サンツアー1992年カタログ_SUNTOUR 1992CATALOG ― 2023/10/10
シトロエンC5X試乗とWレバー ― 2023/07/19
写真:シトロエンC5X
シトロエンのフラッグシップモデルC5Xの1DAYオーナーキャンペーンというのに当たって、周山街道(R162)小浜から鯖街道(R367)朽木谷の周回ルートを走ってました。何度も何度も走っている道なので、試乗にはぴったり。
で、どうだったかというと、私がシトロエンに求める何かと、現在の自動車マーケティングに基づくであろうクルマ造りが、完全に齟齬をきたしているということを痛感しました。
1600CCでも走行性能には全く不満がなく、他にネガもなく、静かに走るよくできた車なのだと思いました。200KM弱走っただけなので当然かもしれませんが、運転疲れはありません。シートの出来が良く、運転しながらちょっと腰を動かして体勢を変えたりすることは1度もありませんでした。
でも、購入したいとは思いませんでした。メーター類が全部液晶で、トランスミッション等の操作も、電気仕掛けのスイッチみたいなのに馴染めない。機械感がない。
ガソリン車だけどエンジンの存在が感じられないのも残念。
高校時代の友人がハイドロのC5に乗っていて、運転させてもらった際、道をゆく大型客船のような独特の走行感にとても感動しました。
今日乗ったシトロエンは、普通に良いクルマという感じか。
トヨタ車みたいになってしまうのなら、わざわざシトロエンを選ぶ必要はありません。
電動化と自動化にフォーカスしている現在のクルマ造りと、私の嗜好とは完全に齟齬をきたしているということが明確になって、有意義な1日でした。
自転車の変速もダウンチューブシフター(wレバー)、しかもフリクションが好きで、自動車もマニュアルミッションに乗りたいと思っているような人間なので。
で、どうだったかというと、私がシトロエンに求める何かと、現在の自動車マーケティングに基づくであろうクルマ造りが、完全に齟齬をきたしているということを痛感しました。
1600CCでも走行性能には全く不満がなく、他にネガもなく、静かに走るよくできた車なのだと思いました。200KM弱走っただけなので当然かもしれませんが、運転疲れはありません。シートの出来が良く、運転しながらちょっと腰を動かして体勢を変えたりすることは1度もありませんでした。
でも、購入したいとは思いませんでした。メーター類が全部液晶で、トランスミッション等の操作も、電気仕掛けのスイッチみたいなのに馴染めない。機械感がない。
ガソリン車だけどエンジンの存在が感じられないのも残念。
高校時代の友人がハイドロのC5に乗っていて、運転させてもらった際、道をゆく大型客船のような独特の走行感にとても感動しました。
今日乗ったシトロエンは、普通に良いクルマという感じか。
トヨタ車みたいになってしまうのなら、わざわざシトロエンを選ぶ必要はありません。
電動化と自動化にフォーカスしている現在のクルマ造りと、私の嗜好とは完全に齟齬をきたしているということが明確になって、有意義な1日でした。
自転車の変速もダウンチューブシフター(wレバー)、しかもフリクションが好きで、自動車もマニュアルミッションに乗りたいと思っているような人間なので。
と書いたところで、家にある自転車のWレバーを紹介してみます。
写真:グランボアOYAKATA55号ランドナーのWレバー(カンパ)
写真:Panasonicシクロクロス車のWレバー(エネシクロ11速用)
写真:グランボア700CデモンタブルのWレバー(ダイアコンペ)
写真:PanasonicロードのWレバー(デュラエース7700系)
写真:グランボア イタリアンレーサーのWレバー(カンパ)
写真:TOEI700CランドナーのWレバー(サンプレックス)
写真:グランボアスポルティフのWレバー(サンツアーシュパーブプロ)
写真:CASATIのWレバー(カンパ)
写真:グランボア650BデモンタブルのWレバー(ユーレー)
写真:HONJOロードレーサーのWレバー(デュラエース7400系)
2023ハンドメイドバイシクル展、グランボア650Bランドナー ― 2023/02/15
2023 年1月21日(土)〜22日(日)東京・北の丸 科学技術館で「2023ハンドメイドバイシクル展」が開催されました。
サイクルグランボアのブースに、私がオーダーした自転車が出展されることになったので、東京まで遠征してきました。
写真:会場の「科学技術館」。江戸城の北の丸にある。
写真:グランボアの展示コーナー(一部) 3台展示のなかのひとつ
写真:「SDGsなランドナー」というのが私の
屋根裏収納庫で熟成させてきたパーツを使った新旧ミックスなランドナー。
オールドパーツを使うオーダーの王道は、時代考証的なまとまりにあるのでしょう。
一方、新しいパーツが好きな人は最新のコンポーネントで固めがちなので、案外と私のような新旧ミックス嗜好の人は少ないのかもしれません。
オールドパーツを使うオーダーの王道は、時代考証的なまとまりにあるのでしょう。
一方、新しいパーツが好きな人は最新のコンポーネントで固めがちなので、案外と私のような新旧ミックス嗜好の人は少ないのかもしれません。
なぜエスディージーズなのかなど、詳しくはグーグルフォトで。
帰りは皇居の外周を歩いて東京駅へ。関東平野の冬はカラッとして気持ち良い。ランニングをしている人が多いのも、むべなるかな。
写真:皇居の堀
☆ 詳しくはグーグルフォトで
<追記>
ヤン・ハイネ「オールロード・バイク・レボリューション」山と渓谷社2022 に「現代の規格vs古典規格」という章があり、興味深く読みました。
p241「(自転車パーツの)新しい標準規格はカーボンモノコックフレーム向けに設計されているので、カーボンバイクにこそ意味がある規格であり、古い標準規格は、スチールバイクに適合されて意味を持つものだった。昔のビルダーや部品メーカーの自転車作りの知識が誤っていたわけではなく、フレームや部品の素材が異なれば、それらに要求される寸法も異なる」とある。
最近のあらゆるパーツが太くなっているのは、カーボンフレームの形状が太く太くなっているので、意匠的にそれに似合うようにした結果かと思っていたが、なるほど、全て因果が巡っているということ。
カーボンしか知らないような人からすると、例えばスチールフレームのフォークは細くて頼りなくレーシーでなく見えるのかもしれないが、とんでもない誤解、最近のものではない旧パーツも同様に見られている場合があるのかもしれないが、そんなことはない。鉄とカーボンそれぞれの素材特性から最適解を求めた結果として形状が異なるだけ。
今回、エンドは126mmの旧規格でオーダーした。これは懐古趣味ではなく、輪行に便利な縦型ディレイラーの性能を最大限引き出したかったから。バイシクルクラブの今野さん連載コラムの表現を借りるなら「最近の細くてゴムのようなチェーン」ではなく6〜7速規格のしっかりした駆動系を使いたかった。ツーリング用途としては最新の多段化部品よりもベターな選択だと思う。
カンパ ヌーボ グランスポルト 鉄3アーム ― 2022/02/20
パーツとの出会いによって、そのパーツのための自転車をオーダーしてしまう、という話を聞くことがある。
私にとっては、「カンパ ヌーボ グランスポルト」の鉄3アームクランクが、それにあたる。
写真:カンパ ヌーボ グランスポルト 鉄3アームクランク
写真:鉄3アーム外箱
といっても、新たにフレームをオーダーするのは憚られるので、1980年代の終わりに最初にアイズバイシクルでフルオーダーした「TOEI ロードレーサー」を改造することにした。
買い戻した際に、福岡で「プラットホーム」を営む野田氏がアイズバイシクルの店長時代に組んでくれた自転車で、ブレーキの感触をはじめとてもいい感じなので、バラすのは残念であるが、ヌーボグランスポルトを組むのに親和性が高い126mmロードエンドということで、決定。
断捨離をする気は、無い。その前に、これまで買い溜めて屋根裏収納庫にあるパーツを使うのが先。定年になったらそれらのパーツを使おうと思っていたが、勤務先の定年が延びてしまって、満了まで働くかは考えるとして、まずはストックパーツをちゃんと活用して悔いなき人生?を歩みたいと思った次第。
この3アーム鉄クランクは、就職してまだ間もない1980年代の後半に、大阪のトモダサイクルで入手した。まだ自転車についてほとんど何も知らない私であったが、一目惚れというか、迷うことなく入手した。どう使うのかということは全然考えずに。美しいと思ったから。
クランクが鉄、しかもムクだと思うので、ずっしりと重い。ギヤ版はアルミで歯数は50×42。左クランクだけを測ってみると、315g。
ちなみに、カンパ スーパーレコードの左クランクのみは185g。鉄3アーム左クランクは130g、1.7倍重い。ギヤと左右クランクセットで計測すると、鉄3アームは890gでスーパーレコードは580g、重量差は310gで153%。鉄3アームはアルミのスーパーレコードの1.5倍の重さだと判った。
写真:カンパ スーパーレコードの外箱。今でも色褪せず、美しい。
写真:計測したカンパ スーパーレコード クランク 50×42
ちなみに、2022年モデルのスーパーレコードクランクセットはカタログデータで618g、コーラスだと728g、ケンタウル875g。なんだ、ケンタウルとあまり変わらないじゃないかと一瞬思ったが、今のクランクセットはBB部分も一体化されているので、流石に比較にはならないレベル。軽量化を狙う自転車でなく、3アームをインストールするのが目的の自転車なので、気にすることはないのだが、一応知っておきたかった。
ちなみにカンパニョーロのヌーボ・グランスポルトは、「カンパニョーロが丸ごとわかる本」枻出版社2002、によると「ヌーボレコードと同じディメンションを持つ1970年代初期の普及版」パーツ。
ディレイラーをみても、オールアルミではなく、部分的に鉄が使われている。
写真:カンパ ヌーボグランスポルト後ディレイラー。文字が凸。
※(追記)ヌーボグランスポルト2型(1983年頃製造)の可能性が高い
※(追記)ヌーボグランスポルト2型(1983年頃製造)の可能性が高い
写真:カンパ ヌーボグランスポルトwレバー。文字が凸で、締め付けるネジが手で回すようになっていて面白い。
写真:カンパ ヌーボグランスポルト前ディレイラー。レバーを引くと、まっすぐに棒が伸びてディレイラーを動かすのがお茶目。
※(追記)ヌーボグランスポルトかと思っていましたが、「Derailleurs of the World Campagnolo」CAMBIO工房2012を参照するのに、”ヴァレンチノ2型”である可能性が高い。更なる普及品ではあるが、まあ良い。
オールカンパ、しかも時代も揃えられたらいいのだが、そこまでのストックが無い。コンセプトとしては屋根裏収納庫の在庫品を使う、ということでもあり、ブレーキは吉貝ロイヤルグランコンペ、カンパのコピー商品のようなものか、を使う予定。
写真:ロイヤルグランコンペ
肝心の自転車は、スペースの関係で鳥取の家に置かせてもらっているので、京都にある自転車のどれかと交換しないいけない。うーん。
ナニワ銀輪堂「リンカー」でデモンタブル輪行 ― 2021/11/17
グランボアのデモンタブル用オリジナル輪行袋は「在庫限り」なので、別の方法も試してみた。
写真:「リンカー」
写真:「リンカー」
写真でみると、大きく見えるが、実際は45gの小さくて軽いパーツ。
前後輪のクイックレリーズをリンカーに接続して、リンカーが間に入ることによってデモンタで分割した2つのフレームが接触せずにコンパクトにまとまるアイデア商品。
同じく「カンビックス」というデモンタ輪行パーツがあり、そちらはクイックリリースレバーの反対側の軸受部分を「カンビックス」に交換して、カンビックス同士で結合する方法。私は、BSモールトンの輪行に使っているのでご参考まで。
「カンビックス」で問題ないのだが、せっかく「リンカー」も商品化されているので、使ってみようと思った次第。クイックの軸受をオリジナルのままで使えるというのがメリット。一方「リンカー」を装着する際には、クイックの弦巻バネを外すように書かれているので、弦巻バネの紛失に要注意なのと、そこでひと手間かかる。
ナニワ銀輪堂のオリジナルのやり方では、前後車輪とクランクとが地面に接し、上からかぶせ式の輪行袋を用いる。「ヨーヨー」というクランク装着型補助輪も使えば、転がして輪行できるという。
私は、輪行で駅の構内ぐらい担げばよい、と思っているので、「ヨーヨー」を使わないとすると、クランクが地面にこすれてキズがつくのではないかと心配になった。
それと、かぶせ型の輪行袋(モンベル製品など)を上からかぶせて用いると下が空いているので、なんというかパンツを履いてなくて下がスースーするような気がして、やはり普通の輪行袋を使いたい。
そんなわけで、タイヤを上にしてパッキングしてみた。
「リンカー」使用時の自分なりのコツとしては、ステムのアーレンキーを緩めるときにハンドルが自由に動く状態にしておくこと。ハンドルがうまく収まる角度に自由に動かしながら「リンカー」の合体所作を行って、適切な位置にハンドルが定まってからアーレンキーでステムを固定すること。
写真:「リンカー」使用のデモンタブル輪行パッキング例
写真:「リンカー」を使用した接続部分。チェーンがロー側に落ちてしまっているのはご愛嬌。
サドルとハンドルが地面部分で支えるので、サドルカバーは是非もの。
写真:「リンカー」輪行下部前部
デモンタ分割したトップチューブも地面側なので、保護用に古チューブを切ったカバーを装着。ちなみに地面に付かない部分にも古チューブカバーを付けた。黄色のテープを巻いているのはトップチューブ用とダウンチューブ用カバーを見分けるための印として。
写真:トップチューブ保護のための、古チューブカバー
オーストリッチのロード用輪行袋に、問題なく入る。
写真:オーストリッチ ロード用輪行袋(ファスナー開閉式)に入れた状態
写真:もう一度、袋を開けてみた図
というわけで、「リンカー」を無事、使ってみた。実用性からいえば、やはり「カンビックス」のほうが簡便かもしれないが、そこはお好み。多様な選択肢、価値観が担保されることは、輪行のみならず、世の中全体でそうあってほしいし、そうあるべきだ。
グランボア デモンタブル輪行方法に開眼 ― 2021/11/12
デモンタブル輪行というのは、フレームをトップチューブとダウンチューブのところで分割するやり方。専用のジョイントでワイヤーも分割金具で処理。
写真:グランボア650Bデモンタブル
デモンタ輪行を楽しんでいる諸兄には、釈迦に説法であろうが、私の場合、実はデモンタ車を所有していながら、肝心の輪行には、もうひとつ及び腰なのであった。
なぜかというと、フォーク抜きやグランボアER輪行に慣れていて、それで十分であって、フォーク抜きのスリムでコンパクトなのが好きだから。
時間については、デモンタ輪行も練習を重ねて習熟すれば、問題ないのだろうが、なかなかその機会をもたなかった。
輪行を実践する場合、組み立てよりも、分解して輪行袋に詰める作業のほうが、重要である。列車の到着時刻の20分前にようやく駅に着き、果たして無事、乗れるのか。次の列車は2時間後、なんていうこともありうる。もっとも、次の列車が3時間後であったりすると、絶対に乗り遅れないようにコース取りをするのであるが、予期せぬパンクとか諸々の事情で、切羽詰まる可能性は考慮にいれておかないといけない。
グランボアデモンタ輪行のやり方については、2016年のグランボアカタログに「輪行手順(フォーク抜き、デモンタブル、ER方式)」が掲載されており、そのコピーを輪行セットに入れているので、それを見てやるのであるが、デモンタ方式で車体を分割してから、前部分を「中袋に入れる」というところが、なかなか難しかった。ハンドルは中袋から飛び出してもいい図解なのだが、私の場合、混乱が生じがち。
このままではいかんと思い、本日、自宅でじっくりデモンタ輪行に取り組んだところ、開眼できた。
中袋に入れるコツは
1)地面に中袋を広げ、分割車体もペタンと置いて、位置決めする。・・・フォーク抜き輪行の場合でも「アルプス式」の場合は、地面に車体を置くようであるが、私は京都の「ヤマネ式」でフォーク抜き車体を立てたままでストラップで固定するやり方でずっとやっているので、デモンタの場合も、車体を立てたままやろうとしていたが、車体を寝かしたほうがよい。赤のダーマトグラフで中袋の内側に、位置決めの注意書きやフォークの位置を記入しておいたので、次回からは忘れることなく、できるはず。
2)最初に、中袋の角の補強がしてある部分に、トップチューブの分割された部分をあわせ、そこに位置決めする。そこを基準にして他の部分を中袋に収め、ファスナーを閉じる。そうすれば、私のフレームサイズは560mmだが、中袋に全部収まった。
写真:中袋にデモンタ分割の前部分を入れた状態
中袋への収納さえできれば、あとは簡単。外袋は余裕の大きさなので、ピチピチになることなく、容易に袋に入る。
写真:外袋に入れた完成形
写真:外袋のファスナーを開いた状態。こんな形で収まっている
写真:中袋を真ん中にして3点で縛るので、幅は大きくなる
写真:後ろの部分で30cmほどあるので、フォーク抜き輪行と比べてスリムではない。
写真:幅があるぶん、安定して自立が可能
グランボアのオリジナル輪行袋は、在庫限りとのことなので、新たにデモンタ輪行に興味のある方は、ナニワ銀輪堂の「カンビックス方式」(トップページ→新品パーツ→輪行パーツ)等を検討してみてもいいかもしれない。 以上
パナレーサー携帯ポンプのことなど ― 2021/10/21
webを閲覧していると、「LANDCAST」という自転車携帯ポンプの広告が表示され、あれこれ画期的みたいなことが書いてあるので、思わず注文しそうになったが、ふと冷静になってみると、既に所有しているポンプが相当数あることに気づいた。
以前は自転車ごとにフレームポンプ(携帯ポンプ)を装着していたのでポンプの数も増えたのだが、最近は泥除けのない700Cの自転車の場合はトピークのツールパックに一番よさそうなポンプを入れて、ボトルゲージに装着して共用している。ランドナーなどツーリング用にはフロントバック等に入れる別のセットをつくっている。
写真:トピーク 「ケージパック」
写真:トピーク ケージパック
トピークのケージパックに入れているのは、写真上から、簡易ワイヤー錠、パナレーサー携帯ポンプBMP-23AEZ(以下、パナ携帯ポンプと記述)、タイヤレバー、8×9スパナ、10×12スパナ、シリカの携帯工具、チェーンのコネクトピン、トピークのチェーン切[リンク11]、チューブ2つとイージーパッチ。
実は、この数年間、10年以上になるかと思うが、700Cの泥除けのない自転車の乗車中にパンクしたことがない。スローパンクで、翌日になってからパンクに気づいたことはあるが。従って、パナ携帯ポンプも実際には使ったことがないのだ。
そこで、自宅にてパナ携帯ポンプで、ちゃんと空気が入るか、今更ながら実験してみることにした。
写真:パナ携帯ポンプ
写真:パナ携帯ポンプ200回
パナ携帯ポンプで700×23Cのタイヤに200回ポンピングして5.8気圧。実用的にはこれで十分走れる。200回程度のポンピングには、さほど力は要らない。
写真:パナ携帯ポンプ300回
300回ポンピングすると7.6気圧も入った。後半は若干、ポンピングに力が必要だが、無理なく入る。
パナ携帯ポンプには口金に続くチューブがあるので、無理なくポンプに力を入れられ、バルブを壊す心配もなく、とても使いやすい。仏式バルブの場合、青色のほうをバルブに差し込み、赤色の米式バルブが反対側に飛び出るまでカチッと装着するというやり方を忘れていて、最初戸惑ったのは、情けない次第。
次に、これまで使った携帯ポンプで秀逸と思っている、メーカー不詳、とても安価(1500円しなかったと思う)なシリンダーが2つあるポンプ(以下、Wポンプと記述)で実験してみた。
写真:Wポンプ
Wポンプで200回ポンピングしようと思ったが、180回で十分な感触だったので180回で止めたところ、6.8気圧。とても軽い力で入る。やはり秀逸だ。1回の充填空気量が大きいので42BやMTBのタイヤの場合には、必ず持参している。
やはり携帯ポンプは物理的に大きいほうが楽なので、いわゆるフレームポンプ形式の[トピーク ロードマスターブラスター Lサイズ54-59 ]で実験。
上から「ロードマスターブラスター」「Wポンプ」「パナ携帯ポンプ」「ボントレガー エアーサポートHP S Road Pump(以下、ボントレガー携帯ポンプと記述)」
ロードマスターブラスターで100回ポンピングすると6.8気圧入った。それ以上入れる必要はないので、終了。
今度は、小さいポンプではどうかと思い、ボントレガー携帯ポンプで実験。
200回ポンピングすると5.6気圧。
これでも十分走れるが、もっと入れてみる。
ボントレガー携帯ポンプで270回ポンピングしたところ6.6気圧。小さくてポンピングしにくいので、270回で止めた。バルブに無理な力が掛からないように注意したはずだが、バルブが曲がってしまった。グランボアのモンテアミアータというチューブラタイヤで実験したのは痛い。バルブが折れたり不調になったら万札以上を捨てることになる。普通のチューブでやればよかった。
やはり、小さいポンプは扱いが難しい。
結論としては、700cロードレーサー時に持参しているパナ携帯ポンプは、やはり高性能で扱いやすいことが確認できた。メーカー不詳のwポンプも同様。
自転車用ライトのこと~ナニワ銀輪堂のライトを装着 ― 2021/05/26
写真:ナニワ銀輪堂のライト
私は基本的には自転車で夜間は走らない。ツーリングに出かけても、宿で風呂→ビール、が欠かせないので、宿の晩ごはんが始まる6時から逆算して、4時半には宿舎に到着したいと考えている。
とはいってもそうならないこともあるわけで、以前、北条鉄道の終点の北条から走り始め、柳田國男の生家を見学したり、山崎の街で祭りに遭遇したので、ゆっくりしたりしたところ、その日の宿である鳥取県智頭町への因美国境(因幡と美作=鳥取と岡山県境)志戸坂峠の手前に着いたのが予定よりも随分と遅くなってしまった。
素直に志戸坂峠=志戸坂トンネルを抜ければ大丈夫だったのだが、志戸坂トンネルというのは、自動車専用道の鳥取自動車道が、志戸坂峠のところだけ一般道になっており、クルマで高速道路感覚で走っているといきなり「この先一般道、歩行者自転車の通行あり」という看板があって、制限速度は70kmから下がるのだが、大半のドライバーは気にせず、一般道の志戸坂トンネルにスピードを緩めることなく突っ込んでいく。
そんなトンネルを自転車で走るのは嫌なので、迂回路として木地山峠と右手峠で智頭町に入ることにした。
ところが、その道は林道のようなもので、途中で日が暮れてしまった。
自転車に装着しているライトはナショナルの「探検ライト」。単2電池3本で豆電球を照らす、昭和の時代の懐中電灯そのもの。スタイルと操作性を気に入っているので、私は旅用自転車には全て装着していた。
それだけでは心許ないので、登山用のブラックダイヤモンド社のヘッドランプも持参しており、LEDのブラックダイヤモンドを主力として林道状態の凸凹道を走っていった。
ところが、なんと、ヘルメットに装着しているので人体の振動吸収作用でそんなにダイレクトに振動が伝わることはないと思うのだが、ブラックダイヤモンドのヘッドランプが、バラバラになって路面に落ちてしまった。
バラバラになる前から林道はガスに覆われてきていて、そうなると、頭に装着したヘッドランプのLEDでは光が拡散して満足に路面を照らさず、意外にも暗いと思っていたナショナルの探検ライトの暖色の光のほうが、白いガスの中ではきちんと光が通り、役立っていたので、ブラックダイヤモンドはバラバラになったまま部品を回収し、探検ランプだけで走った。
とても心細かったが、なんとか走っていると、突然サーチライトで照らされたかのような明かりが差し込んだ。なんでこんなところでと驚いたが、正体は月明かりだった。
満月に近く、ガスが上がると月明かりでライトは必要ないほどの照度が得られるのだ。
木々で月明かりが差し込まないと真っ暗だが、月が得られると、探検ライトよりも明るい。
月明かりに助けられて、なんとか峠を越して鳥取県側に抜けた。自動車からの被視認性のためには月明かりは残念ながら無力なので、探検ライトが今度は命綱。
そんな経験からライトについては、必ず複数で信頼のおけるものを持参するように心がけている。
ちなみに登山用のヘッドライトならペツル社に限る。ブラックダイヤモンドよりも高価だが、命に直結する用具なのでケチってはいけない。
両者のヘッドライトの構造を家でじっくり比較すると、ペツルのは振動でバラバラに決してならないように作られている。ブラックダイヤモンドは安物買いの銭失いであった。
自転車ツーリングならブラックダイヤモンドでいいかと思ったのが間違いだった。
製品の構造でいうと、今は改良されているかもしれないが、モンベルの自転車用水筒もひどかった。水を飲むのに口でひっぱるところがスポンと抜けて水筒の機能を果たさなくなったのだ。
見ると、製造コストを抑えるためか、その部分の部品が2ピースで作られており、そこが抜けたのだ。自転車専門メーカーの製品で、そんな壊れ方をした経験は無い。
自転車用ボトルでも秀逸なのは、やはりカンパニョーロ。
ということもあって、ライトは重要保安部品であり、キャットアイ製品だと間違いないというのが今までの経験則だが、フロントバッグを装着した場合にキャットアイの装着場所が無いことがあり、困っていた。
その解決策としてナニワ銀輪堂のオリジナル製品(ベースはマグライトだが、ちゃんと自転車に最適のものを直輸入して加工、装着パーツの面倒をみているのはナニワ銀輪堂だけ)を使ってみたら、問題なく良かった。
太い強力タイプもあって入手しているのだが、写真の700cデモンタには細身のライトが似合うので、そのタイプにした。
追伸:志戸坂トンネルには片側に自転車もなんとか走行できそうな幅の歩道がそこそこ丈夫そうな鉄柵でセパレートされたので、素直にトンネルを走ったらいいかもしれません。
写真:グランボア700cデモンタに装着
Wレバー デュラエース7700系をグランコンペに交換 ― 2021/05/10
自転車の変速レバーではWレバーが好きだ。
もちろん、シマノデュラエースやカンパレコードの手元変速も使っているが、実用上、Wレバーのフリクションで困ったと感じたことは全くない。
デュアルコントロールレバーが必要だと思ったのは、74系デュラエースのそれが発売されてしばらくの頃。当時、ロードレースに燃えていて、「クラブアングル サイクルロードレース」のシリーズ戦に出走していた。兵庫県の播磨中央公園が会場で、クネクネ緩やかなアップダウンが連続するテクニカルなコースで、こういうレースでは手元変速が必要だと感じ、すぐにデュアルコントロールレバーをインストールした。
私の大好きなコースで、チャンピオンクラスに出走して唯一完走できた思い出深いレース。当日は雨で、プロトンのスピードが上がらず、なんとか周回遅れにならずに済んだというのが正直なところだが、オーストラリアのオリンピック選手になったビンセント・フラナガンさんも走っていた。
レースの集団内で安全に走るには、機材的にも周囲と同じレベルにしておく必要がある。
Wレバーで出走して、ハンドルから手を離して変速しているような選手が今日いるとすると、そんな人には近づきたくない。落車のリスクが高まると思うからだ。プロトンから飛び出して独走できる前提ならば、リスペクトするが。
しかし、ツーリング的に自転車を楽しむには、手元変速は特に必要ないと思う。シンプルで故障のリスクも少なく、修理も輪行も簡単なWレバーは、全く合理的だ。
そんなこんなで、主としてツーリング用自転車ではWレバーを愛用しており、シマノデュラエースの7700系Wレバーがフリクションも使えて、そのデザインと加工品質から、生涯使いたいと思っていた。
ところが、上り坂でペダルにトルクをかけると勝手に後ギアが小さいほうに移動することがWレバー自転車では頻発した。特に、TREK Madone5.2 の場合。
チェーンステーがしなってしまうのかと最初は思ったが、私の脚力ごときでそんなはずはない。後変速機に問題があるのでは、とかエンドが歪んでいるのではとアドバイスしてくれる人もいた。
Wレバー装着のネジが緩むとそうなることもあるのだろうと思い、なんとなく問題を直視することなく日々を過ごしていたのだが、先日、アイズバイシクルの前野店長と話していたところ、店長曰わく「77系Wレバーは、最近のテンションが強い後変速機を使うと特にそういう問題が生じますよ。ダイアコンペのラチェット機能付きWレバーにすると問題が解決します」とのこと。
Wレバーが原因だとは考えたことがなかった。シマノデュラエースのWレバーに、まさかそんな問題が潜んでいた(メーカーからするとそんな組み合わせで使うことまで保証できないので全く迷惑な話しであるが)とは思ってもなかった。
というわけで、自宅にストックしていた「エネシクロWレバー」をTREKに、「グランコンペ」をグランボア650BランドナーOYAKATAにインストールした。
結果、問題は一挙に解決して、めでたしめでたし。前野店長、ありがとうございました。
写真:ツーリング用に改造しているトレックマドン。フロントシングルにしたのでWレバーではなくシングルレバーというのが正確な表現。
写真:リアディレイラーは、グラベル用のアルテグラRX。テンション強はOFFで使っている。
写真:トレックがスポンサードしてアームストロングがツール7連勝た時代の自転車
写真:アームストロングの好みで、Wレバー装着可のホリゾンタルフレーム。ドーピングで優勝は取り消されてしまったアームストロングだが、そういうところは今でも好きだ。
大ぶりのエネシクロのレバーがカーボンフレームの太さにはマッチする。
写真:シマノ鈴鹿ロード25周年のとき、この自転車で参戦していた。
写真:デュラエース7700系Wレバー。スリムで格好いいのだが。
Xiaomi(シャオミ)Redmi 9TでGPSログ実証 ― 2021/04/10
格安SIMを契約し、実質負担0円で、シャオミ という中国メーカーのRedmi9Tスマホを入手した。
せっかくなので、GPS性能、私の場合、ゲームはやらないのでポケモンGOとかではなく、アウトドアアクティビティーで重用している地形図アプリでのトラック(軌跡)記録について、普段使っているiphone11と比較してみた。
テストに使用したアプリは「スーパー地形」。iPhone版とandroid版の両方が提供されている。
ちなみに、「スーパー地形」はandroid版の場合でも、SDカードへ地図データを保存することはできない仕様。そのため、常用android地形図アプリは、SDカードに地図データを保存できる「地図ロイド」+「山旅ロガー」にしているが、今回は比較テストのためスーパー地形もインストール。
走行コースは、京都市右京区の周山街道から宕陰を回り、保津峡。峠や山間のクネクネ道ではGPS性能によっては、ログが道路をショートカットしてしまったりすることがある。
今回テストしたiPhone 11とRedmi 9Tでは、両方とも、ほぼ完璧にログは走行した道路上をトレースしていた。唯一道路を、ほんのちょっとだけ外したのが、下記の写真、「壁岩」のところだけ。といってもトンネルの直後なのでそこまで求めるのは酷かもしれない。
添付写真は、走行ログ画面をスクリーンショットして保存したもの。
最初がRedmi。その下がiPhone。
【Redmi 9TのGPSスクリーンショット】
redmi
【iPhone11のGPSスクリーンショット】
Redmi 9TもiPhone11も、ほとんど変わらないことがわかる。この箇所以外では、両方とも走行ログは道路上を忠実にトレースしている。
次のスクリーンショットは街中に入って細い道を直角に曲がるところ。
これまでに使ってきたスマホでは、直角にログが取れずショートカットしてしまうものが多かった。例えばエクスペリアsov34、現行のAQUOS SHV48も。
ところが(失礼!)、格安スマホのRedmi 9Tでは、きちんとログが道路上に取れている。
【Redmi 9TのGPSスクリーンショット】
redmi
【iPhone11のGPSスクリーンショット】
カメラ性能は、流石にiPhone11の方が優れている。Redmi 9Tにはレンズが多数付いているが、結果には結びついていない。
もっとも、iPhone11といっても、デジカメ(常用しているリコーGR3)と比べると、わざとらしい画像(やたらコントラストが高くてシャープさが鼻につく)になりがちで、私は自然な感じに写るGR3が好きだ。スマホのカメラ機能には限定的な期待しかしていないので、そう気にすることもない。但し、動画と、夜間や明暗差の大きいところでの撮影などではスマホが有利。レンズ性能というよりもデジタル補正を活かすと思われる場合にはiPhoneの方がリアルカメラのGR3よりも、良い結果を生む。
値段を考えるとRedmi 9Tは2021年4月10日のAmazonでは16,212円、格安SIM契約によっては実質0円。値段の差を考えると、Redmi 9Tの性能は驚異的だ。防塵防水になっていないのがアウトドア用には残念。電池が6000mAhもあるからか、走行ログを録っても、全くの余裕。電池の減りも少ない。
注意点としては、中国製スマホはRedmi 9Tのシャオミ(メーカー名)に限らず、OPPOもファーウェイも、節電の工夫が必要以上?に組み込まれているようなので、デフォルトのまま使うと、途中でログが切れたりする。
設定のところからかなり深い階層に入ったり、思わぬところから入る設定項目に行きつき、スーパー地形なり山旅ロガーなりジオグラフィカ等のアプリが節電機能で勝手にオフにならないようにしないといけない。設定画面では電池の消費量が増えるなどの警告が出るが、全然気にすることはない。私がテストしたRedmi 9TとOPPO A73は、どちらも1日ログをとっても電池を満タンにしておけば、家に帰っても80%程度は残っている。ファーウェイのスマホは、節電解除のやり方が最後まで分からなくて途中でログが切れることが頻発したので、知人にその旨をきちんと説明した上で、譲った。
それにしても中国製品はコスパだけでなく、使用感も全然劣後ではなく、安物感を感じさせない。かつての日本製品も同じように安物イメージを脱却して世界を席巻したのかもしれない。諸行無常を感じる今日この頃。一般消費者としてはありがたいのであろうが。
(追記)
上記を記述した翌日、自転車で120kmほどの周回コースを走り、Redmi 9T とiPhone11で走行ログをとってみた。
両機種とも、きちんと道路をトレースしている(佐々里峠や花脊峠の下り道のクネクネも見事なまで!)のだが、Redmi 9Tは、途中、笠トンネルという比較的長いトンネルで乱れている。トンネルの中でパトカーに抜かれたので、パトカーが発するなんらかWi-Fi情報等を拾ってしまったのであろうか。いままで、どんなスマホ機種でログをとっても笠トンネル通過で、こんな乱れ方をしたことはない。
Redmi 9Tでログをとる場合、機内モードにしておいたほうがいいのかもしれない。
iPhone11は、流石に安定しているというか、一日の長があるのかもしれない。
もしかしたら、スマホに起因するのではなく、同じ「スーパー地形」アプリでもiPhone版とAndroid版の仕様違いに起因するのかもしれないが。
ちなみに、8時間ほどGPSを作動させてログをとったが、Redmi 9Tは、自宅に帰って確認すると電池容量の86%が残っていた。iPhoneでは写真を撮ったりしたので、比較できない。Redmi 9TをGPSロガーとして使うなら3~4日の登山でも充電なしで使えそうである。気温が低いと、そうはいかないだろうが。
【Redmi 9T 笠トンネルでログが乱れる】
【iPhone11のログ】
<追記2>
「スーパー地形」の作者にメールでAndroid版のログ乱れについて質問したところ、すぐにご返事を頂いた。こんなに便利なアプリを低廉に提供いただきながら、この対応の凄さには恐縮してしまう。
回答を基に私が理解したところでは、Androidの場合、GPSから得た位置情報をそのまま使うアプリもあるが、補完的に補完情報を使うこともできて、「スーパー地形」はそうしている。補完情報を使うメリットも多々あるが、今回のような乱れが生じる原因となることも推察される。
そのことは折込済みなので、ちゃんと訂正の機能もアプリに盛り込んである。失礼ながら、これまで何度も使っていながら、私は認識していなかった。
その方法は、「スーパー地形」アプリで”GPS”→”トラックの一覧(で当該トラックを選択)”→”変換”→”クリーンナップ処理をする”。
不自然なログを捨象して、本来あるべき軌跡に一発で変換することができた。
めでたし、めでたし。
追記(2021/5): 上位機種が発売されたので シャオミRedmi Note 10Pro も購入したのでその感想。
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