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桜島-弘前 桜ライド Day1九州1 京都〜桜島2023/04/05

3/28(火)2023年 快晴 
走行41km  12:53〜17:07 4h13m
桜島シーサイドホテル(泊)
行程: 京都7:04=7:35新大阪7:50(みずほ605号)=11:36鹿児島中央=(フェリー)=桜島

鹿児島市内のソメイヨシノは、散っていた。まあ、想定内。
フェリーで桜島へ。想像していたより大きな船だった。
写真:桜島とフェリー

桜島という名称だからといって、桜がそこかしこに植っているわけではない。
フェリー乗り場から東回りでほぼ島を2/3周して宿へ。

途中、島の南側では鹿児島市街側から見るのとは違った荒々しい姿、火口をあらわにした桜島が不気味ともいえる姿でそびえていた。周囲は溶岩が草木で覆われ荒漠としている。

改良されたバイパスを走り抜けていては地域の姿が見えにくいので、旧道が残っているところはなるべく旧道を走った。自動車だと観光で生活道路に侵入するのは憚れるが、自転車旅ならでは。


写真:桜島でようやく出会った桜

桜島シーサイドホテル
写真:泊まった宿


桜島-弘前 桜ライドDay2 九州2 桜島〜都城2023/04/05

3/29(水) 快晴後曇
走行80km 8:06〜17:03 8h57m
都城ロイヤルホテル(泊)
◇峠:牛根峠499m
◇行程:桜島〜牛根峠〜大隅町岩川〜都城

桜島を有村溶岩展望所や別の角度から見ると、また印象が違う。

岩村溶岩展望所
写真:岩村溶岩展望所より
桜島
写真:南東側から見た桜島

牛根峠というクルマがほとんど走っていない道を越え、シラス大地の凹凸に影響された複雑なルートを地形図アプリを頼りにして走り、曽於市大隅町へ。県道521は良い道自転車向きだった。

大隅町岩川からは国鉄志布志線跡がサイクリングロードになって都城まで続いている。
廃線跡のサイクリングロードは道幅もあって管理もよく、気持ちよく走れた。

志布志線跡サイクリングロード
写真:志布志線跡のサイクリングロード

「都城」、すごいネーミングだ。首都であってもおかしくない。京都といい勝負。
北京、南京、東京などのネーミングと比較しても。

そんな都城のロイヤルホテルに泊まった。2食付き、ビール代込みで6240円だった。専用チャペルもあってロータリーかライオンズクラブの定例会、地元商工会議所の正副会長会議もあったりするホテルだが、現在は婚礼は休止。

木造建築だと古くなってもいい味になったりするが、鉄筋コンクリートのビルは残念な姿になりがち。かつての栄光の日々を追憶するような空間になっている。それでも、私が入社した年より後に建築されたという。

都城ロイヤルホテル
写真:都城ロイヤルホテル

桜島-弘前 桜ライドDay3 九州3 都城〜高鍋2023/04/06

3/30(木)くもり
 走行98km 7:52〜15:31 7h42m
ホテル四季亭(泊)
◇行程 : 都城〜R269〜田野〜県道336〜宮崎市〜県道305〜高鍋

これといったポイントがないエリアでコースどりに迷った。
そんなこともあり、宮崎市を通ることにした。

県庁所在地の中で宮崎市にはこれまで通過したことも足を踏み入れたこともないのと、
イメージ的には「ブエノスアイレス」だと勝手に期待しているから。東側に大洋があり、大河が流れる南国の街。

「Bar Buenos Aires」というコンピレーションアルバムシリーズを私は好んでおり、運転中によく聴く。同乗者からは「よくこんな曲を聴いて眠くなりませんね」と言われるが。

大淀川 宮崎市
写真 : 宮崎市 大淀川

で、実際走ってみると、宮崎市は路肩が狭く自転車走行には不向きな、平たい顔族が暮らす、普通の日本の町であった。

高鍋、そこは今井美樹が高校まで過ごした街。
地方の町に共通する衰退感は免れないが、出身篤志家による図書館や名門感ある農業高校、信用金庫の本店、焼酎蔵元があったりして、なかなか品格のある町だと感じた。

明倫堂桜
写真 : 高鍋ルーツの明倫堂桜

写真 : 泊まった宿

桜島-弘前 桜ライド Day4 九州4 高鍋〜延岡市須美江2023/04/08

3/31(金)曇
走行92km 7:50〜16:57 9h07m
民宿 紺碧(泊)
◇峠:幸脇峠(さいわけとうげ)53m、たぶ峠31m
◇行程 高鍋〜美々津〜日向〜延岡〜須美江

昨夜から雨で、朝食時も小雨だったが、出発時にはどうにか雨具を着けずに済む位になり、ウインドブレーカーで出発。

事前に計画していた海沿いの道路をストリートビューでみると、路肩がほとんど無い。
大型車からの飛沫を受けながら走るのは嫌だし危険なので、こういう場合は整備された国道10号の方が却って安全なのではないかと考え、そうした。

国道10号を走ると、さすがに早い。
とはいえ、ずっと10号なのも嫌で、都農から旧国道であろう310号に入り、そこから日豊本線沿いの道にしたところ、大正解だった。

美々津という重要伝統的建造物群保存地区で資料館を解説付きで案内してもらったりして、ゆっくり過ごす。

千石船で栄えた町で、維新後には「美々津県」も存在した。京都でいうと久美浜と共通点。
美々津
写真:美々津

神武天皇が美々津から大和に出航したということになっており、美々津から大阪中之島まで神武天皇の船に倣って手漕ぎ船で航海するというイベントを、紀元2600年記念として大阪毎日新聞社主催でやっていたことを知った。時代背景や歴史的な話は別として、美々津と中之島にそんなご縁があったとは、中之島で働いていた者としてちょっと感動。

天皇は「ちょっと行ってくる」といったノリで美々津から大和に行き、その近郊でも引越しをくりかえし、京都で落ち着いたと思っていたら、引越しの宣言も出さないまま江戸に居を構えてしまい、今日に至っているということであろうか。

写真 :美々津から大阪中之島への手漕ぎ舟イベント

なるべく旧国道であろう道を走った。日向市の市街はスッキリしてとても走りやすかった。

延岡市街を過ぎ、目的地の須美江にはトンネルのショートカットルートもあるが、旧道の片角峠経由にして、本当に良かった。

峠手前の展望所には若山牧水の歌碑が桜に囲まれて立っていた。歌は伊豆半島で詠まれたそうだが。

峠の下りも桜がそこかしこ。峠では撮影のために止まるとペースが乱れるので桜核心部の写真は無し。

写真 : 片角峠手前展望所
七ツ島展望所
写真 : 若山牧水歌碑
民宿 紺碧
写真 : 民宿 紺碧

桜島-弘前 桜ライド Day5 九州5 延岡市須美江〜臼杵2023/04/09

4/1(土) 快晴 走行111km 7:45〜16:45 9h00m
 五嶋旅館(泊)

民宿紺碧のある延岡市須美江はちょっとしたリゾート地感覚で、桜もたくさん植っている。海水浴場となる砂浜もきれいだ。
延岡市須美江
写真:延岡市須美江にて。出発の朝。

国道388号線は改良されている部分も含めて交通量が少なく、快適。
延岡市と佐伯市との境の峠は、従来のままで、まさに自転車向き。
国道388号
写真:国道388号。延岡市と佐伯市の境の峠道

佐伯市では桜祭りを開催中だった。
佐伯市桜祭り

佐伯市桜祭り
写真:佐伯市(桜まつり)

佐伯市からセメントの街、津久見市へ。
津久見まで来れば、宿のある臼杵はすぐかと思っていたら、とんでもないことだった。

津久見から臼杵への境には、「新臼津トンネル」という長大トンネルがある。
前日、宿でそのトンネルについて検索すると「自転車では最悪」という書き込みあり。

途中、地元のおじいさんが電動アシスト自転車でしっかり走っており、信号待ちの時に「新臼津トンネル」が自転車で走り良いか聞いたところ「大丈夫、自転車の走るところはあるだろう」との回答だったので、改良工事でも行われたのかと思って、国道217号線を津久見市街からそのまま走っていったところ、新臼津トンネルの前座ともいえる短いトンネルに差し掛かった。

そのトンネルが昭和の高度成長期、道路改良の端緒のころか、まさかこんなところを自転車で走るような酔狂な人はいないだろうという設計思想でつくられたのだろう、路肩はなく、トンネルの横は溝蓋分が一段高くなっているだけ。工費を抑えて工期を短縮するため、道路幅は当時で必要と思われる以上に余裕をもたせることができないことは容易に想像できる。

大型車がすれ違うには徐行しないといけないような感じ。そこを、大型トレーラーとかダンプとかが次々走っている。サイドバッグ付きの自転車で溝蓋の上を歩くのも無理っぽい。

前座のトンネルだけがこんな状態で、新臼津トンネルは改良されているということはないだろうと判断。前座のトンネルだけでもこれなのに、長大な新臼津トンネルを走るなんてとんでもない。

というわけでトンネルの入り口でUターンし、「スーパー地形」アプリで打開策を検討。
楠屋鼻という半島状のところを回るルートがあるが、距離がそこそこ生じる。
トンネルの北方に県道217があり、峠のトンネルで臼杵に抜けられる。
で、そのルートに決定。

道幅は1車線で、自転車向き。昔からの道なのか、勾配もいい塩梅。
と思っていると、ダンプがかなりの頻度で通る。しかも両方から。
何か工事をしているのだろうと思い、工事箇所を過ぎれば長閑になるだろうと期待したが、結局峠のトンネルを越えて臼杵の海岸にでるまで、ダンプが多かった。

そのダンプは「戸高鉱業社大泊工場」というところに出入りしていて、その工場から津久見への通常ルートとして走行しているようだ。

ただし、そのダンプたちはどの車両も極めて安全に気を使って大人しく運転されており、非常に管理が行き届いている印象で、危険は感じなかった。

今回の旅の中で、車との関係で、ちょっとした緊張感を感じたのは、この津久見から臼杵への道だけで、あとは、快適に走った。

九州、大分を走る方は、津久見と臼杵の間は要注意。
津久見と臼杵の間のダンプが通るトンネル
写真:県道217臼津隧道:ダンプが日常的に走行。幸い、トンネル内ではダンプに遭遇しなかった

そんなこんなで臼杵に到着して、連泊する五嶋旅館に到着。
玄関は植物が生い茂っていて、一瞬イメージと違うと思ったが、よい宿であった。
食事も美味しく、部屋も快適。ご主人はクラリネットの楽器を扱う商社にいたが、家業を継ぐことになったとのこと。なかなかの知性的な方だとお見受けした。
五嶋旅館
写真:五嶋旅館
五嶋旅館
写真:連泊した部屋

桜島-弘前 桜ライド Day6 九州6 臼杵 休養日2023/04/09

4/2(日)晴 臼杵 五嶋旅館に連泊。休養日

快晴の日曜日。臼杵城ではさくら祭り。
もともと臼杵城は海に突き出た半島だった。埋め立てにより現在の市街地ができたとのこと。

臼杵城

臼杵城さくら祭り
写真:臼杵城

花見の人たち、屋台、伝統的花見がコロナ禍でできなかったが、今年は復活してうれしい。
臼杵城さくら祭り
写真:臼杵城の花見

城下を散策。よく歩いた。
臼杵城下
写真:臼杵城下

桜島-弘前 桜ライド Day7四国1 臼杵〜内子町小田2023/04/09

4/3(月)快晴 68km走行 フェリー下船後10:16〜17:10 6h53m
 むらや(泊)
◇峠:夜昼峠 306m

臼杵港から八幡浜までフェリーで移動。
写真:オレンジフェリー船室内

フェリーには材木を積んだ大きなトレーラー。どこへ運ぶのだろう。

八幡浜から大洲へは、夜昼トンネルではなく、夜昼峠を走る。
歴史のある道で、勾配も昔馬車が走ったくらいなので、緩めで、走りやすかった。
国道197号線の川之内から入ったところ、峠道合流までは勾配がきつかった。千丈駅のあたりから、旧道を忠実に走ればよかった。

夜昼峠へとりつく
写真:夜昼峠へとりつく

途中、日本最古のループトンネルでもある「千賀井隧道」があった。土木遺産。
千賀井隧道

千賀井隧道
写真:千賀井隧道

夜昼峠
夜昼峠

大洲の街へ。
大洲城。
大洲城

大洲城

大洲城で佇んでいると、ちょうど予讃線の鉄橋を列車が通った
大洲城から予讃線

大洲の街。新聞販売所(跡)
大洲

せっかくなので「臥龍山荘」も訪問。
臥龍山荘

臥龍山荘

臥龍山荘の不老庵
臥龍山荘の不老庵

不老庵



大洲を出て、内子の町も見学
内子

渋い酒屋さんがある旧道を繋いで走る



内子町小田にある「むらや」宿に着く。歩き遍路さんと同宿。
むらや
写真:「むらや」


桜島-弘前 桜ライド Day8 四国2 内子町小田〜仁淀川町土居2023/04/09

4/4(火)快晴 68km走行 7:44〜15:00 7h16m
民宿いち川 (泊)

宿を出発して、真弓峠の旧道のトンネルを選んだところ、トンネル東側出口は大きなブロックで通行止めにしてあり、若干苦労して乗り越えた。

真弓峠旧トンネル
写真:真弓峠旧トンネル

峠を下っているところで、宿で一緒だった歩き遍路ご夫婦に追いつく。歩きもなかなか速い。
歩き遍路のご夫婦

この日、歩き遍路さんには複数であった。
歩き遍路

四国には歩き遍路用の道標等がある
歩き遍路道標

法蓮寺といって枝垂れ桜が有名だと地元の人から聞き、寄ってみた。
花はほとんど散っていた。
法蓮寺
写真:法蓮寺
法蓮寺の枝垂れ桜
写真:法蓮寺の枝垂れ桜

法蓮寺の近くで、山桜の群生が見られた

上黒岩岩陰遺跡の資料館を見学し、重要文化財の山中家住宅(別子山村から移設)も。
山中家住宅
写真:山中家住宅(移設して展示)

道沿いにあった現役民家


国道494号線、境野隧道までは想定したよりも長く感じられた。
境野隧道
写真:境野隧道

仁淀川町側は、渓谷が切れ込んでいた。

宿泊した「民宿 いち川」
民宿 いち川

桜島-弘前 桜ライド Day9 四国3 仁淀川町〜土佐町田井2023/04/09

4/5(水)雨 59km走行 8:25〜13:30 5h05m 
清水屋旅館(泊)
◇峠:郷ノ峰峠 613m

宿を出てすぐの大峠は、当初旧道を行く予定だったが、雨でもあり、長大な新大峠トンネルを走る。交通量は僅少で道幅も広く、問題なかった。
新大峠トンネル
写真:新大峠トンネル

トンネルを抜けたところの自然な形の田んぼには大きな岩が残っていた。先祖が苦労して開田したのだろう。このような岩には何か祀られていることがしばしば見られるが、ここでは特になにもなかった。

トンネルは通っても、なるべく旧道を繋いで走った。

次に現れる峠はトンネルではなく旧道を走った。郷ノ峰峠、くねくねした走りやすい峠で、旧道にしてよかった。
郷ノ峰峠道
写真:郷ノ峰峠へ
郷ノ峰峠
写真:郷ノ峰峠

峠の下りで、存在感ある桜に出会う。近くまで行ってみたが、かなり散っており、遠目のほうが美しかった。

宿泊した土佐町田井の清水屋旅館
90歳のおばあさんがワンオペ。
薪で沸かす風呂で、じわじわとよく温まった。
清水屋旅館

清水屋旅館
部屋の仕切りは襖。伝統的日本の普通の旅館
清水屋旅館
経営&ワンオペのおばあさん


桜島-弘前 桜ライド Day10 四国4 土佐町田井〜東祖谷中上2023/04/09

4/6(木)雨のち曇 71km走行 7:32〜15:18 7h46m
民宿 祖谷八景(泊)
◇峠:京柱峠 1123m

雨は大したことなかったが終日モンベル雨装束で固めて走行。
本山から吉野川左岸を走る。右岸は国道だが、左岸は長閑な自転車向きの道。
吉野川 本山の橋
写真:本山の橋。橋を渡って右岸へ。モンベルのアウトドアビレッジがすぐ近く。

沈下橋があった
下津野沈下橋
写真:下津野沈下橋

桜がなんとか残っている

写真:吉野川左岸の桜

大豊町の吉野川橋を渡って、今度は右岸へ。国道は対岸。
写真:吉野川大橋より

JR土讃線の列車と出会った・
写真:JR土讃線

土讃線の豊永駅からは、京柱峠(標高1133m、比高900m程。距離約18km)へ。
登るのに3時間もかかってしまった。押しはなくて全て漕ぎだが。

峠の手前、「西峯の桜並木」と地図にあるところは、僅かだが桜が残っていた。
西峯の桜並木
写真:西峯の桜並木

京柱峠
写真:京柱峠

写真:京柱峠から下って祖谷へ

祖谷に降ると雨はあがっていた。
アレックス・カーの手による、世界的にも有名になったらしい古民家再生の宿のある集落の対岸集落にある農家民宿を目指す。

アレックスのは1泊食事無しで4万円位する。
今日の宿も築300年の古民家1日1組限定2食付きなので、心配になってwebで密かに再確認したら、9000円で、やれやれ。ちなみに昨日の旅館は2食付き4800円。
東祖谷落合
写真:アレックス・カーの宿のある東祖谷落合集落

写真:終日雨装束で走行

民宿祖谷八景に到着。ご主人は、何百年も続く家を自分の代で絶やすことにならないよう、安定した勤務先を早期退職して民宿を始めたとのこと。地元の人の雇用にも役立っており、少しは地元にも貢献できているのではないか、とのこと。
民宿 祖谷八景

民宿祖谷八景