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”四国一周サイクリング”にエントリーして東半分(後編)2024/09/11


・Day3:11月3日(金)観音寺〜志度 95km
 *走行ログ(クリックして拡大)

観音寺のホテルを出て、加嶺峠、宅間を経て”四国一周サイクリング”のスタンプポイントのひとつである「ふれあいパークみの」道の駅へ。
地元のライオンズクラブが韓国のライオンズクラブと姉妹クラブになった記念碑があり、その縁でかどうかは知らないが、韓国ナンバーの大きなキャンピングカーが止まっていた。

気持ちの良いダウンヒルを経て、海に出るとなにやら海の中に神社があった。
津嶋神社
津嶋神社という。この鳥居のあるところは遥拝所。
津嶋神社
本殿は海の中にあり、年に2日だけ渡れるそう。普段は遥拝所から拝む。橋の床板は外してある。
津嶋神社
すぐ近くにJR予讃線「津島ノ宮駅」がある。1年に2日だけ、8月の大祭の日に列車が停車するという駅。普通列車が通過するので不思議に思い、地元の人に聞いたところ、そのことが判った。
JR津島ノ宮駅

旧道を走り続ける

五色台の海沿いを走る。

高松市内を通過。東西に長い街並み。こんなことでもなければ走り抜けることはなかっただろう。起点や終点になることはあっても。

本日の宿泊地、志度の「たいや旅館」に到着。平賀源内の出生地で、なかなか渋い町。
たいや旅館

・Day4:11月4日(土)志度〜阿南 101km
 *走行ログ(クリックして拡大)

宿を出てすぐ、四国霊場八十六番札所補陀洛山志度寺に参った。
志度寺

海沿いに与治山の北側を走った。

与治山からの小さなダウンヒルを経て安戸池。

池と海が一体になったような安戸池。ラグーンで、小さな小さなサロマ湖のようなものか。

引田の町へ入る。かつて醤油と酒造で財を成した商家の建物が、自治体の所有になり修復公開されていたのでじっくり見学。「讃州井筒屋敷」。
船のような屋根裏

旧 引田郵便局が、喫茶軽食のお店として使われていた。天井が高く、石貼りの内装で残響効果が出るからか、小さなスピーカーから流れるバッハの無伴奏チェロ組曲が、重々しく響いていた。

今回のコースは主として海沿いの平野部を走るので、唯一の峠らしい峠は、讃岐と阿波の国境の大坂峠のみ。国境の山を、国道11号線は海岸沿いに迂回し、JR高徳線と高松自動車道はトンネルで抜けている。

大坂峠は昔からの道で、地形の弱点をついたカーブを重ねて標高を稼ぐことから、誠に優しい勾配で、自転車でとても気持ちよく走れる。最近のバイパス道路にありがちな、えげつない直線勾配とは正反対。

感動しながら走っていると、後ろから自転車の気配。
なんと、クロモリのシングルスピード車に乗った若者。
徳島ー松山往復をワンデイでこなしたり、”エベレスティング”と銘打って、エベレストと同じ標高を、徳島の眉山を何十回も走ることで達成するトレーニングをしたりとか、なかなかの走り屋さん。

自分のペースで気にせず抜かしていってもらうように話したが、絶妙のペースで徳島市街まで引っ張ってくれた。お陰で、私のは42Bのランドナーで荷物も多いが、自分でも驚くようなハイペースで徳島平野を通過できた。ありがたや。

下の写真の「道の駅いたの」以外で唯一信号待ち以外で止まったのは、吉野川に架かる四国三郎大橋。吉野川、なんともビッグスケールなので写真を撮らせてもらった。

お陰で、予定よりも早く、阿南市のビジネスホテルに着いた。

・Day5:11月5日(日)阿南市〜室戸岬 115km
 *走行ログ(クリックして拡大)

天気予報は午後から雨。距離も長いし、早めに出発。

室戸岬へは、高校2年の夏休み、友だちと2人で自転車で来た。ユースホステル泊で。自転車は通学用ロードマン(友だちはBSダイヤモンド キャンピング)、装備は今思い起こすとものすごく貧弱だったが、当時はそんなことを気にすることもなかった。旧道や脇道を走る、といった感覚もなく、ひたすら国道を走ったが、なんとも思わなかった。四国の東半分を走ったが、一番印象に残ったのは、やはり室戸岬。初めて見る太平洋がずっと左手に広がり、だんだんと岬へと近づいていく高揚感。

宿を出発して、ひたすら室戸岬を目指す。基本的には国道55号線を走った。

日和佐を通過し、牟岐を過ぎると海沿い。下の写真は那佐湾。

このあたりはサーファーが多かった。

野根の町が北から下って最後の町という印象。野根の先、佐喜浜までの間は、山が海に迫る隘路。室戸岬への道のハイライト。
旧道の野根橋で
旧道の野根川橋で、パンの昼食。国道の野根大橋にはお遍路さんが2人歩いていた。

遠く、室戸岬方面が見える。
海が、ドドーンと広がっている。

室戸岬に到着

今日の宿は「岬観光ホテル」。建物は登録有形文化財。写真に写る後ろ姿は、アメリカから来た歩き遍路さんだった。

宿に荷物を置いて、岬の探索。
室戸は漁業の町で、これまで何度も漁船の遭難が発生した。遭難の度にお地蔵さんが安置され、船名と遭難した日時や場所、遭難者名などが掘り込まれている。
なんともいえぬ気持ちになり、六字名号を唱える。

四国霊場第二十四番札所最御崎寺へと登る。お寺より少し低いところに室戸岬灯台があった。

最御崎寺。遍路ツアーのフランス人団体と出会った。雨が降ってきた。

翌日は激しい雨。予定を変更して輪行で帰宅した。写真は土佐くろしお鉄道の終着/始発駅である奈半利駅。

室戸岬から高知、そして高知から足摺岬、松山へは、改めて走りに来て、四国一周を成就したい。