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GPSと地形図アプリ~地図ロイドかジオグラフィカか?フィールドアクセスかスーパー地形か? その22017/04/08

 GPSでログをとったり、地形図(国土基本図)を表示するアプリがいろいろ出そろっている。今回、スマホを買い換えてGPS捕捉精度が格段に向上したこともあり、これまで以上にしっかりスマホアプリを活用しようと思い、比較考察してみた。
対象は下記の4つ。

   アプリ名称        機器     初公開   地図データ保管場所
1)「地図ロイド+山旅ロガー」:Android   :2009/12 :SDカード可
2)「ジオグラフィカ」   :iPhone/Android:2014年  :AndroidはSDカード可
3)「FieldAccess2」    :iPhone/iPad  :2011/1 :SDカード不可
4)「スーパー地形」    :iPhone/iPad  :2016年 :SDカード不可
※「地図ロイド+山旅ロガー」の初公開は「山旅ロガー」のもの。
※「ジオグラフィカ」の初公開はiPhone用。Androidは2015/5。
※「FieldAccess2」はiPhone用「FieldAccess」と「FieldAccessHD」を統合して2015年にリリースされたが、初公開は「FieldAccess」のものとした。

 別に、優劣をつける必要はない。それぞれが特徴をもって、使用意図に合致したアプリを各人が愛用すればよい。どのアプリも、パッケージ販売されていたころのPCソフトと違って、日々、アップデートされて改良されるので、現時点での機能の差異等は、固定的なものではない。

 耐久消費財購入の場合には、しっかり比較考察して1つを選ぶことになるのが普通だが、スマホアプリは高くても1000円程度なので、これはと思ったものがあればインストールして、複数のものを自分で実際に使用して、気に入ったものを選べばよい。

 とはいっても地形図表示ソフトの場合は、オフラインでも使えるようにするには地図データをスマホ内にため込む必要があるので、ストレージの容量を考えると、ある程度比較した上で、どれか1つのソフトをメインに使うことになる。
 どのソフトも、メインに表示する地図データは国土地理院が提供する国土基本図データなので、例えばグーグルマップとヤフー地図の違いのように、地図データそのものが異なるということは無い。
 
 国土地理院提供のデータを、表示したり保存したりするための操作性と機能、安定性について比較することになる。
 
 地図の使用目的や使用方法によって、自分に適したアプリが決まってくるのだと思う。

 私が地図アプリに求めることと使用目的は、

・登山と自転車ツーリングの計画とログを取得~登山は100名山のようなメジャーな山域だけではなく、市販の登山地図等でカバーされない山域も大いに好むので、昭文社の「山と高原地図」や「ヤマップ」のようなガイド色が濃いものは不要。余計な情報が多いと想像力を奪われ、山行が楽しくなくなる。沢やスノーシュー山行に使えるものとなると、必然的に国土地理院発行の地形図(国土基本図)を表示するアプリに絞られる。
・小説や文献に登場する地名を地形図レベルで確認する。水上勉の小説を、若狭の国や下北半島の地形図で確認しながら読むなど、最高!
・地形図そのものが好きなので、特に目的がなくても眺める。

など。

・GPSトラックログ記録中ははスマホ電池の持ちをよくするため、原則「機内モード」にしている。電波の届かないエリアにいることも多いので、オフラインで地図表示が必要。

・オフライン表示のためには地図データをスマホ内に保存する必要がある。
・従って、私にとっての地図アプリの評価基準は、地図データの保存のしやすさが重視される。

ということで、前述の4つのソフトを比較してみた。
私はスマホはAndroidで、iPhoneは今は所有せず、iPad(第5世代)9.7インチ をメインに使っている。
そのため「ゲオグラフィカ」についてはAndroid版でのテストになる。

■地図データキャッシュ(保存)の操作性
地図ロイドは、「地図管理」>「一括読込」というメニューがあり、自分で地図データの保存エリアを設定して、読込、きちんとデータがとれているかの結果も表示される。保存エリアを地図上に枠を表示することができる。保存エリアの枠情報は、外部クラウドサーバーにもバックアップできる。ダウンロードする地図の縮尺も、任意のものを選ぶことができる。私は「レベル15」のみをダウンロードしている。「子画面」といってメインの地図表示の上に、小縮尺の地図が表示できるのは、タブレットと比べて画面の小さいスマホではすごく便利。

ジオグラフィカは「一括キャッシュ」メニューから地図データダウンロードが可能。自分で任意のエリアを指定してダウンロードできるが、指定した縮尺レベル以下の全てがダウンロードされてしまう。複数のエリアをダウンロードした場合(国土地理院の取り決めにより、一度にダウンロードできる容量が決まっているとのことで、どのアプリを使うにしても、複数のエリアに分割してダウンロードすることになる)、地図上でそのエリアを同時表示できない(もしかしたら私がやり方を知らないだけかも)ので、管理がやりにくい。ジオグラフィカは登山に特化した開発方針のように見受けられるので、1回の山行で、人間が歩ける範囲の地図情報をダウンロードできればよい、ということなのかもしれない。地図を表示させるとキャッシュされるので、広範囲でも保存はできるのだが、「近畿と中国地方全域の地形図情報を計画的にダウンロードしておこう」などというニーズは想定外なのかもしれない。

FieldAccessは、「事前キャッシュ」メニューから地図データをダウンロードできるが、「ジオグラフィカ」同様、事前キャシュしたエリアを地図上で表示するやり方が、私にはわからない。それらしい表示コマンドはあるのだが何故か表示されない(iOS10のiPadなので、まだ対応されてないのであろうか?)。スクロールして地図を表示して「地理院地図一時キャッシュ」の容量を「上限なし」に変更してため込むことは他のアプリ同様できる。

スーパー地形は、「地図の一括ダウンロード」メニューをクリックすると、地図上にデフォルトで格子状に区画分割されており、ダウンロードしたいエリアのボタンを押して地図データを保存するようになっている。操作性がよく、明快である。区画は地図ロイドで自分で区画を設定するのに比べて細かいので、かなりの数の区画を順番にひとつづつクリックする必要があるが、気長にやれば、確実に、自分のための電子地図帳ができあがる。しかし、スーパー地形のウリは、国土地理院提供の国土基本図に「スーパー地形」という名称の地形数値データを加えて、地形を立体的に表現することを容易に成し遂げるところにある。従って、ダウンロードするデータは、国土地理院の平面地形データに立体表現用のレイヤーのようなものである「スーパー地形」データなども一括してダウンロードすることになるので、同じエリアの地図情報であってもダウンロードする容量が大きい。必要地図データだけを選択してダウンロードすることはできない。登山等で必要なエリアだけを立体図や見通しなど徹底的に分析するのには極めてすぐれているが、国土基本図の平面地図だけを素早く表示する用途には適していない。

以上のことから、私は、事前にキャッシュした地形図表示用として、
◎Androidスマホでは「地図ロイド」
◎iPadには「Field Access」を、メインに使い、登山等で特定のエリアを詳しく分析したい場合には、「スーパー地形」も使うことにした。

※(追記:2017/9)と、書きましたが、「Field Access」は、アプリのアップデートがほとんどない(それだけ完成度が高いということかも)のに対して、「スーパー地形」は、アップデートが盛んで機能も充実してきており勢いがあるのと、地名検索能力に雲泥の差がある(スーパー地形が優れている)ことから、ipadでメインに使うアプリを「スーパー地形」に変更しました。

◎トラックログ取得について
「地図ロイド」とセットで使うログ取得アプリ「山旅ロガー」が優れている。
異常値を外して記録をとる設計になっているのが便利。他のアプリだと、標高に異常値がでたまま記録されることがそこそこの頻度である。そのためか、「スーパー地形」には地図上の標高に一括変換する機能が付いている。フィールドアクセスには標高補正機能は無い。

◎地図キャッシュデータ保管場所について
アップル製品はマイクロSDカード等の外部記憶媒体をインストールする設計になってないので、内部ストレージだけ。今のiPadには128GBの容量があるので、まあ大丈夫だと思うが、Android機器なら外部メモリカードが使えるので、容量的には安心。

◎画面のデザイン
iPadで使うのに、「フィールドアクセス」のデザインが個人的には好き。機能満載の「スーパー地形」が日本製家電製品的とするなら、「フィールドアクセス」は北欧メーカー風のイメージ。

◎トラック再生時の速度表示について
登山の場合はあまり気にしないが、自転車の場合は、走行トラックを再生する際に、速度が表示されるのが便利。「スーパー地形」は可能だが「フィールドアクセス」には無い。

◎ログの保管場所について
複数の地図表示アプリを使うので、ログデータは全てクラウドの「Dropbox」に保存してそこで整理している。端末アプリではログの整理はしない。都度「Dropbox」から読み込む。
(2017/4/8記載:アプリの機能等は記載時現在)

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丹波丹後の峠巡り~上夜久野から加悦、宮津、福知山(2015/4)2017/04/09

GW、人や車の多い場所ではなくて、静かにしみじみとルーラルな景観の中に身をおきたいと思い、丹波と丹後の峠を繋いで走った記録です。JR山陰本線上夜久野駅から加悦、宮津、福知山までほぼ周回し、福知山から上夜久野へは輪行しました。
田植えの風景はとてもきれいで、かつて縮緬で栄えた加悦や宮津の町にも趣がありました。
【走行日】 2015年4月29日
【使用自転車】グランボア700Cデモンタブル
【走行km】111.2Km(GPS計測)=カーブ等でショートカットして計測されるため実際よりも短い
【峠】小坂峠(こざことうげ)388m、薬王寺峠(やくおうじとうげ)502m、滝峠(たきとうげ)307m、岩屋峠(いわやとうげ)232m、板戸峠(いたどとうげ)194m
【行程】上夜久野駅8:05~8:50小坂峠~9:05但東町久畑~9:46薬王寺峠~10:05但東町赤花~10:22滝峠~10:40加悦(商家見学など)~11:52加悦奥(昼食)12:22~12:47加悦-但東町境(峠名は地形図には無)~13:00岩屋峠~13:32加悦鉄道与謝野駅跡~14:00宮津市内(ポタリング)14:30~15:03板戸峠~15:42由良川橋~16:08大江町尾藤口~17:00福知山駅

夜久野町才谷
写真:夜久野町才谷
夜久野町才谷
写真:夜久野町才谷

☆走ったルート。詳しくはルートラボでご覧ください。

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