神島灯台と菅島灯台[灯台カード] ― 2025/07/28
京都市内は、気象台の日陰の百葉箱の温度計が37度~39度の日々。
近畿地方の天気予報を見ると、いつも最高気温が一番低いのは潮岬。
南端にあるのだが、海に囲まれているからだろう。
海水温は、熱せられた陸上~アスファルトに覆われ自動車やエアコンの排熱だらけ~よりも低いので、海に囲まれた島は本州、特に盆地よりは断然まともな気温。
というわけで、島に灯台カードの収集に行くことにした。季節の良いときだと自転車の走行距離を伸ばしたいが、この灼熱では小さい島が、好都合。
◎走行日:2025年7月27日(日)晴れ
◎使用自転車:WINDCOG
◎行程:京都自宅4:25=(新名神・伊勢道)=6:40鳥羽、鳥羽佐田浜デポ(鳥羽市営渡船乗り場)7:40=(渡船)=8:20神島11:35=(渡船)=12:15鳥羽佐田浜(昼)13:40=(渡船)=13:53菅島15:10=(渡船)=15:23鳥羽佐田浜=(伊勢道・新名神)=京都自宅
◎灯台カード:神島(かみしま)灯台、菅島(すがしま)灯台
移動のログ
神島は、いわずと知れた、若き日の三島由紀夫の純愛小説『潮騒』の舞台。
帰宅して読み直したが、難解な部分は全くなく、スルスルと読める美しい話。
文庫本の解説を読んでギリシア古代文学を本歌取りしたものだと知った。なるほど、妙にすっきりしたおとぎ話のようで、ドロドロした悪の要素が希少な話。
これまで5回も映画化されている。
公開年:新治(役)、初江(役)
1954年:久保明、青山京子
1964年:浜田光夫、吉永小百合
1971年: 朝比奈逸人、小野里みどり
1975年: 三浦友和、山口百恵
1985年:鶴見辰吾、堀ちえみ
1985年は私が就職した年でその年が最後の映画化。その後バブル経済を経て世の中は大変わりしてしまい、かつての生活様式も失われてしまった。『潮騒』の世界観は現代を生きる人々に響くのだろうか? もう映画化はされないだろう。
主人公の信治が初江の婿になることを認められる決め手となった、周囲を救うための勇気ある行動にしても、現代ではコンプライアンス的にアウトで雇用主はそんな指示を被雇用者に出せないであろう。テレビの台風中継でどうみても安全なところにいても、ヘルメットをかぶってマイクを持つリポーター。そんな仕事のやり方と真逆の世界。
それはともかく、鳥羽からの船のデッキで眺める伊勢湾は、見慣れた山陰や丹後の海とはあまりにも違う雰囲気。雲の形も見慣れない。海の向こうは朝鮮半島、大陸というのとは違う。椰子の実が南海から流れ着く海。
鳥羽 佐田浜港を出航
天草船籍の船が航行していた
天草の船
神島に向かう
神島が見えてきた
神島の渡船桟橋に到着。
神島定期船待合所
船を降りた正面には「三島文学 潮騒の地」の石碑。
港の周辺では、島民のおばあちゃんと相対的に多く出会う。今はおばあちゃんでも、映画の頃は心ときめかした娘時代、初江とその友だちのような存在だったのだろう。
石碑
自動車も走れる道を上って学校の校庭を突っ切って灯台を目指したが、どうも道がはっきりしてなくて、引き返した。(校庭を直角に曲がるのが正解だと後に知った)
引き返した場所
いったん集落に戻る
神島の家並み
改めて灯台へと向かう。地図でみると細実線の道があり、灯台メンテナンス用にクルマが通れる道路は存在するだろうと思ったが、見つからない。
地元のおばあちゃんに尋ねたところ「歩きの道しかない」。普通の人はそう思っても、自転車を部分的に担げば大丈夫かもしれないと思ったが、自転車を集落内に置き、徒歩にして正解であった。
神島灯台
神島灯台
神島灯台は初点1910年(明治43年)5月1日。
灯台から伊良子岬がすぐ近くに見える。
灯台から伊良子岬方向を望む
監的哨(かんてきしょう)という『潮騒』のクライマックスシーンに使われた、旧軍事施設に行ってみることにした。遊歩道で、自動車が走れるものではない。
監的哨へ
監的哨
監的哨の説明
『潮騒』の信治と初江は、この1階部分で漁が休みの嵐の日に逢い引きをした。
監的哨の1階
遊歩道を進むと島の反対側にある学校に出た。
神島小中学校
小説にも多く登場する八代神社。
八代神社
二百段の階段を上ったところに社殿がある。
八代神社本殿
八代神社
渡船の時間まで、日陰で海を眺めて過ごした。腹が減ったが、島内で販売されているのは飲料だけで、パンや菓子などの食べ物は一切無い。食堂も無い。
神島の港
いったん鳥羽に戻り、今度は菅島行きの渡船に乗る。
菅島の入り口
菅島漁港。後方の大きな建物は学校。
菅島漁港に到着。
菅島の定期船待合所
菅島灯台へは、自転車で行けた。
菅島灯台
菅島灯台
菅島灯台は初点が1873年(明治6年)7月1日。
現役では日本最古のレンガ造灯台で、国の重要文化財。
現役では日本最古のレンガ造灯台で、国の重要文化財。
港で船の到着を待つ間、近くの神社へ。
菅島神社
渡船
鳥羽市営定期船 1日フリー乗船券
島の気温は、私が子どもの頃の夏のよう。日なたでは暑いが、日陰で風が通って動かずにいると、クーラーは無くて済むと思えるほどだった。
(おしまい)






























最近のコメント