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ビワイチ(BIWAICHI)自走で1泊2日2025/10/15

白髭神社
 湖西の白髭神社

 長命寺付近

”ビワイチ”、びわ湖一周のこと。

これまでクラブの練習会で何度も走っていますが、全てびわ湖大橋までクルマで行き、北湖だけ。

実は、京都市内の自宅から自走でフルのビワイチをしたことは、一度もなかったのです。
いつもシャカシャカ走るだけで、観光とか写真撮影もなし。
ローラー台を漕いでいるような走りではなく、観光&撮影しながらのんびりと自宅から自走で1泊2日のビワイチを堪能することにしました。

これまで、時計回りで走ることがほとんどでしたが、自転車は軽車両であって左側通行なので(当然!)びわ湖岸側を通行する反時計回りが推奨され、それを前提に道路も整備されています。なので、今回はそのように。

下の写真のように、ビワイチでは「上級コース」と「低速コース」に別れて路面表示や道路標識が成されています。「上級コース」は道路交通法どおり車道の左端を通行するもので、「低速コース」はガードレールより琵琶湖側や集落内の小径などに設定されています。水色の車線が自転車の通行区分を示します。
 「上級コース」と「低速コース」が並行する箇所

初日、朝6時に自宅を出て、小関越で大津に入り南湖から。
逆時計回りで17時半にマキノの旅館着。

私は宿着16時半→風呂→ビールで18時食事というのをスケジュールの基本にしているのですが、今回1時間も遅れてしまいました。
走行ログを見ると、なんと長命寺で昼ご飯含めて2時間も費やしていたのが原因のひとつですが、それだけの価値がありました。808段の石畳階段(滑りやすい)を金属クリートのSPDシューズで登るのが、今回の旅で一番堪えましたが。

琵琶湖からの強烈な向かい風と横風も影響しているのかもしれませんが、それは言い訳になりません。

クラブの練習会では途中コンビニ休憩3回だけ、という感じで5~6時間、休憩時間込み、で走っていたのが信じられません。先頭を引いてもらっていたとはいえ。

走行は149キロでした。
旅館の館内には自転車置き場も設えてあり、ビワイチへのホスピタリティを感じました。

2日目は風も強くなく、穏やか。細かくいろいろ寄り道をしながら99km走行。

いつもクルマで走っていると気付かない、国道を離れたびわ湖側の旧道や細道を走ることで、びわ湖に対してこれまで知らなかった魅力を感じることができました。
特に、湖西線比良駅ー蓬莱駅区間のびわ湖側小径では新たな発見だらけでした。

堅田では一旦ビワイチルートを外れて出島の灯台と浮御堂を見学しました。堅田から大津へは、街中のリエゾン区間という感じでした。

帰りも小関越で山科は疎水沿いを走り、予定通り17時に家に着きました。

◎走行日:2025年10月9日(木)~10日(金)
◎使用自転車:グランボア700×23Cほぼシュパーブプロ スポルティフ
◎峠:小関越
◎宿:マキノ町「まつなみ荘」
◎行程:
10/9(晴れ)京都自宅6:05~6:31河原町御池~6:43旧東海道~6:58山科駅前~7:29小関越~8:18瀬田唐橋8:32~8:42近江大橋~9:31びわ湖大橋(コンビニ休憩)9:49~10:34長命寺(拝観&昼食)12:30~13:35薩摩町~14:16彦根港~14:53長浜 豊公園~16:10賤ケ岳隧道~16:44岩熊トンネル~17:15海津大崎~17:27マキノ町「まつなみ荘」泊:走行:149Km
10/10(晴れ)マキノ まつなみ荘7:52~9:21安曇川 船木大橋~9:50近江高島 「萩の露」蔵元10:03~10:14白髭神社~10:56近江舞子11:26~12:17蓬莱セミナーハウス跡~13:48びわ湖大橋~13:01「四季三食」(昼食)13:41~14:03堅田 出島の灯台~14:14 
浮御堂~15:12大津京駅~15:34小関越~15:46一燈園前~15:55山科駅前~16:21平安神宮~16:55自宅 走行:99Km

 走行ログ

[写真] ※Googleフォトでみる(下記とほとんど同じ内容、Googleフォトの方が操作が簡単で画像表示も大)

初日
東海道
 山科への旧東海道

山科
 山科:旧三条通り

小関越
 小関越(旧道)

びわ湖疎水第一竪坑
 びわ湖疎水第一竪坑 

小関越のお地蔵さん
 小関越のお地蔵さん

東海道(大津)
 旧東海道(大津市内)

 大津市内

瀬田唐橋
 瀬田唐橋 「ビワイチ終点」

ビワイチスタート地点(瀬田唐橋)
 「ビワイチ出発」の碑

 上級コースを疾走する2人。コンビニ休憩で挨拶。高槻から自走。6時間でフル1周予定とのこと。

比良山
 対岸には比良の山並み


長命寺
 長命寺入り口に到着

長命寺
 長命寺:808段の石段を登ったところ

長命寺
 長命寺

長命寺
 長命寺

 長命寺近くの住宅

 長命寺の先の湖岸ルート

沖島
 沖島、背景は比良山系

 彦根市薩摩

 彦根市三津屋町

伊吹山
 びわ湖の反対側には伊吹山

長浜城
 長浜城

太閤井戸
 長浜 豊公園の太閤井戸

賤ケ岳隧道
 賤ケ岳隧道

奥びわ湖
 奥びわ湖

まつなみ荘
 まつなみ荘(泊)

2日目

 宿の裏の砂浜、水鳥が多数
 マキノ知内浜
 マキノ知内浜

 今津の旅館「丁子屋」

 「二つ石」

 竹生島遥拝所

 木津(こうづ)港跡の常夜灯

 東京からビワイチに来た人たち

 安曇川河口 船木大橋

 近江高島

 近江高島「萩乃露」蔵元。

 「萩乃露」店内。ハワイ(米国)からのビワイチ女性も。

 白髭神社

白髭神社
 白髭神社

 近江舞子

 近江舞子

近江舞子
 近江舞子

 JR比良駅先の湖岸道

エリ漁
 びわ湖の伝統漁法「エリ漁」

 八重戸浜

 堅田「出島の灯台」

堅田
 堅田

浮御堂
 浮御堂 

浮御堂
 浮御堂の松

浮御堂
 浮御堂

小関越
 小関越(帰路)

びわ湖疎水
 山科のびわ湖疎水


北九州の灯台巡り(相島・筑前大島など)2025/09/17

家族イベントで福岡に行き、その後北九州の灯台巡りをしました。「灯台カード」ノミネート灯台です。
「筑前相島(ちくぜんあいのしま)灯台」「筑前大島灯台」「津屋崎鼻灯台」「妙見埼灯台」の4つと、帰路に立ち寄った長州の角島(つのしま)灯台。
相島で自転車の前輪タイヤサイドが裂けたので、だましだまし走った筑前大島以降は、クルマで回りました。

◎走行日:2025年9月1日~3日
◎使用自転車:ウインドコグ
◎宿泊:民宿つわせ(筑前大島)、ワシントンプラザ浜田
◎行程:9/1:福岡8:08=新宮港=(渡船)=相島(あいのしま)~筑前相島灯台~(島内一周)=(渡船)~新宮港=(ホームセンター)=神湊(こうのみなと)港=(渡船)=筑前大島~宗像大社沖津宮遥拝所~筑前大島灯台~16:56民宿つわせ(泊)
9/2:筑前大島8:35=(渡船)=神湊=津屋崎鼻灯台=鐘崎=妙見埼灯台12:37 =15:12角島灯台(角島大橋)16:50=20:04浜田(ワシントンプラザ泊)
9/3:浜田9:48=(浜田道・中国道)=17:04京都自宅

 9月1日(月)晴れ
 9/1走行ログ(自転車と自動車)

福岡サンパレスを出発し、新宮港から渡船で相島。
福岡のタワーマンション(福岡アイランドシティ)、海の中道、志賀島が見えた。
 渡船からの眺め

相島には、これといった観光地がないのだがインバウンド観光客が多数。
なんと、ハッセルブラッドのデジタル中判カメラで写真を撮りまくっているアジア人女性がいた。

なんでこんなに観光客が多いのか船員さんに尋ねたところ、「ネコですよ」。
相島はネコの島として有名らしい。

 ハッセルブラッドで撮りまくるインバウンド団体客

 渡船

 相島に到着

 朝鮮通信使の碑とネコのお出迎え

帰りの渡船切符を到着時に買っておいてよかった。後に局地的豪雨になったので。
 相島の渡船待合所

島を一周する。港のほぼ反対側に、目的の相島灯台がある。

筑前相島灯台
 筑前相島灯台

 筑前相島灯台、意外と新しい。

 一周道路。距離は短いが、寂しい。

筑前相島
 ほぼ一周して港が見えた。

この後、急に集中豪雨になった。
なんと不運なことに、豪雨の中、「パーン」と音がして前輪がサイド切れパンクした。

自転車から降りて雨宿りをしたが、帰路の出航時間が近づいてきたので雨具を着ずに港へと自転車を押して走る。急な雨で既に濡れてしまったし、気温が高いので。
渡船に乗船して出航の頃には雨は止んだ。

新宮港にデポしていたクルマに自転車を積み、Tシャツに着替え、チューブを交換。
ホームセンターに寄って、「強力補修ガムテープ」を購入。
タイヤの内側に貼ったが、チューブの空気圧に耐えられずサイド切れ部分からチューブがプクッと膨らむ。

前輪のブレーキを開放して前輪の回転を妨げないようにした。

筑前大島の港から宿までは、だましだまし走るしかない、と思いながらクルマを走らせていると、ハンバーガー屋さんを発見。

お昼にすることにして、お店のご主人と話していると、なんと、ここは自転車対応のお店で修理道具がある、タイヤブートまで、とのこと。何たる幸運。固辞される中、お礼を置いて出発。

 塩浜にあるハンバーガー屋さん

 パークツールのタイヤブートを分けてもらって修理

 筑前大島への渡船乗り場。神湊(こうのみなと)。

 神湊(こうのみなと)の乗船券売り場

 渡船乗船券

 筑前大島渡船

筑前大島に到着し、港の反対側の宗像大社沖津宮遥拝所を目指す。
小さな坂を越えて、すぐに着いた。

 宗像大社沖津宮遥拝所

宗像大社というのは日本最古の神社のひとつだそうで、沖津宮、中津宮、辺津宮の三宮から成り、その総称が宗像大社だということを、今回の旅で知った。

沖津宮はこの筑前大島の沖合いにあり、神事の関係者以外は渡れない。ということで、この遥拝所から拝む。中津宮というのは、この筑前大島にある。辺津宮は本土(福岡県宗像市)にある。

 沖津宮の遥拝所付近(クリックして拡大すると沖津宮の島が見えます)

 拝所の石碑

 石碑のところから望む沖津宮

 遥拝所

小さな峠を越えて、灯台へ。

筑前大島灯台
 筑前大島灯台
 筑前大島灯台のプレート

宿のある津和瀬集落。乗馬のため来島していた方たちと同宿だった。


◎ 9月2日(火)晴れ
 9/2走行ログ(自動車)

朝、民宿の窓から虹がみえた
 玄界灘に虹

しばらくすると、半円型まで虹が成長した
 民宿の窓から

その後、強い雨になった。自転車のタイヤサイドはタイヤブートを使用してもやはり膨れてきている。港まで宿の軽トラで送ってもらうことにした。
港に着くと、雨は小降りになって、止んだ。

神湊
 大島港
神湊
 大島港

出航までの間、宗像神社中津宮へ。

宗像大社中津宮
 宗像神社中津宮
 端正な灯籠があった。天保年間のもの。
宗像大社中津宮
 中津宮

無事、神湊にデポしたクルマに戻る
 神湊の駐車場

ここからは、クルマで灯台巡り。

津屋崎鼻灯台
 津屋崎鼻灯台
 津屋崎鼻灯台のプレート

海沿いに走り、森崎和江『海路残照』を読んで、ぜひとも行きたいと思った鐘崎へ立ち寄った。
鐘崎は歴史的には海女の発祥の地とされ、この地から能登半島他に伝播した。漁業の先進地。

鐘崎・織幡神社
 鐘崎の織幡神社。この地の中心ともいえる存在。
織幡神社
 織幡神社

鐘崎
 鐘崎の町

海女の像
 鐘崎海女の像

現在は北九州市若松区になっている妙見埼灯台へ。

妙見埼灯台
 妙見埼灯台
 妙見崎灯台のプレート

北九州の灯台カード該当の4つの灯台を巡り、帰路に長州の角島(つのしま)灯台へ寄ることにする。
以前、自転車で訪問しているが、灯台カードの存在を意識してなかったのと、灯台にも登ってなかったので。

学生時代の友人の父上が「灯台守」(海上保安庁職員)で、角島灯台も担当していたとのこと。灯台横の宿舎に住まう時代ではなかったが、彼はこの近くの高校を卒業している。

角島灯台

角島灯台
 角島灯台
 角島灯台のプレート

 角島灯台に登ったところからの景色

角島大橋
 角島大橋

日本海の夕陽を浴びながら走り、浜田のビジネスホテルに宿泊し、翌日京都に帰った。

 日本海の夕陽

(おしまい)

野坂山地の庄部谷山(855.7m)2025/08/21

野坂山地とは、びわ湖の北西、若狭湾との間にある山地。
野坂山地にある庄部谷山(しょうぶだにやま)は、国土地理院の地図に山名表記はないが、855.7mの三角点のある山。地形図には登山道は記されていない。

昭文社の「山と高原地図」の未収録エリアだが、このあたりの山や峠については京都のナカニシヤ出版などから丹念なフィールドワークを基にした味わい深い書籍が刊行されている。草川啓三さんの著作がお勧め。

庄部谷山の懐に存在すると聞くカツラの巨木群に逢いたいこともあって、先日、甲森谷から庄部谷山への山歩きに参加した。

 甲森谷(こうもりだに)
炭焼窯の跡
 炭焼窯跡
 カツラの巨木

谷から急登の尾根を詰めたゴールは、なんと林道だった。我々の登った支尾根が主尾根に合流したところには、林道が走っていたのだ。おまけに、そこには巨大な鉄塔が存在していた。後で聞いたところでは、風力発電計画のための構築物。

 急登尾根を詰めたゴールの林道

その日はなるべく旧来の道らしきものを辿って庄部谷山のピークを踏んだのだが、目の前にある林道は国土地理院の地図には載っていない。林道がどこに繋がっていてどんな具合なのか確認するため、1週間後にMTBで再訪した。

◎走行日:2025年7月19日(土)
◎自転車:SCOTTフルサスMTB
◎行程:美浜道の駅8:41~9:23新庄田代隧道~10:22粟柄関所跡~12:37鉄塔12:47~13:02庄部谷山~(ピストン)~14:12粟柄関所跡~14:47龍源院~15:05美浜道の駅

原発の新設計画がある美浜町には、原発マネーなのかどうか知らないが、広大な道の駅が出来ていた。
 美浜町の道の駅

美浜町
 国道を避けて美浜町内の旧道を走る

 四国八十八箇所と西国三十三所の礼拝所があった

旧 耳村の最南部、京都への粟柄越が通る新庄地区には、大正年間に開通した隧道がある。
粟柄越のメインの道ではなく、地区内の利便向上に役立っている。学校に通う子供たちのためという意味合いも大きかったのだろうか。地元負担で造ったのだろうから、それだけの財力があったということ。
新庄 田代隧道
 田代隧道

 新庄地区:地区内の道路の融雪設備。どこのムラにもあるものではない。

新庄地区の外れには、巨大な関西電力の嶺南変電所がある。
若狭の原発で生まれた電気がここに集まり、丹波の山々に林立する巨大送電塔を経て大阪や京都の大消費地に送られてきた。
新庄の隧道は原発以前のものなので、原発マネーではなく、もともと山林資源等で豊かな地区だったのだろう。
嶺南変電所
 関西電力 嶺南変電所

松屋という一番奥の集落のところから、林道に入る。

緑が眩しい
林道は走りよい

国土地理院の地図に記された林道の終点から先は、最近切り開いた林道で荒々しい

 延長された林道

 関西電力の送電線工事現場

 風力発電のための新設林道

 先週の登山で尾根の林道に出た箇所

 鉄塔の前。かつては見事なブナ林が続いていたそうだが、伐採されてしまった。

 風力発電のための鉄塔らしい


 林道はまだ続いているが、途中からシングルトラックを押し担ぐ

 美浜の海が見える

庄部谷山
 庄部谷山(855m)

帰路はピストンなので、基本的には下り。登りの暑さとは無縁。

 粟柄関所跡まで降りると、下界という感じ

 「粟柄関所跡及び粟柄村跡」石碑

 道沿いの湧き水でのどを潤した

 新庄地区の中心部(役場支所と神社)

 ◎走行ログ

グランボア650Bデモンタブル2025/08/13

2008年1月11日納車。カイセイ022。S&S社カップリング。

グランボア650Bデモンタブル
 納車当時の姿

650×42Bのデモンタブル。
I’s Bicycleの店内に、42B「エートル」のタイヤ見本、商品化前の試作品、があるのを見た瞬間、このタイヤで自転車をつくりたいという想いが沸き上がり、オーダー。

その3年前の2005年に入手した700Cデモンタブルを気に入っていたので、せっかくなので650Bもデモンタブルで頼むことにした。

それと、当時から定年退職したら桜前線を追って日本縦断の旅に出たいと思っていたので、そのための4サイドバッグも可能なしっかりしたタイヤの太い輪行可能な自転車として。

2023年春に桜島~弘前まで33泊34日で実施したツーリングにも用い、当時からの構想を成就することができた。

この自転車の特徴は、フランスのレフォールの泥よけ。
Jan Heine『THE GOLDEN AGE OF HANDBUILT BICYCLES』Vintage Bicycle Press2005 を眺めていて1948年製のA.Faure(仏)のページに目が留まり、上部が平面になっている形状の泥よけに興味が湧いた。
 フォーレ(仏)1948年製の自転車のページ

この本は、2011年にグラフィック社から邦訳が出版されている。

そこで、I’s Bicycleの土屋さんに「こんな泥よけを装着したいんですけど」と言ったところ「あっ、ウチにありますよ」ということで、あっさりとインストールすることができた。上部が荷台として使えるようになっているレフォール マルテルの泥よけ。

レフォール マルテル泥よけ
レフォール マルテル 泥よけ
レフォール マルテル 泥よけ
 レフォールマルテルの泥よけ

サイドバッグも装着できるように専用キャリアをつくってもらった。当時、土屋さんはフレームビルダーになる前で、まずはキャリアの製作から始められた頃で、土屋さん製作の最初の製品だったのではあるまいか。

キャリアはレフォールの泥よけに直接固定。レフォールの泥よけは、すごくしっかりしていて(その分重たい)丈夫。

 専用キャリアにオルトリーブのバッグを装着したところ

実際に宿泊ツーリングで使ってみると、いくらレフォールの泥よけが頑丈だといっても、峠の下り等ではバッグが左右に振れるように感じられ、サイドバッグはやはり前輪にすることにした。後ろ泥よけのキャリアは、シュラフなど軽くてかさばるものをくくるのに使えば良い。

というわけで数年後、今は福岡で「旅の自転車店 プラットホーム」を独立開業した、当時の野田店長製作の前キャリア(輪行時に脱着が簡便な仕様)を装着。

もうひとつの特徴は、ホイール。エンドは130mmだが126mmのサンツアーサイクロンを130mmで使えるように改造してもらい、オチョコ量を減らしてホイールの強度アップを狙った。

サンツアースプリントのハブ
 サンツアーサイクロンのハブ

リムは、当時はまだグランボアでリムを開発してなくて、650Bのリムが入手し難い状況であった。ビンテージものでなく、気兼ねなく使える32穴ということで探してもらったのが、オーストラリア製の「ベロシティ シナジー」。スポーク穴がオフセットしていて左右のスポーク張力を均等に近づけることができる。
シナジーリム
 ベロシティ シナジーリム650B32穴

納車後のパーツ変更は下記のとおり
・後変速機 ユーレーサクセス → サンツアーXCプロ
・前変速機 カンパ グランスポーツ → サンツアーXCプロ
・スプロケット サンツアープロコンプ(15−23、6速) → サンツアーα7速(13−26、7速)
・ライト ナショナル  タンケン → ナニワ銀輪堂のマグライト
・ペダル シマノ クリップレスPD-A530 → 三ケ島ユニークロード(トゥークリップ&ストラップ)
・サドル ブルックスプロフェッショナル(チタン) → イデアル90チタン
イデアルのサドルは2023年の桜島弘前ライド直前に交換したが、何の問題もなく身体に馴染んだ。

この自転車の重量は、私が所有しているツーリング車の中で一番重たい。デモンタはカップリングの分だけでも重くなる。輪行の運搬時には重さを感じるが、走りは軽く、気持ちよい。走行中は上り坂でも重量をネガティブに感じることはない。


イデアル90チタン
 イデアル90サドル(チタン)

ユーレーサクセス
 ユーレーサクセス:納車後しばらくして外したが、後年55号ランドナーに装着した


グランボア650Bデモンタブル
 2023年3月の状態、サドルバッグサポーターはキャラダイス純正でワンタッチで外れる

2023年4月、桜島~弘前ライド途中、雨の京柱峠を越えた後の徳島県祖谷にて

2023年4月、桜島~弘前ライドの途中、長野県高遠近郊にて

グランボア700Cデモンタブル2025/08/08

2005年6月25日納車。カイセイ022。S&S社カップリング。

グランボア700Cデモンタブル
 グランボア700Cデモンタブル(最初の姿)

デモンタブルはフレーム分割式の自転車の一形態で、日本では輪行に活用されることが多い。

2005年、東京転勤から帰還してI’s Bicycleを訪ねたところ、土屋さんのデモンタブルが展示してあり「売ってもいいよ」とのことなので譲ってもらった。土屋さんの自転車のサイズと私のは近似しているのでジャストフィット。

試作品でブレーキはシマノのサイドプル(ノーマルサイズ)。デモンタ用の加工でブレーキワイヤーを外すようになっているのだが、その加工に手間がかかり、商品化は止めたとのこと。その後、センタープルやカンチでデモンタブルを展開された。S&S社のカップリングで、機能性も剛性も十分。

納車の日(2005.6.25):山音製輪所の尾坂さんが東叡社で修業される前、I’s Bicycle時代

乗ってみると素晴らしく良く走る、特に登りが、というわけで、その年の乗鞍ヒルクライム大会には、このデモンタブルで出走した。タイムを狙う意図はなく、単にこの自転車で乗鞍の坂を登ってみたかったのだ。
乗鞍ヒルクライム大会
2005乗鞍ヒルクライム大会
 2005年マウンテンサイクリング乗鞍(ヒルクライムの大会)

ところがゴール後、自転車を立て掛けておいたところ強風で倒れ、結構大きな塗装キズを付けてしまった。ショック。本来的にはデモンタは輪行時をはじめキズが付くことが少ないはずなのだが、その後も粗相があり、一念発起して2015年に塗装をやりかえてもらった。

その前に、カンパアテナに換装したりもしている。
グランボア700Cデモンタブル
 カンパアテナに換装後、能登半島にて

グランボア700Cデモンタブル
 グレーを加えたホワイトに塗り替えた

良く走る自転車で荷物も積みやすいので、還暦記念の京都ー鳥取ワンデイライドにも選んだ。
鳥取城趾にて
 鳥取の卒業した高校の前で(鳥取城趾)

肝心の輪行についてだが、フォーク抜きやER輪行と比べて優位なのは、後輪を外さなくて済むことだと思う。もっとも、後輪を外すのも慣れると別にどうということはないのだが。フォーク抜きと比べると、輪行袋に入れた状態で幅が大きい。やはり一番コンパクトにまとまるのはフォーク抜き。


気分的にはデモンタブル輪行は楽。
時間的なことは、方式による差よりも、各人の習熟状況によるところが大。複雑に思える方式でも、それを習熟する喜びと成果は大きい。自分の今ある自転車で何度も輪行の練習をするのが一番だろう。

後日、S&Sカップリングで組み立てる際、凸凹を合わせることを容易にするタケノコ状のガイドパーツを勧められ、装着してもらった。

グランボアのデモンタ用輪行袋は品切れになっており、再生産予定も未定なので、今後デモンタブルを導入される方は、ナニワ銀輪堂のカンビックスリンカーの活用が参考になると思う。

デモンタブル輪行
 デモンタブル輪行袋に収めたサイズ感
デモンタブル輪行
 デモンタブル輪行袋に収めたサイズ感。フォーク抜きよりも太くなる

デモンタブル輪行
 輪行袋の中
デモンタブル輪行
 輪行袋の中

私の場合、輪行袋に収めるのと、取り出して組み立てるのに要する時間は、両方とも15分位だが20分はみておきたい。

SCOTT Spark 700 (2017) フルサスカーボンMTB2025/08/07

2018年12月24日納車。

東京に転勤していた2003年3月に「M.D.S」で購入したspecializedM5の改造を繰り返しながら、時々MTBライドを続けていた私であったが、2015年10月に京都の「トムスクラフト」でSCOTT SCALE720を購入。12年ぶりのMTB購入。

どうして久々にMTBを購入しようと思ったかというと、京都北山のMTBホームコースで、一緒になった人の走りに全く着いていけなくてショックを受けたから。
当時、私はMTBでも軽量化が正義だと思っていた。軽くすれば速く楽に走れると。スペシャライズドM5にXTR、マビッククロスマックスをインストールして10Kgを切るくらいにしていた。
もちろん、体力とテクニックの違いがあるにせよ、出会った人に付いていけないのは、自転車の性能がずいぶんと進化していることも影響していると直感的に思ったのだ。

干支が一回りしている間に、MTBは27.5インチや29インチが主流になり、スケルトンも変わり、大変化していた。その変化は、乗って楽しい方向。

その変化に感動し、コメンサルのMTB(クロモリ)、コメンサルのフルサスMTB(アルミ)を続けざまに買い、2018年12月にこのフルサスカーボンMTBを購入して現在に至っている。過年度モデルになっていてバーゲン価格だったことも大きいが。

フルサスについての感想は、2016年に書いた”MTBにフルサスは必要か?”と特に変わってない。コメンサルのアルミフルサスMTBから、このSCOTTのフルサスに買い替えたら担ぎは楽になった。後ろサスペンションの挙動の素直さは、コメンサルにあったような気がする。

私にしては珍しく、購入後全く無改造で現在まできている。フルサスMTBになると、自分でいじれるところも少ないし。

SCOTT SPARK700 2017
 SCOTT Spark700 (2017)

SCOTT SPARK700 2017
 SCOTT Spark700 (2017)

SCOTT SPARK700 2017
 SCOTT Spark700 (2017)

SCOTT SPARK700 2017
 後サスペンション

SCOTT SPARK700 2017
 前サスペンション

かつてのMTBは普通の自転車店でも対応できたが、サスペンションや油圧ディスクブレーキなど諸々専門的変化をとげてきて、MTB専門店でないと扱えなくなった。

という事情もあり、MTBについては「トムスクラフト」さん一択。

「トムスクラフト」はかつて堀川北大路にあり(今は下鴨に移転)、実はオートバイの事故で、学生時代、お世話になった縁がある。当時、スズキGSX250Tというオートバイを24ヶ月ローン(月々の支払い4,100円)で購入して乗っていた。

3回生の10月10日、卒業論文調査の帰り、佐々里峠でクルマと正面衝突。ケガはなかったがオートバイは全損。数日後、当時はトライアルバイク専門店だった「トムスクラフト」にお願いし、社長の吉川さんの軽トラに同乗して回収した。面識はなかったが、トムスクラフトの近所に下宿していたので。

トライアルバイク部門はその後、近所に移転し、元の店舗はMTB専門店となった。MTB部門の最初の店長が退かれる際、学生時代から懇意にしていた現在の店長が東京から呼び戻されて店名を引き継ぎ独立開業されたと聞いている。

佐々里峠の事故というのは、快晴の夕方、調査が一段落した安堵感で緊張感のない運転をしていたのか、峠道の細い右カーブをキープレフトせず、センター寄りで出合い頭にぶつかった次第。

スピードが遅かったので、相手のクルマのボンネットに乗っかった後コロンと道路に落ちた。
不思議なことに、相手の誕生日が私と全く同じだった。年齢も。社会人で和歌山にある会社の寮住まいの方だったと記憶している。

マツダの赤いセダンで、修理に30万円かかるといわれ、とても払えない金額で絶望的な気持ちになった。私のオートバイは任意保険は対人しか入ってなかったので。

今のようにwebで調べられる時代ではなかったが、いろいろ調べて、対物保険で支払われる金額というのは、クルマの全損価格以上にはならないことを知った。相手のクルマは全損でも13万円、私のオートバイは18万円。
物損事故で警察からの過失相殺についてのコメントは無いということを確認。相手の保険会社の京都支社を直接訪問し、交渉。相手は13万円、私は5万円受領することで決着した。

保険会社の方からなんだか褒められ「ウチの会社に来ないか」とリップサービスを受けたことを覚えている。

庄部谷山にて
 野坂山地 庄部谷山にて

 野坂山地のトレイルにて

<スペック>
・FRAME Spark 3 Carbon / IMP technology / HMF Mainframe
BB92 / Alloy SL 6011 swingarm
SW dropouts for Boost 148x12mm
TBC Trunnion box construction
・FORK FOX 34 Float Performance Elite Air
FIT4 3-Modes with low speed adj. / 15x110mm QR axle
tapered steerer / Reb. Adj. / Lockout / 120mm travel
・REAR SHOCK FOX NUDE Trunnion
SCOTT custom w. travel / geo adj.
3 modes: Lockout - Traction Control -Descend
DPS / EVOL / Reb. Adj.
Travel 120 - 85 - Lockout / 165X45mm
REMOTE SYSTEM SCOTT TwinLoc TSP Technology
・Suspension - Seatpost Remote
below Bar / 3 modes / integ. Grip clamp
・HEADSET Syncros FL2.0 Drop in / Tapered 1.5” - 1 1/8”
bearing diameter size 42mm and 52mm
・REAR DERAILLEUR Sram X01 / Eagle 12 Speed
・FRONT DERAILLEUR SCOTT Chainguide
SHIFTERS Sram X01 Trigger
・BRAKES Shimano XT M8000 Disc
180mm F & R / SM-RT64 CL Rotor
・CRANKSET Sram X1 1400 Eagle GXP Boost PF
700 Series: 34T / 900 Series: 32T
・BB-SET Sram GXP PF integrated / shell 41x92mm
・HANDLEBAR Syncros FL1.5 T-Bar / Alloy 7050 D.B.
T shape Flat / 9° / 740mm
Syncros Pro lock-on grips
・HANDLEBAR STEM Syncros FL1.5 / Alloy 2014
integrated Spacer & Top Cup / 31.8mm / 6° / 1 1/8”
・SEATPOST FOX Transfer Dropper Remote
31.6mm / S size 100mm / M, L & XL 125mm
・SEAT Syncros XR1.5 / Titanium rails
・HUB (FRONT) Syncros XR2.0 CL / 15x110mm
made by DT Swiss
・HUB (REAR) Syncros XR2.0 CL / Boost 148x12mm
RWS axle / made by DT Swiss
・CHAIN Sram PCX01 Eagle
・CASSETTE Sram X01 / XG1295 / 10-50 T
・SPOKES DT Swiss Competition 2.0-1.8-2.0 Black
・RIMS Syncros XR2.0 / 28H / Tubeless ready
・TIRES Maxxis Forekaster / 2.35 / 120TPI Kevlar Bead
TR Tubeless Ready / EXO / 3C maxx speed
・WEIGHT Check website

コメンサルMETA Trail Limited フルサス(2016モデル)2025/08/06

27.5インチ、アルミフレーム、フルサス、ドロッパーポスト、1×10速。

2016年5月27日納車。
トムスクラフトでSCOTT SCALE720 を2015年10月にMTBとしては12年ぶりに購入してからというものMTBにハマり、続いて2015年11月にはコメンサルMETA Trail Limited(クロモリ、完成車価格22.9万円)を購入。そして、翌年5月にこのフルサスを入手した。フルサスは宮田のBP-2をフルサス黎明期に試して以来だが、その後の進化を期待。

フルサスに興味がわいて、2年半後にスコットのカーボンフルサスに買い替えてしまった。フルサスの挙動は素直で扱いやすかったが重量感がある自転車だという印象。

コメンサルMETA Trail Limited
 コメンサルMETA Trail Limited フルサス

コメンサルMETA Trail Limited
 コメンサルMETA Trail Limited フルサス

コメンサルMETA Trail Limited
 フルサスの機構

 ドライブトレイン

 トレイルにて

L NAME    META TRAIL Limited
Frame    New META V4 Trail 650b,Travel 120mm, 6066 Triple Butted hydroformed, Integrated Postmount,Top tube channel
Shock    XFUSION O2 RLX
Fork    XFUSION Velvet 650B,RL2, Travel 120mm,1"1/8 steerer,15mm axle
Headset    NECO semi integrated, Tapered ZS44/56,sealed bearing, 1"1/8 Steerer
Stem    ALPHA,Alloy Forged,60mm, O° rise,φ31,8mm
Bars    ALPHA,Alloy 7075 double butted, 30 mm rise,730mm,φ31,8mm
Grips    COMMENCAL lock on, Neon Orange logo
Brakes    SRAM DB5 180mm/160mm, with matchmaker
Shifters    SRAM X7 1x10 spd
Front Mech    /
Rear Mech    SRAM X7 10 spd Type II
Bottom Bracket    RACE FACE BB92,sealed bearings
Cranks    RACE FACE Ride,34T 170mm on S,175mm on M
Chain    KMC X10
Cassette    SRAM PG1020+e.thirteen 11-42T
Rims    ALPHA 650B 32H,26mm,Tubeless ready
Hubs    ALPHA 32h,sealed bearings light version
Spokes    CN Spoke Steel 1,8mm black - nipple brass 12mm black
Tires    Front : MAXXIS Ardent 2.25", 60 Tpi,Kevlar Bead Rear : MAXXIS Ikon 2.2", 60 Tpi,Kevlar Bead
Seatpost    ALPHA Alloy No offset one piece design, φ31,6mm,350mm
Saddle    ALPHA,CrMo rails
Bike Weight    12.7 kg
Note    Chainstay protector

グランボア700CランドナーER2025/08/05

2024年3月22日納車のグランボア700CランドナーER。

グランボア700CランドナーER
 グランボア700CランドナーER (2024年3月撮影

グランボアのフルオーダーフレームは、もちろん親方こと土屋さんの制作だが、セミオーダーのER(イージー輪行)モデルについては、伊藤アトリエ長が制作していて大分経験を積んできたとのこと。

そこで、フレームビルダーとしての伊藤アトリエ長に1台お願いすることにした次第。
これ以上自転車を増やすわけにはいかないので、TOEI700Cランドナーのパーツをまるごと換装。フレーム売却代金でイデアルのチタンサドルをインストール。

TOEI700Cランドナーと同色。ベルトゥのパニアバッグセパレートを輪行仕様で装着したく、それ用の前キャリアもオーダーしたのが、TOEIとの違い。

グランボア700CランドナーER伊藤アトリエ長制作
 グランボア700CランドナーER

シートチューブのラグ部分に段差があるのが、セミオーダー。
 シートラグ

ERを特徴付けるクラウン
 ER仕様

フロントバッグサポーターを装着。親方製作ではないので青バッチになる。
グランボアのステム
 フロントバッグサポーター

 パニアバッグセパレート用キャリア

バッグを装着した図
 グランボア700CランドナーERにベルトゥのバッグ

 エルスのクランク

 サンプレックス

シュエット センタープルブレーキ
 ブレーキはグランボア シュエット

イデアル90チタン
 イデアル90チタン

 納車日 2024/3/22

乗ってみての感想は2018年に書いた
の内容と同じような思い。

グランボアとしてのノウハウは親方からアトリエ長に伝授されるのだろうし、グランボアブランドとしての品質を担保するようにされるのだろうから、当然といえば当然だが。

フロント荷重でしっかり長距離を走れる。

<おまけ>
2024年700Cランドナーのオーダーはこれが3台目。全てI’s Bicycleで。

最初の700Cランドナーは1991年3月納車。TOEIフルオーダー。
126mmエンド幅、石渡019。
 2006年3月 対馬にて

2番目も同色でTOEIフルオーダー。2007年5月納車。
粋をこらして完璧なフレームになるようオーダーしたつもりだったが、今回のフレームに替えてしまった。130mmエンド幅、カイセイ019。
TOEI700Cランドナー
    2014年8月 小布施にて

TREK 7.9FX クロスバイク(フルカーボンフレーム)2025/08/01

2007年3月購入。
トレックのクロスバイク商材のトップラインで、当時の価格で27万円程だったと記憶。
自転車の価格がこの数年で高騰し、今ではインパクトのない価格だが、当時、どうしてこんなに高価な自転車、しかもクロスバイク、を購入したかというと、山岳サイクリングに使おうと思ったから。

フルカーボンフレームで、とにかく軽量。もちろん当時でもフルカーボンのMTBは存在していたが、サスペンションが付いていてレースにも耐える強度を確保することなどから、このクロスバイクよりもおしなべて重たい。値段ももっともっと高いし。

ラフロードをスピードを出して走ったりはしないし、とにかく軽いのがいい、担ぎの軽さ優先、ならばクロスバイクの改造で良いかと思った次第。

で、ハンドルをMTB用のものに交換するなどして山岳仕様に。

実際、山中に持ち込んでみると、スケルトンが山岳用ではないのが最大の理由だと解釈したが、使い物にならなかった。担ぎが軽いだけは、、。
シクロクロスに使えないかと試したが、無駄な行為であった。

やはり自転車は使用目的に合致した設計が必要だと勉強になった。

その後長期間、鳥取の家に置いていたが2024年の春に、街乗り用、本来の用途で使うことにして改造。

ハンドルを東京サンエスの「メトロポイント ハンドルバー」にして、I’s Bicycle前野店長最後の仕事として泥よけを着けてもらった。後ろキャリアは新車購入時に純正のものを購入していたものを使用。
スタンドはカーボンフレーム対応のBBに装着するものをインストール(強度が弱く頼りにならない)。タイヤはグランボアのシプレ700×30C。

走りについては、特に不満はないが、軽量だからといってすごいわけでは全然ない。
一定の品質を担保している自転車であれば、軽量であることに妙な期待を抱かないほうがよいと思う。
良くできたクロモリのクロスバイクの方が気持ちよく走れるだろう。

TREK7.9FX
TREK7.9FX
TREK7.9FX
  TREK7.9FX

Veno メトロポイント ハンドルバー
 メトロポイントハンドルバー:実によい感触

 ディスクブレーキの必要性は全く感じない

アームストロングがドーピングで追放される前なので、ツール7連勝のデカール

 デオーレXTリヤメカ

神島灯台と菅島灯台[灯台カード]2025/07/28

京都市内は、気象台の日陰の百葉箱の温度計が37度~39度の日々。
近畿地方の天気予報を見ると、いつも最高気温が一番低いのは潮岬。
南端にあるのだが、海に囲まれているからだろう。

海水温は、熱せられた陸上~アスファルトに覆われ自動車やエアコンの排熱だらけ~よりも低いので、海に囲まれた島は本州、特に盆地よりは断然まともな気温。

というわけで、島に灯台カードの収集に行くことにした。季節の良いときだと自転車の走行距離を伸ばしたいが、この灼熱では小さい島が、好都合。

◎走行日:2025年7月27日(日)晴れ
◎使用自転車:WINDCOG
◎行程:京都自宅4:25=(新名神・伊勢道)=6:40鳥羽、鳥羽佐田浜デポ(鳥羽市営渡船乗り場)7:40=(渡船)=8:20神島11:35=(渡船)=12:15鳥羽佐田浜(昼)13:40=(渡船)=13:53菅島15:10=(渡船)=15:23鳥羽佐田浜=(伊勢道・新名神)=京都自宅
◎灯台カード:神島(かみしま)灯台、菅島(すがしま)灯台

         移動のログ

神島は、いわずと知れた、若き日の三島由紀夫の純愛小説『潮騒』の舞台。
帰宅して読み直したが、難解な部分は全くなく、スルスルと読める美しい話。
文庫本の解説を読んでギリシア古代文学を本歌取りしたものだと知った。なるほど、妙にすっきりしたおとぎ話のようで、ドロドロした悪の要素が希少な話。

これまで5回も映画化されている。
公開年:新治(役)、初江(役) 
1954年:久保明、青山京子
1964年:浜田光夫、吉永小百合
1971年: 朝比奈逸人、小野里みどり
1975年: 三浦友和、山口百恵
1985年:鶴見辰吾、堀ちえみ

1985年は私が就職した年でその年が最後の映画化。その後バブル経済を経て世の中は大変わりしてしまい、かつての生活様式も失われてしまった。『潮騒』の世界観は現代を生きる人々に響くのだろうか? もう映画化はされないだろう。

主人公の信治が初江の婿になることを認められる決め手となった、周囲を救うための勇気ある行動にしても、現代ではコンプライアンス的にアウトで雇用主はそんな指示を被雇用者に出せないであろう。テレビの台風中継でどうみても安全なところにいても、ヘルメットをかぶってマイクを持つリポーター。そんな仕事のやり方と真逆の世界。

それはともかく、鳥羽からの船のデッキで眺める伊勢湾は、見慣れた山陰や丹後の海とはあまりにも違う雰囲気。雲の形も見慣れない。海の向こうは朝鮮半島、大陸というのとは違う。椰子の実が南海から流れ着く海。

鳥羽佐田浜港を出航
         鳥羽 佐田浜港を出航

天草船籍の船が航行していた
         天草の船

         神島に向かう
         
神島
         神島が見えてきた

神島の渡船桟橋に到着。
神島フェリー乗り場
         神島定期船待合所

船を降りた正面には「三島文学 潮騒の地」の石碑。
港の周辺では、島民のおばあちゃんと相対的に多く出会う。今はおばあちゃんでも、映画の頃は心ときめかした娘時代、初江とその友だちのような存在だったのだろう。
         石碑

自動車も走れる道を上って学校の校庭を突っ切って灯台を目指したが、どうも道がはっきりしてなくて、引き返した。(校庭を直角に曲がるのが正解だと後に知った)
         引き返した場所

いったん集落に戻る
神島
         神島の家並み

改めて灯台へと向かう。地図でみると細実線の道があり、灯台メンテナンス用にクルマが通れる道路は存在するだろうと思ったが、見つからない。
地元のおばあちゃんに尋ねたところ「歩きの道しかない」。普通の人はそう思っても、自転車を部分的に担げば大丈夫かもしれないと思ったが、自転車を集落内に置き、徒歩にして正解であった。

神島灯台
         神島灯台
神島灯台
         神島灯台

神島灯台は初点1910年(明治43年)5月1日。

灯台から伊良子岬がすぐ近くに見える。
         灯台から伊良子岬方向を望む

監的哨(かんてきしょう)という『潮騒』のクライマックスシーンに使われた、旧軍事施設に行ってみることにした。遊歩道で、自動車が走れるものではない。
         監的哨へ

監的哨
         監的哨
監的哨
         監的哨の説明

『潮騒』の信治と初江は、この1階部分で漁が休みの嵐の日に逢い引きをした。
監的哨
         監的哨の1階

遊歩道を進むと島の反対側にある学校に出た。
         神島小中学校

小説にも多く登場する八代神社。
         八代神社

二百段の階段を上ったところに社殿がある。
         八代神社本殿

         八代神社

渡船の時間まで、日陰で海を眺めて過ごした。腹が減ったが、島内で販売されているのは飲料だけで、パンや菓子などの食べ物は一切無い。食堂も無い。
         神島の港

いったん鳥羽に戻り、今度は菅島行きの渡船に乗る。

         菅島の入り口
         菅島漁港。後方の大きな建物は学校。

菅島漁港に到着。
         菅島の定期船待合所

菅島灯台へは、自転車で行けた。 
         菅島灯台
菅島灯台
         菅島灯台

菅島灯台は初点が1873年(明治6年)7月1日。
現役では日本最古のレンガ造灯台で、国の重要文化財。

港で船の到着を待つ間、近くの神社へ。
         菅島神社

         渡船
鳥羽市営渡船1日券
         鳥羽市営定期船 1日フリー乗船券

島の気温は、私が子どもの頃の夏のよう。日なたでは暑いが、日陰で風が通って動かずにいると、クーラーは無くて済むと思えるほどだった。

(おしまい)