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メルセデスC180(S204)初回車検-自転車乗りの自動車選び22015/10/26


S204 メルセデスベンツCクラスワゴン
         写真:204系 C180ステーションワゴン(2012年モデル)

 スバル・レガシィ(BH)250Sの走りに感動して入手した小生ではあるが、10年間所有し、そのまま乗り続けるのか買い換えるのか思案する日々を送っていた。
 
 そんなある日、京都南インターに向かって走っている時、同じBHレガシィの同じ色のクルマと出会った。そのクルマがあまり手入れされてなく汚れていたというのもあるが、なんというか、すごく残念な感じに見えた。クルマに関して見栄えを気にする気持ちは自分ではないつもりではあったが、何というかクルマの見え方が「衰え」を発しているようで、自分自身を振り返って身につまされたのだ。「まだまだ衰えるわけにはいかない。もういっちょ、ひと花咲かせるか!」とわけのわからないポジティブな感情がわき上がったのだ。クルマを買い換えるには50歳代の現役、フロー収入がある今のうちだ、もう数年すると定年退職後の生活を見据えて生活をダウンサイジングする必要もあるだろうし、と思った。

 というわけで、前々回フォード・モンデオを購入したコンプレックスディーラー(いろんなブランドのクルマを扱っている)の京都マツダのその時の営業の人の名刺を探して電話をしたところ、健在であった。で、前回試乗してなかったメルセデスを運転させてもらい、「やっぱりレガシィがいいや」と思ったら乗り続けよう、たぶんそうなるだろう、と思って、試乗した。

なぜメルセデスを試乗したくなったかというと、数年前、ヤナセ60周年記念特別モデルの新聞広告を朝日新聞でみて、その時「とっても格好いい」と思ったのである。なんていうクルマかと広告をよくみるとメルセデスベンツとあったので、自分には縁がないと思ってその時はアクションを起こせなかったが、その時の記憶が甦ったのである。新聞広告の効果というのは、いつ現れるのかわからない。長期間生きながらえるウイルスに感染したようなものである。ヤナセにもその時の記憶の義理で行ってみたが、やはり世界が違った。失礼しました。
 
 10年ぶりの再会であったが、旧交を温めるというか、試乗でも周山街道(R162)の笠トンネル往復や西山団地といって狭く急勾配で路面も荒れている道の往復など、通常の試乗ではなかなか行けないところにも走らせてもらった。
 
 そうしたところ、とても走りやすいのに感動した。楽ちん、周山街道の曲がりにくいカーブも余裕、地面が凸凹でも気にせずライン通りに走れる。4輪駆動のレガシィが動力性能的には勝ると思っていたが、実際乗ってみると後輪駆動のメルセデスはとてもしなやかなで、乗り心地的には優っていた。レガシィの方がスポーティかもしれないが。

 というわけで、これはスゴイ、乗り味に感動して買い換えた次第。ブランド的には自分が乗るクルマとしてはふさわしくないと思っていたが、そんなことより乗り味の魅力が勝った。

 で、初回車検までの3年間に66,993km走ってしまった。通勤や仕事、買い物等日常使いは無いクルマで、登山や自転車ツーリング、月1回の帰省(往復450km)がほとんどなので、いかによく遊んだかという証左。レガシィは10年で約7万キロだったので、いいペースだ。

 私にとってのGT(グランドツーリング)carである。高速主体で長距離をひた走る。阪神間の高級住宅地に住む人の中には「ベンツのCクラスなんて嫁さんがイカリスーパーに行ったり塾の送り迎えに使うチョイ乗り車じゃない」なんて思っている人もいるかもしれないが。

 1日700kmくらい走っても、走り終わって疲れた感がしない。三半規管が揺れているとか内臓がゆさぶられて身体の内側から疲れがしみ出てくるような感覚が生じないのだ。フルマラソンや登山の後など、帰路、シートに腰掛けた時には疲れていて、帰り道大丈夫か、と思ったりしても、運転しているとだんだん疲労が回復してくる。好きな音楽を聴きながら走る、という精神面も助けになっているかもしれない。

 レガシィだと、今日は法定速度内で走ろう、と思っていても、クルマの方がもっとスピードを出してくれ、と訴えるようでプラスアルファの速度で走ることになり、そうすると疲れてしまう、という感じがしないでもなかったが、メルセデスは忠実な執事(想像上ですが)のようで、高速道路を80kmで走っても、ペースを上げてもどちらも快適でクルマが余計な主張をしない、とにかく楽ちんなのである。

 車のサイズ的にも林道や山間の集落を通過するのに、許容範囲かと思う。あまり大きな車だと、ちょっと顰蹙だと思うし。

 後シートを倒すと荷室がフラットになるので、そのまま登山用マットとシュラフで快適
に車中泊できる。私の身長は175cmで、ちょうどぎりぎり。180cm以上ある人だと斜めに寝ないといけないかもしれない。
  
 荷室の大きさは、冬山テント泊スノーシュー装備で4人だと、パンパンに工夫して詰め込まないといけない。もう少し大きいほうがいいが、まあ贅沢はいえない。
 自転車は27.5インチのMTBでも、前輪を外さなくても後ろシートを倒して、そのまま載る。
 
 雪道は車の操縦バランスがいいからか、後輪駆動でも運転しやすい。スタッドレスタイヤの性能にもよるだろうが、前輪駆動の車がスタックしている峠の凍結路登りでも、大丈夫でホッとしたこともあった。しかし、四駆の時の感覚で、駐車する時に、バージンスノーのところに突っ込んで止めると、出る時に苦労したりする。あくまでトレースが付いている雪道をおとなしく走るべきである。

 3年経っても、乗る度に気持ちがいい。肝心の初回車検ですが、購入したディーラーにお願いして、税金や自賠責が8万円弱、メルセデスケア外の自己負担車検費用が12万円で、そこそこ走っているので、まあ想定の範囲内かな、というところでヤレヤレでした。
 ちなみに燃費は毎回記録を取っていますが、高速主体で14km/L前後、山道や市街地だと11km/L前後です。満タンにすると800kmくらいは走れます。