいけません。 (おしまい)
◎日程:2025年4月27日(日)
◎宿泊:金山ヒュッテ(乗鞍高原)
◎行程:乗鞍高原観光センター8:30=(予約バス)=9:05位ヶ原山荘(車内待機含む)9:50~13:03剣ケ峰山頂13:25~15:00三本滝駐車場=乗鞍高原観光センター=21:10京都自宅
*歩行ログ、登りが赤、下降が青
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